気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

角川スニーカー文庫

僕らは『読み』を間違える

ico_grade6_3

『面白いわ。こういう考え方もあるのね。読書の感想や解釈にはこれが正解なんてものはないの。その人が読んで感じたことがすべて正解なの。(後略)』

 

中学時代に好きだった人に告白するも振られて失恋。

ひねくれた性格で青春を斜に構えてみている主人公、竹久優真。

読書が趣味な彼は、高校で廃部寸前の漫画研究部の先輩葵栞に気に入られ、よくそこで時間を潰すことにして。

入学以来妙に縁のある朗らかな少女、宗像瀬奈も交えて色々な話をしていきます。

葵が描いてる漫画を見せられたり、過去の名作や文豪について実はこういう説があるだとか、陰謀があったんじゃないかとか、適当なことを言って盛り上がったり。

 

竹久の解釈は、彼自身も自覚している通りひねくれていて、うーんってなる時もあるんですが。ある人に、ひねくれてる自分を肯定してもらえたことで、それを恐れなくなってしまったみたいですしねぇ。

良くとらえるならば、他の意見に流されない自分の芯があるってことですよ。

実際に竹久目線で物語を見ていると、イケメンクラスメイトの黒崎大我の事が気に食わなくて心の中で「リア王」って綽名つけたりして、僻んでるわけですが。

 

大我目線では、竹久の姿勢に自分にないものを見て羨ましいと思ってるのは、正直意外ではありました。

また、大河の恋人となっている笹葉更紗にも実は思うコトがあるようで……。

誰もが簡単に正解なんて選べずに、見えているものの解釈を違えて『読み間違えた』結果として、思いが交差しこんがらがっているの、ややこしいですねぇ。

一つの関係が終わることで、また新たに始まっていくことにはなりそうですけど、どう決着するのか気になるところ。

前半の解釈問答は正直しゃらくせーって感じだったんですけど、後半に行くにつれて盛り上がってきた感じで良かったですね。

隣の席の美少女をナンパから助けたら、なぜかクラス委員を一緒にやることになった件

 ico_grade6_3

「あ、ありがと……修平くんってほんとストレートに言うよね?」

「誉め言葉はいくら言っても損はないからな」

 

異世界に勇者として召喚され、魔王との戦いに勝利し地球に帰還した主人公。

実に5年もの時間を異世界で過ごしていたみたいですけど、戻ってきたのは異世界に召喚されたタイミングだった。

元々はひょろいもやしっ子だったけれど、異世界での鍛錬がそのまま反映されたような、端的に言えば肉体的に若返った上に向こう側で身に着けたスキルも習得したままだった。

そうして得たものがあったことで、ナンパされてるクラスメイトを助けることも出来たりしてました。

 

高校1年生の夏休みが終わるだったので、少し遅れた高校デビューみたいになってますね。

学期の切り替わりで、委員も変わることになって。

そこでクラス委員に立候補したところ助けた少女――蓮見さんが、彼の変わりように興味をもって接点が増えていくことになるお話。

 

主人公は異世界で得たスキルの関係で、勉強も運動でも成果を示して。

さらに言語関係のスキルを活かして翻訳のバイトを始めたりして、高校生で収まらないスペックにはなってるんですよねぇ。

それでも平和な世界に帰ってきたことを喜び、リスタートした学校生活を満喫しようとする等身大の少年であるところは好感が持てます。

そして好青年な彼と一緒に行動する機会が増えた蓮見さんが、恋に落ちてしまうのもまぁ分からないではない。どっちも気持ちが相手に向き始めているのですが、主人公が高スペック見せすぎて、蓮見さんが一歩引いちゃってるのが今後にどう影響しますかね。



ラブコメ漫画に入ってしまったので、推しの負けヒロインを全力で幸せにする3

ico_grade6_3h
「この世で一番好きな女性を彼女に出来て、それが自慢できるんだから。俺はとても幸せ者だよ」

(略)

「私も、司と付き合ってから、すごい楽しい日々を過ごせているし……司はとても地盤の彼氏だと、思うぞ」

 

