気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

緋鍵龍彦

私の傷は死んでも消さない3

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「私の 傷は 死んでも消さない」

 

10年前の現場に当時の怪我を残す少女達と赴いたことで、少しだけ前に進めたかもしれない山猫くん。

何を思ったのか鳥骨に付き合ってみるかと言い始めて。変わろうと思ったがための行動みたいですが、まぁ流されるままだった彼とは変わってきたのは確かか。

幼少期には宇宙飛行士になりたかったことを思い出した山猫。事故を起こして、幼馴染に怪我を負わせて、あちこちで責任問にもなって……自分の好きを封じ込めて生きてきたようですし。少しずつ、生きやすくなっていけばよいですけども。

 

鳥骨と山猫の交際は意外と直ぐに広まって

当然同じ学校の豆柴ちゃんの耳にも聞こえるほどになっていましたが。

怪我の秘密と「みんなで付き合ってみれば」の流れを知っているから、ある程度の納得はしているみたいでしたけど。

まぁ、長く思い続けていたのに別人と交際している状況が面白いはずはなく。

似たような状況を相談するラジオでは、相手をキープしている幼馴染を「クズ」と一刀両断していて、豆柴ちゃんも「普通はそうだよね」と思いつつ怪我の事があるからなぁと悩みもして。

 

山猫くんは少し前に進んでましたが。自分に自信のない彼女は「彼がずっと縛れていて欲しかった」と思っている自分がいることを自覚して。

考え方が健全じゃないし、そういう嫌な自分にはなりたくないと思えるあたり、根が善良ではありますけども。

豆柴ちゃんに転機が訪れたのを切っ掛けに、鳥骨さんに振られてしまって。

山猫くんは自分の中のわだかまりを自覚して、改めて決断を迫られることになるわけです。それは長く向き合ってきた野鼠さんや、豆柴ちゃんもなわけですけども。

展開駆け足だったかなぁと思いつつ、タイトル回収する回があるのとそれぞれのヒロインと向き合うエピソードが織り込まれていたのは良かった。



私の傷は死んでも消さない2

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「自分は関係ないなんて顔しといても そーうはいかないぞ~~~~……♡」

 

人に一生モノの傷を負わせてしまった。

姉のように思っていた相手の顔に傷を残してしまった事を悔いていた山猫くん、それを悔いていたわけですが。

実は怪我をさせてしまった相手が、他にも2人ほどいたという事実が明らかになって。

職員が固定が甘かったと非を認めた部分はあったはずですが……怪我した女子、鳥骨の家族のところに謝罪に行った時、ポロっと山猫の名前を零したりもしたようで。

 

「今思うと責任逃れもあったんだろうな」と女子高生に思われる態度だったんだよなぁ……と思うと、職員側の対応もアレですが。

でも、今はフツーに友達じゃんと言ってくれる女子で良かった。

責任を取ろうとする男子、山猫くん。しかしその相手が三人となると……?

幼なじみ2人と山猫くんだと、微妙な空気になってしまう場面もありましたが。鳥骨さんが「若いんだし、試しに一回付き合ってみなーい?」と言ってきたことで、空気と状況が変わったのは確かか。

あの3人だとズブズブ沼に沈んでいったかもしれないので、状況を変えてくれたのは助かるというべきなのか。

 

山猫、野鼠の顔に傷があることをからかってくる小学生時代の経験から、腕っぷしで彼女を守ろうとして空手を初めて。

しかし「そんな頑張らなくていいよ」と声を掛けられたことで、やめてしまった。彼女なりの優しさではあったんでしょうけど。それでスパッとやめて、今度はいい大学いい会社に入るために勉強に打ち込み始めたそうですけど。

空手に専念しすぎて勉強が苦手だったり。今度は空手を切り捨てて勉強に走ったり。一つの事にしか注力できない不器用な男だよな山猫くん……。デート回でウキウキしてる豆柴ちゃんは可愛いかったです。

