気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

理想のヒモ生活

理想のヒモ生活15

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「調べてみる価値はありそうですね。もし、ゼンジロウ様がおっしゃる通りだとしたら、これは大きな商機ですっ」

「うん。だとしても、最終的にはアウラの許可が必要だけど」

「っ、ま、負けません!」

 

14巻でたのが3年前だそうで、流石にちょっと内容薄れてましたね……。

巨人の末裔とも言われる都市ウトガルズの代表との交渉に臨むことになったゼンジロウと、同道したユングヴィ王子。

ソリ一つとっても、飛行機みたいに空を飛んだりパネルでいろんな機能の操作ができるものがあったり。遠距離からの視認を隠す機能があると推測される城壁だとか、文明の発展度合いでいえばかなりのものがありましたね。

 

そんな彼らがなぜゼンジロウを呼んだかと言えば、後の世代のことを考えるとそうした文明を支える資材に不安があるからだ、ということで。

彼らが渡ってきたと言われる、巨人たちが住む異世界への移動手段の確保について交渉を持ち掛けられることになって。

 

色々な思惑があってゼンジロウはそれを受けることを決めて、事後報告でアウラにも認めてもらったわけですが……ヒモを気取っている彼が、他国・他都市との交渉を独断で決めたという事実は、後に影響があるぞとアウラに釘を刺されることに。

ユングヴィの前で空飛ぶソリを見た際に、空戦についての現代地球での常識についてぽろっとこぼしていたりして、権力的には出来るんだけどまだまだ脇が甘いから実際不安ではありますよね……。

 

ユングヴィ王子も思惑があり、やはり第二夫人はカープァ王国から迎え入れたいと、話を進めていって。

ゼンジロウの側室となったフレアとの繋がりがあるから、兄妹でやりとりしてるシーンとかは好きでしたねぇ。ユングヴィ王子は観察力に自信があるみたいですが、元帥夫人ルシンダの印象が残っていなかったりして、悪い子じゃないけどどこかで足掬われそうだなぁ、とはちょっと思いました。

 

あとは北方大陸で起きた騒動について、ですか。大学教授と司教という立場を上手く使い分けて、所属組織とは違うスタンスを取っていたヤン司教。

いよいよ彼の事を見過ごせなくなった教会が、ヤン司教の処刑を実行し……。ゼンジロウから、彼が魔力を一切持たない人物であるという話を聞いていたアウラが策を練ることにしてましたが。その動きの裏で、南大陸のトゥカーレ王国が血統魔法を駆使した情報提供をしてきたりしてたのは怪しい。……元々、魔法を駆使して上手い事立ち回っている国らしいですけどね。

教会との対立がゼンジロウの目線でも確定的になったことで、また少しずつ話が動いていくのかもしれませんが……次が読めるのはいつになるやら。気長に待ちましょう。

理想のヒモ生活14

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「両国の善き関係が今後も続くよう、私も全力を尽くす次第です」

 

双王国が北大陸で忌避されている、白の帝国の末裔であることを打ち明けられたゼンジロウとアウラ。

ルクレツィアより、双王国に受け継がれていた口伝について明かされましたが……双王国の伝承を信じるなら、暴走には関与してなかったりする家の生き残りではあるようですけど。

 

古い伝承であるために、教会と双王国のどちらが正しいかは判別できず。けれど、間違いがないのは、教会が白の帝国を敵視している以上、その問題から目を逸らすわけにはいかないって部分で、なんとも面倒な状況になってますね。

否応なく巻き込まれる事となったのは、フレアの故郷であるウップサーラ王国も同じみたいですけど。とりあえずは三国間では協調できそうな雰囲気になっていてホッとしました。

 

ただ、そうなればゼンジロウが双王国から側室を取るというのは、ますます持って避けられぬ話になって。

筆頭候補であるルクレツィアとゼンジロウは価値感違い過ぎて、どうにも上手くいく未来が見えませんが、どうするんでしょうね。

伝承を聞いて気になってたところで、ウトガルズという北の国から招待状が届くんだからまたぞろ問題をひっかけて来そうですが……相手の目的も読めないからなぁ。
招待状見た双子のリアクションが同じで笑いました。

