気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

角川スニーカー文庫

横浜ダンジョン2 英雄姉妹の挑戦

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「あのかたは、孤独なのです」

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「そんなあのかたを救う方法、あなたなら、わかるでしょう」

 

世界各地にダンジョンが出現した世界。

主人公は、前世に於いて白き賢者と謳われた記憶を思い出した少年は、ある人と会うために。また、ダンジョンの奥に見た前世の敵に対するために行動中。

妹の事情故に探索者としての能力は隠しておきたいという事情もあって、代理人を立てて知識を広める準備をしたり、と暗躍中と言ったほうが正確ですが。

 

その能力を知られたクラスメイトの女子二人を鍛えている中、英国から新キャラが来訪して。

夢見の血脈。変動する未来を見る少女は、主人公に会うために日本にやってきたのだ、と語る。

地球を守るために戦うと誓う姉妹に、主人公は協力を約束して。

しかし、彼女たちから海外の探索者の情報なんかも入ってきましたが、中々に絶望的な状況なんじゃなかろうか。

 

かつて響の前世において、白き賢者が邪神を倒せたのは、人が一丸となって戦った事。神々や妖精がいて、その加護を得られたこと。そうした様々な要因が重なったが故の勝利で。

しかし地球においては信仰の奇跡はなく。邪神に対抗できる戦力もなく、ルーンを扱う技術もまだまだ発展途上で。

邪神と戦うとして勝つには響以上の実力を持つものがあと4人は必要で、それでも相打ちで可能性があるかどうか、という予想を語っていましたね。

 

しかし、その道のりは果てしない気もしますけどね。

裏で動いて妨害している奴がいたとはいえ、日英合同で組まれた探索舞台が、壊滅に近いダメージを負う状況だとな……

実際響が合流して、武器や知識を貸すことで攻略できるピンチだったわけで。主人公の知識が戻ってなかったら、かなりマズいことになってただろうなぁ。

彼が鍛えている少女たちの成長に期待したいところです。


ラストエンブリオ2 再臨のアヴァターラ

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「それでも――戦います」

「無謀だな。それはどのような理由だ? 研究者としての意地か?」

「いいえ。人としての意地です」

 

箱庭の焔たちサイドと、外界の十六夜サイドという感じで描写されています。

今回行われているゲームはあくまで予選の範疇っていうことで、顔見せ要素が強いですねぇ。

敵側の組織「アヴァターラ」の面子も表に出て名乗りを上げたりしていますし。

この段階でジンの成長した姿が見られたのはちょっと意外。彼自身の持つ恩恵をもって戦力を増やしているようですし、コレは油断できない相手に育ったなぁ。

 

焔たちは、「問題児三人」ほどぶっ飛んだ要素がないですね。

鈴華の恩恵はうまくはまれば強いですが、弱点もありますし。

彩鳥は、今回かつての武器を取り戻してましたが、全盛期には及ばないでしょうし。というか、なんかあちこちでからかわれたりしてネタキャラ度が上がったような気も。

十六夜と出会ってしまった時に「一番気付かれたくない人に気付かれた……!!」と内心半泣きになっているところとかは思わず笑った。

焔の能力は汎用性高そうですが、火力は無いですし。この三人の現状だと十六夜と敵対、とかすると簡単に負けそう。まぁ、今のところその方向にはならなそうですけど。

 

次の巻は、太陽主権を巡るゲームの開会式があるようで。

まだ登場していないキャラが戻ってきたり、と予告で語られてましたが。誰かは明言されてないんですよねぇ。女王が反応しているのがちょっと気になります。

とはいえ、気になる要素が多すぎて、もう誰が出てきてもうれしい気がします。

当主となった耀がどんな成長をしているのかが楽しみですし。飛鳥の旅がどういう結末になったのかも気になります。

「ノーネーム」の現状とか他にもいろいろ。これでもうちょっと早いペースで出てくれるという事なしなんですが。要素詰まっているから大変なのもあると思うので、気長に待ちます。
……とはいえ「ザ・スニーカーWEB」のトラブルファイルPart2はいつなのかは気になるなぁ。
ずっと春更新予定のままなんですけど…… 



東京浸域:クローズドエデン2 Enemy of Mankind 下 

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「悪いけど、何も始まらないわ」

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「私とレンで、終わらせるんだから」

 

