気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

河端ジュン一

ソード・ワールド2.5リプレイ 10ガメルの心臓2

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ハロルド そこは違う。私は復讐など望みません。

 

各々の願いを胸に、アナンに足を踏み入れた冒険者たち。

願いを叶えるバルザナーの秘密、メネンデスの真実。レティシアの父や、リードの抱えていた後悔。

PC達の設定を拾い、上手くシナリオに組み込みつつ、アナンの背景を描写してました。2巻完結で、手に取りやすいリプレイになったんじゃないですかね。

 

4人はたまたま道が交わっただけの関係で。願いと、事情については明かしてたり、伏せていたり。読者の視点だと、多くが開示されているモノではありますが。

シナリオとロールプレイで、いい感じに演出していましたねー。

ハロルドの性別に気付いているPC、気づいていないPCが居たりするのも、事情知ってるとニヤニヤ出来ましたし。

主の生存を伏せ続けたハロルドはお見事。味方すら欺いてましたからね……

 

魔女の事情が明かされるシーンとか、ちょっと唐突かなぁと思わなくはなかったですけど。

バルザナーは、本当に願いを叶えてくれるのか。そして、真実だったとして、全員の願いがかなえられるのか。1人しか叶えられないとしたら、誰のものを選ぶか。

迷いながらも前に進み、彼らなりの答えを出した。全体的には楽しいリプレイでした。


ソード・ワールド2.5リプレイ 10ガメルの心臓

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ハロルド オーガに攻撃! 1ゾロ。

リード なんの、俺に任せろ! 1ゾロ。

レティシア 私はついてくるパーティを間違えたようね。

一同 (爆笑)。

 

「アナンにはすべてがある」。

そんな噂がある絶海の孤島アナン。資格ある者の願いを叶えると言うが、たどり着けるものは多くない。

主を失ったルーンフォーク、ハロルドも噂を聞き島へと乗り込んだ一人であった。

ハロルドは、たどり着いた岸辺で謎の女性から、問われる。「あなたを突き動かす意志はなんですか」。

質問に答えた事でハロルドには、物理的に変化が生じてました。いや、まさか10ガメルの心臓ってそういう意味とは思わないじゃないですか。ちょっとびっくりした。

 

そして、島の住人にすげなく扱われ、受け入れてもらうために依頼を受けて。

そこで同じように依頼を受けたリルドラケンとレプラカーンに遭遇。暫定的にパーティを組んで行動を始めて。途中で更に、ナイトメアも加わっていましたけれど。

 

それぞれに心に秘めた願いがあってアナンまでやって来ているわけで。

協力はするけれど、全てを明かしたわけじゃない、仲良しこよしじゃないパーティーのやり取りが楽しかったですね。

序と、1章~3章が収録されていて、それぞれの事情は小説風に短く描かれていたので、読者はPCの背景を知れるので、ロールプレイの軸を見れた感じがして満足。

アナンにとって異邦人である彼らは、事件に振り回され続けている状況ですが。さて、最後に願いを叶える事ができるやら。続きを期待して待ちたい。


ソード・ワールド2.5リプレイ 水の都の夢みる勇者3

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『カイルバーン。改めて質問です。人生とは、何ですか?』

 

「第七話 一射必中のモーレス」、「第八話 竜の血は強すぎる」、「第九話 あなたがあなたに気づく日」の3話を収録。

第一部最終章、とあらすじには書かれていましたね。

最後の方にGMが第二部の予定もあるみたいなこと書いてましたし、彼らの今後にも期待。

 

ニコが抜けた分を補うために、新しい仲間が参戦。

神官枠かと思いきや、プリースト技能持ってるけどメインはシューター。

まぁ、GMの采配で回復アイテム渡されてたので、それを活用する前提の技能構成にしていたようですけど。

 

アイリスから依頼を持ち込まれて、彼らが倒した魔将のダイアナ。

彼女の使っていた研究所の調査に行ったら襲撃されて、犯人の捜索に出たら別の魔将と遭遇したり。

カイルバーンの秘密が明らかになり、因縁の対決をしたりしてました。

あそこで倒す以外の選択肢を探す当たりが、彼ららしいですねー。

そして最後は、最終章に相応しい総力戦。各地を巡り、これまでに出会った人々の協力をフェローという形で得ての決戦で中々見ごたえがありました。

やっぱりリプレイ読んでるとTRPGしたくなりますねー。



ソード・ワールド2.5リプレイ 水の都の夢みる勇者2

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ラティ え?

