気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

東條チカ

幼女戦記29

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「よくできました!! 花まるだ諸君!!」

「中央参謀本部はこの答案用紙をきっとそう評価するだろう!!」

 

二〇三大隊の宴は東部方面軍の面々にも祝われていたわけです。

戦果を挙げた彼らにはその権利があるとされつつも、今なお戦争中なわけで有能部隊が休んでいる間も戦況は変化して。

彼らの大活躍を見たことで前線指揮官たちからの応援要請が矢のように飛んできたわけですが。包囲を崩されて敵を敗走せしめたのはお見事。

 

東部方面軍のでルプフェルト少将から、二〇三は中央参謀本部直轄であり作戦への往復過程で協力を乞うのと、前線の都合で動いてもらうのは事情が違うということや、彼等はすでに十分以上に活躍しているのだから拒否してもいいという発言まで出てきたのは、厳しい帝国の状況を思えば良心的でちょっとホッとしましたね。

 

まぁまたターニャと少将閣下の間で意思疎通がかみ合わず、結局30件近くある応援要請を放り投げられることになっていたわけですが。

あまりにも多くて「いっそまたモスコー行っとくか?」ってなってるの面白かった。追い込まれるとターニャの思考ますますバグりますよね……。

 

ルーシー連邦の圧倒的な物量に小手先の戦術は潰される状況で、重要拠点が包囲されたとの一報が入り……。

戦場に生きる二〇三大隊はそこに駆けつけることになるわけです。実際、いろんな要望を同時に果たせる良い選択ではあるわけですけど。

幼女戦記28

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「――失うぞ 全てを」

「それは お前の勝手な感想に過ぎない」

 

二〇三大隊はルーシー連邦の首都モスコーへの空襲を成功させ、アルビオン連合王国から派遣された応援までも蹴散らした。

円卓と称される敵側の優秀な戦力をサクッと削っているあたり、ターニャ以外の隊員も大魔導師級と称されているのも納得できます。

更にターニャはダメ押しとばかりに、敵国の首都で帝国国歌を響かせてそれを撮影したりして、これでもかと燃料投下に勤しんだわけです。

 

十分いや十二分の働きであったといえるでしょう。……参謀本部の思惑を超えてしまうほどに。

ターニャが当初考えていた通り、連合王国などは昨週までは『吟遊詩人』撃墜のニュースで戦勝ムードに入っていたのに、冷や水を掛けられることに。ルーシー連邦の騒動は、あまりにも大々的に情報が拡散されて、規制を試みるのもばかばかしい状況になっているとか。

それでちょっと危機感を煽りすぎて、ますます「世界対帝国」の動きが加速してくことになるんだからもう……。

ターニャ、その都度は悪くない一手を打ってるはずなのに長期的には損してますよね……。

 

一方の帝国国内は宣戦布告してきたルーシー連邦に痛手を与えたことに沸いていて。

あまりの功績に実行部隊を誰が率いているのか知らない政治家から「銀翼突撃章」の授与が提案されるほどだったとか。

参謀本部とのズレこそあれど、大功であることは認めざるを得ない状況。有能であると同時に限りないトラブルメーカーでもある、と称されてるのもむべなるかな

中央参謀本部は、吟遊詩人という最強のエースを失ったことにかこつけて戦線を縮小し、ゆるやかに休戦の道筋を模索するという案もあったようですけど、ターニャの燃料投下が上手くいきすぎてしまったがために、親帝国派とのパイプもご破算。

参謀本部で議論紛糾してるの、どっちの言ってることも分かるんだよなぁ……。

 

それはそれとして、途中で友軍を救援しつつ仮設駐屯地へ帰還した二〇三大隊へ歓待するだけの余裕が残っていたのは良かったですね。

賭けに負けたヴァイスが秘蔵の品を供出させられたり、グランツ中尉が一人前の証明をしてみせろと言われたりする楽しい宴会が繰り広げられることになって。

そんな中でまだ酒を飲めない年齢のターニャは先んじで席を辞して……そこで自分を転生させた存在Xと対面することに。

 

