気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

角川スニーカー文庫

サクラダリセット3 MEMORY in CHILDREN

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「好きだという感情は、複雑かな?」
相馬は首を振る。
「私は、シンプルだと思う。とてもとても、シンプルなものだと思う」
「僕もだ。好き。たった二文字だ。でも例えば、人を好きになるという感覚を知らない相手に、言葉でそれを伝える方法が分からない」
あらゆる言葉で説明しても、きっと何かが少し足りないのだと思う。


2年前に死んだ、猫のような彼女、相馬菫。
未来視の能力を持つ彼女がどうして死んだのか。
そして、彼女はなにを思って、ケイや春埼と出会ったのか。
3人の出会いと、最初に関係した事件について触れられる話。

やたら哲学的な話題をしたりしてますが・・・
そんな中学生がいてたまるか、っていう気持ちが無いわけではないです。
まぁ、独特の価値観とか、そういった空気が、嫌いじゃないんですよね。
ところどころで、相馬の内面というか、内心について触れられているのも個人的には好印象。

智樹もなんだかんだで付き合いがいいというか、やっぱりいい奴ですよね。

「不謹慎だと思うか? でも、それくらい大げさな方がいいんだよ。必要なのは、いつだって笑顔とテーマソングだ。きっとケイも賛成する」

なんて春埼と話しているシーンは、なるほどケイの友人だなぁ、という印象を持ったんですが。
ケイの事を理解している感じがして、結構いい場面だと思いましたよ。

二年前の春埼は、なるほどロボットみたいな感じですなー。
「泣いている人を見たらリセットを使う」という、システムみたいな感じ。
自分自身にも作用するから、結局その「誰かが泣く」という結果を変えられず、静かに悩んでいるようですが。
その能力によって、無自覚に救われた経験をケイは持っていたようです。
春埼に自分の理想とする善の形を見たケイは、能力を求めているという言葉を建前に、少女に近づく。
この辺は、相馬菫にも指摘されていましたけどね。

一方で、その相馬菫も、ケイに対して同じような気持ちを持っているようで。

春埼美空のように、純粋ではない。だが混沌を知りながら、それでも純粋な願いを忘れられない彼が、最も美しいのだと相馬は思う。

随分と色々と考えているなぁ、とは思います。
ケイもそうですけど、誰も彼も中学生にしては、思考が難しい方向に触れてないかなーと。
でも、相馬は未来視を持っていますし、色々と嫌な未来も見て、望む未来に持っていくために、今、本心とは違う台詞を吐くという事を繰り返してるみたいですから、達観するのも仕方ない事か。

異能のある町、桜良田。
この街を出た能力者は、能力に関する記憶を失うという情報も出てきたりしますね。
しかし、ケイの能力の強度は本当に強いんですね。
リセットでも失われず、その街を覆う記憶操作の能力ですら失われない。
能力の強度がどうやって決まっているのかは、釈然としませんが。
純粋であるのは、確かなんだろうなぁ、と思います。

少女を助けるために、全力を尽くしたケイ。
その結果春埼の信頼を得ることに成功し、今の関係の基礎を確立します。
一方で、暗躍していた相馬は、その能力によって、ケイが手を打てないタイミングでの死を選ぶ。
現在のケイも途中で思っている事ですが、相馬菫がもう少し弱かったら、別の道もあったんだろうなぁ、と思います。
ケイもそうですが、この作品のキャラクターたちは、それぞれの考えに純粋すぎて、強すぎる。
たまに弱さを見せるところもありますけど、それでも乗り越えていく強さを持っている。
その辺の理想の在り方っていうのが気に入っているんですけどね。


サクラダリセット2 WITCH,PICTURE and RED EYE GIRL

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「貴方は、石に恋することができる?」。
(中略)
「最初の答えが間違っていました。きっと、石に恋することだってできます」


未来を見る能力を持ち、その能力故に個性を殺し、ただ危機を予測するシステムとして存在することを選んだ魔女を自称する女性。
そんな魔女が、ケイたちに接触してくる。
未来を予測するシステムよして生きる彼女には、死期が近づいていた。

魔女の問いかけに対する春埼とケイそれぞれの答えが中々いい感じ。
リセットされることもあって、淡々と進んでいくんですが、それがつまらなさには繋がらない。
描かれた世界が綺麗だなぁ、と思うんですよね。

断片として差し込まれる、ケイたち3人の過去が、喪われてしまったこともあり尊く思えてきますね。
ケイと春埼、そしてもう一人の彼女。
癖のある会話が、テンポよく進んでいく感じが結構好きですね。