救務庁の作戦に合わせて、エリアに侵入した二人。

けれど、大々的に謳われたその計画は、そうやって焦る侵入者を釣り出す目的も兼ねていたようで。

ただひたすら愚直に、失った家族を、幼馴染を取り返すために戦っている二人は少数派で。

時間が経っていることもあり、エリアを下手に刺激しない方向に動きは向かっていて。

 

そんな状態でも、色々と派閥は出来たり、別の勢力の思惑が絡んだりしてくるので厄介というか。

叶方の正体がバレて、救務庁の目的がわかって、本当に味方がいないという状況で。

それでもあきらめられないから戦い続けて。

 

あとは、なんだかんだ弟の為に動いている蓮次の兄貴がいいですね。

彼が主人公でも成立したような気がしますけど。

ただやっぱり妹とか、幼馴染の妹とか、微妙にノイズになっているような気がするんですが、今後に影響するんだろうか。

 

かなり綱渡りで、何か選択を間違えていたら多分どちらかが、あるいは二人とも死んでいておかしくなかった。

けれど彼らは生き残り、ハーメルンを打倒した。

彼ら自身の目的は果たされなかったものの、スタートラインが0だったのに、そこから一歩前に進むことができた。

絶望の中に見つけた希望ほど甘く、そして厄介なものは無いと思うんですけど。

さて、ここで終わるのも一つの形ではあるような感じですけど、続きって出るのだろうか。なんか微妙な空気が漂っている気がするんですが。


横浜ダンジョン 大魔術師の記憶

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「強くなるため。おいしいものを食べるため。身一つで出世するため……。それってすごく人間らしいことだよ。彩、きみはこれまで、いろいろなひとから呆れられたのかもしれないけど、それは違うとおれは思う。きみは、自分をもっと誇っていい」


ファンタジア文庫でスカイ・ワールドが完結した瀬尾さんの新作。
世界各地にダンジョンが現れ、ダンジョンに挑む探索者という存在が生まれた。
魔術を扱う魔物と対抗できるのは、同じ力を扱える才能のある人だけだった。
主人公は、10歳のころの適性検査で、適性がないと診断されたが。
ある日、前世で賢者と呼ばれた記憶を取り戻し、力を操れるようになる。

「賢者」として生きた世界と、現在の世界は別の世界に想えるが、何やら気になる共通項とかもあって。
基本的には主人公は前世の記憶と能力を隠しつつ、今の自分と家族を大事にしてるんですよね。
ただ、優しい少年ではあるので、見捨てることができず、クラスメイトを助けたりして、そのままずるずると師匠役をやることになってましたが。
……賢者と呼ばれていた割には、色々と抜けているのは、ご愛嬌というかなんというか。
きっと仲間が優秀でうまく支えていてくれたんじゃないかなぁ、という感じで微笑ましくなります。
でも、賢者の記憶を取り戻した彼がいなかったら、後半起きた災害はより危険なものになっていたでしょうし、そういう意味では望まれる成果は出してるんですよねぇ。

前世で賢者が約束を交わした相手。
その存在が示唆されたことで、行動を起こしていましたが。
ヒロインたちが自分のやりたい事がそれぞれあって、努力しているのはいいですね。
ドラゴンを食べたいという目的で強くなろうとする女子って言うのは中々いないような。シンプルでわかりやすいからいいと思うんですが。
想い人のところへ行くために、少女たちを鍛えるって言うのは恨まれても仕方ないような気がしますが、それしきで離れるような生半な相手でもなくて。
ナーシャに会うまでに周囲の少女たちとどうなっているかが少し気になるところ。
この作者さんの「スカイ・ワールド」はハーレムエンドに到達してましたしねぇ……


天空監獄の魔術画廊2

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「リオン・ハイレインという絵描きの魂を満たすことができるのはあたしです。でもリオン・ハイレインという男の子が恋に落ちるのは、きっとキリカさんなんです――」


魔王の絵画を宿した囚人と、看守やってる絵描きの脱獄譚第2巻。
レオナの絵をリオンが書き換えたため、前回使った手法は使えない。
その為、脱獄のための方策を改めて寝ることになっていますが。
脱獄不可能とまで言われた他の地域にある監獄から、脱走しまくった『伝説の脱獄王』と呼ばれる囚人がこの島にいるという情報を得て。