メアリーに神の恩寵が集中しすぎたのは予想外だとか言ってましたが、なにしてんだよ本当に。

ターニャを転生させた存在Xの思惑としては、もっとサクッと世の厳しさを思い知らせたのちに輪廻に返すつもりだったとか。予想以上に厳しい試練を受けることになっているが、当初の目的は達成したと判断した存在Xはターニャに選択を迫ってきましたが。

……超常の存在であり人を理解しない存在Xからたまに「汝の上官らも困惑しているのではないか? 許可を取ったというが本当にそうか? もっと話し合った方がいいぞ?」みたいな人に近い発言が出てくるの、無限に面白いな。

ターニャは存在Xからある提案を持ち込まれ……断った時は全てを失うだろうと不吉な予言を突きつけられていましたが、さてどうなるやら。

幼女戦記27

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「はは! そうだな得難いバディだ」

「ふふ 有難うございます」

「覚悟はできておりますので」

「頼りにしている」

 

ルーシー連邦の首都モスコーには共同交戦国の応援へ駆けつけた、アルビオン連合王国の軍人ドレイク中佐たちが乗り込んでいて。

魔術排斥運動をしているくせに、魔術師の応援を招き入れるんだから矛盾してるよなぁ、ルーシー連邦。

そんな場所であるために応援の彼らも、心安らぐ環境ではなかったようですが……そこにラインの悪魔が来援するんだからまぁ、運が悪すぎる。

 

一応帝国のエース「吟遊詩人」を撃破したことで、敵側は勢いづいているし……帝国の方は、エースを前線から引き下げたり、エースに次ぐ実力者を後方に下げて次代の育成に宛てたりしはじめて。

吟遊詩人撃墜で空いた穴を、ジョーンズ少尉に埋めさせるのではなく彼を後方に送る判断が下されたことで、帝国の危うさを彼らは感じてましたが。

南方戦線でもエース・オブ・エース「光の剣」のデボラに撤退命令が出されて。……彼女が帝室の人間だったのが発覚して、あの激戦の中で餞の為に髪を切ったことにより意味が出てくるのでは……ってのは味わい深かった。

 

その情報はルーシー連邦で作戦中のターニャのところにまで届いていましたが……。

前世の記憶を持つ彼女は、中央参謀本部が戦力温存に動く可能性にもすぐ気が付いて。

だからこそ、「エース撃墜」というニュースよりも衝撃的な知らせを世界中にもたらしてやろうと、ますますモスコー襲撃への意欲も燃やすことになるわけですが。

 

ルーシー連邦の指導者であるシュガビリィ、筋金入りの臆病者がそれゆえに悪魔……存在Xたちのささやきを聞いて、同格の神秘でしか及ばない恩寵を賜ったり。

帝国に対して敵意むき出しの内務人民委員部長官ロリヤ……その名の通りロリコンな彼が、ルーシー連邦襲撃時のターニャを見てたぎってしまったり、なんか変な方向に噛み合ってしまった場面なんかもありましたが。

魔導師排斥運動に邁進したルーシー連邦の空はガラガラで、二〇三大隊による襲撃は大成功を収めるのでありました。ちゃんちゃん。



幼女戦記26

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「――成程 なんともお誂え向きの舞台じゃないか」

 

二〇三大隊が秘密裏の偵察任務に繰り出したまさにその時、ルーシー連邦は帝国に宣戦布告。

敵地内部に入り込んだ形のターニャたちは、まずは東部戦線に手を伸ばしている舞台を蹴散らすことに。航空魔導師を採用していない連邦相手であれば、一つの戦場ではかなり効果的な打撃を与えることができましたが。

あくまで大隊規模なので、影響を与えられる範囲は狭い。

 

……であるのならば、とターニャはより効果的な一撃をお見舞いする方法を考えて。

それがルーシー連邦の首都モスコーへの襲撃を計画して。そのタイミングで中央参謀本部との通信が繋がり、「東部方面軍への支援命令、詳細はターニャに任せる」という指示が下って。

中央の参謀たちが現実的な範囲での相談をする中で、ゼートゥーアがある程度の損害は割り切れと判断して、ターニャの申請を審議にかけていたの、帝国が削られる中でもまだ柔軟性を失っていないのは救いと言えるのかどうか。

