気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

無職転生

無職転生~異世界言ったら本気出す~4

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「目が覚めたとき 近くにいる男を頼りなさい

 そして 彼を助けるのです――……」

 

気が付いたら謎の空間にいたルーデウス。

前世のニート姿になって震えている彼の前に現れたのは、謎の人型。「ヒトガミ」と名乗るその存在は、ルーデウスに助言を与えてくるわけですが。顔にモザイクかかってて実に怪しいな……。

 

大規模な魔力災害に巻き込まれ、魔大陸にやってきてしまったことをヒトガミから知らされたルーデウス。

彼の前には恐怖の象徴スペルド族。

一瞬、恐怖でルーデウスも振るえてましたが、冷静に周囲を見たら自分もエリスも無事で、「助けてくれたのか」と考えられるのが偉い。

ヒトガミという存在のうさん臭さはルーデウスも感じていて、その思惑通りに行動するのは危険では、とは考えた。でも、ヒトガミとは逆にルイジェルド自身は信用できそうだ、というのが悩ましいところですよね……。

 

ロキシーの教えでもスペルド族には近づくな、と言われていましたけど。それでも自分を信じることにした彼の判断は良いですね……。

まぁ、エリスだけでも無事に送り届けなくては、という責任感とかもあってルーデウスも色々か囲んでしまってる状況ではあるんですけどね。

そんな状態でルイジェルドの過去を聞いて、その目標に協力を約束しちゃうあたり、人が好い。

無職転生~異世界言ったら本気出す~3

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「お前はすごい 尊敬できる大した師匠だ ルーデウス」

 

エリスが10歳の誕生日を迎えてパーティが開かれることに。

着飾ったエリスを見て、ちょっと見惚れてるというか言葉が出なくなっているルーデウス、年相応って感じがしましたねぇ。

領主が親戚だってことだったり、エリスの父フィリップが「政治に巻き込まれたくなければ、出来るだけグレイラット姓を名乗らないでおけ」的なこと言ってくるし、彼に見えてない部分も多々あるんですけど。

 

物覚えの良い体に生まれたことを活かすべく、いろんな言語を学ぼうとしていたり、ルーデウスもできる事はいろいろとやってるんですけどね。

それが政治方面ではなくて、個人の力を伸ばす方向に向いているだけで。

反発もありつつ受け入れてくれてる人もいて、ルーデウスの誕生日も祝ってくれたりして、良い時間を過ごしてますね。

……エリスとの関係も良好で、将来の話までも出てくるような状況で。そこで調子に乗ってしまうのが実にルーデウス……。

そうやって順調に進んでいたある日、事件が起きるわけです。巻頭・巻末のエピソードで緑髪で頭部に宝石のあるスペルド族の影が描かれているのが、実にスリリング。

無職転生~異世界言ったら本気出す~2

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「殺し合い自体が初めてですよ…」

「フム そうか… 奴らは死ぬ寸前まで諦めん 注意しろ」

 

故あってパウロと本気の戦闘をすることになったルーデウス。

初手いきなり切りかかられたのを魔術でなんとかかわし、魔術で隙を作って反撃しようと足掻いてみせた根性はナイス。

まぁ未熟さもあって、パウロに気絶させられることになったわけですけど。

 

なんでそんな行動をパウロがとったかと言えば、ルーデウスとシルフィが互いに依存し始めていて、良くない兆候だという話があって。

だから敢えてルーデウスに厳しく接し、彼を5年親戚の家に預けることを決めて。

かつての仲間であるギレーヌにルーデウスを託し……かれはフィットア領最大の都市である城塞都市ロアに派遣されることに。

礼儀がなっとらんと初手一喝されたりする事態にもなったりしてましたが。まぁ、ルーデウス、魔術に打ち込みすぎてたりして世界狭いからな……。

 

ちなみに予定された仕事は領主であるボレアス家の娘エリスの家庭教師。

エリスは問題児で、これまで気に入った家庭教師は2人だけというありさまだとか。ハッキリ「正直あまり期待してないけど、パウロの息子だからとりあえず試そう」とか言われてますし。

実際、初手でルーデウスも殴り飛ばされてますしね……狂犬扱いしてましたがむべなるかな。状況を改善しようと策を練り、途中トラブルがありながらも無事に信頼を勝ちとったのはお見事。



無職転生~異世界言ったら本気出す~1

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(この世界では本気だす!!!)