ニコ ん、なにか問題でも?

カイルバーン この人、お金を借りているくせにお金を貸している!?

一同 (爆笑)

 

第四話「海底に射す光」、第五話「夜の目たちの夜想曲」、第六話「聖ニクラウスの墓」の三話収録。

護衛として雇われて、豪華客船に乗り込んで船旅へ。

まぁ、ソード・ワールドで船旅なんかプレイヤーがしたら、そりゃあ襲われますよね……って感じですが。

海底のダンジョンに挑んだり、踊り子を助けたりしてましたが。

 

ここでも300年前の勇者と魔神の因縁が関係してきて。

魔神と蛮族が手を組んだ奈落連合軍とかも出てきてますしねぇ。

うっかり抵抗失敗してラブソングの影響を受けてるニコとフィディックの場面に挿絵ついてたのには笑った。

昔の知り合いだとしても、護衛の依頼優先で考えるニコの思考回路とかも嫌いじゃないです。

 

他のメンバーとの交流も楽しかっただけに、ニコが離脱してしまうのは残念でならない。

リアルも大事ですからね、仕事の都合となると無理も言えませんが。

そのため今回はニコに焦点を当てたキャンペーンになっていて。参加できる間に出来る範囲での決着を、というGMの采配は素敵だと思います。

3巻出るとして、戦闘バランス的に新キャラ加入かなー。どういう展開になるのかそれはそれで楽しみです。


ソード・ワールド2.5リプレイ 水の都の夢みる勇者

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GM「裏切るのですネ、フィディック」

フィディック 私は人の意思に従うだけよ。

 

アップデートを果たした、ソード・ワールド2.5のリプレイ第一弾。

新大陸アルフレイムを舞台に繰り広げられる冒険が描かれています。

ルールブック読む前にリプレイに手を出したので、新大陸の情報とか把握しきれない部分もありましたが。

初心者向けのリプレイになっていて、新出の用語とかが出てくると解説が設置されていて親切設計。

 

奈落とか、サポート用データのフェローとか結構気になる設定もあったので早めにルルブを読み込もう。

戦闘特技も変更があるみたいですし、発売直後に軽くネットで見た範囲では参照性が上がっているとか言う話もあったし。

メインでダブルクロスばっかり回しているんで、ソード。ワールドもやってみたいところではあります。

 

TRPG歴皆無の新人プレイヤーを招いているのもあってか独自ルール「あなたがあなたに気づく表」なんてものも作ってましたね。

開始前にダイスを振って質問を決め、セッション後にその答えを出す、と。次のシナリオのネタとかキャラの掘り下げとかに活用してるみたいですし、面白いアイデアだなぁ。

アルフレイム大陸のブルライト地方に集った新人冒険者4人の、どたばたな冒険模様、中々楽しかったです。

好評なら続編もあり得るって事ですし、続きに期待したいところではありますが。




ウォーター&ビスケットのテーマ2 夕陽が笑顔にみせただけ

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「簡単なことだろ。わかれよ」

怒りに震える声で、香屋は叫ぶ。

「死ぬのはいつだって、最低で、最悪だろ」

 

1巻の最後、トーマと再会した香屋はそのまま友人に刺されて。

安全に香屋を平穏な国に入れるための工作で、ちゃんと怪我の治療はしてくれてましたが。

久しぶりの再会でナイフ持ち出された後でも、「それが必要な事だった」と理解して、変わらず会話を続けられる二人は中々神経が太い。

お互い無駄なことはしないっていう信頼があるからこそ、というべきでしょうか。

 