……ターニャが暴れれば暴れるだけ「戦争」という炎に燃料が投下されていくでしょうからね……。

 

一方、存在Xの恩寵を強く受けたメアリー・スーも新兵として訓練を受けていて。

そこまで危険性はないだろう特殊任務に同期と参加することになっていました。そこには帝国の艦隊も存在し……さらには、エース・オブ・エースの中でも随一の戦果を誇る『吟遊詩人』の二つ名を持つ大佐までも乗り込んでいた。

流石に歴戦の猛者とあって、多くのヒヨコでしかない敵兵を蹴散らしていましたが……その中に、恩寵持ちのメアリーが居たのは不幸な事故で会ったというか。

帝国のエースが削られたのはシンプルに痛い。メアリー、暴走しがちなキャラだからあまり好きになれんしな……。恩寵は確かでベテランの戦いを的確に分析して可能な範囲で対処したりしてるのが本当に厄介な敵だよ……。

幼女戦記25

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「南方大陸での任務を無事終え 岩と砂しかない地の果てより帰還したというのに…」

「ど… どうしてだ…」

「どうしてこうなったのだああぁっ!!!」

 

南方大陸での任務を終えて帝都へ帰還したターニャ率いる二〇三大隊。

戦果は著しく休暇の一つもとれないものか、とターニャは皮算用していましたが……彼女を出迎えたレルゲン大佐によって言い渡されたのは極秘任務への参加であった。

通達しようとするレルゲンの横でウーガ少佐が「逃げろ」とジェスチャー送ってるの、なんか笑ったな。

 

これまでの積み重ねから「社交辞令だとくみ取れ」と願っているターニャと「気合十分で頼もしいな!」と考えているレルゲンで完璧にすれ違ってるのもコミカルでしたけども。

そして彼女が載ることになったのは隠密用の敵地侵攻仕様の輸送機で。

ルーシー連邦の動きを察知して、国際法に触れるような行動すらも二〇三大隊に許した。まぁルーシー連邦側もいくつかの国際法は批准してないそうで、グレーゾーンを行き来することになってるみたいですが。

そんな判断のバランス感覚が問われそうな場所に、狂犬解き放って大丈夫かなぁ……という心配はありますが。でも実際、有用な一隊であるのも確かなんですよねぇ。

南方大陸での人的資源の損失を思えば、中央参謀本部が彼女たちを動かすのもむべなるかな。

 

まぁ軍の力によって終戦を迎えることの難しさをゼートゥーアは認識し、文官たちの政治交渉にそれを委ねようとしていたわけですけど。一方の中央の文官は「戦争終結は軍人に任せましょう」と思っているズレが、帝国の危うさを示してるような……。

その後の話で「帝国の落日は迫っていた」と書き文字が入っているの、不穏すぎる。

幼女戦記24

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「もう充分逃げた!! そしてあらゆる準備をしできる限りの根回しをしてきた!!」

「そして必勝を確信し勝負に出たのだ!! ここで敗れては最早 再起は出来んッ!!」

「私はここを一歩も退くつもりは無いッ!!」

 

南方戦線に一つの区切りがつくことになる24巻。

一ヶ月の時間が流れた南方戦線は、互いが準備を整えて本格的にぶつかる段階に。

時間経過は各国の支援を受けられるド・ルーゴ側に利して、逆に帝国は寄せ集めの弱みが出始める状況であった。

 

読み合いにおいてド・ルーゴに食らいつける姿を見せてきたロメールでしたが……もう、地の文でド・ルーゴがロメールの事を「この時 確かに上回っていた」と称されていましたしね……。

実際ロメールも負けを認める見事な運用でありました。

 

相変わらず嚙み合っていないロメールとターニャは、作戦前に打ち合わせをして。

ターニャは危険な最前線を避ける哨戒任務に就いたと思っていたけれど、ロメールからは最悪の場合大隊単独で敵にあたるつもりだな、とみられていてどこまでもズレてるんだよなぁターニャ。

でも、彼女のそんなともすれば突飛ともとれる行動が戦場においては奇跡的な展開を生み出すんだから、ド・ルーゴだって笑いが止まらなくなるのも無理はない。

 

