気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

緋原ヨウ

図書館の天才少女~本好きの新人官吏は膨大な知識で国を救います~

ico_grade6_3h

「私は自分の能力を使うことで大勢の人が助かるならば、最大限に能力を活用することが責務だと思っています。それに……私なら助けられたのにと、後悔したくないんです」

 

平民のマルティナは、本を読むのが好きな少女。

平民街の図書館にある本を全て読み終えてしまった彼女は、王宮図書館の本を読むためだけに官吏登用試験を受けた。

国の方針として二十年ほど前から貴族と平民の垣根をなくそうという宣言がされて、平民でも官吏になる道が開かれていたのは彼女にとって幸いでしたねぇ。

まだ道が開かれてから世代が変わるほどの時間が経ってはないので、貴族至上主義の考えを持った人物とかも居たりするみたいですが。

 

平民でも受け入れてくれる人が多かったのは良かったですね。

そして、マルティナはただ本を読むのが好きというだけではなく……読んだ本全てを記憶できる「完全記憶能力」を持っていた。

オマケにただ読んで覚えているだけじゃなくて、その情報を引っ張ってくる速度も速いので、先人たちに羨ましがられてますけど研究者とか学者になっても名を残せそうなスペックしてるんですよねぇ。

 

協力することも多い騎士団の情報を覚えるのを任されたマルティナは、とある異常に伴った魔物討伐に際して意見具申をして。

それが受け入れられて現場に同行することに。眉唾物と思われていた「瘴気溜まり」というものについての知識を即座に引き出し、研究に踏み出すまでの時間をかなり短縮することに成功。

希少な光属性の魔法を使える人材を集めることで、小さいものなら消滅させられるという結果を出していたのは良かったですが……。その後、光属性を用いる方法では消滅させられない巨大な瘴気溜まりが発生したり、世界各地で同時多発的に瘴気溜まりが発生したりと、事態はどんどん進んで行くわけです。

 

マルティナを筆頭に、人々がまず自分たちで出来る限りのことをして、それでもこのままでは対処しきれないと判断して……聖女召喚の儀式を復活させようと試みることに。

マルティナ達が人事を尽くしているのは、個人的にポイント高い。途中、マルティナの才覚を認めた国が彼女を誘拐しようと試みるトラブルがあったりもしましたが。その騒動からヒントを得て、聖女召喚にまでこぎつけたのはお見事。

招いた聖女の扱いだとか、国家間の交流とか、問題山積ではありますがマルティナ達が力を合わせて乗り越えてくれることを祈りたいものです。

不死者の弟子3 邪神の不興を買って奈落に堕とされた俺の英雄譚

ico_grade6_3

「いえ、ありがとうございました。ポメラさん。本当に危ないところを助けられました」

 

『神の血エーテル』の材料探しもあって、魔法都市マナラークでの滞在を続けていたカナタ達。

転移者であるところの『軍神の手』ことコトネも彼の事を気にしていて。……同郷だからこそ話せること、というものがやっぱりあって。実はこっそりと漫画を描いているという話だったり。自分が見届けられなかった漫画の完結までの話を聞いたりとか、良い時間を過ごせていたのは良かった。

……心配しているポメラとかに、連絡が滞ったのは反省材料ではありますが。

 

カナタは、精霊契約を行って材料の1つである『精霊樹の雫』を入手できるようになって。

契約した犬型の精霊ウルゾットル、2000レベルもある圧倒的強者だけど甘えん坊でじゃれつくのが好きで、だからこそうっかり相手を殺してしまうこともある。

さらに舐めた相手の魔力を吸うために低レベルだったら、それも危険とか言う一般人的には危険な相手ではあるようです。

 

……カナタからすれば可愛い犬でしかないし、存分に甘えられる相手を見つけたウルゾットル的には良い契約になってたので、まぁ良いか……。

低レベル枠のポメラと、犬が苦手なフィリアはちょっと大変そうでしたけど。何ならポメラはレベリングもあるので、さらに大変そうですけど。それでも「頑張ります」と言えるポメラの明るさには救われますねぇ。