そして友人との平和な交流は長く続かず。

最大手チームの2つ、「平穏な国」と「PORT」がついに交戦しそうだ、と予想し阻止するために動き出すことに。

架見崎の最強プレイヤーが、1人チームって言うのには少し驚き。

駅に拠点を持つ、電車を待つ男。香屋とトーマは彼に接触し色々と交渉していました。

その間に秋穂に手紙を送って、ミケ帝国で動いてもらったりもしてましたね。

 

香屋と秋穂が、今回はほとんど別の場所で行動しているのに、判り合っているような感じがするのはいいですねぇ。

これまでに積み重ねてきたものがあるのだと実感できる。

まぁ、微妙に齟齬があったりもするようですけど、なんだかんだ上手い所に辿り着けるのは、コンビとして優秀だからでしょう。

 

平穏に捕まっていたキドが戦線復帰して……仕込みがされていて、緊張状態を作る場面もありましたが。

ちゃんとそれを予想していたあたり香屋は優秀ですね。予想していたというか、手を打っていたというか、イカサマしてあったというか。

「幼い少年だけど、彼の言葉を無視する気にはなれない優秀な予想屋」とか「それは予想屋よりも詐欺師に向いた才能」とか本人のあずかり知らぬところで好き勝手言われてましが。

そういう評価を受けるのも納得できるような言動を貫いていたからなぁ。

 

12巻を通して、平穏な国とミケ帝国の描写が多めでしたが……PORTの連中が結構気にかかりますね。

情報を色々集めて、いくらか架見崎の真実に近づいているようですし、イドって言うプレイヤーは香屋たちと同じく「ウォーター&ビスケットのテーマ」の愛好家っぽい感じがしましたし。

シリーズ続いて、この街の真実が明らかになるのを楽しみにしています。



ウォーター&ビスケットのテーマ1 コンビニを巡る戦争

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「ただ強いものには数で勝てる。ただ怖いものには理性で勝てる。本物のモンスターがいるのは、いつだって思考の中だよ。彼はそれを持っている。みててごらん――」

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「架見崎が、破綻するかもしれないよ?」

 

河野裕さんの新作。

上下巻だと最初から分かってたので、下巻出るまで待って、一気に読みました。

……一気に読んだ後、感想書いてない山に埋まったんですけど。

 

高校生、香屋歩と幼馴染の秋穂栞。

「ウォーター&ビスケットのテーマ」という、視聴率が悪いながら一部に熱狂的なファンを獲得したアニメ。

それが好きだという共通点でつながっていた、幼馴染。

本当はもう一人いたけれど、その子は姿を消して。そして高校生になったある日、謎のダイレクトメールが二人に届く。

 

差出人の元へ赴けば、架見崎という特殊な街に放り込まれて。

8月がループする街。ある条件下で、与えられた特殊能力が使える街。

壊滅的な状況になっていて、コンビニやスーパーなどの物資がある拠点を狙い戦争をしている町。

街一つを使った、陣取りゲームとでもいうか。運営側は「なんと、おふたりは異世界に迷い込んだのでした」とか言っていましたが。

 

消えた幼馴染もこの街に居るかもしれない、と思いながら街に入った二人は、速攻で戦争をやっている集団に取り込まれてましたが。

弱小だが善良なチームに保護された……と言うより確保されたという方が正しいか。

事情を聞いているうちに、他の強力なチームに戦争を仕掛けられるシチュエーションだ、と歩が指摘。

 

実際その通りになって、怯えながらも、上手く状況を動かす歩は中々策士です。

「石橋を叩いて渡る」みたいな感じの臆病さと慎重さによる周到な準備の賜なので、策士という言葉はあまり似合いませんけど。

なんだかんだ自信を持っているキャラが多かった作者さんの作品の主人公としては少し変わってるかな。

でも、よくわからない「戦争」に巻き込まれても、自分の主義主張を替えず、冷静に出来ることをやり遂げた彼には、ぶれない芯があって、中々読み応えがありました。


ソード・ワールド2.0リプレイ 導かれし田舎者たち2

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GM それは避けた。

エレクシア むむう、得体のしれないルーンフォークだ!

