『俺の仕事は、リエラの護衛でもお守りでもない』
リエラを一瞥してから、シュウは理由を述べる。
『リエラの仇討ちを助ける。それが俺とリエラの契約だ』
醤油抗菌、デンドロ黎明期に初めて「どうせ変わらないだろ……」って適当ネーミングにしたけど、この世界の人々と交流する中で色んなものを背負い込んでしまった重い男なんですよねぇ……。
カラーイラストのキルゾーン、格好良かったですけど名前がギャグなのが温度差激しくしてる。
アビスシェルダーに挑んで散っていったサトミ。
それでも腐っても超級、戦いの中で得た情報をサトミは自分のクラン「GFRS」のホームページにアップロードしていて。
シュウがリアルでそれを確認した上で、リエラたちと方針について相談することに。
レイにも宣言した、極小だろうと諦めなければ『可能性はいつだって俺達の意思と共に在る』というのを貫くために、足掻き続けているの良いですね。
死骸を真珠化させて、それを捕食することで吸収する。UBMをデザインしたジャバウォック的にも予期せぬ出来事が積み重なった結果生まれたイレギュラーらしいですが。
耐性が強いメタルスライム系統のモンスターを喰らい続けて、外殻が完全耐性レベルになっていること。補色を続けたことで素のステータスが極大化していること。
それがアビスシェルダーの「無敵」のタネだと暴くことには成功したわけですが……基礎スペックが高い方とかは、単純だからこそ対処が難しい類ですよね……。
そりゃ破壊王か獣王レベル引っ張ってこないと対処できないとかいうわけだ、と納得しました。
ただまぁ、シュウのバルドルはあくまで水陸両用の戦艦形態もあるけれどあくまで陸戦主体であって。水棲のアビスシェルダーと戦うには相性が悪い。
その為には他のマスターの手助けがいるけれど……その手札を持つ人物は、リエラの帰還を望んでいる。そんな綱渡りを渡り切って、決戦にまで持ち込んだのはお見事。
抗ったのはシュウやリエラだけではなく。グランバロア七大エンブリオと称される、7人の超級もそれぞれ活躍していたのが良かったですね。もちろん、現地住人も可能な範囲で戦い抜いてましたし。
サトミ、醤油抗菌、最も若く先達から教導を受けているミロスラーヴァ。
比翼連理の二つ名を持つ、機動力に長けたリアル夫婦エドワーズ夫妻。
エドワーズ夫妻、個人で参加しているけど合衆国の諜報員としての顔もあり、あとがきで書かれていましたが、本編キャラであるルークの両親に「ゲームの謎を解き明かして」という依頼を出した人物と書かれていて、予期せぬところで繋がりがあるな……。
エドワーズ夫妻の部分と、各船団の後継者部分とかの描写は特典版から加筆された要素だったみたいです。
そして隠されていた残りの超級2人ともシュウは出会うことになっていましたけど……つくづく超級との縁があるな……。
シュウはいつでもどこでも彼らしさを貫いている男なわけですが。
……かつて自国の戦争に参加しなかった一件があり、「母国の戦争には不参加だったのに、なんで今回は手を貸してくれるんだ」と思われているの、犯罪王ゼタとの一件が表に出ていないから仕方ないけれど、若干モヤモヤしましたねぇ。
とは言え周囲がどう評価しようと、自分を貫くのがシュウという男で……必殺スキルの時間制限内に、しっかり仕事を果たしてくれたのが格好良かったですね。