 

同名小説のコミカライズ。

クズニートだった主人公が事故にあい、異世界に転生。

成人した男としての意識があるので、性に目覚めてて母に可愛がられてる時とか胸の感触を楽しんでいたり、微妙に性根変わり切ってない感はありますが。

過去の記憶から外に出ることに恐怖を感じていたりもして、前世の記憶あるのも善し悪しか。

 

それでも前世のようになにもせず腐っていくような日々を送るつもりは無く、魔法がある異世界に生まれたのだから、と魔術の特訓にのめり込んで。

反省しているというのを、行動で示しているのは一応加点ポイントか。……制御できずに家の壁ぶっ壊したり、考え足りない部分あったりもしますが。

ロキシーという良い師匠に出会えたのもあって、外の世界に出られるようになったり、水聖級と呼ばれるだけの魔術を習得したりと成果もあげてるんですよねぇ。

 

シルフィという友人を得たり少しずつ進歩していますが……彼の卒業を見届けたロキシーが外で更に成長していると聞いて焦ることになったりして。焦って視野狭くなったりもしてるあたりは、まだ青い。

無職転生~異世界行ったら本気出す~ リコレクション

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「……真なる戦士とは、強き者だと思います。里の中でも最も強く猛々しく、偉い存在……でしょうか」

「違う、戦士とは心の強さだ。弱くとも良いのだ」

 

110巻の特典SSなどを収録した、電子限定書籍。

水浴びしてるロキシーを覗いたりする、エロガキ度マシマシなルーデウスも今見ると

懐かしくていいとか言いかけましたけど、別に良くはないな。

エロに素直すぎるルーデウスの側面は「うわぁ」ってなるので、地味に苦手。彼の祭壇とかもなんだかなぁとは思ってますが。

ある意味それが極まったSSである『職人』は、ルーデウスがロキシー人形を作るときの手順を書いててSSが『神を彫る 著:ルーデウス・グレイラット』始まっていて、業の深さを感じました。なにを著してるんだ、君は。

 

おもしろかったので言えば『ルーデウス3分クッキング』ですかね。

魔大陸に居た頃のエピソードで、現地の主食であるけれどルーデウスが苦手な大王陸亀を美味しく食べようと努力し……失敗する話。

なかなかうまくいかないものですな……。

あとはザノバの人形狂いが役立つかもしれなかった『人形発見伝』。あそこで資金が足りていれば、塩化ビニール製のキーホルダーを手に入れていたのかもしれないのか。何年も後には知ることになるらしいですし、ナナホシの実験の関係ですかね。

 

あとは新婚で浮かれてるシルフィ視点が楽しめる『新妻の料理番』とか、タイトルそのままの書下ろし短編『ピロートーク』なんかも収録されてました。

IFのハリウッド版とか学園版とかもあって、彩は豊かだったと思います。巻末にはイラストギャラリーと、キャラ紹介が収録。

 

著者からキャラへの一言コメントもあって、キャラを作るときに先生が気をつばって点に書かれていたので、面白かった。主人公のルーデウスは「癖がある奴じゃないとダメだとかエリスは「暴力ヒロインは人気出ないという言説に疑問を持ったため生まれた」とか。

まぁ私、ルーデウスの一癖であろうエロ差とか、エリスの暴力癖とか苦手ですけど。作者さんの中で軸があって、しっかり貫いてるわけですから、その点信頼できるなぁと思いますし。メインキャラに苦手な部分あっても『無職転生』という物語全体で見れば好きなので、人に七癖というかこういう癖もまた作品にとって良いスパイスになってると思うんですよねぇ……。




無職転生~異世界行ったら本気出す~15

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「どうか、私を幸せにしてください」

 