一方で、魔女とは違う新キャラで、2年前の「悪人」であったケイに影響を受けた少女も登場。
自身が持つ能力を以て、少女は、春埼のリセットを奪うと宣言する。
少しずつ過去のエピソードに触れられていく感じが結構好きですねー。
大分今とはケイの印象が違って見えます。
  
死期が迫った魔女が、システムとなる前から願っていた、最後の時間。
それは勝手なことだとも思えるし、諦められないものでもあるとは思いますね。
そして、ケイが知った、喪われてしまった、猫のような彼女の真実。
取り戻すための方法も手に入れ、動き出しそうですね、という感じ。


サクラダリセット CAT,GHOST and REVOLUTION SUNDAY

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 「その程度の奇跡も起こらないような世界なら、きっと初めから言葉なんて生まれない」


多くの人が異能力を持っている街。
ただ、それをつかったバトルとかではないです。
ある意味で、戦っているというか、抵抗しているというようにも見えますけど。
普通に街の中に、そういった能力が自然と解けこんでいるようなイメージ。

まぁ、能力悪用する人もいるようで、管理局とかも存在するんですけど。
こういった設定だと、主人公が最強か、一見最弱だけど…みたいな展開になりそうですけど。
持っている能力が「記憶保持」っていうのはちょっと変わっていますかね。

まー、主人公の能力が小さなものでも、相棒の少女の能力が凶悪なので、差し引きゼロかなー。
「セーブ」した時点に時間を巻き戻す「リセット」という能力。
ただ、本人の記憶もリセットされるので、そのままだったら意味がない能力なんですよね。
何かを変えたくてリセットを使っても、その「何か」が分からなかったら、対処のしようがないですし。
だからこそ、主人公の能力が活用できるんですがねー。

何があろうと失われない記憶を持つ少年と、「リセット」と言うセーブした地点に世界を巻き戻す能力をもった二人の物語。単体だと意味がないけど、二人で使うことで意味を持たせられるっていうのは結構いいかなー。
他の人の能力だと、猫と意識を共有できるとか、遠くの相手に日時を指定して声を届けることが出来るとか、そんな些細な能力がほとんどですね。
まぁ、ちょっと反則じみた能力を持っている人も中に入るわけですけど。

「奉仕クラブ」という、能力を用いて事件を解決するクラブ。
強力な能力を持っていると監視がついたりするんですが、その監視を少し緩めるために、管理局に協力する制度みたいなものですねー。
主人公たちは通っている高校の奉仕クラブに属して、色々とやっているようです。
今回の依頼は、「死んだ猫を生き返らせること」。
そこから色々と膨らんでいくんですけどね。

言葉が澄んでいるっていうのは、良い表現なのかわかりませんが。
個人的には、そういう風に感じました。
絵と相まって、描かれている世界を綺麗なものだと思わせてくれる感じが結構好きです。


ムシウタ14 夢嘔う虫たち(上)

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「だから、俺は生きる――」
(略)
「生きてるかぎり、俺が生きていることは――罪じゃねぇ」


待ってました、のムシウタの最新刊。
帯によると、5月1日にでる、15巻が完結巻のようですけど、これ、無事に収集つくんですかねぇ。 
一番最初からして、不穏な未来が描かれているんですが。

それぞれの信念とかがある、虫憑きたち。
危険な状況、恐ろしい敵、だからといって協力できるかっていうと、そうでもない。
最も癖の強い、一号指定たちなんて、なおさらですね。

C殲滅作戦は失敗。
3チームがそれぞれ、拠点に帰還するが、Cの攻撃は止まず、危険な状況に。
バラバラに逃げることになり、レイディー・バードはその力をもって、変わらず弱い虫憑き達を守るために奮闘する。
眠り姫、アリスは目覚めず、動きかない。
ふゆほたるは、作戦失敗し、帰還するまでの間に姿を消した。
かっこうも、動きがあると言えばあるけど、ちょっと待ちの時間というか、とっとと起き上がれ、とみている側としては思いますが。戦い続けてきたからなぁ、すり減ってしまったんだろうか。
そして、炎の魔神ハルキヨ。自分の思った通りにしか動かない、彼こそ、一番扱いにくい。

