気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

白谷こなか

魔弾の王と天誓の鷲矢3

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「妖精たちは、ティル=ナ=ファが降りたら喜ぶのか?」

「ある者たちは喜びましょう。この地が我らのものとなるのですから。ある者たちは悲しみましょう。この地のありようが変化するのですから。すべての猫にとって喜ばしいことなどありませぬ。テトは世の理はそういうものだと理解しております」

 

カル=ハダシュトの争いに決着がつくことになる第3巻。

ティグル達は妖精たちの助言を受けて、この土地にため込まれた力をネリーに悪用される前に使うべく動き……サンディという可愛い子を迎えることになったわけですが。

残された力を使ってネリーは目的のために行動を起こしてきたわけですから、油断なりませんよね……。

その影響でカル=ハダシュトの周りでは異常気象が起きたり、象が暴れたりする異変が観測されることになって。

 

エリッサは双王が居ない今、仮にでも方針を決めて旗を振る代表が必要だ、と都に入って復興に向けて行動を開始して。

当人は商人気取りですけど、なんだかんだ良い視点を持ってるんですよねぇ彼女。

情報を掘り返してみたり、弓の王ネリーと対立する部族が出てきたり、色々と状況が変化していく中で……しかして、ネリーの本願は果たせなかった、と。

 

大山鳴動して鼠一匹というべきなのかどうか。まぁ、この騒動の中でカル=ハダシュトの在り方が大きく変わる決定が下されたわけですから、そこまで影響が小さいとも言えませんか。

まぁ、騒乱に区切りがついたのはなによりでしたね。エリッサはまだまだ仕事がたくさんありそうでしたけども。



魔弾の王と天誓の鷲矢2

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「そんなあんただからこそ、皆が余計なお節介を焼く。下僕の矜持を大切にするんだね。でも、矜持に飲まれちゃいけない。あんたは、もっと今の自分にとって大切なものはなんなのか、常に見つめ返すくらいでちょうどいいんだ」

「俺にとって大切なもの、か」

 

七部族会議は『砂蠍』の暴走によって決裂。

その混乱の最中、ソフィ―はカル=ハダシュト島に入り込んで。情報を集めるために、騒動の中心に近づくべきだろう、と踏み込んでいくのはさすが。

そうやって入り込んだ中でエリッサと顔を繋ぐことに成功しているし、竜具の力を使った解毒とかで信頼を勝ち取っているのもあるし、動きが的確だと感じる。

 

ティグル達が事態に対処するために離れている間に、エリッサは以前の縁があった弓の王ネリーと対話して。

かつて助けられたことの恩義もあるので、個人的な心情としてはネリーを応援しつつ……弓巫女として、リムやティグルの協力者としては、別の結論を出すかもしれないと言葉にできるエリッサ、彼女の自任としては一介の商人ではありますけれど、それだけでおさまらない器だと思うんですけど……まぁ彼女はあくまで商人でありたいんだろう、というのも分かるので、ままなりませんねぇ。

 

騒動の後ネリーが姿を消したため、エリッサ達はネリーの同行について考察したりもしてました。

束の間の平穏の間に、『天鷲』と『一角犀』の両陣営でまとまって行動しているティグル達は、それぞれの間にある怨恨だったりへ対処していく必要もあって。融和の為の施策も打ちつつ、ネリーへの対策もしないといけないの大変そうでした。

結局のところ、他国の話に巻き込まれまくってるわけですしね……。そこで見捨てないからこそティグルなんでしょうし、ネリーの行動を思えば弓巫女として関与できる切っ掛けが得られているのはありがたい状況とも言えますけど。

 

ネリーの目的をくじく手がかりを求めて、後にティグルとリムは兵を連れて行動を起こして、現地の猫の王に挨拶して助言を求めたりもしていたんですが。

……真面目な話の最中に突然アレが出てきたのはちょっと笑っちゃた。まぁ、理屈としてはわかるし、結果も出てるから、はい。

魔弾の王と天誓の鷲矢1

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「戦は、未だに怖いです」

「正直で偉いな。実は俺も少し怖い」

「ティグルさんもですか? 竜殺しなのに」

「怖いから、必死になって戦う。生き残るために力を振り絞るんだ」

 

