「ねぇフィー、あらゆる物事に通ずる――目的を達成する方法、知ってる?」
「……はい?」
「予測し、予想し、準備を整えて、挑み――そして失敗するのよ」
「……失敗、するのですか?」
「ええ、失敗した理由を検証、対策、準備して挑みーーまた失敗」
「…………」
「これを――無限回繰り返せば、できないことはこの世にないわ」
合間にエルフ組、フィーとクラミーの話が差し込まれています。
こっちのコンビも中々頑張っているというか、かなり暗躍しているようで。
近いうちに、エルヴン・ガルドにも手が伸びそうですねぇ。
この二人も結構好きなので、今回描写があったのは素直にうれしいです。
3種族制覇を謳った空は、天翼種の都アヴァント・ヘイムに乗り込む。
そこで出会った天翼種はかつての大戦の記憶を引きずっていて。
あの「鬼ごっこ」は中々楽しかったですね。
比翼連理とはこのことか、といいますか。
まさしく二人で一人の「 」(くうはく)の活躍を心躍らせながら読んでました。
一方で情報を集める、いづなとステフ。
いづなも空と白の同類、ゲームに特化した人材だっていうことが明らかになったといいますか。
空と白みたいに、言語を2人よりは時間かかったようですが覚えてしまうっていうのは流石の才能。
今後成長していった先が楽しみといいますか、末恐ろしいというべきか。
愚王と呼ばれた先王が本当に優秀すぎて。
よくもまぁ、あれだけの情報を集めていたよなぁ、と思います。
天翼種のゲームでページをだいぶ使っていたので、女王ちゃんと起こせるのかと少し不安になりましたが、そこはそれしっかり解決していましたね。
しかし、まさかの解決方法というか、これはヒドイ。
800年の長い時間。こんな理由で滅ぼされかけた2種族はたまったものではないでしょう。
実際、海棲種も最後はノリノリでしたしね。
あと、ジブリール。夢の中だからと言ってはしゃぎすぎといいますか。
あれが「大戦」のほんの一幕にすぎないというのなら、どうやって序列下位の種族は生き残ったのか。
不思議でならない。
というかアレですら序の口で、さらに上位がいるんだからこの世界頭おかしい。
そしてプラムの正体と、まだ隠されていた目的も明らかに。
いや、なかなかの策略家だったんですね。しかしまぁ、汗舐めるために土下座するのをみると、その凄さも薄れるといいますか。
吸血種、大丈夫なのか、コレ。
女王の魅了、プラムの魔術。それらの異能も通じなかった空と白、二人の絆に脱帽。
これ、本当に割り込む隙間とかないんじゃないですかねぇ。
人類種が最弱ゆえに生き残ったとされていたことにも疑問が提示されてきましたね。
次回予告もなんか気になる感じですし、早く世みたいです。
しかし、作者さんの事を考えると……もう少し後でもいいので、どうか休んでくださいと言いたくなる。
いや、ホント体は大事にしてください。