気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

美和野らぐ

占い師オリハシの嘘

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「ええ。代役とは言え、これも商売なわけですし」

(略)

「アフターサービスも万全に、っていうのが理想じゃないですか」

 

よく当たると評判の占い師オリハシ。

芸能人や財界関係者からも日々依頼が舞い込み、リピーターも多い人物が……失踪癖があり、たびたび妹に代役を任せているとか。

この物語は女子大生の奏が、姉の友人である修二と一緒に代役として持ち込まれた依頼を解決していく物語ですね。

 

まぁ奏には占いの力とかないので、依頼者から事情を聞いて論理的に解決を導いた後に、それっぽい理由付けをしているんですけど。

今回も含めて何度も代役を務めてボロを出していないのはお見事というほかない。

奏は自身の想い人である修二を相手にしている時だと、テンションがバグりがちなちょっと面白い子、の範疇なんですけど。

洞察力だったり、いざという時に危険に踏み込める覚悟だったり、秀でているというか尖った部分もある良い主人公でしたね。

 

オリハシの下に持ち込まれる依頼は「婚約者の様子がおかしいのは魔女の呪いではないか」だったり「蛇神憑きと噂があるメンバーを起用すれば、映画コンペで良い結果を残せるだろうか」みたいな、オカルトを絡めた話題になるんですが。

それに現実的な答えを見つけていく流れが、結構好きでした。失踪癖のある姉は、彼女なりに妹の奏を大事に思っているみたいでしたけど、何も説明せずに代役任せていくのはもうちょっとこう……どうにかならない? みたいな気持ちにはなった。

なので、終章の描写は個人的にポイント高かったですねー。奏ちゃん、洞察力鋭いのに見えてないものもありそうなのが面白かったです。



怪物中毒

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「意外とまともなところもあるじゃないか、バカ女」

「あんたこそ。意外と普通じゃない、吸血鬼」

「普通だ。普通になりたい。そのために……働いてる」

 

パンデミックが起きて世界各地で様々な問題が生じた。

世界の流れが変化した影響で、国名や都市名も変わってるんですよね。身近な日本/東京という名前が作中では秋津洲/京東となってますし。

秋津洲では、防疫体制を確立するために超管理社会になってしまったとかで……身体的障害があったりすると支援を必要とする市民として登録され、手助けするとポイントを稼げるようになるとかで。

事故で左足が不自由になった少女・命目線からだと、中々の偽善っぷりでありました。「せめて通知音くらい切っとけ」という発言には頷いてしまった。

 

そんな監視社会の中で「なにをしても良い官製のスラム」として夏木原という都市が設けられており……そこでは、「怪物サプリ」という服用する事によって気軽に獣人へと変貌できる薬が出回っていた。

なにをしても自由な代わりに、誰も守ってくれない荒んだ都市。

通常で回っているのは肉食・草食とか爬虫類・両生類のものだそうですが……今の夏木原では人を殺して回る「轢き逃げ人馬(ケンタウロス)」という、幻想種が暴れ回っていて。

 

主人公の零士は、相棒の月とともに夏木原の清掃を請け負う、「怪物サプリ」製造元の子会社で働いているのですが……。

彼らは人が怪物サプリを飲んで一時的に変身するのに対して、変化した姿が常態になってしまったため特殊永続人獣として登録され、人間になるために特殊なサプリを会社から購入している存在で。

本社の方が使い勝手の良い駒として飼っている感じがしてヤバい。……いやまぁ、そもそも官製スラム作ってる時点でアレなんですけど。

 

人間サプリを買うために働く必要がある、とはいえ。零士は「普通の生活」に憧れて、不器用ながらも前へと進もうとしている感じが良いですねー。

特殊な能力こそあれど、下請けもいいところなわけで。本社だとか、それを良く思わない別勢力の暗躍に振り回されることになるのが、本当に大変そうですが頑張ってほしいなぁ。……最後、次の事件もヤバいよ! って予告されてますけども。

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ちゃか

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