理想のヒモ生活10

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「私…… ゼンジロウ様に惚れ直してしまったかもしれません」

 

些細な行き違いの筈が、問題が大きくなってしまって。それぞれのトップは問題視していないし、せっかくだからこの機会に若い衆に経験を積ませようと密約を交わしていましたが。

辺境伯家が把握してない問題があるために、ゼンジロウが横やり入れてくるので、予定通りにいかない事確定してるんだよなぁ、と冒頭の密談を微笑ましく見てしまった。

 

フレアにお願いして、彼女に矢面に立ってもらう事でニルダの問題を覆い隠そうとするゼンジロウ。彼女の気持ちにも沿ったお願いだったために、生き生きとしてましたねぇフレア。

 

相手を尊重して、しっかり相手から謝罪の言葉を引き出したのはお見事。クリスティアーノ君はこれをきっかけにより大きくなってほしいというか。

原作者あとがきでも、真面目に設定したキャラだったけどやられ役になってしまったので機会があったら名誉挽回させたいとは言ってましたね。武勇伝が聞こえてくる、くらいのさじ加減でもいいので成長を実感できるといいですねー。まぁ、それでゼンジロウ達の描写が減ってほしくはないのでバランス面倒くさそうですけど……。

 

 

理想のヒモ生活9

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「ありがとうございます ゼンジロウ陛下

自分の努力 生き方を肯定していただくことは無情の喜びです」

 

プジョル将軍の結婚式に参加するために王都を出立したゼンジロウとフレア。

道中、フレアの夢である狩りへの参加と、宴席での振る舞いを出来るようにしたため、好感度は順調に上がってるなぁと言う感じはします。

 

問題が起きなければいいなぁ、と思いながらやってきたゼンジロウでしたが。彼に艦隊役としてつけられたのは、辺境伯家の「次女」であるニルダ。

しかし、その存在をゼンジロウはアウラから聞かされていなかった。王都へ連絡を飛ばしていましたが、明らかになったのは中々に厄介な問題で。

オマケに王家側の犯したミスが減と考えられるため、対応には注意が要る。そんなややこしい状況でもゼンジロウの判断をアウラが信じてくれるのは喜ばしいことですね。

 

まぁ、ゼンジロウだけが気付いていて、この後何も問題も起きなければ裏で話を回すことで対応できた気がしますが。

他国からの使節団との揉め事まで生じてしまったのは、悪い事は重なるものですね、というか。丁寧にフラグを立ててたからなぁ、という納得しかない。

理想のヒモ生活8

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「女王としての私は誰よりもそなたを信頼しているし

 妻としての私は誰よりもそなたを愛している」

 

プジョル将軍が、ガジール辺境伯家の女性と結婚することになって。貴族の家同士が結びつくイベントなので、当然アウラにお伺いを立てることに。

「結婚」一つを活かした交渉パートは割と好きです。易々と認められないからこそ、特例とすることで相手への貸しと相殺するとか、考えることが多いわ。王配として振る舞えているゼンジロウの頑張りが分かりますね……。

 

王族が祝っていることを明らかにするため、アウラかゼンジロウが顔を出す必要があり……それは実質的にゼンジロウの派遣を意味している。

更に、結婚式ともなればパートナーを連れていく必要もあって、それを誰にするかは側室問題に絡むためにややこしい。

そうやってアウラが頭を悩ませていた所に、フレアが爆弾を放り込んでくるんだから驚きです。

 

自分の身も交渉材料にしてくるあたりはフレアも強かな王族だなぁと思います。

ただ実利ばっかりの話でもなくて、女性だからと侮ることなくその功績を称賛してくれた彼に好感を抱いている、という感情面も響いていたとかで。中々にお目が高い。そういう観点ではゼンジロウは優良物件ですよねぇ。

女王アウラとしても捨て置けない交渉をしてきて、側室入りを認めても良いって状況を作ったのはお見事。ゼンジロウもくすぶってはいましたけど、モヤモヤを振り切るために意地を見せたのは彼らしくて良かったのでは。


理想のヒモ生活7

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「ええ 私は交渉相手や敵対者を過小評価するくらいならば

 過大評価する方が安全と考えています」

 

