気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

森井しづき

Fate/strange fake9

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「君にとって、神秘と共に消えゆく魔術師の悪あがき、しかと味わってくれたまえ

 

聖杯戦争が佳境に入った第9巻。

本格的に介入を始めたエルメロイ教室の面々の前に、ティアが姿を現していましたが……。フラットと彼は違うとしつつ、その上で一緒に居たんだから責任はあるだろうという論法だったり。

 

違う視点で物事を見ている彼に対し、それでもなお全力でぶつかっていくエルメロイ教室の面々のやりとりが良かったですねぇ。

……エルメロイⅡ世の教えで、各々が自分自身と向き合い魔術を研磨した結果、その一端だけでも見られたのは正直おもしろかったです。家では予備に過ぎなかったオルグ・ラムが、「補助輪」なりの立ち位置を確立していたのとか、結構好きな解釈だな。

いや、Ⅱ世さん、イヴェットになに伝授してるんすか。なに暴いてるんすか。

 

セイバーのマスターであるアヤカの秘密も明らかになったり。グガランナと相対したアルケイデス、そんな彼を狙ったヒュッポリテ。

マスター側であるバズディロットやハリル、警察署長オーランド・リーヴ。誰も彼もが我を通そうとしている中で、あのアーチャーが帰還することになるわけですが。随分と様子が変わったな……というか。

この混沌とした状況で出てきたのが、どう影響するのか全く読めませんな……。スノーフィールドにまた異変が起きていましたが、決着の時に立っているのは誰になるのやら。

Fate/strange fake8

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「歩むがいい。信仰者よ」

(略)

「大いなる流れの中に、汝は何も捨てる必要などない」

 

ネオ・イシュタル神殿と、呼び寄せられた巨大台風。

その災害に多くのマスターとサーヴァントが立ち向かうことになる話。

エルキドゥがバーサーカーとなったフワワと対峙したり、アルケイデスが狙撃をぶち込んだりと、かなり派手な戦闘となっていましたが。

 

そんな中でも印象的だったのはアサシンと真アサシンのやりとりですかねぇ。

真アサシン、ハサンの中でも異質な存在であったようですけど……そんな彼だからこそ、迷いながらも覚悟を決めたアサシンに道を示せたのが良かった。

使いどころの難しい宝具を使い、最後には宣言通り鐘を響かせた在り方は結構好きだなぁ。

 

あとはエルメロイ教室の面々も良かったですよね。

凛がエルメロイⅡ世の教えを受けて、切り札になる術式を作り上げていて。けれど、それに頼りすぎることはなく、自信の才覚でこの聖杯戦争に参加する予定だったマスター候補ドリス・ルセンドラとの決闘を制していたの面白かったですし。

他の生徒たちも多大な影響を受けていて、それぞれ違いはあれど良き師として受け止めているって言う描写もありましたし。

 

自ら受け入れた生徒が赴いたから、と今回も助言をしてくれていたのが個人的には嬉しかったところです。

まぁあとがきによればⅡ世が出張ってくるのはここまでで、あとは生徒たちが向き合っていくことになるようですけどね。

脱落者も出始めた中でますます次の展開が分からなくなってきた感があって、続きが楽しみですね。

Fate strange fake7

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「逃げないさ」

「なに?」

「俺は……戦うことを選ぶ」

 

頭を打ち抜かれて死ぬはずだったフラット・エスカルドス。

しかし、彼のエスカルドス家はかなり特殊で……今では歴史しかないと思われている零細魔術師ですが、それはかつての当主メサラがそうなるように仕向けていたからで。

フラットが特異な才能を持っているのは今までも示されていましたが、メサラが己が家系を用いて作り上げようとした成果だったとか。

 

もっとも、どれだけ才能ある魔術だろうと未来なんて見通せるはずもなく、予想外の事態も起きたそうですが。その一端を、エルメロイ2世が担っている辺り本当にあの人はあちこちに影響を与えてるなぁと改めて実感した次第。

フラットの内側に眠っていた物が目覚め、活動を開始。とんでも無いものを秘めてたものですねぇ……。

 

さらには顕現した女神イシュタルが、神殿を作り祭祀長を任命したりと好き放題して。

神秘の秘匿なんてかなぐり捨ててる連中のせいで外にも被害が出始めたこともあり、スノーフィールドという都市ごと潰す決断を黒幕たちが下して。

48時間というタイムリミットが切られ、後書きによればここからはどんどん退場してく組も出てくる、終盤に突入するそうです。

しかしそんな混迷の戦場に最後に参戦するマスターがアレですか。挿絵も気合入ってましたし、いやはやFake世界はIF前提とは言え中々に熱くなる展開ですねぇ。続きが楽しみです。

Fate strange fake6

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「俺は、凄く身勝手な事に聖杯を使いたい」

 

帯によれば、後半戦に突入したらしいですが……マジですか?

