「(前略)そういうイベントが、俺はなるべく人生に多く起きて欲しいんですよ。仮に悪い目を引くとしても、とりあえずサイコロは振っておく主義なんです」
すれ違った主役理論者と脇役哲学者は、夜の公園で青春して以前よりも仲良くなった。
まぁその代償として「恥ずか死にたい」と悶える羽目になっていましたが、それが君の選んだ結果だよ……
電話にて登場して来る我喜屋の旧友の言う通り、我喜屋、面倒くさくて恥ずかしい奴ですよねぇ。見ていて楽しいのはありますけど。
1巻接続章において、そんな二人のやりとりを目撃していた、友人のさなか。
実は彼女は、我喜屋がこの地に引っ越してくる前に、その姿を。行動を目撃したことがあって……
迷子の少女を助けようとした我喜屋が偉い。けど自分も分からないんじゃ効果半減だよ……その時に言っていたサイコロの話は興味深くて良かった。
TRPG経験あるので、うんうん判定できるならやりたくなるよね、みたいな気分になったというか。
今回は、表紙にもいるさなかがメインの話でしたねー。
我喜屋が新規開拓したおでん屋の店主、赤垣此香の事情なんかも絡んで、さなかが彼女の青春をする話、というか。
我喜屋に影響されて、彼女自身が主役になろうと走りだす、きっかけとなるエピソードだったように思います。
それ以外にも、叶の弟である望くんがアパートにやってきて、疑似的な同棲状態になっていることがバレたり。我喜屋が彼から、姉は優良物件ですよと唐突な売り込みを受けたりとイベントは発生していて。
我喜屋から連絡をとり、2回目に会う時にたまたまさなかと出くわして、そのまま恋人関係だと嘘をついたりもしてましたが。自分から提案しておいて悶えるんじゃないよさなか……かわいいな……
我喜屋は夜の公園好きすぎないか問題。
1巻では叶の脇役哲学を尊重し、側にいて欲しい(意訳)と言って。
2巻ではさなかの背中を押して、一緒に行こう(意訳)と手を取る。
対比が効いてていいと思いますけど、向いてる方向が微妙に違うので、いつか道を違えることになりそうな。
望くんが仄めかして来た、叶の事情と言い厄介そうなネタの気配が濃厚だからなぁ。これで3巻が出てないのは悲しすぎる。とりあえずカクヨム行こうかな……