今回は、帯にあるように、レイディー・バードこと利菜とハルキヨの2人の視点が中心ですね。
ただ、なんで挟まっているのか知れない、他の人の視点とかも混ざってて、あからさまに伏線っぽいんだけど、これがどう作用するのかがさっぱりわからない。
土師が復活して、逆転していけるのかなーと思ったら、Cもさる者というか、大分おかしくなってきているなぁ、という感じで、状況が。
初期に退場していたせいで土師のやりかた忘れかけていましたけど、そういえばこの人こういう人でしたねーという感じで。

さて、本編というか、利菜とハルキヨの話。
復活してもなお、「レイディー・バード」として、虫憑きの味方であろうとする利菜。
作戦失敗後に復活したために、余力を残していますが、状況がいいわけじゃないし、生き方変えられるわけじゃないしで、精神的に追いやられていますね。
まぁ、CもCで精神攻撃とかやってきているんで、その辺もありますけど。
最も弱い一号指定、と評されたりもしていましたけど、バカは死んでも治らないっていうのはアレですけど、蘇ってなお掲げようと思った信念なら、貫いてほしいですねー。

一方でハルキヨ。自分の思うようにしか動かない享楽の徒である彼ですが、それなのに、結構虫憑きの秘密にかかわったりしているんですよね。
やっぱり、一号指定にされるだけのことはあるというか、悪運強いっていうか。
ハルキヨがαの過去に触れていくとは思いもよらない展開でした。
ハルキヨ自身の過去についても触れられて、どっちもどっちというか、そりゃあこういう性格・存在にもなり得るのかなぁ、とかなんとなく思ったり。

Cの精神攻撃なのか、二人の前には倒れたはずの一号指定「かっこう」が現れる。
精神攻撃ってだけじゃなさそうかなー、なんて個人的には思うんですが、さておき。
利菜と、ハルキヨ、それぞれがかっこうに対して思う所をぶちまけるところはよかったかなー。

「アンタが、そんなことを言うな……! アンタが始めたんでしょうが!」

「そのどれにもケリをつけずにバックレようとしてやがる、てめぇが! 言うんじゃねぇぇえっっ!!」

 敵対し、戦って、一時的にでも戦場を共にするようなことがほとんどない一号指定たち。
それでもなお、戦い続けてきたからこそわかるものとかはいろいろあるんだなぁ、みたいな感じで。 

これ以上ないほどボロボロですけど、 逆転とかできるのかなぁ。
最初に描かれていた場所に繋がっていくのだとしたら、終わりには絶望しかないような気もしますけど。
どうか約束が果たされて欲しいものだと思いますがね。

 

終焉世界の天災姫2

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「あと、この際だから、言っておく。別に誰かを守ろうとすることは構わない。それで誰かを殺すことになっても別にどうでもいい。それは不動の責任になるから。……でも」
彼女は不動を睨み見据える。
「誰かを守って死のうなんて考えないで。……死んだら、もう誰も守れない。それを理解して。不動が死んだら、誰がヒナや明花を守る?」


1巻は割と楽しく読んでいたんですが、失速したかなーという印象。
不動がつまらなくなっていたなぁ、という感じで。
前回は研究所に入り込んだときハッタリつかったりとか、いろいろやっていたのに、今回は結構視野狭くなっているじゃないですか。
後書きにあったけどもう満月が主人公でいいんじゃないだろうか。 

人とか禍獣とかを操ることのできる武装が盗まれてパニック・・・
以前事件起こしているんだから、とっとと処分してしまえばよかったのに。
10年前と今回とで毎回盗まれて、事件起こされているんだから、もうちょっと学習しろといいたい。
何やっているんだか。
それだけ強力な機能付けるんだったら、認証をもっとハードなものにして、誰かの一族じゃないと使えないとかそういう制限つけるとかやりようはなかったんだろうか。
研究用といっても、実際悪用できるんだったらプロテクトは必要だろうに。
世界が終りかけている状態なのに、自爆で滅亡するとか笑い話にもならんと思うけどなぁ。
自爆というか自業自得?