エール・オブ・エース「光の剣」デボラ中佐と、ロメール少将がターニャ達の奮闘によって戦況が変化したのを機敏に察知して方針を転換しているの強いですよねぇ。

フランソワの貴公子の奮闘によってド・ルーゴが辛くも生き延びていたのは、後顧の憂いになりそうではありましたが。総力戦によって兵力が減少したことで、最終的には痛み分けに持ち込めたのはせめてもの救いか。

ターニャが九五式を使ったとき「爆圧」「爆縮」「衝撃波」の矢印でモブの吹き飛び具合表現してるコマが、被害甚大だけどコミカルで笑っちゃった。



幼女戦記23

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「魔導中佐 貴官ならば勝てるか? デグレチャフに」

「無理でしょう 彼女に勝てる者がいたとするなら それはもはや人ではありません」

「では自由フランソワ共和国軍は 神に祈るべきだな」

 

久しぶりの神界からスタート。

戦乱によって人々の信心が高まっていることを喜んで、無神論者が世に増えていることを嘆く。いやはや、神の視点というか恐ろしいですねぇ。

彼らの干渉はこちらの意志を尊重してはくれないけれど、その意思までを操り人形のように動かすまではしてこないんですよね。

……まぁ、かつて干渉を受けたマッドサイエンティストがエレニウム突撃宝珠を完成させて、信心にめざめたヤバいマッド化したのを思うと、それが救いかというと別問題な気もしますけどね。

 

ルーシー連邦内部で帝国への恐ろしさを唱える人物がいて。

「叩くべきは今」と焚き付けた結果、我々には勝利が必要だと団結してしまったのは厄介極まるよなぁ。

帝国は本当にいろんな条件が合わさった結果、地力はあるとはいえど周囲から睨まれすぎて、ジリジリと削られて行ってますねぇ。

 

戦場がまた動くことになって第七戦闘団に配属された二〇三大隊。

中佐に挨拶をしていましたが……ターニャが少年兵であることを見て、慣れぬ気候とストレスからか胃に痛みを覚えて……そのまま倒れてしまうことに。

次席の少佐はターニャの軍大学時代の同期であり、戦地にあって冗談を言える余裕をもった人物でありましたけど。

……そんな秀でた人物だろうと倒れていくのが戦場なんですよねぇ。

 

そうやって戦闘団の上が倒れた結果、ターニャが指揮権を握ることになったりもして。航空魔導師の大隊という、速度重視の部隊とは違った運用が求められることに困惑したりもしてました。

ド・ルーゴとロメールという両軍のトップが相手の思惑をしっかり読んで、的確な行動を行っているのも格好良かったですけども。

ロメールの思惑を超えて先んじて敵に一撃をお見舞いしたのはお見事。……人材がどんどん零れ落ちて行ってるのも明らかで、結構ヤバくなってきた感じがありますが、どうなるやら。



幼女戦記22

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「つまり貴官は百聞は一見に如かず ――とそう言いたいのか」

「解釈はお任せ致します 閣下 どうか私と私の大隊をご信頼下さい」

 

ターニャが最後の鉄槌を下していれば、今の南方大陸での戦線は生まれなかった。

その失態について静かに憤っているゼートゥーア中将が、彼女の唱えた大戦を見据えて、他のまだ理解が及んでいない参謀たちからすると消極的な姿勢を見せて色々言われていました。

 

場面は過去に戻って、ロメール少将とターニャが顔合わせしたシーンなんかも描かれていましたね。

ターニャはこれまで功績絶大なれど、指揮権に対する異議申し立てだったり、色々やってきたこともあって、西部方面軍からは「功罪相半ばするため講評の拒否」なんて判断を下されている模様。まぁ、争いの渦中で踊っている大隊だし……アレーヌの一件とか、かつての彼女の論文がもとですからね……。

 

抗命未遂の一件が尾を引いていて、自由裁量を求めたりしてましたけど。ターニャだけは賭けを交えつつもグッドコミュニケーション取れてると思っていて「最高の共犯者」と少将を評価しているのに対して、少将からは「最悪の知人になるだろう」と記されているの、相変わらずすぎて笑った。そんなだから前線に縛り付けられるんだよ……。

 

