「あたしはもう、これ以上ないってくらいに幸せですから。幸せになるのは難しいですねぇ」
「じゃあ訂正。これからもずっと幸せでいること」
BOOK☆WALKER読み放題にて読了。
書籍完結巻。あれから2年が過ぎ、セシルの子供はすくすくと成長している模様。
子供があまりに可愛くて、育児担当の取り合いが起きるとかナギパーティーは相変わらず仲が良いというか。
むしろ2年がたっているのに、セシルとの子供しかできてないのがびっくりするくらいですが。あの仲の良さならもう1人くらい生まれてても違和感はない。
子連れでも動けるようになったナギ達は、かつて王家から回収した古代エルフと魔族の遺産を彼らの故郷へ帰すことにします。
そして古代エルフの遺跡において、残されたメッセージを聞くことになったわけですけど。
……この世界のブラック労働の基礎が、たった一人の天才から始まっていたとは。「勇者と魔王システム」も、多少アレンジ入ることもあったようですが、召喚した勇者を利用して何かするっていうワンパターン展開が多かったのは、根本が1人だったからか……。
王家がいきなり方針を転換したことで、反発する勢力が暗躍する場面もありましたけど。
過去の残滓にすがる連中が今更ナギ達の歩みを阻むことができるはずもなく。
行方知れずだった「怒れる天竜の魔力」の回収なんかも果たせましたし。天竜の島へ行く道筋も整って、魔族の残してくれたものによってより世界を楽しめる可能性が出てきた。
時にナギ達が介入して止めた方が早い事件も起きるようですが、ナギ達が幸せで穏やかな時間を勝ち取ったというエンディングなのはいい塩梅だと思いました。