 

今回、ナイアロトプが干渉してカナタ始末の為の策を練っていて……さらには、禁じ手まで使って、カナタが危険な状態に陥った時ポメラが助けてくれたのも良かったです。

……相変わらず遠目で見守っているルナエールに助けられることもありますけど、何やってるんだ度の方が高すぎて……もうあきらめて早めに合流しなよ……それが出来ないからああなってるんですが。

回復職の悪役令嬢 エピソード2錬金術師のプレイヤー的育成方法

ico_grade6_3

「シャロンさん、わたしを弟子にしてほしいですにゃ!」

(略)

「知ってますにゃ! それでも、わたしはシャロンさんに師事したいと思ったのですにゃ。……ずっと家の中にいたわたしに、新しい世界を見せてくれたシャロンさんにですにゃ!」

 

勇者フレイに知識を買われてダンジョンに同行し、彼女のパーティーメンバーであるフレイの妹、タルトを救うためにケット・シーの村へと赴くことを決めたシャロン。

よそ者に優しくない村ではあるみたいですけど……猫耳ローブで態度軟化したのは笑った。いったん誤魔化せればいいんだ……。

 

そうして訪問し、タルトちゃんを診断した結果、ゲームでも稀な「マナ喰い」という状態異常だと発覚。

治療のための素材はあるけれど、その薬を造れる錬金術師や薬師が居ないというハードルがあって。

高レベルな人材を探すも見つからず……一から育てようとした時に、タルトちゃん自身が錬金術師であることが発覚し、シャロンの知識を使って自分自身を治す薬をタルトちゃんが作ることに。

 

そして病気が治ったときに、自分を助けてくれたシャロンに師事したいと彼女が付いてくることになって。

転生者であるシャロン以外にも、おばあちゃんが冒険の腕輪作ってくれることが発覚して。タルトちゃんも言ってましたが、やっぱかなり重要な情報ですよねぇ……。

まぁそもそも治療のためにつくった「流れ星のポーション」からして勇者パーティー7の面々がびっくりするくらいの代物でしたし。爆弾情報過ぎる。

 

タルトちゃんの育成方針は、彼女の希望もあって作った火炎瓶などを投げつける戦える錬金術師スタイルになって。

育成に勤しんでいく傍ら、シャロンは自分に出た「ユニークジョブ聖女」のクエストの事についても考えたりしていたわけですが。神殿で騒動が起きて、顔見知りになった人物が

呪いを受けていることを知ったりして。問題に深くかかわることになったりしてましたが。シャロンの奮闘に期待したいところです。



回復職の悪役令嬢 エピソード1 私だけが転職方法を知っている

ico_grade6_3

「決めた! 私はこの世界の景色を余すことなく堪能する!」

 

『リアズライフオンライン』というゲームにハマっていた主人公は、大型アップデートを心待ちにしていたが、メンテナンス延長でログインできず。

……気が付いたら、『リアズライフオンライン』の世界をもとに作られた乙女ゲームの世界に転生していた。

役回りは悪役令嬢であり、さらに婚約破棄されて国外追放を言い渡される場面であった、と。婚約破棄にまつわる一連の騒動は婚約相手である王子の暴走であり、主人公が転生したシャーロットの実家であるココリアラ公爵家の両親は、文句を言いに登場してくれたり、良い関係を築いていたわけですが。

 

前世の記憶を取り戻した彼女は、「でも国外追放言い渡されたしな~」という体で、自分がやりたい事をするために外の世界へ飛び出すことに。

乙女ゲームにするにあたって、いくつかシステム的な差異が生じていたそうで……職業は生まれ持ったもので固定だとか。

しかし大本のゲームでは転職も可能だった。現実になった世界では、同様に転職できるのではないか、と思った彼女はそのまま行動開始。

 

