気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

氷純

千早ちゃんの評判に深刻なエラー5

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「守護らねばならぬ……分かるよ」

(略)

「守りたいなら、壊そう……」

 

WEBの掲載範囲を超えて、新規書下ろしエピソードが描かれる第5巻。

日本新界を巡る対外戦争は、ひとまず集結。その騒動に関わりまくったというか、何なら彼女自身が演出して花火を打ち上げたと思われているため、劇物扱いされているボマーこと千早ちゃん。

ちょっと前の日本新界のように、共同新界は工作員によるゲリラ戦も勃発する危険な場所で……。「今の日本新界で暴れられても困るから、世界共同新界に送り込んでおけ」とばかりに、千早ちゃんも送り込まれることになったわけです。

 

千早ちゃんは決して戦争屋としてドンパチしたいわけじゃなくて、現地の可愛い生物を観察したりほのぼのライフを満喫したい子なんですけどねぇ……。

コミュニケーション能力に難がありすぎて、会話がおぼつかないから機械音声で出力したりしているから、底知れなさが増していってるんだろうなぁ。

 

千早ちゃんが今回目をつけたのは、共同新界で既知の生物・ホトルポッソ。

カピバラに似た体格で、特殊な硬化液を分泌して巣をつくる生態をもつ動物で。千早ちゃんはその可愛さを知らしめることで、グッズ展開してもらおうと思ったわけです。

しかし、発展性がない……つまりは金にならない研究のため、あまり注目されていなくて。

それなのに千早ちゃん、生態観察を続けた結果ホトルポッソの生態や生息域から隠された拠点を発見できる方法を見出してしまって。

千早ちゃんはホトルポッソを保護したかったのに、逆にホトルポッソ狩りが起きる事態になってしまい……保護するために、敵を打倒しようと動き出すことになったわけです。

またしてもボマーとしての悪名を高めることに成功してしまったの、相変わらずだなぁ……というか。さすがすぎる。

左遷の錬金術師の解決薬1

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「有効な手がないのでしたら、私が処置します」

 

セラ・ラスコットは国家錬金術師。

しかし彼女が興味があるのはポーション等の研究のみで、国家錬金術師ギルド内部での勢力争いにはさっぱり興味がなく……その結果、彼女は左遷されることになったわけです。

名目上は、冒険者ギルドが反乱を企てている疑いがあるから現地に行って内偵してこいというものにはなっていましたけど。

民間の武力組織である冒険者ギルドを、王国は良く思っておらず……一度は潰そうとして過去まであって、お互い険悪な関係である模様。

そんな関係の場所に内定にいくとか、身の危険もある仕事なわけですけれど。

 

その疑いがかかったのが、ポーションに使う素材の供給が顕著に滞っていることで。

反乱が真実だったらセラの身も危ういけれど、素材関連でのトラブルが起きていた場合、知識豊富な人材がいるのは手助けになる。

政治闘争の結果ではあるけれど、セラは知識も豊富で適任と判断されたそうですね。

現地に向かう隊商の馬車にお邪魔して、護衛の冒険者が負傷した際も、的確に処置してましたし、実際腕は良いんですよねセラ……。

 

あからさまに歓迎されていないムードでも、気にせずやるべきことに着手していましたし。

そもそも、歓迎されていないからって逃げ帰るくらいなら、錬金術師ギルドでの政治闘争ガン無視で研究に没頭とかしてないか。

道中で助けた冒険者……恩義のアウリオが、折に触れ手助けしてくれたのはありがたかったですね。

予期せず現地協力者が得られた形になるわけですし。

素材不足に困っているのは現地でも同じで、代替品の情報を示したり、魔物被害にあった人々を助けることで少しずつ彼女が認められていくのが良かったですね。

……セラ、とある異名を騎士団からつけられていましたけど、腕は本当に確かなので、はい。左遷される原因となった現地で起きていた問題、解決の道筋を見出してましたからね。実に頼もしい。

