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「勝つために、惜しむものはありません。全力をもって嘘をつきましょう」

 

ようやっと虚構推理読みました……ノベルス版を。

新刊で出た当時に買って、魔境(積読の山)に消えてたんですよね。8年も行方不明にするな。

その間に講談社タイガから刊行されたし、コミカライズもアニメ化もされてるよ! なにしてるんだ。

 

片や幼少期にあやかしに連れさられ、彼らの神に祭り上げられた一眼一足の少女・岩永琴子。

片や脈々と継がれてきた狂気の集大成、あやかしの能力を歪に持たされた青年・桜川九郎。

彼らが事件を解決するオカルト要素が強いミステリー。

 

とは言え、主人公たちは探偵でもなければ、真実の信奉者でもなくて。

怪異が実在する世界で、自らも怪異に近しい存在として、妖怪たちのトラブルを解決する調停者のような存在。それ故に、彼女が求めるのは真実ではない。

 

というか、妖怪や幽霊に話を聞けるので、事件現場に地縛霊とか居れば真実とか一瞬で明らかになりますからね……

トラブルを解消できるのであれば、力技だって使うし、なんなら嘘だけで乗り切ってみせる。なるほど、『虚構推理』とは的確なタイトルです。

 

岩永がいいキャラしてて好きですね。九郎に懸想して、正面からぶつかっていく場面だったり、粘着な性質だったり。九郎の好みからは外れていて、けれど出会いから二年以上の時間を重ねた少女。

かなり変わっていて、わりとポンコツな部分も見えて、見ている分には楽しいです。

 

ある地方都市に広まった、スキャンダルの果てに死んだアイドルの亡霊が現れるという噂。

警察に目撃情報が寄せられ、信じられてこそ居ないが、何か裏がないかと気に懸けている人もいる。

都市伝説『鋼人七瀬』。噂として語られる怪異相手の解決方法は中々ユニークだと思いましたが……これ、アニメでどう表現するんだろ。