気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

現代ダンジョンライフの続きは異世界オープンワールドで!

現代ダンジョンライフの続きは異世界オープンワールドで!3

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「冒険には辿り着くべき景色が必要です お嬢様…蒐集の竜よ」

「貴女様の辿り着きたい景色は?」

 

異世界において竜とは隔絶した存在として、畏怖される存在である。

生命の到達点でもある竜のツガイとして選ばれることは、大変な栄誉であり全てを約束されたも同然だった。

「この世界のヒトの魂に刻まられた絶対的な概念」が龍という神聖で絶対的な存在に関する事象のようですが……ナルヒトは、ダンジョンの現れた現代地球を生きた異世界人だからなぁ……。

 

そういったこの世界の常識に縛られない存在でもある、というのが一つ。

……さらにいうなれば、ナルヒトは与えられるだけのぬるま湯を良しとするような怠惰な性格ではなかった、というのも一つ。

蒐集竜は、知らずのうちにナルヒトの地雷を踏んで、だから彼は反発した。

絶対強者である竜とその傍に侍る爺さんを相手取っても、言葉を止めることはしなかった。自身が死に近づく可能性があるとしても、縛られることを良しとせず……自分の心情をぶちまけた。

その言葉は、内心を読める蒐集竜に考えていることと口にしていることが一緒だと認められるほどで。それが分かってしまうから、自分が好ましく思った相手に「嫌い」と言われたことにあれだけのショックを受けたんでしょうねぇ……。

 

はじめての感情に戸惑ってる蒐集竜ことアリス、可愛いですよねぇ。

後表紙にも登場しているメイド長」のファラン、料理を褒められてウキウキしてるのも可愛かった。「お目が高いです 友人さま」のコマで素早くナルヒトに近づいてからのキラキラしてると評された次のページの表情とか良かった。

あと電子版でもカバー裏見られて嬉しかったんですが、ベルナルさんを評したアリスの言葉にすっごいびっくりしたんですが!? WEB版未だに読めてないんですが、そっちでは出てた情報だったりするのだろうか。読みにいかなきゃ……(積読の山を見ながら)。



現代ダンジョンライフの続きは異世界オープンワールドで!2

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「ここが夢か現実か…現実だとしたら

 今度は死なねぇ 生き残ってやる」

 

610話を収録した第2巻。

自分のフィールドに引き込んで竜を圧倒したように演出した主人公ナルヒトでしたけが。仕込みに時間かかったり反動もあるピーキーさで、実際には結構ギリギリだったそうです。

ラザールが逃げられて、巻き添えを気にする必要も無かったというのがありがたいですねぇ。そして自分も逃げようとしたところ、竜の持っていたアイテムは彼には効果が無くて。

 

後に判明したところで言うと、ナルヒトが異世界人であるために機能しなかったようですが。このあたり、異世界で立ち位置確立して冒険開始した後とかに面倒なことになりそうな気配はするなぁ。便利な帰還アイテム使えないとか手間が一つ増えるわけですし。

コミカライズではウェンフィルバーナの描写が増えてて楽しかったですね「キミの…未来の宿敵?」のコマとかかなり顔が良い……ってなりましたし。

 

トオヤマナルヒトと邂逅し夢破れた経験のあるウェンフィルバーナ。彼の記憶を消して吹き飛ばした後、余裕そうだったのにその後に「トラウマだから」と崩れるシーンとかギャップがあって良かったし。

ナルヒト遠ざけた時に「手ごたえがなさすぎた」とか感づいているのも怖いんだよなぁ。スペック高すぎ。なんでこれよりもスペックが高かった時期の彼女に勝てたんですかね、「推定:並行世界の未来のトオヤマナルヒト」という存在……。

 

そしてついに帰還して蒐集竜と対面することになってしまったわけですけど。

爺やさんことベルナルが立ちふさがっているときの「試して見られたらよろしい」の絶望感、凄いなぁ。扉が遠い。その後に登場する「メインクエスト発生」の画面も、なかなかの迫力でしたが。

逃走を阻止されて連行されて、竜の理に則って結婚を迫られることになっていったわけですが。その局面においても最後に自分の言葉を宣言できるの、あまりにもトオヤマナルヒトすぎるな……。

 

巻末には無題の書下ろし小説が収録。

学生時代のトオヤマナルヒトの友人で会った美少女、海城とホラー展開に巻き込まれることになっていましたが……。なんで現代ダンジョンの外ですらこんなイベントに巻き込まれてるんだ……そしてなんで生き残ってるんだ……。

現代ダンジョンライフの続きは異世界オープンワールドで!1

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「次は間違えねぇ」

 

コミカライズ作品。

SNSでフォロワーが激推ししていて、コミカライズ読んだら面白かったので、原作小説にまで手を出し始めたシリーズ。

 

