気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

東西

貘 獣の夢と眠り姫

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「……じゃあ………………悪夢を見ないで済む方法、教えてください」

(略)

「俺を、〈獏〉にしてください。いつか、あの〈獣の夢〉を、俺が狩り殺せる日がくるまで――」

 

電気を用いた電信技術ではなく、夢を介した夢信技術が発展した世界。

夢信技術は電信とは違い五感を伝えることが出来るため優れており、作中世界では広がっていったようですが。

夢信機という機械が無ければ「睡眠とは非生産的な時間、ロスになる」とか作中でいわれてて、いや睡眠という休息くらいはちゃんと取らせてよ……と思わなくはなかった。

まぁそういう異質な技術が発展・普及したSF世界らしさは良かったですけど、どうしても序盤は説明が多くなりがちでしたね。

 

電信の世界ではコンピューターウイルスという問題がつきものですが、夢信にもまた悪意による産物「悪夢(ノイズ)」が生じる状況で。

主人公たちはその悪夢に対処する「獏」と呼ばれる民間組織で働いていた。

過去に大規模なトラブルが起きて現場の人員の多くが精神をおかしくしたり、粛清も行われた結果……今、現場で動くのは新たに招かれた学生3人。

 

その大規模事件以来眠り続ける姉を見守るトウヤ。遠距離からサポートするウルカに、前線で戦うヨミ。そうやってスリーマンセルで対処していたわけですけど。

ある時、「すべてに裏切られた」という少女メイアが現れ、仲間に加わることに。そのやり口は乱暴で、フォーマンセル化した初戦は上手く作用せず。

一緒に出掛けたりして仲良くなって、メイアの抱えている秘密に踏み込んでいくことになるわけですが。

亜隠シノブというメイアを連れてきた商人が、まぁややこしい振る舞いをしてて苦手度高かったですけど。あのエンディングに至るには必要だったのでなんとも言い難い。

気になるところもありつつ、総合的には面白かったと言えます。

陰の実力者になりたくて! 3

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「所詮……月が赤いだけの話だ。そうだろう?」

(略)

「ただ月が赤いだけ……伝説の『赤い月』もシャドウ様の前では形なしですね。ご武運を、お祈りしております」

 

ローズ会長が傀儡となっていた父王を殺し、逃亡したことでオリアナ王国はゴタゴタしてるみたいですねぇ。

あくまで他国の問題なのもあって普通に2学期が始まり、夏休みに突入。シドの将来を危ぶむ姉に無法都市へと連行されたわけですが。

伝説にある『赤き月』と呼ばれる吸血鬼による災害が、無法都市を脅かそうとしていた。

クレアがわざわざ足を運んだのも腕利きの魔剣士だからだったわけですが……。

 

姉の会議中に興味本位でフラフラしてたら、シドとクレアははぐれてしまって。互いに別の意図をもって、敵の本拠地である紅の塔へと踏み込むことになります。

普段のシドはあくまで暗躍を楽しんでいるけれど、あくまでモブとして行動してるわけですが。

塔へ踏み込んだときに小市民らしく金貨を浅ましく漁ってる当たりが小物だよなぁ、シド。一方でシャドウとしてそれっぽい振る舞いしてると、なんか上手く回ってくのが面白いんですけど。

七陰との間にある溝が埋まれば、ミツゴシ商会の資金をもっと頼れるんでしょうけど、そこが埋まらず勘違いしまくってるからこその面白さがこの作品の売りだからなぁ……。

 

今回の後半とか、ミツゴシ商会の繁栄に対抗するべく大商会が連合を組むことになって。その動きを分かっていたからシャドウガーデンは迎え撃つ構えなわけですが。

何もわかってないシドが「新興が大商会敵に回すのは得策じゃないから、ちょっと介入して別のやり方を試そう」とか思ってるの、傲慢にもほどがあるというか。

君から聞いた断片的な情報でチョコレート再現したり、紙幣制度を浸透させたりして影響力を持つ有能な部下が揃っているんだから、下手にちょっかいかけない方がいいよ、とか言いたくなる。

 

シャドウガーデンを裏切るような真似して、シャドウに心酔しているがゆえにアルファたちが揺れる場面もありましたが、終わってみればシャドウガーデン一人勝ちしてるの凄いな……。

もう真実明らかに出来ないくらい絡まってるから、いっそ開き直ってデルタの言う獣人スタイルで強さでのし上がって群れの長になるくらいの未来図くらいでいいんじゃないかな、シドくん。

