「……私、朔のこと好きかも」
疎遠になっていた葉月との仲を修復した華。
いまだに離婚して一般の会社に就職する夢を諦めてないみたいでしたけど。
……葉月の件で頼ったり、学校で実力披露したりしてるんだから、もう無理でしょ諦めよ? みたいな穏やかな気持ちで見守っていたんですが。
三光楼家の次期当主として指名されている雪笹が、華と朔を別れさせようと目論んで。
雪笹は困難な試練に臨んでいたため、しばらく都市を離れていて情報に疎かったのもあるでしょうけど。華が実力を示したあとに「落ちこぼれ」の噂を信じて手を出してくるのはなぁ、と思う部分とそれはそれとして赤点取りまくったからな……って気持ちとがあって、少しちょっかいかけるくらいは仕方ないかな、って気持ちもあります。
ただわざわざ竜の逆鱗に触れる必要はなかっただろう、とも思うんだよなぁ。
朔からも華からも一撃貰ってましたけど、そりゃそうだとしか言えない。
朔が、華と葉月を保護した後、彼女たちの兄であり無干渉であった兄の柳と交流し、兄弟姉妹の間で交流が足りてないと話し合いの席を設けてくれたのは良かったですね。
しっかりと華の事を大事にして、解決できる家族間の問題については穏当に片付けてくれてるし。バカやってる両親も、今回の一件でようやく区切りを迎えられたみたいですし、ホッとしましたね。