気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

藍藤唯

現代魔法をぶち壊す、あたしだけの魔法――異世界帰りの勇者姫と神降ろしの白乙女――

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「ん。……まあ、だから。あたしもこの際、あんたに気になってたことを言うとね」

(略)

「ひとりで強くても、いいことなんて無かったわ」

 

異世界に召喚され、死んでも蘇る特殊な身体で、人をオモチャのように扱う魔族と戦わされた少女・琴野アズサ。

その戦いの日々から解放され、元の世界に戻ってくることが出来たわけです。一応、召喚されてから地球では一日しか経ってない時間軸に戻してくれたのはありがたいですけど。そもそも異世界召喚が身寄りのない人物を対象に行っていたこと。文明世界に帰ってきた恩恵を最大限享受しようと、推し活に速攻で金を使ってしまったことでアズサはこれからの生活をどうしようか悩んでいて。

 

悩んでいる彼女に、小学校時代の友人である不死川陽菜が「魔導訓練校に一緒に通いませんか」と誘いにやってきて。

異世界から帰ってきても習得した魔法の技術をアズサはそのまま扱うコトが出来た。そして、その力は強大で……学校側も放っておくことはできないとのことで。

魔法を扱える人って言うのは幼少期から才能を発揮していることがほとんどで、名家と呼ばれる家がほとんど。そんな中で、そうした家に連なるわけでもなく、突如編入してきたアズサは異物で……。

基本的に陽菜と、事情を知っている校長先生との交流ばかりの学校生活を過ごしていました。

 

しかし……この世界にも魔法があり、アズサが異世界で勇者として戦ってきた魔族も存在して。魔族の悪辣さを良く知っているアズサは、その存在を察知したら戦わずにはいられなかった。

そうして力を見せたことで、名家の誇りを持つ少年吉祥院征人に絡まれたりもしてましたが。戦闘技術、という意味ではアズサは頭一つも二つも抜けていて。

決闘中に助言をする余裕もあるくらいでしたが……そんな彼女も、「一人で強くてもいいことなんてなかった」と零すくらいの経験をしていて。

征人が、まだ未熟ながらも負けていられないと足掻いて、彼女の力になろうと変わっていったのは良かったですねぇ。成長を感じる。

 

アズサが異世界で倒したはずの魔族が、復活した上こちらの世界で暴れようとしていたり。

人の世界に紛れ込んでいたり、とこちら側の世界でも万事平穏とはいかないままでしたが。

校長先生が親身に相談に乗ってくれたり、「異世界の存在や異世界の魔法」という情報が知られたらアズサは実験対象としてとらえられてしまうかも、という懸念から情報の秘匿に協力してくれるのはありがたいですねぇ。

魔族との戦いは過酷だし、アズサの学力は地を這うレベルのようですが、なんだかんだ学園生活も楽しんでるのは何よりです。

たとえば俺が、チャンピオンから王女のヒモにジョブチェンジしたとして。2

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「――俺の言葉じゃ、ダメか?」

 

第二幕【たとえば俺が、落とされる処刑の刃と打ち合ったとして。】開幕。

コロッセオを追放されたチャンピオンのフウタ。

異国で王女の庇護を得て、メイドとも交流して、楽しい日々を過ごしていたが……

メイドのコローナは自らの意志で、王女との契約を打ち切り城を去った。

 

理由も知らぬまま別れるなど認められない、とフウタが自分で行動を起こしたのは、変化を感じられていいですけど。

……何も考えずに突撃しているのは減点対象では。

プリムが来てくれて良かったね。彼女は彼女で突撃タイプではありましたけど、とりあえず目的の情報には辿り着けてましたし。

 

コローナの職業と、王国の事情。王が招いた他国の賓客。

財務を受けもつリヒターと、裏で蠢いている王女の想い。

色々と絡み合っていて、闘剣もありましたけど、策謀シーンの方の印象が強いかなぁ。

フウタが相変わらず強くて、格好良くもありましたが。

 

今回は王女の奸雄としての面目躍如というか、神官相手に真意を隠し、上手く操っての桁辺り奸雄だよ……って感じ。

フウタの行動がなければ、コローナを見捨てていたかもしれませんし、王女様も結構変わってきてるのでしょうか。

エピローグ2の「ああ、もうメイドの鳴く季節ですか」「そ、そんな季節ないもんっ!」ってやりとりが楽しくて好きです。

たとえば俺が、チャンピオンから王女のヒモにジョブチェンジしたとして。

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「それでいいのか?」

「ダメなの? じゃあその人、一生自分を許せないじゃん。人生おもんな」

 

Twitterでフォロワーが盛り上がってるのを観測したので購入。

特に書籍化発表時が凄かったかなぁ。それ以前から、更新されると感想が流れて来て、気にはなっていたんですが。

 

天性の〈職業〉によって人生が決められてしまう世界。

〈経営者〉であれば、事業に対する広角的な理解など、才能の一点特化を助長するシステムで、多くの人はそれを活かした仕事をしていた。

しかし、フウタは〈職業〉を持たない〈無職〉として、蔑視される身だった。

故に〈職業〉を問わず参加できるコロッセオで、努力によって出来る事があると証明したく、チャンピオンにまで上り詰めた。

 

その努力は報われず。観客からは不人気で、最後には〈経営者〉の甘言にのり八百長に手を出してしまった事で、追放されることに。

そうなれば後は転げ落ちるのみ、というか。〈無職〉にできる仕事が無く、放浪を続けた先で、彼はある王国の王女と出会い、状況が変わっていく。

王女が出していた特殊な依頼を、フウタが受けたこと。フウタが、王女の求めていた条件を、この上なく満たしていたこと。

運命的な邂逅だったと言ってもいいかもしれない。

 

王女の食客として招かれて、王宮に部屋を貰ったフウタ。

まぁ突然現れた不審な男を好ましく思わない人はいて、絡んできたりするわけですが。

そうした相手達に、元チャンピオンとしての実力を見せつけるのは中々に痛快でした。

リヒターとの一戦しかり、フウタを追ってきたプリムとの一戦しかり。

 

個人的に一番気に入ってるのは、メイドのコローナですかねー。自由奔放で見ていて楽しい。めいどー。

まぁ、うぉっしゅうぉっしゅされてるリヒターさんとか、振り回されている方々にとっては中々の鬼門と言うか、扱いにくいキャラではあるでしょうけど。

傍から見ている分には賑やかで良いので。……つまりこれからもリヒターさんにはうぉっしゅうぉっしゅされてもらえばいいのかな? 合掌。

 

自分を追いかけてきたプリムとの戦い。

チャンピオンを目指した挑戦者としての想いが熱く、こちらにも伝わってくるかのようで。歓声が上がるのも、熱狂も良くわかる。

思わずWEBにも手を出し始めました。まだまだ途中なんですが、この後も熱い戦いが目白押しで、良いシリーズに出会えた満足感がある。

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ちゃか

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