プジョル将軍の群竜狩りは順調でしたが……効率的に対応をし過ぎて、群竜側に脅威と認定されてしまったのは辛いところ。野生動物の癖に、妙な賢さを身に着けおって……。

人間の軍隊に敵わないと判断したため逃げ出した群れが、最終的にさらに厄介なところに辿り着いているのも面倒ではありますが。

 

なんでよりにもよってワレンティアに辿り着くかなぁ。初めて外に出たと思ったら問題に遭遇するゼンジロウの運よ。

王都に小飛竜を飛ばして指示を仰ぐこともできるが、民に被害が出ている状況で対応に遅れが生じるのはまずい、とラファエロからの進言を受けてゼンジロウが責任者として振る舞うことになっていますが。

 

そこに王都から援軍が派遣されてきて……アウラからの指示と現場の状況とで板挟みになってるゼンジロウはお疲れ様でした。

アウラに他意があったわけでもなく、小飛竜の文でのやりとりで意思疎通がうまくいかなかった末の話ですが。まぁ、念入りに齟齬が生じるかもって伏線はってたから、予想出来た展開ではありますが。

 

一方のフレア王女たちも、この状況を活かして交渉に使えるカードを増やそうとするあたり強かです。大陸を渡って貿易しようとするだけの行動力があるのも頷ける。

スカジが一人で別動隊として群竜のボスに相対して撃破する、っていう実力と自信があればこそですけど。

手痛い一撃を貰いながらも、有言実行してのけたのはお見事でした。

理想のヒモ生活6

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「この世界で初めて王都を出ることになるんだ もしかしたら向こうで欲しい物ややりたいことが出来るかもしれない」

フランチェスコ王子が抱えていた事情は、双王国に伝わる両方の血統魔法を扱える、というかなり重要な機密で……。

2つの王家の血を継ぎ、充分な魔力量の在るゼンジロウ達の息子も同様に、二つの魔法を扱える可能性がある、と示された形ですね。もっともカープァ王国が単独で利益を独占しようとしたら、必要な詠唱とか魔力量とかを研究しなくてはならず、数世代の時間がかかるわけで。

 

乳幼児の時から他国との交渉材料になってるカルロス君は、今後が大変そうだなぁとは思いました。優しい父と、賢明な母がいるのでそう悪い事にはならないと思いますけどね。

双王国の使節団の目的にも察しがついてひと段落と言ったところですが、新たな問題が向こうからやってくるんだもんなぁ。王侯貴族は大変だ。

 

技術の秀でた北大陸から貿易のためにやってきた、黄金の木の葉号。それが、カープァ王国の港にやってきて……。

そこに北大陸の国の王族が乗って居るっていうんだから、大騒ぎ。国名を知っている人はいたものの、国交があるわけでもなく。虚偽の可能性を踏まえながらも、あまり無下に扱っては真実だった時に問題になる。

交渉役として補佐がつくとは言え、ゼンジロウが派遣されることになってますし。頭が痛いイベントが続きますね。

 

巻末SSは「宮廷雀達のお喋り」。侍女であるマルグレーテは、後宮で寝泊まりをしているものの、アウラ付きであるために王宮に出ることも珍しくないそうで。その中で情報収集をしている彼女の日常。ちゃんとあちこちに手駒潜り込ませてるよなぁそりゃ。

理想のヒモ生活5

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「漏えいした情報を聞いた側が事を内密に運ぶために気を遣わなければならないなんて…少し理不尽な気がするな」

 

2つの王家が並び立つ双王国。普段外交を担当していない、付与魔術を扱うシャロワ王家の使節団がやってくるところからスタート。

フランチェスコ王子がアウラに向かって頭を下げたことで、考えないといけない事が増えたりしてましたけど。ゼンジロウ相手に親近感を感じてたりしてて、怪しくはあるんですが。彼の秘密が明らかになる場面までを5巻に納めてくれてたのは読みやすくて良かった。

 

アウラとゼンジロウが、状況を整理する会話を挟んでくれるのでコミカライズから入る人でも分かりやすいんじゃないでしょうか。

うっかり秘中の秘を漏らしちゃうようなのが素だったりするのを、使節団に盛り込んでくる双王国よ……。

まぁ完全な馬鹿でもなく、取り繕うことも出来るし、付与術士としても秀でているのでスペックそのものは高いんですよねぇ彼。

 