 

10年ぶりに事故現場で、当時と同じ宇宙展が開催される運びとなって、4人がそろって訪問することになって。怪我した当人たちは乗り切ってますけど、山猫君が気負いまくってるのがなぁ……。物理的な傷のある3人が、心理的な傷の深い山猫君の傷をえぐりまくってるシーンはちょっとどうなんだ……とは思ったけど、この作品の核だからなぁ……。

私の傷は死んでも消さない1

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「私にも 責任とってくれる?」

 

幼少期、宇宙博に遊びに行った時……つい、展示品に悪戯してしまった主人公の山猫くん。

固定が甘かったと博物館側も瑕疵を認めてくれて、罪を公的に追及されることは無かったようですけど。

……両親が仲良しで、姉みたいに思っている女子・野鼠の額に怪我をさせてしまい、彼は後悔したまま高校生になっていた。

 

自主休講するようなダメ大学生になった姉は、彼の家に入り浸って、怪我させた責任はとると言った彼の言葉をことあるごとに持ち出してからかってくるから、苦手意識を抱いてもいるようでしたが。

それでも自分の言葉を撤回しない辺りは誠実ですよね。からかうネタにされてるのは、面白くないと思ってるようですけど。

そういう愚痴を、もう一人の幼馴染の少女・豆柴にこぼしたところ、彼女もまた同じ事件で傷を負っていたということを打ち明けて来て。

 

いやぁ、山猫くんが誠実な分重くて痛いわぁ。野鼠姉さんの愛着も結構アレだし、豆柴ちゃんもハッキリ彼の事好きそうだし。

冗談が通じる悪友も抱えている秘密があったし、いやぁ色々と想いが絡み合ったストーリーになりそうですけど。……そんなに跡が残るような怪我した子がたくさんいたら、山猫君も把握できてそうだけど、当時の落ち込みぶりを見るに追加の情報収集で来てなさそうだし、豆柴がしたような親への口止めが有効だったのかしら。

豆柴ちゃんが好きなので、彼女に頑張ってもらいたいところですけど、どうなるかなぁ。

断裁分離のクライムエッジ11

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「――僕は どっちでもいいよ」

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「これは君の問題だ」

 

祝の中に、まだ女王の残滓が残っている。

切からすれば、確かに切った手ごたえはあったから、それはおかしいという話をしていましたが。

女王がかつて祝の父から聞いた言葉によって、その理由も明らかになり。

 

祝の気持ちが女王に近しくなっていた部分があり、その感情に惹かれて残ってしまったのではないかという事ですが。

解けない呪いに対し、怯えている祝。それに対して、切が自分の判断を押し付けるのではなく、祝自身に悩ませる方法を選んだのは良かったと思います。

これで、切が決めて行動をしていたら、祝は最後躊躇ってしまったかもしれない。

でも自分でやると決めたからこそ、覚悟が決まり、女王を真に追い払うことができたと思いますので。

 

呪いの道具と髪の女王を巡る物語は之にて閉幕。

……他の人々の様子もちょっと描かれてましたが、銃の子に対してはうん、彼今後どうなるのかなぁ、という不安しかない。まぁ、ウィッチ―が上手く対応すると信じよう……。

それぞれにその後の話はあるでしょうが、まぁ、ひとまず難題が解決したところですし、戦いを超えた二人なら、これから先もなんとかなるんじゃないかと思います。

 



断裁分離のクライムエッジ10

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「親玉が小物なんて許されねぇだろうだよ!?」
「お前は! 俺を殺したお前は! 俺が裁くべきであるようなデカい悪でなきゃならねえんだ!!」
「自分のしたいことすら怯えて決められないようなか弱い少女であっちゃならねェ!」
「テメェの人生だ 命じられるな その手で掴み取れッッッ!!!」