今回は敵が誰かすごくわかりやすかったから、どーにも冗長に感じて。
目的というか正体はちょっと驚き合ったけど、それだけじゃちょっと足りないよなぁ、という感じ。
不動がうだうだ悩んでいるし。戦闘はパッとしないし、で敵の正体しか驚きとかそういうのがないのはパンチが足りないというか。

宇美の武器の能力が明らかになったり、なんかラスボスっぽいキャラが出てきたりと、そろそろ終わるかなというような展開。
1巻の勢い続いてくれてたら惜しいかなーと思うんですが、興味が、どこに着地させるのかなーという方向に移りだしたな。次の巻出たら買いますけど、それ以降続くようだったら…考えるかなぁ。


召喚主は家出猫 1 喚ばれてみれば最前線

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あいつは、この世界が『居場所』だと言っていた。
『居場所』ってのは、どんな意味だろう?
自分がいる場所、自分が否定されない場所……いや、それだけじゃない。
自分を認めてくれて、必要とされて、頼りにされる場所。
そこは、きっと最高に楽しい場所に違いない……誰もが、そんな場所を望んでいる……そう……俺だって……。


何があっても大丈夫なように、サバイバル用の道具を持ち歩き、知識の収集にも余念がない主人公。
彼には、2年前に行方不明になった幼馴染みの少女がいた。
ある日、彼は、彼女の手によって異世界に召喚されるが、そこは魔法が存在する世界で、行方不明になっていた少女がなにやら高位の魔法使いになっていて。

科学の代わりに、魔法によって生活を支えている世界。
電卓の代わりに、暗算が得意になる計算魔法があったり。
醸造技術の代わりに醸造魔法があってそれでワイン作ってるとか。
生活に根差した実務魔法っていうのが結構存在しているようですねー。
代わりに、とでもいいますか、戦闘に使えるような高火力の魔法は無いようで。
火球をぶつけることはできても、城塞は破壊できない程度だとかなんとか。
だからこそ、そういった魔法を使える少女の待遇は良いみたいですけどねー。

オカルトに傾倒して、自分で異世界に飛んじゃったっていうのがまたとんでもないというか。
現代世界で魔法が使えるって言ってもそりゃあ確かにちょっと頭の心配されたりはするでしょうなぁ。
その経験は大変なものだったんだろうけど、召喚した果てに戦争に巻き込むとか。
いや、少女のせいではなくて、国の置かれている状況的に戦端が切られる間近ではあったからしょうがないと言えばしょうがないけど。

キャラクターも、ストーリーも、おおよそ想像がついてその範囲に収まっているというか。
主人公が、いくら備えていたからといって、異常事態に対峙した時に落ち着きすぎているのが腑に落ちないのも多少はありますが・・・
全体的には、いつもの鷹見さんな感じ。
不利な陣営が、持っている手札を工夫して強力な相手と戦って行くところとか。
戦争やら戦闘やらやっているはずなのに、どこか緊張感が足りないのは1巻だからなのかどうか。
魔法要素がいつもと違うところですが、おおよその方向は変わらず。
嫌いじゃないですけど、もうひと押し何か欲しい。


この素晴らしい世界に祝福を!2 中二病でも魔女がしたい

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「いい女! ハーレム!! ハーレムってか!? おいお前、その顔にくっついてるのは目玉じゃなくてビー玉かなんかなのか? どこに良い女がいるんだよ! 俺の濁った目ん玉じゃどこにも見当たらねえよ! お前いいビー玉つけてんな、俺の濁った目玉と取り換えてくれよ!」


カズマ、魂の叫び・・・
ちょっと鬱憤がたまってたんだよ・・・

小説家になろう掲載の作品の書籍化第二弾。
イベントの入れ替えとかで、テンポを調整しているようですねー。
今回はイベント的には、「雪精討伐」、「ダストとパーティー交換」、「キールのダンジョン」、「屋敷ゲット」、「機動要塞デストロイヤー」の5つ。
ただ、オチが原作とは結構変わってきていましたね。
後書きに書かれていましたけど、「書籍版が本番」で「3巻からは書きおろしを多めに」していくようです。
うーん、嫌いじゃないんですよ?
ただ、1巻読んでから原作を完結まで読んで来たんですが、今のところWEB版の方が好きなんですよねぇ。
書きおろしが増えるっていう今後に期待、というレベルですな。
とりあえず次も買って判断します。

「WEBの改悪だ」っていう意見が作者以外のところに飛び火したりもしたそうで、作品が下げられるそうですね。
12月10日予定だとか。
WEB版に興味ある方は速めに見ておいた方がいいかと。

普段パーティーを組んでいる3人が残念系女子なため、エリスさんがまっとうすぎて泣けてくる。
うん、常識ってこういう事だよね、と思いました。死んでるけど。死んでるけど。
死なないと常識もった女子に出会えない主人公って・・・
いやまぁ、転生モノで安易に俺TUEEEにならないで、いろいろ工夫しているのは結構楽しいですけど。
ウィズも常識的ではあるけど、貧乏店主で、商売の才はなくて困るタイプの人だし。
今回はあちこちで活躍していましたけどね。

