「まもりと、いのりちゃんは、せりさまがげんきで、わらってくれるのが、いちばんいいです。きっと、あるじさまも」
北御門が呪われるという前回の一件はなんとか乗り切ったものの……近頃、芹は体調が思わしくなかった。
そもそも彼女に北御門への呪詛が効かなかったのは、別の呪詛が掛かっていたからだ、という可能性が出て来て。
ただの体調不良だ、という現実逃避も出来ず。皇臥は災いを受け流す役割を持つ式神・青龍を起こすことにして。
一体誰に芹は呪われているのか。
彼女自身からすると交友関係も狭いし、呪われるほどの出来事には思い当たらなかった。
友人から悪い噂が流れてないだろうかとか情報収集に取りかかったりもしますが……どうにも状況は上手く運ばず。
皇臥は式神作成に関しては才能があるはずなのに、青龍への呪詛回避も機能しなかったりと、どれだけ凄い呪詛を受けているのかとハラハラする事になったんですが。
芹の友人が入院する事態にまでなったことで、見落としていた可能性に気付き、そこからは早かったですね。
今回の一件に関しては概ねハッピーエンドと言っていい終わり方だったとは思うんですが……最後の一文が不穏なんですよねぇ。
病院に怪しい動きをしてる人が居たり、ある式神にも不調の気配が見えたりしましたし。芹と皇臥の関係はかなり良好に見えますが、他の問題が山積だなぁ。頑張って乗り越えて欲しいものです。