そして時間は戻り南方で大暴れしたあとの帝国軍。

当初の想定をぶっちぎって進軍したせいで、兵卒の糧食などに不備が生じていたりする模様。敵の装備を奪ったりしていこうと考えも出てましたが、帝国がメートル法を用いているのに対して、敵側の装備はインチ・ヤード法でそれもまた難しいという問題が生じていて、悩みは尽きませんなぁという状況。

他にも進軍速度が速すぎて落伍した部隊も出てくる始末。ロメール少将旗下の部隊まで行方不明になっているとか、大分無茶したなぁって感じですけど。

それだけの価値があったのも確かだし……その過程で色々と情報も得られたし、武勇伝の一つも出来たのは良かったのか。最悪の選択ではなかった、というだけでも良し。



幼女戦記21

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「諸君 主導権だ

 常に先手を取り翻弄する 我々に求められているものは即ちそれである」

 

南方大陸に渡って自由フランソワ共和国軍を結成して反抗を続けるド・ルーゴ一党に対するため、帝国は南方大陸派遣軍団を結成し派遣することに。

若き俊英ロメール少将をトップに据えて、ターニャの二〇三遊撃航空魔導大隊まで組み込まれていた頼もしい軍団であるようですが。

帝国の中央作戦本部としては本命はアルビオン連合王国であり、南方大陸は妨害を主体に置いた派兵であり、編成も寄せ集めであったみたいです。

……ただまぁ、ロメールもターニャも突飛な司令塔であって、妙な化学反応を起こしてしまっていたの、正直笑った。

 

かなりコミカルにロメール少将が決断するシーンが描かれていたわけですが……。

橋頭保確保に踏み込んでみた結果、ド・ルーゴ側も寄せ集めの指揮には苦慮しているようで近隣に組織的な影は見えず……ポリトリへの進軍を決めて。

ド・ルーゴもまた敵の動きに対応して攻撃をしていたりするんですが。張りぼてを使った欺瞞工作も駆使してさらに攻勢を強めたり。

戦線がどんどん拡大していってるのがテンポよく進んで行ったの面白かったですね。

まぁやってるのは戦争なので相変わらず血生臭い空をターニャ達は飛び交うことになるわけですけど。……彼女達二〇三大隊が血生臭くしてる説は濃厚ですが。

幼女戦記20

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「ずっと手が震えているんです 取りこぼしたものの大きさがあまりに大きすぎて」

「――さようなら もう行かなければ」

「小官は… 自分は 私は 現実と向き合わなければならないので」

 

共和国へ痛撃を与えたことで、戦争は終わろうとしていた。

前世の記憶があるターニャは残党の処理を徹底しないと、未だ続くと思ったために止めようとしたが……本部から停戦命令が告げられて。

そんな彼女の絶望をよそに、これまで抱え込んでいた戦線が落ち着いたことで帝国の空気は緩みつつあった。

二〇三航空魔導大隊のヴァイス中尉達ですら、かなりはしゃいで「乾杯」とかやってますしねぇ。

 

ターニャ的には部下が休暇をとって満喫する分にはいいけど、上層部のリアクションがないことが気がかりで……。副官を連れて本部に乗り込むことにするあたり行動派ですが。

ターニャとヴィーシャの荷造り風景がコミカルで面白かった。

ターニャのほうは几帳面さが見受けられるし、体躯が小さい(=服も小さい)こともあってか余裕がある。ヴィーシャは戦地にあっても女性らしく詰め込む荷物が多かったり、慌ててるから散らかっていたりするあたり、個性出てますね。

 

陳情に訪れてみたら参謀本部の面々すらビアホールに訪れており……ターニャ、かなり衝撃を受けていましたね。

孤児院に訪れて院長にちょっと心境を吐露しにいったりもしてますし。

ターニャ目線で世話になっているレルゲン中佐も、ゼートゥーア少将も彼女の焦燥を理解してはくれず。

そこに凶報が飛び込んでくるんだからもう最悪ですね……。帝国はまたしても血を流すことになるのか。

しかし、戦乱によって世が乱れることで人々が神に祈る機会が増えて、それを「満足である」っていう存在X、あまりにも価値観違いすぎて……。神様って怖いね。

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
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