初期職業はデバフ主体の「闇の魔法師」だったけれど、前世の自分が使っていた支援できる職がいいよなーと隣国に行って回復職に就任することを決めて。

クラスチェンジできる場所が固定なのはゲーム的ですけども。リアルになった世界では実情に即していない部分もある、というか。

 

今回でいえば、エレンツィ神聖国ではありふれているヒーラーという回復職が、ファーブルムでは希少みたいですし。

シャーロットが街中で聞き込みをしたら、ゲーム時代とは違った行動をとっている国もあるみたいですし、ファーブルム王国は柔軟性がなかった模様。

ダンジョンとかもゲーム時代と変わらず存在するけれど、まだ攻略が進んでいない部分もあって。シャーロットの持っている知識がかなり重要ですよねぇ。

 

インベントリとかの機能が搭載された「冒険の腕輪」とか言うアイテムも、今ではほぼ忘れ去られていたみたいですけど、イベントを発生させたシャーロットは素材を持ち込んで作ってもらえてました。

収納系のスキルが使えるだけにとどまらず、システムメニューを開いて自分でスキル取得とかもできるサポート性能があって。でも普通の人はメニューを見られないからレベルが上がるごとに自動取得するしかないとかって情報も出てきましたし、腕輪量産出来たら世界変わりそうだなぁとは思いました。

不死者の弟子2 邪神の不興を買って奈落に落とされた俺の英雄譚

ico_grade6_3

「悔しいではないか。大きな力を前に、ただ逃げ出して故郷を失うなど。せめて、何か我にできる抵抗をしたかったのだ。ここが魔物の手に落ちることに変わりはなくともな。ただ、それだけだ」

「ロズモンドさん……」

「……くだらん感傷だ。口で言うほど、人は非常になりきれんものだな」

 

コキュートスを出て初めて訪問した都市、アーロブルクにおいて邪神官ノーツを撃破したカナタ。

ノーツ自身はレベル400弱、彼が呼び出したゾロフィリアが20004000程度でレベルが変動する存在で……予期せぬ脅威が存在することを知ったカナタが、ポメラのレベル上げをしようとして。

 

領主が邪神官に与していたせいで、領主交代が行われることでギルドが一時停止することや、レベル上げに必要な霊薬の素材を求めると言った理由から、魔法都市マナラークに向かうことを決めたカナタ達。

邪神官ノーツを単独で撃破したカナタの事は知られず、衆目にふれる治療にいそしんでいたポメラの方が聖女として名前が知られることになって。

名が知れることで歓迎してくれる人もいれば、逆に絡んでくる人もいて、プラスマイナスはどっちもどっちって感じですかねぇ……。

 

カナタ目線ではポメラのレベル上げしたそうですけど、魔法抜きでも魔物撃退できて「魔法要りますかね……」状態になっていたり、Aランクでも三桁レベルを持ってない状況を見ると、明らかに過剰だと思うんだけどなぁ……。

まぁ邪神側からの介入によって魔物があふれかえる「モンスターパレード」とかも発生してしまったりしてますし、いつでもカナタがそばに居られるわけでもないので、ポメラの戦力アップするのは悪い事でもないですけどね。

……1800レベルの幼児フィリアがパーティーにいるのを踏まえると、だいたいの事に対処できそうですけどねぇ。

 

カナタの求める素材は、コキュートスと言うかルナエール基準に底上げされていて一般に優秀とされるものでも物足りなくて。素材調達の部分でフィリアの性質にとって助けられる場面とかもあったので、本当に自分たちだけで大体解消できそうなんだよなぁ。

ストーカー状態で付かず離れず見守っているルナエールもいるし、邪神側にも制限がある状況だと、わりとカナタ達が優位なのでは……?