あちこちの勢力の思惑が入り乱れているのが、加速しているというか、誰も彼もが好き勝手に動いているなぁという感じ。

 

『まっくろさん』の世界に飲み込まれたアヤカとセイバーは警官隊と同行して、フラットはハンザ達と合流。協力し合ってるというよりは、ひとまずは敵対していないという方が近いか。

そして、マスターである椿の近くには、アサシンとシグマ。

さらにはジェスターもこの世界に踏み込み、あちこちにちょっかいを出してきているのが厄介極まりない。

 

外側でも、ティーネ達の下にエルキドゥが踏み込んだり、他の勢力もじりじりと動いては居ますが。

個人的に今回一番驚いたのは、フラットの自由さですかね……どんな縁を結んでいるんだ君は。『まっくろさん』世界に取り込まれて、結界の薄い部分に目を付けて外部と通信をとったり、スペックは相変わらず高いですね。

それが結構な打撃となってはいましたが……その後の容赦なさにもまた驚きました。衝撃的だ……

 

フランチェスカとプレラーティも、『まっくろさん』内部に入り、セイバーたちにちょっかいを出してましたが。

彼の在り様には、痺れたな……うん、なるほど彼もまた王なんだよな、と実感した。

そして彼が見つけ、聖杯に願おうとすることが、我儘だっていうのも最高じゃないですか。

あれが実現したら相当楽しいだろうなぁ。……そこに至るまでの道のりが遠そうですけど。他の勢力がまだまだ健在ですからね。

 

そして、この巻で悲しかったのは、椿のことでしょう。

幼い彼女が、あの場面で願ったこと。それがあまりにも悲しすぎる。

その願いを聞いて、憤ってくれる人がそばに居たのは救いだと思いたいですが。

迷いながらも戦い、道を見つけたキャラも多いですが、終着点が未だ見えないこの聖杯戦争、どこに辿り着くんだろうか……

 

Fate/strange Fake(6) (電撃文庫)
成田 良悟
KADOKAWA
2020-01-10

Fate/strange Fake5

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「見事だ、人の子よ。神の支配を否定し、己の足で立つ我が同胞よ」

 

いろんな陣営の思惑が入り混じりすぎて、何がどうなってるんだ、みたいな気分。

ただ、ついに脱落者が現れて。いやまさか、彼が最初に退場するとは思わなかった。

マスターが諦めずに色々手出しをしてますし、下手すると復活すらありえそうなので脱落と評していいのはなんとも言い難いですが。

 

難敵だらけの戦場で、最初に戦線離脱したのが英雄王とはまた意外。

宝具を奪われて霊基を傷つけられたバーサーカーとか、戦闘力皆無な作家キャスターとかが最初かと思ってました。

ウォッチャーは正直色々微妙なところがありますが……シグマ絡みで掘り下げが出来そうだし、しばらくは生き延びるかなーと予想。

 

フリューが傭兵として情報収集に紛れ込んでいたり、事件簿読んでる身としては楽しめる要素もありましたけど。

毒を食らい時間制限が出来たサーヴァント、操丘椿の世界に引きずり込まれた何名かのサーヴァントとマスター辺りが次回の肝になりそうですかねー。

キャスターが表に出てきて、回想みたいなシーンも出てきてましたし、巌窟王絡みのネタでまた何か仕掛けてくるんでしょうか。

続きが気になるところですが、作者さんが病気してるみたいなので、まずは身体を大事にしてもらいたいですねー。

Fate/strange Fake(5) (電撃文庫)
成田 良悟
KADOKAWA
2019-04-10


Fate/Strange Fake4

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「でも、俺はエスカルドス家の魔術師である前に、エルメロイ教室のフラット・エスカルドスなんです」