リオンは彼女に接触するわけですが。
いやまぁ、一筋縄ではいかない相手ですよね、そりゃあ。
脱獄王の方も、リオンの手元にいるキリカにようがあるようで、今回は脱獄するしないの駆け引きではなく、リオンと脱獄王ヴァレリアのバトルが主となる展開でしたねぇ。
1巻の最後でリオンの預かりとなった淫乱シスターの絵は癒しの能力で、脱獄の役に立つものでもなく。
手持ちの札で何とかしようと、諦めずあがき続けているのは結構好みではあります。

あとは、サンサギこと看守食いという新たな異名を得たレオナ。
嘘吐きな彼女の恋路を応援していたんですが、レオナの教授を受けてキリカの告白を受けるとは。
そりゃあ思わずレオナも泥棒猫と叫びたくはなるわなぁ。
塔の管理者とヴァレリアが何やら最後に気になる会話をしていましたが。
ヴァレリアの野望とハイレインの願い。どういう結末になるのかが今から楽しみです。
脱獄できるまで続いてくれるといいんですけどねぇ……



CtG ─ゼロから育てる電脳少女─3

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「だから、良いんです。現実の役に立たないからいいんですよ。ゲームというのは、くだらなくてナンボです」
「……その心は?」
(略)
「実利があったら遊びじゃなくなりますから。生活やプライドを外に確保して、その上の『どうでもいい部分』だけを使ってこそ、純粋な遊戯です」

前回冬風が、遊を見事に刺激してくれて。
最後には新キャラ登場で、状況がさらに掻き回されるのかなぁ、と楽しみにしていたんですが。
……確かに掻き回していってはくれましたが。
美遥が思ったよりも挽回できなかったといいますか、冬風と遊の関係が強固すぎてびくともしませんな。
二人で連携してタイミングがシビアなバグ技を使って相手を嵌めたりしてますし。
打ちあわせなしでそれができるとか、本当反則だろう……

結構気に入っていたシリーズだったのですが、ここで完結になってしまうようで。
後書きで描かれていましたが、大きな問題は解決していません。
けど、結局前回の「泣き方を想いだした」って言うのが一番のポイントだったんですかね。
主人公は彼で、世界は救うわけでもなく、彼なりの理由で日々を過ごしていく話だった、と。
だからここで終わるというような事が書かれていましたが……うーん、やっぱり惜しい。

前回最後に登場した、ハルハの本当の母親。
遊が彼女に対しては随分と厳しい態度をとっていたのが印象的です。
2巻で、色々と思いだしたことがあったから、成長できたんですかねぇ。
ハルハの事情だったり、遊の抱えていたものだったりは、とりあえずの説明がされた感じではありますかね。
恋愛模様に決着がつかなかったのは少し残念ではありますが。
次回作も完全に未定ということで、先が読めませんが、何か出る様だったら買います。


東京浸域:クローズドエデン01 Enemy of Mankind 上

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「弓家叶方は、弓家奏汰を取り戻すために」
(略)
「秋月蓮次は、大郷夢衣を取り戻すために」


ある日突然、東京は変貌した。
東京一帯を紫色の霧が包み込み、遮断され、その中を異形の敵が蠢くようになっていて。
ま、中の様子については一般には秘匿されているんですが。
首都がそんな災害に見舞われて、2年がたった今も、行方不明者の数が数え終わっていない。
日本がこのまま崩壊するんじゃないかとまで言われた災害。
救務庁という対策室が作られて対策にあたって、なんとか霧の外では日常が戻ってきていますが。

主人公は、たまたま都内に遊びに行った折、その災害に巻き込まれ、一緒にいた想い人を喪失した。
いなくなった大事な相手を助けるために。
違法とされている、霧の中に踏み込み探索を行う侵入者として活動していた。
相棒の少女も、同じように弟を霧の中に飲みこまれてしまっていて。
2年という時間が経ち、正直生存は絶望的だと思うんですが。
それでも諦められない程大切だったから。二人は、霧の中で探索を続けている。

蓮次の兄が救務庁に入って、色々と情報を探っていたり。
救務庁の探索班からして、裏側の事情がありそうな雰囲気です。
今のところ蓮次の妹が必要だったのか疑問なんですが。
日常描写用にしても、なんかテンポ悪くなっただけな気がします。

しかしまぁ、新シリーズでいきなり上下巻とか、チャレンジャーだよなぁ……
この作者の作品は好きなんですが、刊行がまばらになりやすいのが欠点というか。
ムシウタは何とか着地させた、という印象なので、このシリーズがどこまで行けるのか正直不安があります。