陰の実力者になりたくて!2

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「我らはただ、真実が知りたい」

 

アルファから『暇なら聖地に来て』と手紙をもらい、彼女の誘いに乗ると楽しいイベントに遭遇できるからと、翌日には行動開始してるあたりシド相当暇してたんだな……。

直近の事件で学園が半焼したから前倒しで夏休み入っていたのもあるでしょうし、予定があってもそんな面白そうなイベント見逃すわけにはいかないってどうにかスケジュール空けたでしょうけど。

 

本気を出せばダッシュで余裕だけど、モブらしく馬車にのったら生徒会長のローズと同行する羽目になってる当たり、モブになりたい主人公的にはついてない。

彼女も妙に盲目的になってるというか、シドと全く会話かみ合ってないの笑っちゃうんだよな……。

シド、初手でシャドウガーデン運営に全力出せちゃう有能なアルファを配下に迎えてたりするので、そういうの引き寄せる運はあるんですよね……。

 

聖地とは、かつて英雄オリヴィエが魔人ディアボロスの左腕を切り落としたと伝えられる場所で……そこで行われる「女神の試練」は聖域から古代の戦士の記憶を呼び覚まし、戦うという催しだとか。

そこでディアボロス教団がうごめいていたことで、シャドウガーデンのメンバーや王女殿下たちがそれぞれ調査をしようと足を運んでいたわけですが。

 

先んじて調査対象が口封じされてしまったり、ノリで動くシドによって計画変更を余儀なくされたりしてますが、アドリブいれつつ対応できるシャドウガーデンは優秀だなぁ……。

トップのシド君、わりとなにも考えてないのに。どうしてそれで何だかんだうまくいってるんだ……勘違い状態での爆走は見てる分には面白いですけどね。

詳細は知らず巻き込まれた先で、最終的に力ですべて弾き飛ばすシャドウ強すぎて笑えますし。

 

聖域の件が片付いた後、ガンマの商会経営やデルタの加入時とか、イプシロンのプライドの高さがわかる短いエピソードが追加されてたのは良かった。シャドウガーデンメンバーの解像度上がるし。

シャドウに救われたことで、ガーデンメンバーは本当に彼を大切に思ってるんだなぁというのがわかるの好きです。

 

まぁシド君はそんなことつゆ知らず、陰の実力者ごっこにいそしんでるんですが。

実力を隠して「ブシン祭り」に出場したいって思い付きでメンバーや、他の大会参加者を困惑させてるし。ジミナという偽名で出場した主人公の行動を、実力者たちが勘違いしたまま分析したつもりになってるの、空回りすぎでな……乾いた笑いが出た。


老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます2

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「用意します、無敵の軍勢を。そして明後日の夜明け、敵軍の兵士達は知ることになるでしょう」

(略)

「恐怖と絶望という言葉の、本当の意味を。そして、地獄はこの世にあるのだということを」

 

たまに馬鹿な貴族や商人がちょっかいを出してきますけど、おおむね善良な人々が暮らす国。

それがミツハが異世界転移で訪れた場所だったわけですが……近隣の他国がきな臭い状況があって。

商品の評判を聞いて足を運んだ王女様と仲良くなったり、依頼で持ち掛けられた料理店の改革に乗り出したりと異世界ライフを満喫していたミツハでしたが……。

 

魔物の力を頼りにして、隣国が攻め込んでくる事態になって。

内部に裏切り者も用意して暗殺じみた真似もしてくるあたり本気ですけど、トップをかばおうとしたミツハ、そしてそのミツハをかばおうとした青年が負傷する事態になり……。

ミツハは、自重を投げ捨てることを決めた。

自身を鍛えてくれてる傭兵団をまとめて雇いあげ、現代兵器によって全力で敵を蹴散らすあたり、本気も本気です。

 

そうやって戦争で実績をあげてしまったせいで、子爵として任じられることになってしまって。

彼女なりのやり方で領地経営をしていくことになりますが……地球で領地経営ブログ運営して、ネットの詳しい民の知識を借りるとかよくやるわ……。

いや確かに回答は得られるでしょうけど、厄介事のほうが寄ってくると思うんだけどなぁ。実際地球側でも怪しいエージェントが接触してきたりしますしね。

ミツハ自身が新しいやり方するし、あまり他所の貴族に頼りすぎると情報が筒抜けになるし、と警戒して家臣を借り受けたりはしてませんが。

彼女のやらかしていくことを思うと、今後もっと人手が必要になりそうだけど、どうなるかなぁ、みたいな雰囲気がある。


老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます

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(今から、私の名はミツハ。『山野光波』ではなく、『ミツハ・フォン・ヤマノ』、異国の、やんごとなき家柄の娘。そして、「元の身分を隠し、今はこの国で平民として暮らす、健気な少女、ミツハ」を演じる。いや、なり切る!)

