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しかしもちろん、ここでジェスを死なせるわけにはいかない。

〈さあジェス、最後の一勝負だ。死ぬ気で生きるぞ〉

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。

キャンペーン追加タイトルで、331日まで! ギリギリ滑り込んで読んだ。

まず遠坂あさぎ先生のイラストが可愛くていいですね。豚もいい感じにデフォルメされてて微笑ましく見える。中身がアレだけど。

 

主人公は豚レバーを生で食った後、腹痛を覚え視界が真っ暗になり……気が付いたら、異世界で豚になっていた。

そんな彼を保護してくれたのは、イェスマと呼ばれる心を読む力を持った種族の、心優しい少女だった。

名前をジェス。彼女は、名家の使用人として勤めていたが、種族の定めである旅に出る準備をしていて。

 

主人公は、縁もあってジェスの旅に同行する事に。

ジェスの目的地に、豚になってしまった彼を人間に戻す術があるかもしれない、と言う理由もありましたけど。

旅の途中で、イェスマと呼ばれる種族の扱いや、イェスマ狩りとかいう悪党の存在を知って。

 

危険が多い旅の中で、少しずつ知識や人の助けを得て、目的地に近づいていく様子は中々良かったですね。

イェスマ周りのこの世界の風習については、過去に起きた事件の影響があるとはいえ、今の子らにまで呪いを背負わせるようなものでいい気分はしませんでしたが。

王様の立場からすれば、そういう判断もありなんだろうなぁ、とは思いました。外野から見ている分にはどうにも歪に思えるので、いつか破綻しそうにも感じましたけど。

 

豚は豚であるがため、戦闘能力とかはほとんどないですけど。

頭を回して罠を察知したり、ジェスの為に身を張る覚悟を持って居たり、中々に格好いい豚でした。

……事件が起きていないパートだと、じっと足を見たりしてて、性癖に正直な部分もありましたが。割と好きなキャラでしたね。

エピローグで出された情報とかも、結構気になる感じだったので、機会を見つけてシリーズ追いたくなりました。