ジズ 得体をしれなくてすまなかった……(一同笑)

 

田舎から出てきた4人が出会い、チームを組んで行った大冒険。

今回は謎の少女に導かれ、新たな秘宝を手に、それぞれの故郷で起こる事件を解決していくという流れでした。

 

第五話「大地と炎の民」、第六話「マフィア・ダブル」、第七話「のけものの森」、第八話「わがままは誰?」の4話収録。

4話収録している分、一個一個の分量は減っているはずなのに、それを感じさせないリプレイとなっていました。

読みやすいし、合間に恒例となってるGMPLの対談が収録されているので、TRPG経験浅い人でも手に取りやすい感じにまとまっているのでは。

最近ダブルクロスばっかりやってるのでソードワールドもやりたいですねぇ。PL23回くらいしかやったことないので、経験積みたい……けど時間がなぁ。

 

再会を近い、一度別れたPCたちは一か月の休暇を挟んで、ルキスラに戻り。

依頼を受けて各地へ足を運んでいます。坑道で起きた異常を調べる為にキャロルの故郷に行き、過去の真実を明らかにし足り。

スミスの故郷に帰り、父母からある秘密を明かされ、取引の場に赴く羽目になったりしていました。

個人的には6話のエピソードが一番好みですかねぇ。スミスがいい味出してました。

PLの人としては「1歳なのにロールプレイがうますぎた」とか反省点に挙げてましたが。

まぁ、その辺は難しい所ですよね……読者としては個性的で読んでいて楽しかった場面でしたが。



ソード・ワールド2.0リプレイ 導かれし田舎者たち

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ジズ さ、さすが『鮮血のエレクシア』だ……!

エレクシア このタコ足は今日のご飯にします(笑)。

GM(認識を間違ってた。この子、メインヒロインじゃない……完全に主人公だ)(後略)。

 

第一話「笑う館」、第二話「峡谷の悪魔」、第三話「鎖国都市」、第四話「凍った太陽」の四話収録。

TRPG初参加のプレイヤーを混ぜた上での、SW2.0の世界を楽しむためのスタートリプレイ。

 

基本的に『ルルブ1改訂版』のみを使用しつつ、第三話からは『ルルブ2の改訂版』を開放したり、少しずつ出来る事を増やしていく感じなので、本当に初心者向け。

用語の解説が入ったりして、かなり読みやすい構成になっています。

それぞれの事情を抱え、田舎から都会(ルキスラ帝国)にやってきた冒険者たち。同じ冒険者に集ったよしみで、店主からパーティーとして仕事を振られて、つるむようになる、と。

 

ナイトメアのプリースト、ジズ。

ルーンフォークのマギシュー、スミス。

人間のファイター、エレクシア。

ドワーフのグラップラー、キャロル。

ポンコツセージ疑惑が浮上したり、石強いんじゃね的な戦闘があったり。

中々愉快なパーティーになっておりました。

 

このリプレイ独自ルールとしてそれぞれのPCにシナリオの鍵になる「秘宝」を渡していて。

それを活用しないとシナリオが詰む、という仕様ですが……

まぁ、PC4人のパーティーで4話収録だから、全員一回は主人公ポジションになるよ、という程度の味付け要素。

しかし、コレが意外といい雰囲気になっていたんじゃないですかねー。ジズのイメージなんかもこれに影響を受けた感じがありますし。

2巻も予定されているそうなので、そこでもなんかこういうギミックあると面白そうですけどねー。どうなるやら。



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