『魔弾の王と聖泉の双紋剣』から一年後を描く新シリーズ。

リムの友人である商人、エリッサが誘拐された。それは彼女の親の出身である南国カル=ハダシュト関係者によるものだと推察され……。

さらに弓の王を名乗るネリーがカル=ハダシュトに向かったと思しき情報まで入って来て。

リムは戦姫エレンの命令を受け、ティグルを伴って異国の地へと赴くことになって。

 

現地では双王と呼ばれる指導者が倒れた事で、王を選ぶ七つの部族の間での抗争が激化しており……。

ティグル達も現地の協力者と接触した時点で、別部族の襲撃を受けることに。そのまま逃走に入るわけですが、現地の狩人から知識の教授を受けてから森に入りたかったと考える辺り、ティグル根っからの猟師だよな……。

戦争の経験も積んでますし、情報を得る度に「この地で戦をするなら」とか考えたり、思考が磨かれてはいますけど。

 

そして運よくエリッサと再会することは出来ましたが。

彼女は彼女で、この抗争から逃れにくい状況に置かれていた。各部族の指導者的な存在である弓巫女に就任する羽目になっていたのだ。

状況に流されつつ出来る範囲の事をして、それはそれとして商人としての利益も最終的には求めようとしてる辺り強かです。そもそもが誘拐されてきてますからね、という言い分は最もなのでなにも言い返せないのよ。

 

ティグル達は出来る範囲で勢力を拡大していってますが……弓の王もなんかおかしな状況になってるし、この抗争の着地点が現状だとさっぱり見えませんなー。

なにか弓の王には弓の王の目的がありそうですし、それ次第で状況は変動していきそう。

魔弾の王と聖泉の双紋剣6

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「他者の正しさは、君の納得を担保しない。君が迷うのは、君が心から納得していないからだ。故に導きだされる答えは、こうなる。君に必要なのは、君の中の正しさをはっきりと見つけることなのだろう、とね」

 

アスヴァールの戦乱が終わった後、次の戦いが始まる前の合間を描くエピソード。

第一話は「エリッサ商会」。リムの知人でもある行商人の少女エリッサのお話ですね。

彼女はジスタートでは珍しい褐色の肌に銀髪、赤い瞳と異国の血を引く風貌のため、いじめも受けていたようですが……。

珍しい容姿ということは、他の人の記憶に残りやすいと言う事だから、善い行いをすれば信頼を勝ち取れるというリムの教えを胸に、商人として堅実に生きているのが好ましいキャラでしたね。

 

戦闘方面でも秀でた姿を見せる女性が多い魔弾の王シリーズではありますが、エリッサは一般人なんですよね。

盗賊がたむろしているから危ない、という話を聞いて引き返す選択を取ろうとするくらいには。損切りも視野に入れられるの偉い。

でも、何の因果か彼女は流浪の戦姫オルガと……アスヴァールの戦乱を生き伸びた旧魔弾の王と出会い、友人としての縁を育んで助けられることになるんですから、数奇な運命を持ってるなぁと言いますか。

 

そして第二話は「最後の円卓の騎士」として、蘇ったサーシャが得た穏やかな暮らしについて描かれます。

アスヴァールの田舎にある村で、子供達に文字や計算を教えていたようですが……先日まで戦争をしていたこともあって、野盗の問題が近づいてくるなど平穏ばかりではありませんでしたが。

 

第三話は「ライトメリッツの春」。エリッサがリムとティグルに会って色々と話す短めの章で、エピローグ1みたいな味わいでした。

後書きで語られていましたがエリッサの出身であるカル=ハダシュトが第二部の舞台になるそうですから、そこに繋げるためのエピソードなんだろうなぁ感。

エピローグでは、復活したサーシャについて聞けばそりゃ動くよな……と納得のシーンで、詳しい会話については描かれないのも味わいがあって良い。

ソード・ワールド2.0リプレイ 戦慄のトリプルクラウン 下

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GM/トリーン 「わたし! すごくよく考えたんです!」(笑)
クロエ この地方で、「すごくよく考えた」はダウト(笑)。
GM だってトリーンはマキシム神官。

