「ローゼマイン様がどのような選択をするのか、ライゼガングが待ち構えています」
表紙が領主一族だけど、視線がバラバラ。
さらには鎖でがんじがらめと、この巻の状況を良く表しているイラストで素敵ですよね。
協力しあって取り組んでいく今までのエーレンフェストの雰囲気が好きだっただけに、団結できない状況になってしまっているのは悲しくもありますが。
プロローグがランプレヒト視点。
前倒しになった粛清と、人手が減った中での冬の主討伐で、騎士は中々休暇も取れない程大変だったとか。
そんな中、ローゼマインを呼び戻さないために駆り出される事となった、コルネリウス達は訓練免除を休暇と誤解されて、面倒なことになっているそうで。
意識の刷新が出来ていない貴族が多いというか、騎士だからと言う事を抜きにしても、情報収集の精度が甘い。
その後のエルヴィーラとの対話でも明らかでしたけど、ヴィルフリートの側近たちが情報収集の手を抜いているのも示されてましたし。
ここで会話したことで、ランプレヒトの意識は多少変わったようですけれど……
エピローグが、同じくヴィルフリートの護衛騎士である、アレクシス視点で。
そっちで明かされた、彼らの主の視野狭窄っぷりは目に余る。ギーベ・キルンベルガの指摘がいちいちごもっともで、ずっと頷いていた。
「よく見ろ、主の行動を。よく聞け、周囲の声を」。側近としての心構えを説かれた、アレクシスも奮起してくれたようですけど。
……オズヴァルドのやっていた事に、ヴィルフリートが無自覚だって言うのが、痛いんだよなぁ。
先行きが不安になる中でも、ローゼマインは側近たちと協力したり、メルヒオールを次期神殿長にするための準備をしたり、と彼女なりに出来る事をしていましたが。
ヴィルフリートの方は、ちょっと期待が出来ない。
「メルヒオールと神殿準備」で、姉弟が側近を交えてわいわいやってる場面とかは好きなので、こういうシーン増えて欲しいと願うばかりですが……
WEB読んでると、まだまだこれからが大変だ、というところなんですよね。フェルディナンド様、カムバーック。無理だけど。