聖とのデートで、今後出費が増えることが予想される。

そのため、司はバイトを始めることにして。マンガの世界に入ってくるまでは、バイトしていたみたいですが……聖ちゃんグッズの為に使っていたものが、今では当人に貢げる、ということに幸せ感じてました。

テンションバグって女神様呼びしたりもする、オタクらしいオタクではあるけれど。付き合うようになって、照れて可愛い姿を見せてくれるように変わっていった聖ちゃんもしっかり愛してるから、いいんじゃないですかね……。

 

司のなんでもストレートに言ってくるのにあてられたのか、妹の凛恵あいてに聖ちゃんも惚気たりしてましたし。

勇一とメインヒロイン2人の攻防をみて「あーん、とか良いなぁ」ってなった司の為にやってくれるし。司のバイト先に他人との距離感の近いお姉さんがいて、嫉妬しちゃったり。

聖ちゃんも本当に司のこと好きで、見ててウキウキしますね。お幸せに、というほかない。

 

そうやって幸せな日々を過ごす中で、近く開かれる花火大会に一緒に行くことになった2人。

司は「これ漫画のイベントだな」とは気づいたものの……あれだけ好きだったはずの漫画の展開が、ほとんど思い出せなくなってしまっていることにも気が付いて。

彼の介入によって、メインヒロイン2人が原作追い抜いて告白した上での大攻勢に出てるのもあって、原作のルートから外れつつあるからなんですかね?

とあるイベントが間近に迫ったタイミングでは思い出したので、完全に消え去ったわけでもなさそうですけど、どうなるやら。」

 

少しずつ2人の恋人関係について知っている人が増えてきて、ほとんどは「宝物を独り占めにしたいから、内緒にしたい」という意向を汲んでくれてましたが。

祭り会場でクラスメイトと鉢合わせた時に、「付き合っていない」と司が言ったときに胸が痛んだ。親友のアドバイスで内緒にしたいけど、嘘をつきたいわけではないと気づいたことで、また司たちの関係が進展したの良かったですねぇ。

このラノベの主人公は司で、彼の恋人は聖ですけど。ラブコメ漫画のメインキャラである彼らの友人3人も要所で出番あるのがいい感じ。……バチバチやってる2人も面白いけど、勇一くんは早く決断してあげなー。

ラブコメ漫画に入ってしまったので、推しの負けヒロインを全力で幸せにする2

ico_grade6_3h
「東条院、私は大事な宝物を……誰にも見せずに自分だけのものにしたいタイプなんだ」

 

熱烈アプローチの末、見事付き合うことになった司と聖。

恥ずかしいからと関係は秘密にすることにはなっていましたが……月曜日とプラス一日、一緒に登校することにしてたり。

司のテンションが分かりやすかったりするしで、わりと早いうちに露呈するものかと思っていましたが。

原作ラブコメ漫画主人公の勇一君に、メインヒロイン2人が猛烈アプローチしてる構図を隣で繰り広げて、男子たちから殺気を集めてるからな……。

 

直近で球技大会が行われることになって。予期せず聖とお嬢様キャラの香織がバチバチやりあうことになってましたが。

司はまぁ、やる気満々な自分の彼女かっこよくて惚れる、もう惚れてたとか言っちゃうわけです。彼が惚気る度にしっかり照れてくれる聖ちゃん、本当にかわいいな……。

恋人関係なのを周知しないの、恥ずかしがってる部分もあるけど、大事なモノはそれに見合ったように、大事に抱え込みたいという聖ちゃんの想いも順調に育っているようで良いですねぇ。実に微笑ましい。

ラブコメ漫画に入ってしまったので、推しの負けヒロインを全力で幸せにする

ico_grade6_3h
そんな悲しい笑顔を、君にしてほしくない。

推しの幸せは、ヲタクの幸せだ。

君が幸せになれない物語を――俺は変えたい。

「好きだ」

 

『幼馴染お嬢様が邪魔をして、普通のラブコメができない』というラブコメ漫画が好きだった男子が、作中で主人公の親友キャラになってしまう話。

小説家になろうのジャンルでいうと、異世界転移に分類されてはいますね。事故にあって気付いたら漫画の世界に居た、という展開です。

漫画のストーリー骨子は、重本勇一という主人公が高校で知り合った藤瀬詩帆を好きになるが、幼馴染の東篠院香織はそれの邪魔をしていくがその裏には勇一への好意があって……。