巻末の描き下ろしSSは「王族の思いつき、平民の人生」。ガラス職人を育成する事に決めたアウラ。実際、外交用の武器として力を注ぐのは間違ってないんですけど、突然鍛冶師からガラス職人への転向を命じられた平民側の視点なので面白かったですね。

逆らうことの出来ない無茶ぶり。それでも熱を入れているのも居るんだよ、と言うエピソードではありましたが世知辛くもありますねぇ。


理想のヒモ生活4

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「分かった 私の討伐は失敗だ 王都に援軍を要請する」

 

無事に子供が生まれて、王都は祝いの雰囲気で盛り上がっている様子。

一方で『塩の街道』という、物資を運ぶ道でトラブルがあったようで、塩が届かないという報告が入って。

地方貴族と国軍のどちらを動かすかでバランスとりしてるアウラはご苦労様です……。

 

辺境伯が後継者に経験を積ませたいというのを読んで、そちらに任せることになりましたが。

そうやって派遣されたチャビエル君が、自分の手に負えないと分かった時に、撤退の判断を下せたのは良かったですね。あのシーン、地味に好きです。

大戦の傷痕は深くとも、次の世代も育ちつつあるんですよねー、というカープァ王国の人材に期待できそうな雰囲気を感じる。……ま、まだまだ青い部分も多いんですけどね。

 

塩の街道のトラブルにはプジョル将軍が派遣されることになりつつ、王都の方では他国から王族が来訪する運びになって。色々とイベントが重なりますねー、と言う感じ。

プジョル将軍、義勇軍として増えた戦力を活用しつつ復路では全軍を囮にして、群竜をおびき寄せたりと、力推し一辺倒じゃないのもポイント高い。

王家と利益の奪い合いする立場だと思うと、手強いキャラが近くにいると、頭痛の種でもありますがね。

 

巻末に描き下ろし「呼び出された王女」。

双王国のボナ王女がカープァ王国に遣わされる、という話を聞くシーンですね。フランチェスコの面倒を見させるのを心苦しく思ってる上層部よ。それでもやるあたりは王様ですけどね。情と利は別なのだ……。

 

理想のヒモ生活3

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(共に戦おう それぞれの戦場で…!)

 

ガラスが交渉材料になり得ることに気が付いたアウラ。しかし、ゼンジロウもガラスの作り方なんて知ってるハズもなく。

まぁ、不幸中の幸いで彼がこちらの世界に持ち込んだ動画の中に、ガラス作りの映像があったのでそれを参考に試行錯誤する事になるわけですが。炉には耐火煉瓦が必要です→でも作り方は分かりません、みたいな歯抜けの状態なので大変です。

 

アウラが味覚の変化を感じてて、医師によれば懐妊の可能性があるとかで。……まぁやることしっかりやってるしなー。

一夫一婦の国出身だけど、王族としては側室を迎える必要があって。ゼンジロウは側室を迎えたくないという我儘を口にして。その辺りの価値感の差は中々埋まらないよなぁ、と言う感じ。

アウラの方も苦悩して、ゼンジロウが愛妻家すぎて他の女性に目がいかないって形にする方向になりそうで……解決方法とそれの抱える問題点とかを踏まえて夫婦で話し合う時間を取ってくれてる辺りは真摯だと思います。

 

ゼンジロウの祖先が、カープァ王家の王族だったというのは間違いない情報でしたが。そこに他国から噂話が持ち込まれて。

その国の王族も、同じ時期に駆け落ちしてるんだ、とか。血によって受け継ぐ魔法が王族の地位に影響を及ぼす世界で、王族同士のもなればそれは確かに受け入れられにくく……異世界に逃げてもおかしくないのか。

 

ゼンジロウとアウラの子供に、他国の血統魔法が発現するかもしれず、この扱いについて交渉が発生したり大変です。

アウラがメインを担当していましたが、ゼンジロウも良い指摘をして補足条項を盛り込んだのはお見事。

 

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ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
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