彼女の完全オリジナルポーションだけは絶対に呑みたくないですが。

千早ちゃんの評判に深刻なエラー4

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「なんでぇ!?」

 

万色の巨竜どららんと別れ、傷心の千早。

気分転換に新界西側で釣りに勤しんだり、採集にチャレンジしたりとか平和に過ごそうとしているわけですが……。

彼女の知らないところで事態は着々と進行しているんですよね。

 

というか、釣りの傍らちょっと撮影したら工作員っぽい画像を捕らえたりしてるので、千早ちゃんは平穏に生きたくて、危険から遠ざかろうと努力はしてはいるのに不思議とトラブルに突っ込んでいくんですよねぇ。悪運を引き寄せまくってる。

毎回死にそうな目に遭いながらも、なんだかんだ生き延びてるから、どんどん彼女の望まない評価が上がっていくことにもなるんですが。

 

暗躍していた角原が死に……障害となっていた権力者が居なくなったことで、新界に衛星を上げようとする日本側のうごきがあったり。

ボマーに感化されて角原を殺した伴場が、角原配下の追い込まれた組織を焚き付けて戦場を盛り上げようとしたり。

色々な思惑に巻き込まれて、危ない橋を何回もわたってた千早ちゃんですが、最終的に収支は大幅プラスで良かった……と言えるのかどうか。これでマイナスだったら、立ち直れないのでまだマシではありますが。

利益を得ていることで、劇場型愉快犯で場を引っ掻き回すボマーとしての評価がまだ上がることになってしまうんですよね……哀れな。

書籍で加筆されてもいますが、WEBは完結していて、今回でそこまで収録されたんですよね。一応、今後の構想もあるらしいので、せっかくなら続きが出てくれても……良いのよ?

千早ちゃんの評判に深刻なエラー3

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「設計者への感謝はどこに置いてきた? 製作者への敬意をどこに置いてきた!? 相棒であるオーダー系とは生涯の付き合いになるはずだろうっ!?」

(略)

「――機体への愛を忘れたのか、貴様ぁあぁぁっ!?」

 

人見知りすぎて上手くコミュニケーションが取れず、当人の適性的には採取とか研究系なんでしょうけど、トラブルも多く引き当てて……白兵戦・射撃戦で乗り切れるセンスがないため爆弾でなんとかしていたら、ボマーと言う悪評を得てしまった千早。

毎回、望まぬトラブルに巻き込まれて、必死に乗り越えようとしているだけなんですけどね……。

 

企業側からすると、千早はいつも渦中に居て問題を大きくしている「戦争屋」と呼ばれるトラブルメーカーだと思われてしまうわけです。

収入マイナスを回避するために壊れた機体の回収とかで利益を得ているので、依頼も戦闘のものが増えてしまうことになって。

綱渡りながらなんとかやってますけど赤字になることもあったりして。そんなバタバタの中で、彼女を「戦争屋」と認識してる組織からカスタムされた機体を贈られて。

アレンジするために塗料を自作しようと、研究都市での依頼を受けることに決めたわけですが。

 

……ボマーが来て戦々恐々としてる一般組織と、ボマー憎しで悪評を垂れ流して叩きのめそうとする組織とが現れるわけです。

千早ちゃん的には不本意極まるでしょうけど、研究都市への襲撃は明確にボマーへの悪意に満ちていたので、彼女が中心にいたんですよね……。

ただ、他組織が「戦争屋」とみているような存在ではなく、ただの新人なんですよねぇ。だから「機体アレンジの為に色付けたいけど、塗料安いところないから自作しよー」ってなる奴とか想定できなくて。

ボマー叩きを加速させようとしていたのに、それが上手くいかなかったのは正直笑った。

 