という、2人のメインヒロインの中から主人公が誰を選ぶのか、という三角関係ラブコメではあるようです。

 

ただ、3人だけで物語が完結するはずもなく。勇一の親友であり本作主人公の転移先になった久村司だったり、司の妹の凛恵などもいるわけですが。

司がこのラブコメ漫画で最推しだったのは、2人のメインヒロインではなく。詩帆の親友であり、彼女を応援するために自分の恋心を封じてしまった嶋田聖ちゃんだった。

司が意識を取り戻したのが、聖にとってターニングポイントとなるシーンで……事故直後で意識が混濁して都合のいい夢を見てるんだと思った彼は、推しへのほとばしる恋心をアピールして。

 

夢だからこそ色々かなぐり捨てて積極的に出られたけど、実際には異世界転移してしまっているので、彼は司として生きていくことになるのですが。

寝て起きても状況が変わらず、その事実に気付いたときに大分焦ってたのは笑った。自分で蒔いた種だよ……。

まぁ司からの熱烈アプローチに照れまくってる聖ちゃんが可愛かったので、いい仕事をしたと言えるでしょう。

 

司が聖にアプローチを掛けたりしたりしたこともあって、作中の出来事にも少しずつ変化が生じていくことに。

原作漫画ではサブキャラの2人の恋路を描きつつ、原作のエピソードも描いていくことになるわけですが。司の介入によって、わりと序盤だったはずなのに司の知っている原作でもまだ起きていなかった「告白イベント」が発生して、勇一くんの周りもだいぶにぎやかになりそうですね。

下手すると壊れてしまっていたかもしれない関係が、いい形にまとまったとは思いますが。さて勇一君はどっちを選ぶんでしょうかねぇ。

お互いの親友が関わっていることもあって、司と聖は今後も3人の恋路を見ることになるでしょうし、続きが楽しみ。



なーんにもできないギャルが唯一できるコト

ico_grade6_2h

「すごいざっくり言うと……傷つく気がするんでお互いに」

「わ。真面目だ」

(略)

「やっぱりキミは、思ったとおりのひと」

 

主人公嵐山新太は、ネットを巡回して神絵師の絵を見るのが趣味のオタク高校生。

かわいい転校生の話題で盛り上がって、お近づきになりたいとか友人たちが言っている傍らで、容姿は一級品でも自分に扱いきれる相手じゃないと醒めた態度を取っていましたが。

……父の再婚によって、噂していた一ノ瀬涼風が彼の義妹になるっていうんですから運命的と言うかなんというか。

 

同居する当日に「妹出来るぞ!」って連絡してくる父も父だが、スケジュール的に新婚旅行いけるのココだけだから、と両親は仲良く出かけてしまって。

年頃の男女の初対面を子供たちにぶん投げたぞ、あの両親……。いやまぁ、ある種の信頼があったのだとは思いますが。

同居する以上家事を分担しようと思ったものの、涼風は何一つまともに出来ず……。

新太の負担ばっかり増えてるのでは……? とはなりましたが。実は涼風は、最近の新太が推している神絵師の一人であることが発覚して。

 

彼女のお願いを聞く対価として、新太が望むシチュエーションのイラストを描いてくれる、という条件を出されて頷いているのがオタクの悲しい性か……。

涼風、自分のイラストの弱点と言うか描き方についての難点も把握していて、「自分よりうまい人いっぱいいる」とか基本は趣味、とか言ってますが。案件を受けてるなら、それは趣味を超えて仕事に入ってると思うんですよ……。

 

才能が画に集約されすぎて普段はダメダメな涼風と、そんな彼女の義兄となった新太の他愛ない日常を描くラブコメ、その序章という感じではありましたね。

地の文が基本新太視点なんですが、ところどころやたら語り掛けてくる調子になってるのがくどいというか。最後、次回以降の伏線というかネタバレをいくつか提示されたんですけど、その畳みかけ方がざっくりしててなんだかなぁ、という気持ちにはなった。



クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった4

 ico_grade6_3

「……好きだよ」

「私だけ?」

「当たり前だろ。……俺にとっての『好き』は、海だけだ」

 