 

両親と兄を事故で亡くして天涯孤独の身となった少女、山野光波。

実際には存命の親族もいるにはいるけれど、遺産を狙ってちょっかい出してきて辛くも撃退したところで、今後関わるつもりもないとか。

家族の喪失に心を囚われた彼女は気力で遺産関係の騒動を乗り切ったけれど、そのうえで受験戦争を制することまではさすがに出来なかった。

18歳の少女が一人で全部片づけるには重すぎるからそりゃそうだよ……としか言えませんが。

 

そんなミツハは気分転換に地元のさびれた観光地である岬を訪れていた。

簡単な木の柵とコイン投入式の双眼望遠鏡がおいてるだけの場所で、のんびりする。そういう息抜きの時間も大切なわけですが。

そこですらナンパ野郎に絡まれて。揉めた結果、彼女は岬から落下してしまい……気が付いたら異世界に流れ着いていた。

 

落下時に超常存在を巻き込んだらしくて、その一部が宿った結果らしいですけど。神様じゃないにせよ、永い時を生きて時空すらわたる存在と敵対するようなことにならなかったのは良かった。

むしろ一部を引きちぎられるという「未知」が体験できたことにウキウキで説明しに来てくれるし、言語習得能力や弱い治癒の能力を与えてくれるあたり、だいぶミツハの存在面白がってますよね……。

 

そして異世界転移能力を得て、異世界と地球を行き来できるようになったミツハですが……この能力は便利だけど、いつか失われるかもしれない。

だからいつ失われても乗り切れるように、両方の世界に拠点を作りつつ活動資金を蓄えていこうと決意して。

 

自在に行き来できることを活かして、異世界で雑貨屋をしようとしたりするわけですが。

言語習得はできても常識には疎いので、海が遠い王都で魚のうろこ取りを店頭に並べたりもしてますが。

早い段階で貴族と知り合って良好な関係を築けたのは良かったですね。

……現実側では傭兵家業やってる武装集団に接触して、武器の供与や訓練をしてもらったりしてるし、安定した暮らしのためには手段選ばないなこの子……。

陰の実力者になりたくて!

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「ディアボロス教団。それが僕らの敵だ。彼らは表舞台には決して出てこない。だから僕らも陰に潜むんだ。陰に潜み、陰を狩るんだ」

 

表向きは人畜無害なモブだけれど、その実「陰の実力者」であるキャラに憧れていた主人公。

花形であるところのヒーローやラスボスではなく、陰ながら介入し実力を示すようなそんな存在になりたかった。

まぁここまでならちょっと変わってるけれど、分からないでもないです。どんなキャラ造形が刺さるかなんて人それぞれですからね。

 

でもこの主人公のすごいところは、実際になるための努力を続けまくったことなんですよね。とはいえ現実社会には核などの兵器が存在するし、そもそも個人の武勇を伸ばしたところで鍛え上げた軍人に囲まれたら終わりなわけで。

それに対抗するために超常の力――魔力でも気でもなんでもいい――すら求め始めた。

狂気的な足取りで夢に向かっていた主人公は事故で命を落とし、魔力が当然のようにある世界へと転生した。そして前世の記憶そのまま保持しているとなれば、そりゃ同じように「陰の実力者」を目指して驀進しますよね……。

 

魔力という下地を得た主人公は今度こそ核にも負けない力を得ようと裏で奮闘し、表向きはモブを装い続けた。

それで実際に実力者になってしまうんだから、凄まじいというほかない。

自分に相応しい武器としてスライムを用いた武装を作ったり、実戦経験積むために密かに野党退治したり、割と好き勝手してますよねぇ。

 

その過程で彼は異形と化した少女と出会い、実験のつもりで行った魔力操作で少女の本来の姿を取り戻すことに成功。

救われたことで心酔する彼女には、ぜひとも「陰の実力者になる夢」に付き合ってもらおうと決意して、この世界の伝承を基にした作り話を披露します。

そしてなんということでしょう。作り話だったはずのそれは世界の真理をついており、彼が組織した陰の組織「シャドウガーデン」は、歴史の裏で暗躍を続けていた「ディアボロス教団」と敵対することになります。