騒動の裏で千早は必死に依頼をこなしていて、生態調査依頼の報告書を大学教授が喜んでくれたり。その縁から新しい依頼が持ち込まれることになったりもしてるわけです。

で、ソロの気楽さもあって先行研究を参考に、「万色の巨竜」と呼ばれるステルス機能を持った新界由来の特殊生物の生態について新しい情報を獲得して。

依頼主である教授に「野生生物に餌をやるのはよくない」って注意をされつつも、仲良くなって交流しているのは微笑ましかったですね。

……そこにもまた無粋な襲撃があったりしたりしましたが。まぁ、コミュ障で情報を上手く仕入れられず、地雷原過ぎて誰も手を出していなかった土地を買ったりした千早ちゃんにも問題はあるから……。

千早ちゃんの評判に深刻なエラー2

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「岩筋さん、訓練を急いでください。仮想敵はボマーです」

 

根暗コミュ障少女、千早ちゃん。

遠隔操作で新天地の探索を行う仕事を続けているわけですが……上手く交流できず、そういう時に「キモ」とか言われてより心の傷が深くなって、交流できなくなってしまうなんて負の連鎖に入っていたり。

彼女自身は普通に調査任務とか平和な仕事をしたいのに、仕方なく戦う羽目になって、その結果なんだかんだ評価を稼いでしまって、戦闘任務ばかり振られる毎日。

 

コミュ障ながらも限定メニューが気になって、自分へのご褒美として新界由来の素材を使ったケーキとかを買いに行って。

それがとても美味しくて……だから開発促進のために素材に関係した調査任務を受けようとしたり、根が一般人なんですよね。自分の欲求に素直。

……ただ、その依頼を出していた先が、彼女を劇場型の過激派ボマーだと誤認している企業で、「またウチを巻き込もうとしてる!?」と誤解されたり散々ですねぇ。

 

まぁ赴いた先で武装勢力が密かににらみ合いをしていたり。そんな中で研究の助けになるかもしれない変種を見つけて、否応なく戦いに赴いたりするあたり、行動力がバグってるのも確かなんですけど。

結局千早ちゃん、外から見た時にしっかり戦果上げてるのが問題なので……。何回か任務失敗するくらいがちょうどよいんじゃないか、とか思っちゃいますが。

でも、機体破損とかしたら最悪損害賠償とかくるし一般人な彼女からすると敢えて失敗するのも悪手なんですが。

彼女の巻き込まれライフはまだまだ続くようですが……強く生きて欲しいですね……。

見切りから始める我流剣術2

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「追いついただけで満足してんじゃねぇぞ、半端野郎!」

(略)

「――剣を継ぐなら生き抜け!」

 

我流剣術を磨き、その末に魔法斬りという奥義を確立したリオ。

彼はその実力を見込まれ、故郷の村を襲った異変の手がかりでもある宝玉の調査を任されることに。

そしてリオが妹のシラハと一緒に訪れたのが、辺境でも有数の危険地帯であるリヘーラン。

冒険者を騙って襲ってくる輩が増えてるとかで、森の中で武器を向けられたら遠慮せず殺せ、と最初に教わるくらいには殺伐とした土地の模様。

 

しっかり冒険者として周囲に認識してもらうために、夕食はギルドで取ることを勧めてくれたり、裏手にある訓練場には腕利きの奴隷剣士ガルドラットが居て、実力を測ってくれたりと、フォローも充実してる印象を受けましたけどね。

 

ガルドラットは言葉数多いほうじゃないですけど、アドバイスは的確ですし。我流剣術を使うリオとシラハにもしっかり為になることを教えてくれるので頼れるんですよね。

実際現場で動いている冒険者たちにも慕われてるみたいでしたし。……それだけに、奴隷という身分のまま留め置かれているのには事情があるんだろうな、と推測できるわけですが。

 