ラストエンブリオ1 問題児の帰還

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「……テメェ。人の弟に何しやがる」


問題児シリーズの第2幕。
タイトルが変わっての新展開が始まります。
十六夜に振り回されていた、焔と鈴華がついに箱庭に呼び出されて。
まぁ、女王の意向と太陽主権戦争のアレコレが混じっていて、通常とは違う形になっているみたいですが。
それにしても十六夜の弟妹がかなりまともだ。
十六夜に影響受けてるなぁ、と思うところもあるんですけど、常識人っぽい要素もあるし。
てっきり、焔たちの様子をちょっと描いてから満を持して十六夜たちは出てくるのかと思ったんですが、意外と登場早かったですね。

焔と鈴華の恩恵については、大枠での情報が開示されてますね。
どうしてそれを持つに至ったかという背景が謎ですけど。
そして一緒にいる彩鳥お嬢様。前作最終巻で描かれていた通りのあの人なわけですが。
箱庭の世界に帰ってきて、記憶を持っていながら人間として生きてきたため腕が鈍り守れないことに憤りを感じたりしています。
顔を出すようになったことと、外界で人として生きてきたこと。
焔たちと交流するようになったことも併せてでしょうけど、大分柔らかくなってましたね。

そしてついにクイーン・ハロウィンも登場してましたが、なるほど問題児だ……
自分の思うままに行動しているのが、短い場面でよくわかる。
外界で帝天が行動しているのは描かれていましたが、なんか他にも降天しているのがいるみたいで。
色々と状況が動いている感じがしますねぇ。
十六夜の主観時間で箱庭では3年が過ぎたようですし、それまでにどれだけの功績を残し、問題児として暴れまわったのか気になりますなー。
焔たち新キャラの紹介という面が強くて、耀たち前回からいる主要キャラクターは次回以降のお楽しみ。
彼ら彼女らの成長・変化が今から楽しみでならない。
とくに耀はダメダメスタートからどれだけ変わっているんだろうか。精霊列車が実用に至っていたりと、六本傷主導とはいえ、順調に成果は出てると思うんですが。

今回は出題編と解答編ということで、続くんですよ! 
新作~と意気揚々と読んで続くときの衝撃といったら……
いや、途中で残りページからして終わらないなって察してはいましたが。
黒ウサギがロリ兎になっていたり、アンダーウッドが様子変わっていたり、そもそも第二次太陽主権戦争の幕が上がっていたりと気になる点が多いので、続きはよ。


問題児たちが異世界から来るそうですよ? 軍神の進路相談です!

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「しかし――どんな英傑であれ、魔王退治とは古来幸運が絡むもの。手にした勝利を疑う必要はないかと思われますよ、十六夜様」


アジ・ダカーハを倒した「ノーネーム」たち。
それから三か月がたち、事後処理なども色々と進んでいるようです。
連盟は無事に締結できたようで、例の金剛鉄の鉱床のある回想で、六本傷が主導となってゲームを開始して。
今回の事件も影響して、ポロロは大きな計画を実行しようと企んでいる様子。

ただ、十六夜は、未だにあの戦争時の口惜しさから脱しきれておらず。
当主であるジンが、ウロボロスの元から戻らなかったため、組織としても停滞していて。
飛鳥も、己の為すべきことを見定め行動することとなり。
春日部は、自分の能力のペナルティについての研究をして、参加者としての実力を伸ばす。
第一部完結ということでのまとめのエピソード。

十六夜や飛鳥の経歴についての考察も進んだり、状況は変化していっている様子。
コウメイとクロアが話していたクロアが話していた「箱庭に戻ってきた本当の方法」だとか、十六夜と約束していた明かすと言っていた事柄とか、その辺があまり出てきてなかったのは残念。
第二部がすぐに控えているから、数年後~とか先に持っていくネタもありましたしね。
しかしまぁ、ジンは自分でウロボロスについていったようですけれども。なにを考えているんですかね。
ペストが登場しなくて、遊興屋がまた暗躍しているようで、何を唆しやがった、と気が気でない。

気になっていたアレコレ。
サラは鷲龍の角を取り戻したようで、療養しているみたいですが、動けていたので一安心。
マンドラたちが覚悟を決めたことが、混世魔王のゲームに影響を与えて、サンドラも解放されたようですし。
……今回登場していなかったけれど。火竜の先代と交渉したとか言ってましたが、引退した癖に暗躍しやがって……
混世魔王が、初登場時の小物っぷりから信じられないほど、魔王としての格を上げてきていてびっくり。
「魔王は不退転」と啖呵を切ったときから思っていましたが、覚悟を決めてるその姿には、こちらが圧倒されるほどの熱量と迫力があった。