ウィッチ―の呼び出した過去の権利者。
切はグレイランドの力を借りて、攻勢に出てましたが拘束されて。
それを助けたのは意外な人物でしたね。
まぁ、確かに過去のキャラクターを登場させるなら、彼は適役か。
既に死んでいるキャラの内、最初に切と戦ったスレッジハンマでしたっけ、槌使う奴は会話できそうにないからなぁ……

ルールブックの心からの叫びは、中々愉快でした。
これまで裏側で動いていたウィッチーに対して、好き勝手に言ってくれるんだから。
ウィッチーの行動によって、女王が動き。
祝の見ていた女王と、切が見た女王の違い。
語られた真実の姿。いやぁ、いい感じに狂ったキャラばっかりですね、本当に。

同時に、グレイランドの真実についても明らかになりました。
様々な説があり、存在を疑われもしたグレイランドという殺人鬼。
結局彼は、疑心を向けられても殺人鬼になり切れなかった、優しい医師であったという話。
……教授は割と核心に迫っていたというか、それを隠して動いていたんだから、実は真の黒幕ってこの人なんじゃないのか。
ここで終わっていてもいいような展開でしたけど、まだまだ、禍根が残っているようで、さて、どうなるやら。


断裁分離のクライムエッジ9

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少年は知りたいと思った 自分たちに何が起こったのか どうすべきだったのか
――後に醜聞(ゴシップ)という組織を知った時
もう少年でなくなった彼は 躊躇なくそれに足を踏み入れた

教授の家をあさる病院坂たち。
魔女の秘書の殺害遺品持ちにいたぶられてます。
コイツら随分面倒な能力持った遺品持ちだなぁ、というか。
痛覚増加するのだったり、傷塞がらなくなるのよりはマシなのかなぁ・・・
まぁ、ただやられるだけじゃなくて反撃をしっかりしたのはいいですね。
それで怪我をしたから、魔女との戦いは切だけが望むことになったわけですが。

魔女の遺品はただでさえヤバかったのに。
なんか女王様の力引っ張ってきて、さらに厄介にしてるんですけど。
おっかないわ……チートだろ、コレ。独りで勝てる相手なんだろうか。
最後ヤバそうな展開で終わってますが。
なんだかんだで教授が嫌いになれませんね。
破滅する様を見たいといいながら助言をしたり。遺品に関係した過去を持っていたり。

それとは別に最後イチャイチャしている二人の番外編も乗ってましたね。
ピアニッシモさんのところでのんびりしていた祝。
マスターの手違いで酒を飲み寝込んでしまって、気が付いたら日付が変わりそうな状態に。
で、髪伸びて慌てて切を呼んで。盲目のピアニストの前で、髪切り出して。人前なのにと、ちょっとぞくぞくしてますけど。
うっかり一曲弾き切られてもしらんぞ。実際リア充爆発させてしまおうかしらとか思われてるし。


断裁分離のクライムエッジ8

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「私には知る権利がある!」
「貴方には知らせる義務がある!」


ウィッチ―の道具の能力が厄介だよなーと思うんですが。
道具をとっかえひっかえされたら、面倒なことこの上ない。
しかも、持ち主がいようと容赦なしとか。

何を考えているかわからない教授が助言をしたりしてますが。
あの人の立ち位置もいまだによくわかりませんね。

ゴシップ側にはゴシップ側で思惑があるようで。
切に祝を殺させようとして、手を打ってきます。
殺人衝動に飲まれかけた切を妹が止めた、という場面はそこそこ良かったんじゃないかと。

そして祝が知る、女王の過去。
いやもともとキリング・グッズは思考ぶっ飛んでいるものがオリジナルですけど。
人身対価のクイーンプルフ。
女王と因縁を持つ、魔女の遺品も相当だよなぁ、と思います。
「私にとっては〝愛する者が殺されること”こそが快楽」

うん、病んでるってレベルじゃない。

さらわれた祝と、苦悩した切。
かしことのフラグを折って、それでもなお祝を選ぶ。
決断が下されたことですし、次回からは反撃開始か。

 
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