気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

聖女先生の魔法は進んでる!

聖女先生の魔法は進んでる! 2 竜姫の秘めしもの

ico_grade6_3h

「私は全部自分でやればいいと思ってたわ。他人なんて当てにしても何も叶わないから。最後には全部、自分でやらなきゃいけない。ずっとそう思ってたし、今もそう思ってる。――でも、それが全てじゃない」

(略)

「私は貴方たちを死なせたくない。これからも生きてほしい。私自身、まだ死ねない理由がいっぱいある。だから――力を貸して」

 

ティアが禁域のダンジョンを攻略したことは、否応なく注目を集めることに。

レイナ達はティアの力量を信じているからこそ、それを疑ってませんでしたけど。いきなりこんな爆弾情報放り込んでくるなんて、何考えているんだ、と声を荒げる場面も。……いやまぁ、それはそう。

かなり慎重に動いて同士を集めて、かつての事件について調べたりしていたようですけど。その状況を引っ掻き回すようなネタですものねぇ。

 

禁域討伐の件の査問会が開かれることになって、レイナに与するキャシーが辺境にいるティアのところまでその情報を持って行くことになって。

過去を共有しているキャシー相手にはティアの対応が雑になったりしているの、変わってないな……というか。ちょっかい出して反撃されての関係だった、ある種の気安さがありますな。

……キャシーは、例の事件を期に聖女を辞して、レイナの協力者として動いていたようですけど。過去の傷を共有する相手でもあるので、ふざけ合ってるだけじゃなくて、真面目なトーンで会話するシーンもあったのは良かったですね。

 

ティアの教えを受けている3人娘は、色々なことを学んで成長していってました。

今回はサブタイトルにも表紙にもいる、竜姫エミーの掘り下げが多かったですけど。王族でもあるアンジェが「ダンジョンの資源を利用するのは危険だし、人の命には代えられない」という常識を持ってくれてるのは、なんかホッとしましたね。

「人の命を数で数えなきゃいけないのが王族の仕事」とモーリルに言われていたように、王族としては善良すぎる考えでもありますけど。

……今回明らかになった、王太子が過去の事件を引き起こし、今なおダンジョンを利用した実験をしている黒幕だって言う状況を見ると、アンジェが普通の感性を持ってくれていることがどれだけ救いか。

 

ティアもレイネ達もほぼ確信していましたけれど、王太子が諸々暗躍している人物で。

今回彼が敵を排除しようとして手を打ったのに、ティアはその罠を食い破って見せた。レイネに与する人々の多くが、過去の事件で傷を負いそれでもなお戦う道を選んだ人たちだったのは良かったですねぇ。

ティアがどれだけ強くても彼女の体は一つしかなくて。どちらか一方だけを選ばなくてはいけない、という場面で教え子たちが片方を受け持ってくれたのは成長を感じて良かったですね。

生き延びたことで王太子にティアの力量が認識されて、またちょっかいかけられそうなのが気掛かりではありますが。そうやって動いてくれた方が、尻尾を掴みやすくはなるか。どうか、悪辣に報いがありますように。

聖女先生の魔法は進んでる! 1 落ちこぼれの教室

ico_grade6_4
「おう、自覚しておけ。そして、忘れるな。人は生きてこそ成し遂げられるんだ。それが誰かに認められるようなものでなくても、お前の足跡はこの世界に残される。消えることなんかないんだ。お前を覚えている者がいる限り、お前がいなくなったという傷は癒えることはない。忘却だけが死の傷跡をなくす手段なのに、人は何故、死者を完全に忘れないと思う?」

 

ティア・パーソン。

聖女として優れた資質を持ちながらも、同時に異端として辺境に排斥された人物。

周囲から異端と言われようと、彼女には揺るがぬ信念と目標があるために、雑音に囚われるようなことはなかった。

……目標に向かって全速前進というほど前のめりになっているわけでもなく、少しずつできる事を増やしていってる着実さはあるんですが。

 

ティアの素のスペックが高いのは間違いなくて、目標に向かう仮定で常識を破壊しまくったりしていくので、教え子からツッコミが止まらないのも無理はない。

本来は戦闘能力がないはずの「聖女の魔法」。それぞれの分野を磨きまくって、戦闘でも活用できるようにまで高めたりしてるし。

実力ある冒険者が複数で挑むモンスターとされる亜竜を単独で倒し、従えてその背中に乗って王都まで乗りつけるみたいな突飛な行動取ったりしますし。

 

辺境に向かう道中で弟子に迎えた少女のトルテ。

王都に居る腐れ縁の知人から紹介された、聖女候補生の問題児2人として名が挙がったアンジェリーナとエミーリエも迎え入れて、ティアは3人を鍛える中で彼女達と向き合って、自分の目標についても打ち明けていくことになるわけですが。

ティアが今のような状況になったのは、全て4年前に起きた事件が原因で。そのことで、王国全体の方針も転換されてしまって、あちこちに歪みが生じつつあるようですが。

 

そもそもその事件の裏側で暗躍していた何者かがいそうな雰囲気です。ティアは彼女なりのやり方で、かつての後悔に向き合おうとしていますが、ティア以外にもあの事件に違和感を持って調査を進めている人々が居そうなのも、王国捨てたもんじゃないな、という希望があって良かった。頑張ってもらいたいものですねぇ。

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
 新刊・既刊を問わず読んだタイミングで記事を作成しております。
 コメント歓迎。ただし悪質と判断したものは削除する場合があります。

メールアドレス
kimama.tyaka@ジーメール なにかご依頼等、特別連絡したい事柄はこちらにお願いします。
メッセージ
アーカイブ
カテゴリー
記事検索
最新コメント
  • ライブドアブログ