2028年二ホンに現代ダンジョン「バベルの大穴」が現れ、そこに挑む探索者という職業が生まれた世界。

ベテランと呼ばれておかしくない立ち位置で活躍していた遠山鳴人は、仲間を逃がすために致命傷を負った。

そのままダンジョン内部で沈殿現象と呼ばれる異常現象に飲み込まれ行方不明となった。

 

彼は超常の存在の干渉を受けて、所持していた武器だったりスキルだったりを所持したまま、異世界へ転生というか転移みたいなことをすることになって。

スタート地点が「冒険者の奴隷」で、冒険者たちの扱いとかルビが「カナリア」なあたり、これ炭鉱の金糸雀よろしく危険地帯に放り込んで、安全かどうかチェックする駒扱いでしょ……。

 

遠山に良くしてくれるリザドニアンの奴隷もいましたが、冒険者たちが乱暴してきて……。彼はそれを良しとする性格ではなかった。

とりあえず暴力でもってまず一人を打倒し、さらに死の記憶から切り札の出し惜しみをすることもなかった遠山によって、冒険者たちは混乱することになります。

無事に逃げおおせたかと思いきや、サイクロプスと対峙する羽目になるし。かと思えば竜種の塔級冒険者と出会い、お前ら2人で殺し合いして生き残ったほうだけ助けてやるよ、とか言われるし。

 

でもただ言われるがまま行動するような遠山ではないんですよねぇ。

絵柄が付くと矢印の導きことクエストマーカーがコミカルで面白いなぁ。教会の帰還印発動した時に遠山にわしづかみにされて「マ!?」ってなってるマーカーさん、正直おもしろかった。

クエスト進行の表示であるマーカーとかの扱いがしっかりしてて、良いコミカライズだなぁって思いました。

 

巻末書下ろし漫画「ある冒険者の続き」。

冒頭に行方不明になった遠山の捜索依頼を受けた人物の経過報告がちょっと書かれてましたが、「味山只人」って同作者の凡人探索者シリーズの主人公ではー? 繋がりがある描写見ると楽しくなっちゃう民です。

巻末の書き下ろしSSではアリスが幼少期に母と話しているシーンと、現代で高校生だったころの遠山のエピソードが収録されていました。

「鳴人くん」と呼ぶロングヘア少女とか、一人称僕でとある嗜好を持った少女とかとの縁があったらしいですけど、どっちもヤバそうな気配がひしひしとするんだよなぁ。むしろよく上級探索者になるまで生き延びてたな遠山。もっと早い段階で死んでてもおかしくなかったのではー?

現代ダンジョンライフの続きは異世界オープンワールドで!2

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「当たり前だろ。お前と一緒だよ、ドラ子。約束や契約は放り出さねえ。ロクなことになんねえからな」

欲望のままに生きることと、ルールを守ることは矛盾しない。遠山の中でそれは全く相反せずにある決まり事だ。

 

蒐集竜アリスとの縁を結びドラ子なんてあだ名で呼ぶ中になった上で、自分らしく行動することを決めた遠山鳴人。

彼は自分と似た夢を持つリザドニアンのラザールとの再会を目指し、スラムへと足を向けましたが……そこで財布を掏られてしまう失態を演じることになって。

 

まぁ、容易く逃がしてやるほど甘くはないわけですけど。スリの少年ルカは逃げた先で、カラスと呼ばれる組織の末端に絡まれて、それを遠山に助けられることになったりして。

そこからスラムの少年少女との縁が出来て、彼らの助けを得たことで遠山はラザールとの再会を果たしたわけです。

ただ、遠山と別れた後の孤児たちがカラスに目を付けられる羽目になって。逃げおおせた一人が遠山に助けを求めてきたりもしました。

 

最初こそ『賢い選択』として、助けない選択をしかけていました。矢印の導きもまた、カラスという組織は強大な組織であり、ラザールと一緒に逃げおおせたいのなら敵に回すべきではないと度々警告を発してきていたわけですが。

見捨てるという選択が出来なかった遠山、結構好きです。その決断によってルートが消失して「もうめちゃくちゃだよ、これ」と自我出してきたりするの正直笑っちゃった。……でも、これ超常の存在関係者の自我なわけで、意識あるのは怖くもある。

 

スラム付近で活動していたカラス一派を皆殺しにしたけれど、子どもたちの内リダが致命傷を負っていて。

どうしようもないか、と思われたところで蒐集竜との一件で姿を見た、聖女が接触してきて。注目の対象である遠山を監視し、あわよくば恩を売ろうと考えていたみたいですが。

聖女の上役である大司教としても予想以上の大事を起こしてきたの、読者目線だと正直笑える。それに振り回される人々からすると、笑いごとじゃないですけど。

 

そうやって仲間を増やしていたわけですが、リダを救うための契約で早急に金を稼ぐ必要が生じて。冒険者になって成り上がるという手法を選んだわけですが。

教会が「発酵」とかの知識を秘匿していたり、正義を執行するために敵対勢力を殺すことにためらいが無い人物が騎士の第一位にいるのとか、爆弾多すぎて怖いなぁ、というかなんというか。

