気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

海賊と女王の航宙記

海賊と女王の航宙記 女王と海賊の披露宴

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「あなたは意外なところで奥さまに似ていますね」

「そうですか?」

 

短編「女王と海賊の披露宴」と中編「女王と海賊の新婚旅行」を収録。

披露宴の方は鈴木理華さんの画集が初出で、新婚旅行の方が書き下ろしですね。

いやぁいつぞやの映画のエキストラの皆さんの次は「そっくりさん」ですが。さすがに笑いました。豪胆すぎるんだよなぁ。

一世はそれを面白がる余裕がありますけど、現役の三世は……まぁちょっと小粒感がありますなー。披露宴は時系列的にわりと前の筈で、この後天使達関連も含めて胃を痛めることになるわけですし、それで成長してもろて。

 

新婚旅行は、テオドールが欲したガラスの器を手に入れるため、ルゥから頼まれたケリー達がどんな冒険をしたのかの詳細が語られるエピソードですね。

……普通豪華客船で行われるオークションと、冒険はイコールで結びつかない筈なんですけどが。

ショウ駆動機関と重力波エンジンを両方搭載した船を民間で運用しようってコンセプトの客船が、しっかり航行できるのかを見届ける為に連邦軍の特殊艦まで派遣されて本来なら問題なかったはずなんですけどねぇ。

 

怪獣夫婦が赴けばそりゃ揉め事のひとつやふたつは起こるってものでしょう。

黒の天使からの頼みと言うほかに、この処女航海が成功すればクーアに駅建設の依頼が来るのは間違いないから、と自分たちの利益も見出してるのは流石でした。

海賊と女王の航宙記 海賊王と開かずの《門》

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「きみがいつか、泣けるように祈っている」

「…………」

「思い切り泣いて、悲しんで、亡くなったご家族にさよならを言って。――きみの人生はそれからだ」

 

テンペスタで起きた事件は、一先ず決着した。

しかし、犯人たちの要求したのはダイナマイトジョーの八百長以外に、門調査の延期も含まれていたわけで……まだ裏がある。

まずは厳重な警備が敷かれている筈のテンペスタに、どうして犯人たちが潜入出来たかの調査をすることになりましたが……案の定、ボンクラ元2代目社長のところに辿り着いて。

いやぁ、更生することなく好き勝手生きて、無責任極まる振る舞いをしてて逆に凄い。全く尊敬できないけど。

 

そこで得られた情報について調査を進めていく途中で、別のところで起きた問題の相談も受ける事になって。

連邦非加盟の辺境にある惑星。そこでは軍事独裁政権と対抗勢力の内紛が勃発していた。

そしてそこにあるマース企業の開発品が横流しされている可能性が出てきたとかで。

部品だけじゃなくて兵器まで持ってかれてしまったのは、流石に脇が甘かったのではと言わざるを得ませんが。

 

各地で起きていた騒動が、1つの門を通して辺境惑星に通じていたのは面白い展開でしたね。

数値が安定せず場所だけは把握していたが、ケリーも飛んだことのなかった門。そこの安定期に遭遇して、飛ぶことが出来たの彼が楽しそうで何よりです。

……それの目撃者が多数出てしまったのはちょっと頭の痛い問題ではありますが。差し迫っていたからなぁ……。それを承知の上でケリーも飛んだわけですし、彼ならどうとでも対処してくれるでしょうけど。

海賊と女王の航宙記 パピヨンルージュと嵐の星

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「きみは……魔法使いなのかい?」

「昔、そんな渾名で呼ばれたこともあるな」

 

「海賊と女王の~」とついている通り、ケリーとジャスミンがメインで展開していくエピソードですね。

今回は、峡谷競争の時に世話になったブラケリマの整備士ガストーネがジャスミンに頼みたいことがある、と連絡してきた事から物語が動き始めます。

パピヨンルージュとして名を馳せ過ぎたため、最初はあまり気乗りしていなかったジャスミンですが、かつての騒動の折ディアス社の筆頭株主になっていたのを引き合いに出されると無下にも出来ず足を運ぶことに。

なんだかんだでガストーネも彼女との付き合い方が分かって来てますね……理解者が増えてくれるのは良い事です。

 

なぜわざわざジャスミンを引っ張り出す必要があったのかと言うと、近頃の峡谷競争での流行に原因があって。

いくつものレースが開催されるブラケリマでは、どうしたって人気のある場所とない場所が出てくるわけで。そんな中で、地方の1か所が「障害物競走」という新たなレースの形を提示。

 

ハート形とかあみだくじ状とか、特殊な形にしたビームネットをかい潜るレースが大うけで、その流れには逆らえずついには怪物級でも実施されることになってしまったとか。

しかし管制頭脳を乗せていない怪物級はそのサイズなどもあって、他の階級とはまとめて語れない。けれど、研究者とその辺りの意思疎通がうまくいかずに拗れてるとか。

そこでパピヨンルージュに実物を見て、飛んで貰いたいって要望で……実際に飛ぶ羽目になったわけですが。流石にジャスミンとクインビーのコンビの敵ではなかった。

とは言え、本来の怪物級が飛べる配置ではなかったというのも間違いはなくて。納得できない研究者を複座に乗せて飛んでみせることで納得させたのは、力技でしたがお見事。

 

……それで終わってれば、良かったんですけどねぇ。

パピヨンルージュの人気は未だにブラケリマでは根強く、大統領が彼女の一番のファンだと公言してのけるほど。

付き合いでパーティーに参加する事になったり、研究施設となっているオアシスで起きた事件を解決する事になったりと、相変わらずトラブルを引き寄せる運みたいなものを持ってますなぁ。

でも、この2人が居たからこそ問題が大事にならずに済んだのも確かなので、ブラケリマは運が良かった。

 

飛ぶ空の形は違えど、実力者としてジャスミンの事を認めてくれるダイナマイトジョーとか、好感の持てるキャラが多いので楽しめましたね。

96Pの「知らない世界の扉が見えた」とパピヨンルージュの飛行を評し、「ぼくには必要ないものだ」と言ったシーンとか結構好きです。

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ちゃか

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