未来からやってきた、と語る自分と対峙したルーデウス。

彼に残された時間は少なく、情報交換が十分に出来たとは言えませんが。断片的にはなっていたけれど、未来の彼が記した日記を持ってきてくれたのは大きい。

ヒトガミに踊らされて失敗した未来。これまで登場してきた、ルーデウスと縁のあるネームドキャラがポロポロと零れ落ちるように死んでいくのは、辛いものがありました。

 

だからルーデウスは、そうならないための対策を練りたいわけですが……ここでまたしてもヒトガミが介入してきて。

ヒトガミは、ルーデウスの望む未来のために「オルステッドを殺せ」と言ってきて。

悩みつつも結局とれる手段の少ないルーデウスは、その提案に乗ることに。

未来の日記の記述を参考に武装を作ったり、かつての自分とは違う行動……エリスに手紙を送るなどといった行動をとっていったルーデウス。

 

いろんな準備をした上で対峙してなお、オルステッドは強大で。

それでも家族のために牙をむいたルーデウスの姿勢を買い、オルステッドの庇護を得られることになったのは、最終的にはプラス……であってほしいものですね。

まぁルーデウスもヒトガミを裏切って『やってしまった』より『やってやった』という感情になってますし、「未来の日記」とは明確に違うルートですからね。良い方向に転がることを願うばかりです。

エリスとの和解も……まぁ、なんだかんだ言いつつ出来ましたからね。


無職転生~異世界行ったら本気出す~14

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「誰か、助けてよ……」

(略)

「……俺も動きます。ペルギウス様の業務に支障がないレベルでサポートをいただければありがたく思います」

 

ナナホシの紹介で甲龍王ペルギウスの住む空中要塞を訪れることに。

魔族嫌いであるそうで、ロキシーだけは入ることが出来ませんでしたが。

興味深い物が多くある場所でもあって……ルーデウスの魔力量が多く、転移させるのが大変だと言われたとか。ザノバが気付いた、人形のところにあった紋章が龍王たちの者に似ていたことだとか。

シンプルに召喚術について教わることができたのも、糧になるイベントですよね。

 

ゼニスの病気について、長く生きた人から話を聞けたのはありがたくはあったか。

……そこで得られた答えが、分かりやすい治療法がないというものであったとしても。無駄な試行錯誤をする時間を削ることはできたわけですし。

古き迷宮の性質で記憶を失い、神秘の力を持つことがあるって言われてもねぇ……。

 

新たな出会いを重ねつつ、順調に進んでいたかと思えばナナホシが病で倒れて。

ペルギウス達にも治すことのできない古い病気で……手がかりを求めたルーデウスは、長命のキシリカを探すため魔大陸に行くことに。

そこで不死魔王と妙な邂逅をする羽目になり、戦闘に発展したのはいただけませんが。この世界本当に強者が多すぎるんだよなぁ……。

 

そうやって辛くも生き延び、自身の思い付きについてルーデウスが日記を記していこうと決意したところで、ターニングポイントを迎えることに。

ここのターニングポイントは本当に肝となっている、というか。これまでとは違った方向に舵を取るきっかけとなる場所ですよね。それだけに印象的でした。

無職転生~異世界行ったら本気出す~13

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「けど、剣術だけは絶対に投げ出すな。もし投げ出したなら、俺はお前に二度と剣を教えないし、倒産の形見の剣も絶対に使わせない」

「……」

「お前が投げ出さないうちは、俺は決してお前を見捨てない」

 

ロキシーを2番目の妻として迎えることになったルーデウス。

彼女は養われているだけを良しとせず、魔法学園で教員として働くことになっていくわけですが。

友人知人に紹介するときに、思わず自分の先生であることが強調されて「妻とは言ってくれないんですね」って言ってるのが可愛かったですね。

2人目の妻を迎えたことで、ミリス教徒のクリフとかは苦い顔してましたが、寛容な顔も持っているからと許してくれたのは良かった。

 