不死者の弟子1 邪神の不興を買って奈落に落とされた俺の英雄譚

ico_grade6_3

「師匠、ありがとうございます!」

「……その呼び方は、少し慣れませんね、まあ、どう呼ぼうともあなたの自由ですが」

 

神々のエンターテイメントの会場として作られた、剣と魔法の世界ロークロア。

特殊なスキルを持たせた異世界人を送り込んで、その行動を眺めることで楽しんでいるようでしたが。

主人公のカナタも鑑賞するために、邪神ナイアロトプに引き込まれ異世界に送り込まれることになったわけですが。

神様目線では天涯孤独だしちょうどいいや! って感じだったみたいですが。カナタは飼っている猫が心残りだから帰してくれ、と懇願し……神の不興を買うことになって。

 

最低限異世界言語のスキルと、ステータスチェックだけはつけてやるけど、チートスキルは無しで、『地獄の迷宮(コキュートス)』というロークロアでも危険な場所に送り込まれてしまうことに。

何もなければカナタはそのまま死んでいたでしょうけど……。

彼は運よく、コキュートス内部で生活していた人間嫌いを自称するリッチの女性、ルナエールに出会い保護されることに。

 

過去に様々な経験をしたことと、不死者になってしまったから距離を取るべきだという意識から、ルナエールはカナタと一線を引こうとはするんですが。

それはそれとして、人がいい部分もあるんですよね。カナタに修行をつけて、外の世界でも生きていけるようにサポートしてくれましたし。

……最初は早く終わらせようとしていたはずが、カナタとの時間が心地よくなって、当初は100レベルまで行けばいいでしょうと言っていたはずが、「やっぱりもっと強くなった方が良いですよ」と言って、修行の密度上げてますし。

 

それでも課題を全部超えたカナタを、最後には送り出すことになるんですけど。

……そうしたらそうしたで、気になりまくってるの微笑ましいなぁって思います。ルナエールさん、ポンコツな部分も含めて可愛い。

長年コキュートスで暮らしていたルナエールから、過剰なトレーニングを受けた結果カナタの認識もだいぶ歪んでいて、意図せず地上で大暴れすることになってるのが笑えますね。

 

カナタが常識に気付けそうなシーンがありつつ、スルーしてる鈍感さがあっておいおい、ってなる場面もありますけど。

地上で常識的な仲間ポメラと出会って、彼女が適度にツッコミ入れてくれるのが笑える。

カナタが特異点となってロークロアの世界を動くことで、エンターテイメントように邪神サイドが仕込んだネタが、予期せず回収されてしまう事態も起きて、あちら側から介入がありそうなのが不安材料ではあるか。



太っちょ貴族は迷宮でワルツを踊る

ico_grade6_3h

「生きる楽しみ……?」

「動き食い寝るだけでは獣のままよ。湯を楽しむとは娯楽そのもの。こうして見ず知らずの者と会話を楽しめるのもまた、面白い。裸で湯に浸かっているからこそ、言葉も軽やかになるからな」

 

貴族家の三男坊として生まれたミトロフ。

彼は食事に喜びを見出し食べてばかりいて、丸々とした体形に育っていた。

貴族としての教育をほどこしても、令息としての振る舞いができないと見做され、彼は実家から追い出されてしまって……。

剣の師匠から譲られた武器等の限られた物資を持って、彼は迷宮に挑む冒険者になることに。

 

時に貴族としての慣れや一般常識の疎さからズレが生じたりもしていますが。

ミトロフ、なんだかんだ根は善良なんですよねぇ。迷宮で冒険者と出会って、「迷宮では助け合うもの」という理念にのっとって、助けられたり逆にミトロフが助けに行ったりとしていく中で、少しずつ成長していってます。

 

ある目的のために迷宮5層を目指しているエルフの少女グラシエとパーティーを組むことになって、親睦を深めたり。

迷宮の遺物に呪われてしまった少女カヌレも仲間に加え、不思議なトリオを結成して迷宮に挑んでいくのが面白かったですね。

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
 新刊・既刊を問わず読んだタイミングで記事を作成しております。
 コメント歓迎。ただし悪質と判断したものは削除する場合があります。

メールアドレス
kimama.tyaka@ジーメール なにかご依頼等、特別連絡したい事柄はこちらにお願いします。
メッセージ
アーカイブ
カテゴリー
記事検索
最新コメント
  • ライブドアブログ