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「そこまでしてくれなくていい」

「します。悪いのは私ですから。それに、借りを作りたくないですから」

 

BOOKWALKER読み放題で読了。

学校一の美少女として注目され、聖女様とまで呼ばれている一ノ瀬亜弥。

彼女は主人公の月代深月が一人暮らししているアパートの隣人でもあった。互いに相手のことを把握はしていたものの接点はなし。

しかしある日、体調不良の彼女と階段で鉢合わせ……足を踏み外した彼女の下敷きになったことで縁ができます。

 

フラフラの状態でもなお手を借りたがらず、一人で保健室に向かう彼女を無視できずにお姫様抱っこして連れて行ったのはえらい。

でもその時痛めた手首をズキズキするけど動くから、で放置するのはちょっと……。

お礼を言いに来た一ノ瀬に負傷に気付かれて、心配されて部屋に乗り込まれたら不摂生さに文句を言われて。

 

男の人は信用なりません、という考えの彼女は借りを作っておきたくなかったようで、手当してくれるし、差し入れもくれるようになって。

後日、部屋掃除のアドバイスを求めたときに手伝ってもくれる。

少しずつ親しくなってきたある日、互いに友人が少ないという話題があり……深月が、互いの友人の数を増やす方法がある、と提案したらそれが地雷で一回距離が生じたりもしてましたが。

早い段階ですれ違っておいたのは良かったんじゃないですかねぇ。

 

ありがちな設定ではありますが、ラブコメパートはこれから糖度増していくのに期待できる感じ。

ただ3章の体育祭パート周りが個人的には好みじゃなかった。一ノ瀬がトップになろうとしたところでこけてしまって。それを喜んだ誰かの声を聴いてしまった。

その後に走ることになった深月の選択が、彼のエゴにまみれすぎていてほかの罪のないクラスメイトまで巻き込んでて辟易するというか。

一ノ瀬がこけたのはモテてるな彼女をひがむ女子の嫌がらせがあったと気づいた後、その女子に直接的に仕返しするのはやり方が幼稚でしょう、って気分になる。

現状だと主人公の好感度がどうしても低くなってしまうので厳しい。