あとは、ノエルに剣術を教えていたら、その厳しさに彼女を慕う男子たちから苦言を呈される場面も。

その人数や性質から危うさを感じたルーデウスがファンクラブ設立して、ルールで縛りに行ってたのちょっと笑っちゃった。

片手を失ったルーデウスを補う魔道具を、たまたまザノバが作っていたのはありがたかったですねぇ。

ロキシーから水王級の魔法を習ったり、着実にイベントをこなしているというか。

 

家族を助けるために迷宮に挑む! みたいな大規模な事件はなく、穏やかな日常の中で成長していっているという感じで良かったですね。

パウロは死んでしまったし、ゼニスの容態も悩ましいけれど、家族はそろった。それのお祝いと、妹たちの誕生祝いとを合わせて、家族でパーティーしていたのも区切りという意味でいいシーンでした。

あとは書籍版加筆エピソードで縁があり、苦い別れをしたサラとの再会エピソードがこのタイミングで来てたのは味わい深かったですねぇ。

無職転生~異世界行ったら本気だす~12

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「全力を尽くしたつもりだ」

 

ゼニスの救出は困難だ、という手紙をギースからもらったルディ。

エリナリーゼと共に迷宮都市を訪れることに。妊娠が発覚した家族を任せられる仲間がいたり、ナナホシが恩を返しただけと転移魔法陣の所在についての情報を教えてくれたり。あちら側の予想よりもかなり早く現地に到達できたルディ達。

 

実際、ロキシーが迷宮内部で逸れて生存が絶望視されている状況だったようですし、これでもギリギリだったというあたりが恐ろしい。

転移陣という特殊な移動方法を扱うために持ってきた本が、遺跡攻略に役立つっていうんだから何が幸いするか分かりませんね。

戦力が整った事や道中の情報がある事もあって、かなりスピーディに攻略が進んでいきましたが……ゼニスは最奥にいて。ボス魔獣を倒さなくてはならない状況になる、と。

 

かなりレベルの高いメンバーを揃えて、全力で挑んでなお欠員が出てしまう。

それがパウロだった上、そこまでして救い上げたゼニスも万全な状態でなかったとなれば、心が折れてしまっても無理はない。

ようやく幸せになろうとし始めていた所だったのに、どうしてと言いたくなるような状況でしたね……ここにロキシーがいて、沈み続けていたルディを引き上げてくれたのは、不幸中の幸いではあるんですが……そう纏めるのもなんか癪ですよね。ヒトガミに呪詛を吐きたくなる。

 

……流石にエリナリーゼからの発破が要りはしましたけど、しっかり責任をとると決めたルディは偉い。頑張れ。まぁ、この世界ならアリだようん。宗派によっては駄目らしいけど。

ロキシーの件もありましたが、受け入れてもらえたのはなにより。兄信者のアイシャに情けないよって言われちゃう一幕もありましたが……それでも、何も残らなかったわけじゃないと思いたくなりますね。ルディも精神的に少し成長したようですしね……。せめて、そう思わないとやってられない。


無職転生~異世界行ったら本気だす~11

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「いいや、ある。明日や明後日の話じゃない。いつか必ず、力を発揮しなければいけない瞬間は来る。一年後か、五年後か、十年後かはわからないがな」

 

11巻の前半は、序文にある『兄弟姉妹とは、最も身近にいて、最もよく似ていて、そして最も理解し難い生き物だ』というのが何より的確でしたね。

姉妹を迎え入れることにしたルディでしたが……彼を慕っているスペック高いアイシャと、平凡でルディに対しても隔意のあるノルン。

 

転移事件のこともあって交流の薄い妹にたいして、ルディは大分対応に苦慮していましたね。この辺りのコミュ力は、なんとも彼らしい気もしましたが。

ただ、妹のために行動して。怯えながらも近くに行って。涙を流して多少なり胸のつかえを取れたのであれば十分でしょう。

 

クリフがエリナリーゼのために開発してる、対呪い用のアイテムも問題を抱えつつ形にはなってきたようですし、彼も自称してる通り天才ではあるんですよね本当に。

いろいろと順調に回り始めたなぁというところで、「ターニングポイント」がやってくるんだから、本当に運命ってやつを呪いたくなる。

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ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
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