第五話~最終話まで。
GMは、川人忠明、ベーテ・有理・黒崎、秋田みやび、北沢慶の順。
自分の書いたお題すべて直前引きとなったため、二話~四話のGMに「同じ苦しみを味わえ」と言われてる川人さんが笑えた。
ちょっと勘違いしていて危ないバランスのシナリオになるところでしたが。
ギリギリで気づけてよかったですね……

封じられた魔王。
それに対する「封印の強化」か「魔王の打倒」のための方法をお題を絡めながら探さないといけない。
リレー&三題話を混ぜた上でキャンペーンとか、今更ながらに無謀ですよね。
それをやり遂げて、しっかり最終話前に綺麗にまとめたあたりはプロですな。
最後の最後に編集者さんから爆弾投げられて、結局北沢GMも頭抱えてましたが。

それぞれのネタが被っていないのも中々凄いですけどね。
組み合わせが違っていたらあわや大事故になっていたかもしれません。
1巻は、直前引きが酷いネタばかりで、GMが悶えているところが面白かったですけど。
今回は、シナリオを収束させなきゃいけないという事で、ちょっとネタ分足りないところがあったかなぁ。
無難にまとまっている感じがあったので少し残念。
いや笑えたし、面白かったんですけどね。収録に時間とられるみたいで難しいかもしれませんが、またこういうネタ企画やってくれませんかねー。


ソード・ワールド2.0リプレイ 戦慄のトリプルクラウン 上

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藤澤 川人さんっ!! 前回といい、なんてGM泣かせな三枚目を仕込んでるんですか!!
川人 三枚目に弾くかどうかなんてわからんだろう? 一枚目か二枚目なら、むしろ易しいお題だった。
田中 川人さんのお題はそういう星のもとにあるんだなー、きっと(笑)。

人気GMが総出演した、リレーリプレイ。
プレイヤーは北沢慶、秋田みやび、藤澤さなえ、川人忠明、田中公侍、ベーテ・有理・黒崎、清松みゆきの7人。
1回のセッションでは、このうち1人がGMを担当し、5人がプレイヤーとして参加。
1人余った人は……これ一人で仕事でもしてるんですかねぇ。
ここまで公開しているなら、別に誰がどのキャラクターやってるのかまで公開してもよかったんじゃないのか、とか思うんですけど。

ともあれ、そうやってGMを持ち回りでやってキャンペーンにしてしまおうというリプレイ本ですね。
しかもその上でさらに、特別ルールで、お題が決まってます。
参加者が出したお題を箱に入れて、GMが2枚引いてシナリオを作る。そしてセッション直前にもう1枚弾いて、シナリオを進行していくという何ともGM泣かせの企画です。
要するに、TRPG×三題話×リレー形式とでも言いますか。

いやぁ、笑いました。GMやる人々の引きが神がかってる。
これ2本引いてシナリオを作っているから、この時点で無茶ぶりなお題出てきたら頭を抱えますが……
セッション直前にもう1枚追加するっていうのが鬼だよなぁ。
最初に「ダンジョン」「ゴブリン」とか引いたら、事前にダンジョン付くってゴブリンを出して―とか考えられますけど、三枚目に「ダンジョン」を引いたら、その場でネタ考えないといけないわけで。
そんな感じで三枚目に「それ1・2枚目に弾いてたら簡単だったのに……」ってやつを引いてどう組み込むんだコレと頭抱えてる人の多いこと。

あらすじにあるので書いてしまうと、一番最初はGM北沢慶。
お題が「魔王」と「ドラゴン」。……第一話でやるネタじゃねーよ!
皆さん酷いネタ当たったり、順番がヤバかったりで大変な目に遭ってましたが、その中で、藤澤さなえGM回は相変わらずぶっ飛んでた……祭りの競技でアレは良いのかよ……
で、最後にはなんか思った以上に大事に発展しそうな雰囲気でしたが、残りのGMがどんなネタを引いてくれるのか今から楽しみでなりません。


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ちゃか

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