個人的には、ダストとのパーティー交換のイベントが一番好きですね。
カズマはいつもあのドタバタの中でもちゃんと「あの」3人をまとめているんだなぁ、という感じで。
ダストは本当にお疲れ様です。
めぐみんは言動こそ間違いなく中二病ですけど、これは紅魔族の特性だから・・・
3人のメンバーの中では、めぐみんが一番好きですかねー。
爆裂魔法に関わらなければ、常識的な方だし。
逆にアクアはなぁ。無茶な指定で連行されてきたとはいえ、何やってるんですか女神さま、って感じで。
浄化のシーンは女神さまっぽかったけど、オチつけるあたりさすがの芸人様、というか。
WEB版のアクシズ教徒は本当に怖かった。色んな意味で。

「い、いえその……。アクシズ教団の人は頭のおかしい人が多く、関わり合いにならない方がいいというのが世間の常識なので、アクシズ教団の元締めの女神と聞いて……」

というウィズのセリフは改定されていなかったので、あの酷さ(褒め言葉)は健在なんでしょうけど。
さてはて、次回どうなるか、ですね。


 

この素晴らしい世界に祝福を! あぁ、駄女神さま

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あらゆる回復魔法を使えるアークプリーストに、最強の魔法を使うアークウィザード。
そして、鉄壁の守りを誇るクルセイダー。
それだけ聞くと完璧そうな布陣なのに、これから苦労させられる予感しかしなかった。


小説家になろうに掲載されていた作品の書籍化。
書籍化にあたって、一部展開やらなんやらに変更がはいっているそうですね。
掲載されている方読んだことはないので、どこが違うのかとかは分からないんですが。
近いうちに掲載されている方にも目を通してみようかなーと思います。
・・・と思って2巻発売したついでにちょっと覗いてみたら12月10日で削除するらしくて、超特急で読む羽目に。
1巻、もうちょっと早く読んでればよかった・・・

ある事故によるあっけなく死んでしまった主人公。
しかし、目を覚ますと目の前に女神がいて「異世界にいかない?」と怪しい勧誘をしてきた。
何か一つだけ特典として物を持ち込むことができるそうなので、主人公はその女神を指定して、異世界へと転生する・・・。

死因がちょいと情けなかったり、能力値が低くて最弱職にしかつけなかったりして、女神にはからかわれる。
しかし、女神は「特典」の代わりについてきた代わりに割と使えないポンコツで・・・。
カエルに食われるし、キャベツには泣かされるし、主人公に言い負かされボロボロになるし。

とりあえず仲間を募集してみれば、やってきたのは、レベル低いのに、燃費の悪いネタ魔法に手を出して地雷のようになっている魔法使い。 
防御に全振りしたせいで攻撃が全く当たらない、「動く盾」状態の上にドМで殴られたりして喜んじゃう女騎士。
ちなみに女神は、上記の他にも問題を起こしたりとか、無駄に宴会芸スキルをとっていたりと、なかなかポンコツ。
・・・ダメだこいつら、早くなんとかしないと・・・ってレベルでずたぼろですね。

しかし、「転生を拒まれる」ほど荒廃しているようにも見えないんですがね。
主人公たちが色モノすぎるせいもあるかもしれませんが。
魔物もいる、魔王軍も確かに存在している。
ただ、魔王軍の幹部が、主人公たちの拠点近くに引っ越してきたときには「レベル低い奴の集まる街だから放置していた」と言ったりしていますし。まぁ、別の目的合ったから手を出してるほど暇じゃなかった、ていうのもあるでしょうけど。
ひっそり生きていくことぐらいはできたりしないんだろうか。
あと、死者を才能か武器をあたえてこっちの世界に何人か送っているんだったら、とっくに魔王とか退治されていてもよくないか。
みんながみんな主人公みたいに、のんびりと過ごしているわけでも無いだろうに。
まぁ、いくらか不満はあるんですが、おおよそ愉快な世界だったと思います。
続きが出たら買いますねー。




 

スニーカー文庫25周年記念アンソロジー S WHITE

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「我々、女子体育委員はベストを尽くしました。(略)要するに、わたしが何を言いたいのかというと、」
「This is a pan(これはパンです)」

