気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

機巧少女は傷つかない

機巧少女は傷つかない16 Facing “machine doll Ⅱ“ 下

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(こんなすげえ奴が、俺の仲間だ)

やはり捨てたものではない。この人生も、今日までの旅も。

だからこそ、そのすべてを否定するような結末は受け入れられない。

 

終わった……長く続いたシリーズ、それもお気に入りのシリーズの終わりは、やはり満足感もありますが、ちょっと寂しくもあるような。

……この作品に関しては、クライマックスで待たされ続けたので最後まで読めたという満足感の方が強いですけど。

 

個人的には今回の雷真の暗殺者ムーブが好きです。

戦闘能力が上がった雷真が刀を手に、小紫と一緒に忍び寄って切り伏せたり、相手の死角へ回り込む動き。

魔術師の階梯も高位になってますし、真面目に雷真が暗殺者やったら対応できるのって本当一握りなのでは……

 

あちこちで戦闘が起こっているので、一つ一つは結構テンポよく片付いていきますが。

対応しているのが一人だけだったら負けていたり、打つ手がなかったりしただろう、って場面はあちこちにあって。

これまでの夜会を送ってきた日々は、決して無駄な時間ではなかったと証明されたのが良かった。

 

エピローグで、秘術を盗るためにロキと薔薇の師団に忍び込む計画を練ったりしてましたが。

……今のあの二人に突撃かまされたら、かなりたまったものではない、というか。魔王級二人VS金薔薇の遺産争いでゴタゴタした組織……うまくすれば壊滅させられるのでは? 南無。

これからも、争いには事欠かなそうな就職口を得ていましたが。まぁ、これまでやってきたことをやり続けるだけで良い、と思えばある意味天職なのでは。



機巧少女は傷つかない16 Facing “machine doll Ⅱ“ 上

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「いや、改めて思ったんだ。俺ってやつは、めちゃくちゃついてる」

(略)

「思い返してみれば、いつも俺には運があった。でなきゃ、ずっと前に死んでるはずだ。俺はいつだってギリギリのところで、誰かに、何かに、救われる」

 

遂に刊行された、完結巻。上下巻で同時発売。

正直このラストエピソードを見ることは出来ないのではないかと半ばあきらめかけてましたが。

こうして無事に刊行されて、ほっとしてます。

 

過酷な道を歩みながらも、誰かに助けられながら進んできた雷真は自分を「ついてる」と評してましたが。

家族が死に、仇討の為にやってきて、何度も死にかけて、それでもついてると言える彼の心の強さは凄まじいですね……

天全の前に立ち、持てる全てでぶつかる雷真。最初はなすすべもなかった相手に、追いすがり、戦いの中で成長しその力を認めさせた。

平坦な道ではなかったけれど、それを踏破した雷真と雪月花のコンビネーションは、成長したなぁと感慨深かった。

 

そして、赤羽一門が壊滅した理由や天全の真意など多くの情報が明かされていって。

赤羽一門ってのは不器用な家系なんですかね……

天全を倒し、真実を知り……得難いものを取り戻した代わりに、かけがえのないものを失う、というのはまた。

運命というのは、この局面においても雷真に負担を強いてくるんだな……

流石の雷真も、動けなくなりそうになったところでシャルに後押しをされて、動き出せたのは何よりでした。

 

が、雷真が天全と戦っている間も、王子様と薔薇の暗躍は続いていて。

ついに神性機巧が完成し、おまけにその段階に及んで学院への襲撃が再開されて。

絶望的な状況で、雷真が賭けではあるけれど道を示して。ここまで来て諦めるのも彼らしくないですし、最後まで意地を見せてほしい所。



機巧少女は傷つかない15 Facing"Machine doll I

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「照明ならば、月で十分」
「喝采なんざ、似合いもしねえ」
(略)
「行くぞ、雪月花。俺たちの旅は、ここで決着(終わり)だ!」