リヘーランならではの良さを持ってはいるみたいですけど、かつて悪夢と呼ばれるほどの事件が起きた土地でもあり……調査対象になるだけの理由は確かにあるんですよねぇ。

ギルドの資料室を見る限りでは宝玉の発見報告はないけれど、何かを隠すような記述のされ方だったと言いますし。

リオ達が過去の事件について調べる一方で、故郷の村で暗躍していたミーレンの影もちらついて、新たな悪夢が起きようとしているんだから厄介極まりない状況でしたが。

 

それでも諦めずに足掻くのがリオらしいというか。

過去の事件に因縁のあるガルドラットが心残りを果たして死に瀕したとき、まだ先があるだろう! っていう主旨の喝を入れてたのが面白かった。

その直前にリオも危うい状況があって「剣も持てずに死ねるか」とか零したり、割ととがった生き方してますよね、リオ。嫌いじゃないですけど。

シラハが閉じ込めようとする気持ちも若干分からないでもない。彼女の執着もまた過剰傾向にあるのは確かですが。それぞれの優先するものを譲らない、という意味では似たもの兄妹ですからね……。相変わらずのやり取りが見られて楽しかった。

あと、WEBとはリオ達が出くわす事件の流れも変わってきていて、そこも面白かったですね。ミーレンとの決着がついたものの、謎は多い状態なわけですから書籍の刊行続いてほしいものですが、どうなるかなー。

見切りから始める我流剣術1

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「才能がないから、なんだよ? 俺は最初から今ある剣術を極めようなんて欠片も思ってない。自分の身を守るための剣術をただ楽しいから作ってるんだよ。カリルはただ、才能がないのを言い訳に剣をやめた自分と傷をなめ合う相手がほしいだけだろうが。人の努力に水を差して中途半端に終わらせるように言ったかと思えば、利口ぶって他の道を探せだと? 腕一本でも触れるような剣を作ってから抜かせよ、半端者!」

 

WEB既読。

主人公のリオは辺境の山村に生まれた少年。そこには剣術道場があり、ある程度身体が育ってから通う事になっていた。

この世界には邪獣っていう魔法を扱う害獣が現れるため、自身や村を守るために戦闘技術が必要だから、っていう理由なんですが。

いざリオが通ってみたら、先輩たちは最初の走り込みをサボってるし、それを師範に指摘しても治そうとはしない。オマケに論点をずらしてリオを言いくるめようとまでしてきて……。

 

あまりにもアホくさくて、リオは道場に見切りを付けます。

両親にもありのままを伝えてましたが、反抗期だと思われたりしてるのは悲しい所。お年頃なんだね、うんうん。という冗談はさておき。

実際リオが見切りをつけたのも納得しちゃうくらい、道場の空気緩んでるというか。門下生の中に技術を笠に着て慢心してるの居るし、そういう奴に限ってリオに定期的にちょっかいかけてくるしで、緊急事態に本当に役に立つのかって思うんですよねぇ。

読者目線だと直接目にしたリオの判断が正しいと思うんですがね。実際、後に一部から不満が出た時リオが口にした正論を、村長も内心で認めるくらいには。まぁ感情が絡む問題にも発展して、理屈だけじゃ解決しないんですが。

 

道場には通わないことになったけれど護身のための術は必要だということで、リオは走り込みに加えて、自分にあった剣術を作ろうと試行錯誤を開始します。

村の片隅に棲む、片腕の元冒険者カリルからのアドバイスを貰ったりして、少しずつ形になっていくのは楽しいですね。身体強化魔法なんかも教わったりしてましたが、リオは他の人に比べてその上限が低かったり、既存剣術の才能がなくて。

一度挫折したカリルと意見がぶつかることもありましたが、なんだかんだで上手くまとまって良かった。

 

まぁそんなほのぼの修行譚だけで終わるはずもなく。邪獣が出る山に故あって入ったリオが、記憶を失くした少女を保護したり。

山を調査するために冒険者がやってくるんですが……WEBにはいなかった新キャラが混じってて、それがもうやたら胡散くさかったりして、厄介事起きる気しかしないというね。