「問題児が異世界から来るそうですよ?」目当てで購入。
他の作品はほとんど知らなかったものでして。
 「問題児~」だけで言うなら満足度は結構あるんですが、他の作品知らないとやっぱり楽しみ切れない部分があるので☆3つ。
・・・しかし、ある意味で一番印象に残ったシーンは冒頭のアレなわけで。
一応補足しますが、「パン」が「bread」じゃなくて「pan」なのは原作準拠です。

以下簡単に各感想。

「問題児が異世界から来るそうですよ? 白夜の送別会」

まぁ、タイトル通り、白夜叉が下層を去る際に企画された送別会のお話。
花盛りを楽しもうとしているあたり、十六夜って享楽主義のようでいて、風流人でもあるのかなーとか思いますが。まさしく「問題児」な我が道を進む感じが好きです。
最強の階層支配者と言われるだけの力はあるんですね。
十六夜より格上だった蛟劉ですら、苦戦するというか戦いにもなっていないという強大さに驚き。
格下相手に初手必殺、隙を突かれて、星獣召喚と、白夜叉は白夜叉で問題児な気もしますがね。
本当に「箱庭三大問題児」ってどういうキャラなのかすごく気になってきます。
十六夜が手に入れた、黒ウサギへの命令権とかも使われたみたいですし、どうなんですかねー。
いや、短編時代は楽しかったんですけど、本編で何らかの伏線になるのかと思いきや、と言う驚きがあるわけなんですけど。
本編、窮地に立ってますけど、いつかこんな風に馬鹿騒ぎできる日常をしっかりつかみ取ってほしいものです。

「彼女たちのメシがマズい100の理由 秋季限定パン食い競争事件」

 原作は未読。しかし、ここまでタイトル通りの内容だったのか・・・
いや、もう「パン食い競争」と「事件」が結びつくのがまったくもって理解できないんだけど、確かにアレは「事件」ですね・・・

『まるでオレ達、刑の執行を待つ囚人みたいだな・・・・・・』 


と、並んでいる最中に零す人が出てくるくらいには悲惨。
もう、休めよ・・・って言いたくなる感じがして、笑いました。 
しかし、短編だから笑って読めましたが、本編がずっとこの感じで主人公がメシマズ食い続ける日々だと、見てるこっちのSAN値とか削られるんじゃないだろうか。さてはて。

「大奥のサクラ 地獄の片思い」

本編未読。
なんか、結構壮絶なかんじがするというか、なるほど確かに地獄じみているというか。
大奥のサクラってこんな話なんだ、という驚きがありました。
子どもの話が出てきていましたけど、その子が本編の主人公になるんですかねぇ。
重そうだから一気に読むには向かなそうですが、既刊いくらか出てますし、ちまちま追いかけてみますかねー。

「七星降霊学園のアクマ 悪夢で逢いましょう」

本編は1巻だけ読んだことがあります。
何となくの世界を把握している程度。嫌いじゃなかったんですけど、新刊買おうか微妙なライン。
そうやって悩んでたら今4巻くらいまで出てましたっけ。間違ってたらアレですが。
さらに手を出すのに悩むようになってしまって。
それはさておき。内容はタイトル通りに夢を操る悪魔を退治しろっていう作戦を果たすって感じ。
柚子の心情的になんかあるようでしたが、さてそんな要素があったかどうか。
ちょっと前に読んだから、内容薄れてて、新刊追いかけてないからなおさらわかりませんなー。
いつか既刊も追いかけてみますかねー。いつか。

「俺の脳内選択肢が、学園ラブコメを全力で邪魔している ある可能性の話~二次元ドリーム編~」

本編は2巻までは読んだかな。
避けられない選択肢を提示され、残念な生活を送っている主人公の話。
しかし、一発ネタとしてならともかく、ずっと読んでるとくどくなってきて、購読辞めたんですよね。
あとは、その「選択肢」から逃れようと行動しているので、巻追うごとに切れ味が微妙に。
今回も微妙な感じでしたかねー。あまり楽しめなかった。

「Round-Trip」

谷川流書きおろし新作。
新作書いてる余裕あるなら「ハルヒ」書けばいいのに、と思わないではない。
アレはアレで勢い止まり気味だから、もう今さら無理なのだろうか。
さておき、本編について。
周囲からカップルと思われている秀才の二人が、会話を通じて、ある意味当然のところへ帰着するお話。
淡々と進んでいくんですが、そのやりとりが結構笑える。
というか、傍から見ていて付き合っているように見えるのも当然だよなぁ、という感じで。
結構楽しめました。


角川スニーカー文庫 感想 一覧

感想まとめ記事。
著者名アイウエオ順。
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プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
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