最強の軍神(笑)さんがさすが黒ウサギの系列だ、と納得できる。
締める時は締めてくれてましたけど、こりゃあ七天の覚えもよくないというか「動けばろくなことしない」とか評されるのも納得できますな……
いやぁ、それにしても今回のゲームのオチは耀がかわいそうだった。
ルイオスが負けながらも、男気を見せて、初期のボンボン御曹司から成長していたというのに。
耀は成長していても、オチがアレか。荒々しく伝説を打ち立てて、しょっぱなから負け負けとか……つら。
頑張れ、耀。実力はついているんだから、先は明るい……はず。

十六夜と七日七晩戦えるほどの実力がついているとは少し驚きました。
彼も、消沈していたから「勝てないかも」とか言ってましたが「足元並」とは認めてましたし。
「ジン・ラッセルのノーネーム」として十六夜が作戦を建てた時、「俺並とはいわないが俺の足元並は欲しい」と言っていましたが。それだけ広かった差を、耀と飛鳥が埋めてきた。
今回十六夜は迷ってましたから、それを支えてくれる同士がいることは本当良い事だと思いました。

そして、今回のもう一人の主人公はフェイスレスでしょう。
まさか彼女の仮面の下にある秘密が、あんなものだったとは。
あれほどの実力を身に着けるのに、どれだけの時間を懸けただろうか。
それだけの努力をしてつかみ取ろうとした夢の果て。
アレは、反則だろう。飛鳥の成長があった事もそうですが、決闘の場面は本当に見ごたえがあった。

第二部のプロローグが語られていましたが。
ここで焔たちが出てくるのか。あと、意外な人物が関係してきたというか。
あの二人いったい何をしているのさ……いや、片方は予期せぬ幸運というか奇跡のような出来事、のようですけど。
今から第二部が楽しみ。6月に発売予定だという事で、短期間で出てくれるのはありがたいですねー。


CtG ゼロから育てる電脳少女 2

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「要するに……何が言いたいかって言うと……」
(略)
「ウソをつくことを禁じるとか、一〇〇パーセント解り合わないといけないとか――そんな風に縛りあわなきゃ成立しないような関係は、くそくらえ、ってことよ」

後書きで書かれていましたけど、今回は遊がわりと自業自得な胃痛に悩まされる話だったってことでいいんじゃないでしょうか。
ハルハの母親役である、ミーファこと美遥が、遊の通う高校に転校してきて。
冬風とバチバチやっている場面は、作者さんがすごく楽しんで書いているんだろうなと思いました。

美遥が、クラスの女子に一目置かれる展開になったり。
遊が冬風に追及されたり、励まされたり。
上手くバランスをとって描かれていたんじゃないでしょうか。
ハルハもゲーセンで新しい友達を造ったりと成長しているようですし。
桜が結構いいキャラしてました。
格闘ゲームで遊に負けたことが悔しくて、その時負けたキャラを解析して、いざ再戦だと思ったら実は持ちキャラ違うんだよねと言われて衝撃受けるとか。
三か月無駄にしたとなると叫びたくもなるよね……頑張れ。

ただ、そういった日常の暖かいエピソードだけでは終われないわけで。
今回もメメントのような、異質な存在が起こした事件に踏み込んでいくことに。
異質であることを嫌い、均一化して、嘘のない世界を造ろうとする、心を読むハダリーズ、イクィ。
イコールのEQなんだと思いますけど。

思考を読まれるという事で、結構追い込まれてましたが。
幼馴染の少女が手を貸してくれたことで、見事勝利。
心が読まれるなら、「混乱させて、混乱しているうちに倒す」なんてのは、中々無謀で、そりゃあ実行できるなら見てみたくもなってしまうか。
遊と冬風の信頼関係は中々得難い、貴重なものであると思いますよ。
それだけに、美遥という存在が現れて、動き出した今、どう変化していくのかが気になるところです。
最後新キャラ出てきましたし、また引っ掻き回されそうですね……そしてまた少女か。遊、その内刺されないだろうか。


プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
 新刊・既刊を問わず読んだタイミングで記事を作成しております。
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