案の定黒幕側の人間で、かなり引っ掻きまわされちゃいましたねぇ。

新たな因縁が生まれたりしてましたけど、リオの本質を見抜く眼は健在なので、これからも頑張ってもらいたいところです。

十年目、帰還を諦めた転移者はいまさら主人公になる3

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「人と向き合うのは考えることと同義だよ。他者の答えを流用するのは不誠実だ。不誠実な付き合い方ではいつまでも流されて生きることになる。三百年生きた僕の経験則だ。では、おやすみ」

(略)

「……結局、腹をくくらなければ前を向けないんだよな」

 

シリーズ完結巻。

吸血鬼の里帰りに付き合い、隠れ里フラウハラウへと向かったトールたち。

道中のトールとキリシュの会話が、結構好きですね。長く生きる彼が、どうして人間と一緒に暮らしていたのか。そしてなぜ、彼女を吸血鬼にしたのか。

その問いかけの裏側には、いずれ来る別れが約束されている2人の関係を、キリシュがどう考えていたのかと見抜いて、トールにアドバイスしてくれた辺り、三百年の経験は伊達じゃない。

 

……まぁ、そんなキリシュにしたって、いざピアムを失うかもしれないという段階まで、自分の行動がハッキリしてなかった部分もあるみたいですし、大いに悩んでトールなりの答えを出してもらいたいところ。

そして辿り着いたフラウハラウには、かなり長命な始祖が滞在しており……異界について詳しい彼女なら、トールが元の世界に変える方法を知っているかもしれないなんて甘い罠まで在ったわけですけど。

なぜか始祖から、吸血鬼を敵視してるという太陽教会の経典の眠る遺跡の攻略を依頼されることに。吸血鬼対策されてる遺跡を「テーマパークみたいで面白かった」とか言えちゃう始祖様よ……。

 

実質的に冒険者トップだというパーティーを太陽教会側が雇っていた為、トールとの競争になって。状況によっては代表との決闘で話はまとまったんですが、相手側のファライの癖が強くてなぁ……。扱いがアレなのも納得。

WEBだと発見した資料の情報が前書き欄に書かれていたのですが、書籍化に当たってしっかり資料っぽく挿入されてて良かった。

 

トールと双子は遺跡が危険なのもあって、トールが単身遺跡で資料を探し、持ち帰ったそれを2人が解析するっていう役割分担をしていましたけど。

双子は情報収集もしっかりこなして、トールのサポートをしていましたが……。その過程で得られた情報もあって、悩みが深まった模様。

トールとの縁は得難いもの。それは序列持ちという戦力としてではなく、双子が抱いた恋心によるもので。でも、思考が繋がっている2人は、それ故に悩むことになったようで。ヒロインズの方もしっかり描いてくれてるのはポイント高い。

 

書き下ろしの新章が、太陽教会のダンジョン後~最終決戦の間に挿入されています。

トールが以前知り合った獣人のガルハンが「新しいダンジョンが、トールの故郷に繋がっているかも」なんて話を持ってきて。章のタイトルがそのまま「九年前の故郷に続くダンジョン」なんだからズバリなんですが。

WEBだと双子の「詰め」の方が先でしたけど、地球に通じるダンジョンへの対処で「帰ってしまうかも」という不安を感じさせてしまってたのはアレですが。

トールはトールでケジメを付けようとしていたからこそ、終わるまで言えなかったってのも分からなくはない。加筆で、三人の関係がより良く見えるようになったので、嬉しかったですけど。

最後、三人の旅路で出会った人々と力を合わせての総力戦とか、熱くて良かったですよね。
トールが戦闘力でソロBで序列入りしてるのが改めて納得できる戦いぶりでした。

詰みかけ転生領主の改革7

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「殺しの魔法がこんなくだらない代物なはずないだろ。あれはもっと派手で、俺でも真似できないようなとんでもない遺物だよ」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。期間限定タイトルで930日まで。