 

主人公は最初の実験以降も多くの少女を救って同志を増やし続けていた一方で、ディアボロス教団なんて存在しないけどねーと、夢を追う自分を楽しんでいるようですが。

救われた少女たちは独自に調査を進めて歴史の真相に迫り、主と仰ぐ彼をサポートするために力を尽くすわけです。

迷子になった主人公が逃げ出した敵の首魁と鉢合わせたりして、すべては手のひらの上感を演出できる運の良さだとか。救われたことで少女たちが信者と化しているから、とか色々重なった結果ああなってるので、主人公の演技に気付くことはなさそうだなぁ……。

読者目線だと大分テキトー吹いてるんだけどなぁ……。

でも、なにもわかっていない主人公が、ノリと勢いと夢で敵の計画ぶっ壊していくのは面白いので割と好き。

異世界でスキルを解体したらチートな嫁が増殖しました~概念交差のストラクチャー~12

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「あたしはもう、これ以上ないってくらいに幸せですから。幸せになるのは難しいですねぇ」

「じゃあ訂正。これからもずっと幸せでいること」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。

書籍完結巻。あれから2年が過ぎ、セシルの子供はすくすくと成長している模様。

子供があまりに可愛くて、育児担当の取り合いが起きるとかナギパーティーは相変わらず仲が良いというか。

むしろ2年がたっているのに、セシルとの子供しかできてないのがびっくりするくらいですが。あの仲の良さならもう1人くらい生まれてても違和感はない。

 

子連れでも動けるようになったナギ達は、かつて王家から回収した古代エルフと魔族の遺産を彼らの故郷へ帰すことにします。

そして古代エルフの遺跡において、残されたメッセージを聞くことになったわけですけど。

……この世界のブラック労働の基礎が、たった一人の天才から始まっていたとは。「勇者と魔王システム」も、多少アレンジ入ることもあったようですが、召喚した勇者を利用して何かするっていうワンパターン展開が多かったのは、根本が1人だったからか……。

 

王家がいきなり方針を転換したことで、反発する勢力が暗躍する場面もありましたけど。

過去の残滓にすがる連中が今更ナギ達の歩みを阻むことができるはずもなく。

行方知れずだった「怒れる天竜の魔力」の回収なんかも果たせましたし。天竜の島へ行く道筋も整って、魔族の残してくれたものによってより世界を楽しめる可能性が出てきた。

時にナギ達が介入して止めた方が早い事件も起きるようですが、ナギ達が幸せで穏やかな時間を勝ち取ったというエンディングなのはいい塩梅だと思いました。

 

 

異世界でスキルを解体したらチートな嫁が増殖しました~概念交差のストラクチャー~11

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「――そろそろ決着をつけた方がいいんだろうな」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。

暗躍を続けていた「白いギルド」の「ギルドマスター」を撃破したナギ達。

これで問題を起こしそうなのは王家と、それに協力していた錬金術師くらいかなぁという状況になったわけですが。

手を休めずに新しい「勇者」と「魔王」の物語を始めようとするあたり、無駄に勤勉だな王様……。

 

これまで煽ってきた手前止まれなくなったとかいう、前回の地竜討伐時から変わらない性質は相変わらずか……ってなったんですが。一応、かつて交わした契約という制約があるにはあったみたいですね。

まぁ天竜の代行者として前に立ったナギ相手に「こっちの世界に適応できない『来訪者』が悪い!」とか言い訳も重ねるので、制約なかろうとクズですが。

契約を交わした初代はまじめにやるつもりだったみたいですけど、後の代で安定化のために「勇者と魔王システム」なんて考えたのが良くなかったでしょう、これ。

 

新しく召喚され「魔王軍」側に配置されそうになった『来訪者』の少女と出会って、彼女の仲間を助けて元の世界に送り返すこともできた。

これまでのナギの旅路が無駄にならなかったのは良かったですねぇ。あと、思考誘導された勇者ばっかりと会ってたので、まともに会話成立するだけで株があがるミサキさんよ……。向こうでもお元気で。

 

