「ええ。ディランくんが死にそうになった階層がここなので、ここのモンスターたちにお礼参りをしにですね」
「ああ、そういうことか」
「こういうトラウマは早めに克服しとかないと、やっぱり付いて回りますから」
尻尾族の女性エルドリッドを連れて、異世界から神様の居るところを通って現実世界へと戻ることにしたアキラ。
地球ではケモ耳尻尾付きの人間なんていないわけで、スクレールの耳みたいに神様に魔法で隠してもらうことにしたわけですが。種族の誇りである身体的特徴が隠されてショックを受けてうなだれてるエルドリット、ちょっと可愛かった。
……でも、アキラが住んでるのって怪人とヒーローが居るトンデモ地球でもあるわけし、ケモ耳付きで行ってもワンチャンどうにか誤魔化せんか。子供が魔法が解けたエルドリットの尻尾掴みに来てたから無理か。
別のエピソードで、ヒーロー活動している友人のヒロちゃんも登場したりしてましたが。独特のノリの子だなぁとは思いましたね。
スクレールが醤油狂いなのは変わらず。里で生産を試みるためにお金を送るために節制中で、ギルドの食堂で提供されているヤバ料理「謎のお粥」に手を出して、美味しくないと愚痴ることになってましたが。
後日謎のお粥をアレンジしてどうにか食べられないかとアキラが工夫してましたが、出汁とか味噌とか使ってもなお改善されない「謎のお粥」のヤバさよ……。
アレンジ中にスクレールが「食べられるようになっただけ。食材を殺している。殺害。良さを一つずつ入念に潰していっている感じ。動機は怨恨」とまで言っていたの、笑えたので良かった。
アキラは相変わらずソロの冒険者としての活動を続けていたわけですが。
神様から、日銭稼ぎの子が増えて遭難事例も増えるから、余裕があったら助けてあげてと声を掛けられたこともあって、目についたディランくんと交流することになって。
時にふざけたりもしてますが、しっかりとアドバイスもしてるの偉い。
辻ヒールなんかもしてましたが……その過程で怪着族で傭兵をしている女性リンテさんとの縁が出来たりもして、多種族からヒロイン相当のキャラが出てきてるの良いですねー。