シリーズ完結巻。WEBでは後日譚も描かれているので、気になった方はそちらもどうぞ。

負傷したチャフたちが行動できるようになるまで。商会連合を乗っ取ったホルガ―やザシャが双頭人形と道を別つ準備を整える期間。

 

様々な思惑が蠢く中で、奇しくも各勢力は準備に半年ほどを費やすことに。まぁ、その間もソラ達が止まっている筈はなく、リュリュ・サニアに任せた切り札の新造船を隠したり、件の粘土板についての答え合わせエピソードが入ったりしています。

 

神話の時代、この世界は「人は人を、獣人は獣人を」のみたいに同じ種族を殺すことができなかった。しかし、殺しの魔法使いが現れたことで、同族を殺せるようになった。

そのために、教会は魔法使いを敵視する教えを広げていたそうですが。その「殺しの魔法使い」が何を思ってそんなことをしたのか、を記していたとは。

 

教会が教えを伝え続けていたように、粘土板に書かれた知識を重視する側の末裔もいて。異国に行って遺跡を荒らしていたフリーダも途中で合流したりしてましたが、思わぬ情報ばかりが出てきたなぁと思いましたが。徒に否定しないソラ達が好きです。

遺跡があったために双頭人形も目星をつけていた場所で、敵側を上手く騙しおおせたのも愉快でしたしね。

 

状況をひっかきまわしてばかりだった双頭人形。

その配下も振り回されていたのは哀れに思う部分もありましたが。それまで火事場盗賊団として好き勝手暴れ回った他国の間者集団なわけですし、因果応報か。

逃げ回っている相手を、負傷の癒えたチャフたちが夜襲して削り、火炎隊まで合流したあと、トドメにソラまで来るんだから逃げ場ないですよねぇ。

商会連合に苦い思いをさせられてた期間長かったですし、決着はこれくらい完全勝利じゃないと。


詰みかけ転生領主の改革6

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「それは妥協ではないのですか?」

「――支え合いだ。受け売りだが、しっくりくるだろう?」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。期間限定タイトルで930日まで。

ソラ・クラインセルト子爵は処刑された、と言うことにして。仮面をつけた謎の貴族空・クライン伯爵として帰還したソラ。

家臣団を引き連れて「発展を再開しよう!」と宣言した辺り、言い訳を作れれば隠すつもりはなさそうですけどね。

実際、そうやって誰からみても答えに推察が出来るから住民に歓迎されたわけですけど。

 

爵位にまつわる騒動でソラや家臣団が自由に動けない状態でも、敵は待ってくれず。

両親は国外追放して、レウルの干渉も無視できる状態になったけれど。イェラが作り上げた商会連合と、裏側で蠢いている銀の娘たちが手を伸ばしてくる……というか、これまでに蒔いた種を収穫に動きだしてる辺りが面倒臭い。

 

さらに、粘土板を狙って大樹館に何者かが潜入していた痕跡まで見つかって。商会連合を表だって潰そうにも、国王から釘を刺されているため難しい。

伯爵という地位を得ても、ソラの苦悩はまだまだ続くって事みたいですね……。

粘土板についてソラは解読したものの、それをサニアに預けて。リュリュとシャリナの三人娘が解読に挑戦することに。ますます「なにか」が有りそうで、答え合わせ回が楽しみですね。

 

あとはシャリナが村の再興という夢を諦めず、ソラの知恵を借りながらでも道筋を作ったのはお見事。イェラから途中交渉を持ち掛けられてもバッサリ切り捨ててましたしね。

チャフが根回しをしたうえでソラに意思表明をして、彼なりの意地を示し結果も出したのも成長を感じられて良かった。復路で負傷する羽目にはなってましたが、今の彼ならしっかり意趣返ししてくれることでしょう。

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
 新刊・既刊を問わず読んだタイミングで記事を作成しております。
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