進級してクラス替えが行われたわけですが。

前原くんと朝凪さんは、クラスが分かれてしまうことになって。

恋人の自分は別なのに、親友の天海さんと前原君が同じクラスになってヤキモチ焼いてる朝凪さんは可愛かったですね。

彼氏とのメッセージのやり取りを新しいクラスメイトに見られて、そのことが縁で新しい友達が出来た朝凪さんサイドは、まぁ概ね平和だったんですが。

 

前原君のクラスの方には、遅刻常習犯で冷めた態度ばかり取る荒江渚と言う問題児がいて。

そんな渚とも距離を詰めようとする天海さんは人が出来てますが……。

渚、ずっととげとげくて攻撃的で、ひたすら空気を悪くしてくるキャラだったので、正直読んでいて気持ちよくはなかったですね。

ひとまずこの巻で渚の問題には区切りがついたでしょうし、正直しばらく大人しくしててほしいという気持ちがある。

 

前原君は、海と付き合い始めたこともあって少しずつ変化していて。

それは自己紹介のやり方だったり、クラスの人との付き合いかただったりするわけですが。恋人が出来て彼らの世界が広がった現れだとは思うんですが、もっと海とイチャイチャしてほしいなぁと思うんですよ。

そういう視点からすると、今回の終わり方は不穏でまた別の問題に直面して、イチャイチャ減るんじゃないかという懸念があります。



推しに熱愛疑惑出たから会社休んだ

ico_grade6_3

「いっつも、最初に言って欲しいことを後回しにする」

(略)

「それでも、すっごく、嬉しい」

 

人気アイドルグループのメンバー、桃花愛未を推している会社員の主人公。

そんな彼女に熱愛報道が出たことで、会社を休んでしまうくらいにはショックを受けたみたいですが。

その週刊誌報道の写真をよくよく見てみると、モザイクを掛けられた男が自分である可能性に気が付き、そこから財布を拾って渡してあげた少女の事とかを思い出したわけですが。

一般人である自分に何ができるわけでもなく、沈黙を選ぼうとした彼のSNSに謎のアカウントからメッセージが送られてきたりして、否応なく巻き込まれていくことになります。

 

アイドル事務所も無関係な一般人だと声明を出しましたが、縁が出来て直接話したアイドル桃花に言わせれば、古い体制のところで……。

活動を続けていく中で、どうしてもアンチが沸いて心がささくれ立つ出来事は多くあるけど、メンタルケアなどには手を裂いてくれなかった。

今までの積み重ねによって、彼女はアイドルを辞めたいと言い始めて……最推しの彼女からそういわれて、衝撃を受けながらも、彼女の意思を尊重したいと言えた主人公は偉い。

 

……それはそれとして、彼女の行動に迷いが見えた時には、『後悔しているんですか?』と問いかけたりするあたり、彼自身が自覚している通り、アドバイスを送ったけれど彼もまた迷ってるんだよなぁというのが伝わってくる。

アイドル桃花ではなく、本名の山本美依奈として再起することになって。主人公の新木もいろんな点で交流が続いていくことになって……。

距離を測りかねている2人の不器用な交流が微笑ましくて、穏やかな幸せに結びついてくれればと思わずにいられませんが。初手雑誌にすっぱ抜かれたところから始まってるし、微妙に不安材料はあるよなぁ、感。

マジカル★エクスプローラー エロゲの友人キャラに転生したけど、ゲーム知識使って自由に生きる7

ico_grade6_3

「大変かもしれない」

(略)

「でも、幸助なら解決できる」

 

アマテラス女学園で起きたトラブルについて毬乃が相談を受けて。

数少ない男性講師などに異変が起きなかったため、解決には男性の手がだと考えられたが……。場所が女学園なのもあるし、あまり大事にしたくないため、そのまま男性を招き入れるというわけにもいかず。

 

そこで提案されたのが、天使の秘術で女性化させるというウルトラCで。

ゲームにおいては、主人公の伊織と信頼関係を結んだ桜さんが実施して、彼が乗り込んでいくことになるみたいで。幸助はそれを知っていたから内心で笑っていましたが。

それだけだったら話し合いの場所に自分が招かれるはずがないと、早い段階で気付くべきでしたね……。

伊織を説得するために行った言葉を拾われて、反論封じられてましたし。もう少し頑張りましょう。

 