夜会参加者も残り三人。
雷真とロキ、そしてマグナス。
今回はついに、ロキと雷真の戦いに決着。
それぞれ怪我を押しての戦いと、これまでの積み重ねがあって痛み分けみたいな感じですが。
夜会としては雷真が勝ったけれど、ロキが躊躇いを覚えなかったら彼が勝っていたようですし。
ただ、ロキの迷いの理由も、気持ちは分かるし、これはやはり長く続いて、しっかり描いてきた賜物ですなぁ。
……その分キャラが増えて、ちょいちょい描写散らばってしまいますが。

狂王が、夜会を黙ってみているはずもなく、彼が行動を起こしてますが。
なんとも面倒くさいというか、厄介な手を打ってくるなぁといいますか。
学園長とか、結構な強キャラなはずなのに、毎度制限かかったりとかで、良いところが……
というか、アリス絡みで良い所明らかになったら退場しちゃいましたからね。

日輪の目的が明らかになったり、雷真の刀の師匠雲雀のちぐはぐな行動が少し気になったりしますが。
マグナスが戦隊に語った「全て」はまだぼかされてますね。
それを聞いた火垂はちょっと揺れているようですけれども。
薔薇の関係者は本当周囲にたたる事しかしないなぁ、という感じで、大事になってますが。
騒動の裏側で、ついに雷真が、天全の前にたって。
毎度のことですが、雷真ボロボロなんですが、これでどうやって勝利をもぎ取ろうというのか。
仮に天全打倒したところで、狂王が暴れているし、薔薇は残っているしで、なんでこここんなに火種に事欠かないかなぁ、ホント。
赤羽一族の決闘、その決着が今から楽しみですなぁ。

機巧少女は傷つかない (15) Facing"Machine doll I" (MF文庫J)
海冬 レイジ
KADOKAWA/メディアファクトリー
2015-09-25


機巧少女は傷つかない14

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魔術の世界は実力の世界。才あるものがもてはやされ、力なきものは無視される。
だからこそ。
「弱者が見捨てられてはいけないんだ……それは、強者が報われるのと同じくらい重要な……もうひとつの〈世界の真理〉なんだ。私は……せっかくつけてもらった腕を捨ててでも、アンリエットを護りたい……!」

夜会終了まであと二日。
薔薇たちの暗躍もあり、大分通常とは違う様相を呈してきている最終幕ですが。
雷真は、仲間たちの為、夜会へのちょっかいを排除するため、銀薔薇に続いて、他の薔薇も倒してしまおうとアリスの力を借りてまで画策しています。
で、実際に日輪を厄介な祖母の元から一度連れ去ることには成功するわけですが。
魔女の呪縛は強かったといいますか。彼女はいったい祖母から何を打ち明けられたのか気になりますね。
失敗して怪我をおった雷真が活躍するのは次回以降にお預け、な感じ。

だからこそ、今回の表紙はシャルだったのかなぁ(日輪もいますが)。
本当に、この巻の主人公はシャルと、ブリュー家の人々だった。
ぼっちだった暴竜が、妹を助けるために行動を起こそうとしたとき。
それに手を貸してくれた人々の数。アンリが築いた縁もありましたが、決してこの学院で過ごしていた時間が無駄ではなかったんだと思える良い展開でした。

というか、エドガーさん強すぎませんか。一対一で薔薇圧倒してますよ。
武の極みといえば、雲雀さんが思い浮かびますが……彼は彼で何を考えているのかわかりませんね。
雷真の様子見をしたうえで刀を渡したりと認めてくれているのかと思えば、仕事だからと立ちふさがったり。
キンバリー先生が、雷真やアンリを気にかけていた理由も描かれてましたね。
この人、本当にいい先生だなぁ、と思います。
マグナスが自分の人形たちに、全てを語る約束を果たす、と言って語りを始めるようですが。
さてはて、彼はいったい何を考えて、何のために行動しているのか。
夜々が問い詰めた時、「おまえの言ったことに嘘はない」とは言っていましたが。
絶対に何かは隠されているはずですし。彼の真意が気になって仕方がない。

機巧少女は傷つかない14 Facing "Violet Silver" (MF文庫J)
海冬 レイジ
KADOKAWA/メディアファクトリー
2014-10-23

ジーンメタリカ 機巧少女は傷つかないRe:Acta 1~2

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「・・・いい 私は従う」
「だって私はヤマトの「あいぼう」だから」