 

遠山も敵対者には容赦しないタイプの人材ではありますけど、そんな彼が登録しようと冒険者ギルドに行った時に、「彼との出会いを覚えていないウェンフィルバーナ」と遭遇して敵対することになったり、うっかり地雷踏んだりしてたのは因果応報感。

それでも蒐集竜との縁があったり、自前の口車とかもあって生き延びていましたけど。

いざ仕事をしようとしたら門番の教会関係者ともめたり、遠山たちの利益を横取りしようとした先輩冒険者と敵対したり、教会の騎士第一位とバチバチになったりするの、遠山の引きが強すぎて笑うしかないな。

異世界に遠山を送り込んだ超常の存在が「『難しい』から『すごく難しい』になるくらい」と感傷によって生じた難易度の世界観だなぁ……って感じですが、そんな中でもなんだかんだ命を繋いでるタフさが素晴らしい。



現代ダンジョンライフの続きは異世界オープンワールドで!1

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「やることがたくさんある。めんどくせえ、だがその全てがたのしみだ。その全てが俺の欲望に繋がる道だ。道中の苦労、困難、試練、それを達成した時の悦び。ああ、そうだ、その全ては俺のもんだ」

夢を叶えるために超えるべき試練、それらすべては挑む者にのみ与えられる報酬でもあるのだ。

 

魔物が蔓延るダンジョン「バベルの大穴」が観測された現代。

そこではダンジョンに挑む探索者という職業が生まれており、主人公の遠山鳴人もまたその一人だった。

上級探索者になりベテランと呼ばれてもおかしくない位置にいたが……仲間を逃がすために残り、致命傷を負ってしまって。

さらには沈殿現象と呼ばれるダンジョンの異常にも巻き込まれ、死ぬことになったわけですが。彼の在り方を超常の存在が面白がって、異世界に放り込むことに。

 

遠山はゲームなどで切り札を出し惜しんだ結果、使わずにクリアしてしまうタイプの人間であり、自らが死に瀕した際にも切り札の使用を躊躇ってしまったこと。

死の間際に、叶えたかった欲望を思い返していたこと。異世界で覚醒した直後は、死の間際に夢を見ているようなものだと割り切っていたこと。

覚醒したタイミングの遠山が、異世界の冒険者たちに奴隷と扱われる境遇だったこと。精神は現代のもので、異種族への偏見がなくリザドニアンから上手い飯をもらったこと。

様々な要因が作用して、遠山は異世界で自由に強欲に戦うことを決めた。

 

一方でそんな遠山に多大な刺激を受けることになるのが、蒐集竜アリスだったわけですが。

異世界においてトップクラスの実力をもつ竜。異種である彼女は、その力ゆえに孤独を感じていた。

ちょっと興味本位で冒険者の狩りにちょっかいを掛けようかと思ったら、それが遠山が蹂躙した冒険者一派の作戦で……混乱に満ちた場所において彼女は、面白い行動をとっていた遠山と、彼と連れ立って逃げたリザドニアン・ラザールに試練を与えることにしたわけですが。

 

ラザールの決断も、遠山の決断も好きだし。その行動の結果、遠山がアリスに興味を抱かれることになって。

竜が殺されることは、すなわち竜の番が決まるということでもあって。異世界側の人物たちは戦々恐々する羽目になって……。遠山も逃げようとはしたものの、一度は捕まって。相手の強さを踏まえた態度を取っていたけれど、最後の譲れない一線を侵されそうになった時には、対抗も辞さない覚悟があるの好きですね。

自分の中にハッキリとした軸があって、自分の行いによって起きるデメリットにもある程度自覚的で(異世界の常識に疎くて騒動引き起こしもするけど)、戦い抜く姿勢を示す遠山は結構好きな主人公ですね。

超常の存在に与えられた矢印の導きに頼るときもあるけれど、自分の方針にそぐわない時は、「従うかよ」って抗ってくれるのも個人的にはポイント高い。

 

遠山を異世界に送り込んだ超常の存在、大分きな臭いというか。推定:彼女は、ダンジョンの事を「私の箱庭」と呼んでいるし。「貴方」と呼ぶ人物に執着しているっぽくて、遠山に『貴方』になりうる可能性とやらを見出してるし、いろんなナニカが干渉しているのを把握しているっぽいし。

遠山は異世界に放り込まれそこで様々なイベントに遭遇することになりますが、どこまでが掌の上なのかは気になるところ。

 

ダンジョン内部で発生したサブクエスト「あるいは懐かしき再会」で出会った人物も、遠山を知っているような素振りをしていたりしたし。

彼を興味深く見ている人々の台詞、読み返すといろんな含意があるんだろうなぁというの、創り込まれた世界観の気配を感じるので、書籍版読了後にはWEB版も見に行きたいですね。

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ちゃか

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