気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

藤原祐

母をたずねて、異世界に。~実はこっちが故郷らしいので、再開した家族と幸せになります~2

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「だがなスイ。『さすがあの人の息子だ』なんて言わねえぞ。これは……こんなすげえことは、当たり前に出来るもんじゃねえ。確かにお前はあの人の血を継いじゃいるだろうが、だからってそれが、俺たちを助けた理由にはならんだろう? 俺たちは他ならないお前に救われたんだ。お前が来てくれたから、お前がここに来ると決めたから救われたんだ、スイ」

 

地球で父子家庭で過ごしていた翠は、家事に精通していた。

なんというか流石現代日本人というか。料理にも結構こだわりがあって、科学が発展した世界で学んだ基礎とかもあって、母ヴィオラと幼なじみのカレンからも好評だった。

危険地帯の森の奥でも、翠の結界で家は守られているし、変異種だろうと蹴散らせる実力者しかいないからなハタノ家……。

 

ただ変異種がなんとかなるとは言っても、純粋な距離や森の中を進む大変さっていうのはあって。近くにあるシデラ村(実際には街と呼べる規模がある)までは5日程度かかる模様。……とはいえ不眠不休で三日で済むとか言ってる当たり、カレンもトンデモですが。

ヴィオラの魔力を感知したスイの両親と知己がある竜族ジ・リズがやってきて、空から運んでくれることになったのはありがたい。

ちなみに竜であっても変異種を相手取れるものは限られるそうですね。

カレンとヴィオラにショコラという、異世界屈指の実力者に囲まれているのと、住んでる場所のせいもあってか「ものの常識がまったくわかっとらんぞ」とジ・リズにスイが突っ込まれてるの笑っちゃった。

 

ジ・リズのお陰で短期間で街へ移動できたスイは、異世界で初めて家族以外の人と接することになるわけです。……人に会う前に竜に合ってる当たりスイもなかなかのトンデモ経験してますが。

突如街に竜がやってきたシデラ村の人々も大変だよな……。まぁ、なんだかんだ強かな人も多いし、スイの両親の事を知ってる人もいて、スイの知らない異世界で過ごした父の話を聞けたのは、彼からしても嬉しかったことでしょう。

短いながらも良い時間を過ごせたことで、彼らの危機を知ったスイが駆けつけるのにも納得がいきますし。

家族との交流の一環であった料理パートも後々に影響してくるのが良かったですね。

母をたずねて、異世界に。~実はこっちが故郷らしいので、再会した家族と幸せになります~

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「だから、大丈夫。僕はここで生きていく。ぼっくの生まれた世界であるここで。家族であるみんなと一緒に、生きていくよ」

 

父と愛犬のショコラと2人と1匹で暮らしていた主人公の翠。

彼は父が事故で亡くなった後、遺品整理をしていたら山奥にある土地の権利書を発見して。

父が定期的に掃除をしていた場所らしいし、予定では今月行くつもりだったようだから、やり残したことを引き継ごうとして、その家に足を延ばすことに。

そして家についたタイミングで……翠とショコラは異世界へと飛ばされることになるわけです。

 

まぁあらすじでバレてるので言ってしまうと、実は翠はそもそも魔法のある異世界の生まれであったとか。

違う世界から人や物がやってきたりする「境界融蝕現象」というものが、翠の故郷にはあって。それによって翠たちは異世界から地球に行ってしまったようです。

翠の父は、地球から異世界に行ってそこで結婚して翠を授かり、そして再び地球に戻って亡くなったらしいですが。翠の生まれ故郷はあくまで異世界側であった。

……そして「境界融蝕現象」で別れ別れになってしまった幼なじみや翠の母が、異世界には健在で。再び現象が起きた時に再会しやすいように、翠の母たちが備えていたのが良かったですね。

 

実際、翠が転移したのは異世界側で危険地帯とされている『虚の森』の深奥部で。

翠の母と幼なじみは上澄みの実力を持っているから、距離や支援物資を運んでいる関係とかで多少の時間こそかかったものの、問題なく到達できてましたが。

変異種と呼ばれる危険な魔物が跋扈する、一般人からすれば危険地帯のど真ん中で。

翠自身も実力者の子供としてその才能の片鱗を見せてくれましたし、実はショコラも異世界由来の種族で頼もしい力を発揮してくれたし。何より、亡くなった翠の父も色々と備えをしてくれていたのが良くて、家族の絆を感じる物語でしたね。

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ちゃか

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