機巧少女は傷つかないのスピンオフ作品。
機巧魔術の発展によって犯罪を犯すような輩も魔術を使うように。
それらの犯罪を取り締まるための組織『機巧改』。
そこに入隊した、ヤマトは、機巧改への復讐という目的を持っていて。

設定は結構作られているんだと思いますが……
原作にしても、複雑に思惑とかいろいろ絡んでますし。
その説明が足りない状態でどんどん進んでいっている感じ。
ハッキリ言って物足りない。面白そうな臭いはするんですけどねー。どうしてこうなった。
2巻で完結。……って物足りないにもほどがある感じで。
売れなかったのか。残念でした。

あちこち気になるネタはあるんですよね。
いざなぎ流を使うキャラクターとか。主人公が使っている花柳斎人形についてもそうですし。
伏線とかいろいろばら撒くだけで終わった感じ。

最後のおまけについてもよくわからないし。
手紙を送ってきたヤマトの父親。
確実に「彼」なんでしょうけど……そこに至るまでにいったい何があったのか。
ヤマトにしても、最終的にはそこに落ち着くにしても……
目的が復讐から変わるまでが早すぎて何とも言えない感じがまた。
巻きで進行してしまったのが惜しくて仕方ない。

ジーンメタリカ-機巧少女は傷つかない Re:Acta- 1
釜田みさと
メディアファクトリー
2013-09-27






機巧少女は傷つかない13 Facing“Elder Empress” 

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「坊や、魔王になりなさい」


13巻まで来てまさかの新ヒロインといいますか。
ここでソーネチカを攻略に行くとか、さすがだ雷真……。

まぁ、学院長や薔薇の思惑も混ざって、夜会はより混沌としてきましたね。
夜会参加者も残り少なくなり、フレイや日輪など主要キャラも脱落し始める。
ただ脱落するんじゃなくて、やるだけのことをやりつくしていく、良い戦いだったと思いますよ。
他のメンバーが薔薇の思惑や、夜々を思いやる気持ちなどで、雷真と戦おうとする心意気がいいですねー。

しかし、薔薇はかなり祟るなぁ。
夜会を舞台に賭けを始めるとかまじ勘弁。
今夜会に残っている面々が好ましく、またそこでの戦いに真摯に向き合っているからこそ、薔薇の陰謀とかは悪役としていい対比になっている気はしますけど。

賭けは、神性機巧と金薔薇の枠を勝者が得るというもの。
黒薔薇は、フレイを助けた代償というか、完全に助かっていないことをタテに姉弟を。
銀薔薇は、おそらくはアンリを枷にシャルロットを。
灰薔薇は、今回敗退しましたが、ソーネチカにちょっかい出してましたし。
黒王子は、まぁ例によって雷真にかけていますしね。
マグナスは学院長枠でマグナスが優勝したら、薔薇たちの負け、という感じ。

あとは、紫薔薇。
……これはもう確実に日輪の祖母さんだろう……
むしろそれ以外の回答があったら心の底から驚けますね。
賭けの枠として残っているのが日輪しかいませんし。
紫薔薇が日本人って情報、黒王子の「貴女が求めている男に俺はコナをかけている」という主旨の発言。
雷真がどこかで聞いたことがある、あしらい方。
なぜかこのタイミングで日輪の前に現れる、祖母。
……本当に、これで日輪の祖母以外だったら、一体だれ何だろうなぁ、という感じで。

コマにしていると思っている連中、一筋縄ではいかないからな、とは言いたいところですけど。
今回の灰薔薇の最後はなんか小物臭くなってましたし、そんな感じで上手いこと飼ってるつもりの犬に手痛くやられてくれればいいんですけど。

夜々にも日数制限があり、そろそろ終わりそうですけど、次は誰が脱落していきますかねぇ。
雪月花の三人と行動を共にするようになってより姦しくなりましたが、楽しめました。

機巧少女は傷つかない13 Facing "Elder Empress" (MF文庫J)
海冬 レイジ
KADOKAWA/メディアファクトリー
2014-02-22

プロフィール

ちゃか

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