 

成田「5巻で終わると言ったな。あれは嘘だ」、奈須さん「知ってた」。

というわけで、後書きにもあった通りまだまだ偽りの聖杯戦争は終わりそうにありません。

各陣営を満遍なく書きたくなった結果、とのことですが……

えー、その結果としてどの陣営も脱落しておりませんが。多少の被害が出ているところこそあれど、サーヴァントは健在ですよね。

コレ、本当に終わる時には一気に収束していくんじゃないだろうか、みたいな綱渡り感がすごい。

 

セイバーは、ウォッチャーと契約したシグマと接触。狂信者なアサシンと三組で行動する事に。

しかし、シグマ。契約したのがウォッチャーという特殊な存在だと明かせないからって、チャップリンはないのでは……

そりゃあファルデウスも混乱するよ……。偽りの聖杯戦争を起こした黒幕側の一人ですけれど、ファルデウスがその中でも苦労人枠になっていて笑う。

そのうち彼の胃に穴とか開くんじゃないかな。

 

一方で、アインツベルンのホムンクルスに宿った『何か』は好き勝手動いていますし。

今回は他の陣営の動きがメインで描かれていたこともあって、英雄王とかエルキドゥとかはかなり大人しい感じでしたが……

最後の騒動に英雄王はちょっかいかけに来てましたし、混戦というか混沌というか。

かなり気ままに動いているフラットが、ただの魔術師ではなく「エルメロイ教室の生徒」としての立ち位置をしっかり自分のモノとしているのは良かったなぁ。

Fate/strange Fake(4) (電撃文庫)
成田 良悟
KADOKAWA
2017-04-08
 

Fate strange Fake3

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「破落戸に成り下がり、人に成り上がった英雄よ! 君が如何なる大英雄であろうとも! 世界を破壊する力を持とうとも!」

(略)

「本質が人である限り……君はただの力持たぬ『殺人鬼』に狩られる事となるだろう」

 

キャラが増えるばっかりで、誰も退場しないと評判の偽物の聖杯戦争。

さぁ、未だに1日目は終わらず。じりじりと事態は進んでいってるんですけどね。

これサーヴァント減る時は一気にいなくなるんじゃなかろうか。

偽物の聖杯戦争を行うために手を打っていた、ファルデウスをはじめとした黒幕陣営。

それぞれが仮称・真アーチャーなどを呼び出し、聖杯大戦並にキャラが増えてきましたが。

どこもかしこも不安の材料しか転がってないんですよね。

綾香とランサーのマスターである狼がもふもふしてるシーンは和みました。そこ以外9割がた厄介ごとの匂いしかしませんけど。

 

真アーチャーを呼び出した組織は、アトラム・ガリアスタ――Fate本編、戦争開始前に退場したキャスターのマスターですな――が使っていた人の命を、魔力結晶とする技術を使ってサーヴァントに魔力供給してますし。

そもそも、召喚時に令呪を使って、ほぼ『アヴェンジャー』みたいな感じで歪ませてますし。

 

ライダーはライダーで何でもありですな。

街一つを覆い、誰も逃げられない街にしてしまってますし。

流石に他の勢力も異常には気づいているようで。……最初に接触してきたのが吸血種って時点で嫌な予感しかしません。

外部で情報収集しているロード・エルメロイ2世も綾香についてなんか不穏な情報掴んでますし。

 

自由気ままなセイバーが、一番まともに見えるのはどういう事だろう。

吸血種という難敵を排するための同盟に動いたりしてます。ランサーとアサシンと接触することに成功してますが。

ランサーと仲良くすると、もれなくアーチャーから喧嘩吹っ掛けられるという特典付いてくるからなぁ……

ごった煮過ぎて、一体どこに行くのか本当にわからない。大凡のピースは出たはずなので、これから話は進んでいく……といいなぁ。

Fate/strange Fake (3) (電撃文庫)
成田良悟
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
2016-05-10
 

Fate strange Fake2

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「弁明の代わりに約束しよう!」

(略)

「この歌劇場の破壊は俺の名誉にかけて 必ず贖うと!」

 

戦闘シーンの迫力は今一つかなぁ。

会話の場面や、ファルデウスがありえない詠唱をして招いた新たな英霊と対峙する場面みたいに、動きが少ない所はいい感じだと思うんですが。

 