今回のイベントはメインルートに絡んでくるものではない、ギャグ特化のサブイベントでスルーすることもできる類のものではあったそうです。

話を聞いてイベントに察しをつけた時点で笑い始めてたので、そこまで深刻ではないとは思ってたんですが。

 

裏で動いてたのが邪神を崇拝する勢力だったのには驚きです。敵の狙っていたアイテム、持ってかれちゃってますしね……。

とは言えそれがなければないで生贄をささげて代用も出来るから、持っていかれるのも止むなしって判断は、悪くはないとも思いますが。

サブストーリーなのもあってか、ゲーム時代には現場で動いていた犯人の背景すべてが明らかになったわけじゃない、というのは不安材料ではありますね。

 

幸助たちが乗り込んだことで、無事に事件は解決。

悩みを抱えていた女子もいましたが、今回の件を通して成長できたのは何よりでした。

……特有の変なダンジョンに踏み込む羽目になったりとか、ドタバタもありましたけどね。

別の学院のエピソードを1冊でさらっとまとめて、次はツクヨミでのエピソードに戻ってくれそうなのもヨシ。
サブイベントも面白かったですけど、やっぱりメインストーリー進めてほしい気持ちがあるので。

何と言われようとも、僕はただの宮廷司書です。

ico_grade6_3

「……もし、失敗したら?」

「その時は、この首を差し出しましょう。それで足りないというのであれば、僕が持つ全てを差し出します」

 

王都ヴェロネーゼにある王立魔法図書館。地上20階建てという国内一の大きさを誇り、さらに地下には禁書も封じられていた。

シンプルに広く蔵書数が多いので、建物内での移動も大変だし蔵書数にみあった仕事量は膨大。貴重な書物を狙った襲撃もしばしばあるので撃退も仕事に含まれるし、禁書から出る瘴気に耐える必要もある。

そのせいで、現在司書として勤めているのは主人公のセレルただ一人だった。

 

……司書に乗っかる業務が多すぎるし、警備が必要なんだったら蔵書管理部門と警備部門で人員増やすなりするべきだろとか。瘴気放つ禁書の問題があるなら管理場所変えるわけにはいかないのか? みたいな疑問点は浮かびますが。

定期的に禁書に問題がないか確認する、という業務は司書らしいし敢えて遠ざける方が危ないのか。

通常利用の常連客もそこそこいるみたいなので、禁書区画に踏み込みさえしなければ問題はなさそうですし。

 

彼は平民出身であることや、所持する魔導書の位階が高くはないことなどで、一部貴族からは疎まれているようですが。

膨大な業務をさばき続けている実力は本物だし……それを一人でこなせる人材が、ただの司書であるはずもなく。

王女と個人的な親交もあるし、国王陛下ほか上層部からも信頼されてるから、何か隠してるのは確定してるんですよね……そもそも口絵バレしてますが。

 

ある日、そんな彼の下に王女の仲介である依頼が持ち込まれる。

それはベルナール公爵家の令嬢シオンを蝕んでいる病の治療方法を探してほしいというものだった。

図書館の蔵書ほとんどを読破しているセレルでも、すぐにはわからない謎の病。それに興味があったこともあり、依頼を受けたわけですが。

もちろんただの病であるはずもなく。彼は陰謀に巻き込まれ……物理的な障害だったら容易く蹴散らせるのは大きい。でも、彼まだ青いというか、知識量は膨大でも神算鬼謀を発揮するタイプではないんですよね。

敵に裏をかかれて窮地に陥ったりもしてましたが、最終的には乗り越えて生還したので何より。


プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
 新刊・既刊を問わず読んだタイミングで記事を作成しております。
 コメント歓迎。ただし悪質と判断したものは削除する場合があります。

メールアドレス
kimama.tyaka@ジーメール なにかご依頼等、特別連絡したい事柄はこちらにお願いします。
メッセージ
アーカイブ
カテゴリー
記事検索
最新コメント
  • ライブドアブログ