今回も別行動が多かったですけど、ナギとの関係が良好すぎるがゆえに、ご主人様欠乏症になるキャラの多いこと。

遊撃として残されたリタが付いてきてくれたから、勇者に囲まれたレティシアのことも安心してみてられましたけど。もうちょっと耐性つけたっていいのよ、ヒロインズ。

とは言え、今回で錬金術師や王家との決着もついたのは何よりでした。……錬金術師の裏事情を知ると、ちょっとイラっとしますが。怒れるナギが引導を渡してくれたので良かった。

異世界でスキルを解体したらチートな嫁が増殖しました~概念交差のストラクチャー~10

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『……幸せならそれでいい』

「はい。イリスは幸せです! あなたがアレンジしてくださった、この首輪にかけて」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。

竜の残した魔力を取り込んだことで、以前のような一時的な出現ではなくしっかりと行動できるようになったシロ。

孵化した直後にセシルも自覚していなかった変化について指摘するなど、爆弾を投下したりもしてましたが。

 

ナギ達の愛らしい娘である事実は変わらず。卵状態でもなんとなくは外を感じていたようですけど、やはり肉体を得た状態では見え方が違うようで。

楽しそうに過ごしているのは本当になごみますねぇ。先代天竜も満足してくれることでしょう。

幼いといえど天竜なわけで……シロと直接対峙した海竜ケルカトルが挙動不審になってるのとか。限定バザーに行ったら軽くあしらわれたけど、ナギのスキル組み換えで便利に出来るアイテムをゲットできたから、むしろ満喫できてるのとか笑えるシーンが多かったかな。

 

その一方で、相変わらずこの世界の貴族はクソって事例が勃発するわけですが。

あまりにも怪しすぎる『新人研修』とか絶対行きたくないわ……。それで出来上がった護衛がアレなわけでしょう? 柔軟性失った護衛とか使いどころ難しいだろうに、どうしてあんなにごり押しできたんだ……。

 

被害を受けた人魚たちを救う傍ら、ナギ達は『白いギルド』のギルドマスターの真相とかも知ることになって。

ナギのスキルによって縛られていた地竜が解放される形になったのは、ひとまず良かったといえるでしょう。とはいえ、天竜より古いと言われてた地竜の時代からあんなことしでかしてて、よくもまぁ王族健在だなというほかない。

どうして同じことをこうも繰り返せるのか。障害をいくらか取り除けましたけど……この後は王族と対峙することになっていくんですかねぇ。

異世界でスキルを解体したらチートな嫁が増殖しました~概念交差のストラクチャー~9

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「もしも、リタがいた部族の人たちと出会って……リタがなにか言われても、『獣人の村を救った』って記憶があれば――気にしなくてもいいだろ? いや……違うかな。これは僕の問題かな。僕が『リタをばかにするな、僕の奴隷はこんなにすごいんだぞ』って自慢したかっただけなのかも」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。

自前のチートスキルだけじゃなくて、特殊な効果をもったアーティファクトまで入手したらもうナギ達に敵なんてほとんどないでしょ、みたいな気分になりますなー。

今回は転移アーティファクトだから、実験を兼ねた二度目の社員旅行を行うことになって、保養地ミュリエラを訪ねることに。

 

転移魔法は感覚が鋭いと大変だからリタに心構えが必要だ、とセシルが言ってましたが。直近でセシルが一線を越えたこともあって、リタが妄想膨らませて自爆してたのはちょっと笑った。

彼女らしいといえばそうなんですけどね。意地っ張りなところもあるから、よく自爆してますよね……可愛いけど。

 

保養地を訪れたついでにデリリラに会いに行ったところ、彼女から素材採取のクエストを受けることになって。

赴いた先で普段と違う挙動を取るゴブリンと、攫われた獣人の子供を見つけて。その裏側ではまたしても勇者の暗躍があったわけで。

獣人同士の争いに勃発するかもしれなかった火種を、早めに鎮火できたのは何より。

 

リタが獣人との遭遇だとか、自分の出身部族の名前を聞いたりして不安になったりしてましたが。

それを察してフォローできるナギは良い主人してると思いました。これもまぁ、いつも通りと言ってしまえばそうなんですけど。

その後謎のダンジョンを見つけて、そこで勇者と遭遇するハプニングもありましたが……まぁ勇者たちも相変わらずの態度で、もうちょっと違う芸風見せてくれてもよいのよみたいな味わい。

でもダンジョンの報酬が竜の残したもので、シロにとって美味しいものだったのはありがたかったか。


プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
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