状況が分からぬまま、ギルガメッシュがエルキドゥと戦闘を開始。

友の登場に久しぶりに本気になった英雄王ですが、本気出すと本当災害だなこの人……

油断と慢心に満ちててくれた方が、魔術師たちも安心なんじゃないだろうか。

 

小説版もコミックの方も刊行ペースが緩やかなので、読み返して流れを整理できるのはいいですねぇ。

個人的に今回の見どころは「警察に捕まった英霊」という前代未聞の珍事です。

フランチェスカじゃありませんが、最初に見た時には目を疑ったもので……

 

偽りの聖杯に招かれたキャスターは、前線に立つ魔術師タイプではないようですが。

部隊を作れる程度に、宝具を仕立て上げたり、今回所長相手に情報を使ってプレッシャーを賭けたりと、一筋縄ではいかなそう。

聖杯に招かれる英雄たちは、誰もかれも容易く御せる存在ではないですがねぇ。

初戦として二騎がぶつかっただけで、まだまだ「戦争」と呼べるような本格的な戦闘には入りませんね。

それだけ暗躍している面子が多いって事でもありますが。IFだからこそ、小説の方がやりたい放題やっているので、これからどう転がっていくのかが今から楽しみです。

Fate/strange Fake vol.2 (TYPE-MOON BOOKS)
森井しづき
KADOKAWA/角川書店
2016-01-14
 

Fate/strange Fake2

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「あぁ! あぁ! 今まで何度か聖杯戦争は見てきたけど、流石に『警察に捕まったサーヴァント』なんていうのは初めて見たよ! (後略)」


55Pのイラストの破壊力が凄まじかった。
え、なんであのサーヴァント大人しく警察に捕まってるの。
いやその理由は、しっかり後に彼自身の口から語られてますが。
警察署長も哀れな。
必死に工作して、準備していたのに、まさか自分から捕まるサーヴァントがいようとは。
それがテレビに流れてしまったものだから、襲撃しかけてくるサーヴァントまでいるわけで。

そこからまた混沌としてましたね。
死徒が現れて、代行者が暴れて。
えーっと、戦闘はあったはずなのに、まだマスターもサーヴァントも誰も脱落してませんよ……?
これ、5巻では間違いなく終わらないでしょう。
だって、2巻終了時で壱日目の昼ですよ? 

アサシンの少女が、宝具を多発しているのが中々いいですねぇ。
警察所長の部下たちも、派手に武器使ってますし。
1巻でのアーチャーとランサーの戦いもそうですが、あちこち展開が派手でいい。
さらに参加者増えている様子がありますし、大戦レベルの人数になりそうなんですが、どうなるのやら。

Fate/strange Fake (2) (電撃文庫)
成田良悟
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
2015-05-09

独創短編シリーズ2 野崎まど劇場(笑)

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――この本を読んだとき、あなたは『賢者』へと覚醒する。


賢者に覚醒するというか、一周廻って悟ってしまうという方が正しいというか。
相変わらず頭おかしいなぁ!(褒めてる)。
まぁ、あらすじですら「編集部の狂気を感じる短編集!」と書いているあたり公認です。

カフェのネタとか、前編イラストなんですが、何やっているのかと。
まぁ、雑誌掲載時はカラーイラストで、なおさら何をやってる感が強かったものですが。
一発目の『白い虚塔』のお医者さんになろうは、シュールというか、そんなサイトで来ているならもっと早くに取り締まられるべきだっただろうオマエラ……

破壊力抜群だったのは出落ちな『大オーク』でしょうか。
このタイトルで著:野崎まどっていう時点で笑うしかない。
コメント機能が付いている電子書籍『ワイワイ書籍』も笑えましたが。
ただ、これ本文読めなくてすごくウザったいですよね。

全部の作品にツッコミどころがあって、ツッコミが追い付かない。
というか、もう読んでいるとゲシュタルト崩壊的に、ツッコミを入れる自分の方がおかしいのだろうかとか思い始めてヤバい。
個人的には1巻の方が好みのネタ多かったんですが、相変わらずのハチャメチャ具合は笑えました。

独創短編シリーズ (2) 野崎まど劇場(笑) (電撃文庫)
野崎まど
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
2015-02-10

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ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
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