気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

超越者たちの物語

超越者たちの物語 Blade Blaze Online ―太陽を抱く蒼穹― 00~85

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「あたしたちのギルドは『碧落の光』! これから、あたし達がやりたい事をやり続けるためのギルドだ。ライが空を目指して、アマミツキが皆を見守って、白餡が動物と友達になって、ゆきねが創りたい物を創って――そんな皆を、あたしが導いてやる」
(略)
「変わっているのも大いに結構、皆あたしが見届けてやる。だから、皆あたしに……『碧落の光』について来い!」

1章:始まる世界とチュートリアル「00:プロローグ」から王都襲撃と輝きの空「85:巨人との激突」まで。 

超越者シリーズ、新作。
『聖女の唄う鎮魂歌』と同時連載中。
これは、過去作品と関連している要素が多い作品ですね。
『神代杏奈の怪異調査FILE』のキャラクターたちが出てきます。
また、『IMMORTAL BLOOD』 のキャラも出てきてますね。
過去作キャラの登場率が結構高いので、先に読んでいないとちょっとわかりにくい部分もあるんじゃないかなぁ。

世界初のVRゲーム、Blade Blaze Online。
それは「タカアマハラ」という謎のチームが作成した、現行の何世代も先を行く技術をつぎ込んで作られたゲームだった。
って、何やってるんですか。
あきらかにいづな達のことじゃないですか。
作中で杏奈も言っていますが、決して楽しんでもらいたいから、なんて理由でゲームを作る連中ではありません。
何を思ってゲームを作って、人を招いているのか。
その辺の謎もおいおい明らかになってほしいものです。

プロローグで、煉が杏奈たちとちょっとした賭けをして、このゲームの無料招待チケットを渡していましたが。
感想欄によれば、この時点で身動き取れないはずの煉がここで登場していたのは、分け身を下していたからだとか。
本気で何でもありだな、あいつら……

さて、過去作のキャラについてつい語ってしまいましたが。
今回の主人公は、このプロローグで煉と杏奈たちの賭けに巻き込まれ、結果としてチケットを手にした少年三久頼斗。
妹分の東雲ひなたと、姉貴分の六木光。
彼ら三人は、天涯孤独のみで、児童養護施設に預けられ、仲良くしていた三人だった。
光はすでに引き取られ、引き離されていたが、ゲーム内で再開し、他にも一風変わった仲間を集めギルドを作り、ゲームを楽しむ。
だが、そこは「タカアマハラ」が関与しているゲーム。楽しむだけなゲームのはずもなく。
魔王か女神か斬神か。誰かの手によって、情報が隠匿されているらしく、賢者――いづなの力を以てしても、情報を得ることができないとか。
なにやら怪しげな雰囲気が漂っていますが、彼らの過去に何があるのかも気になるところですね。

気になっている点もいくつかあります。
杏奈たちもギルドを結成し、「霊王」を探しているのはなぜなのか。
先輩のためってことですが・・・まぁ、これは市ヶ谷さんの魂に会うためとかその辺ですかね。
ただ、そうだとして、なんで攻略を急いでいるのかはわからないんですが。
ユニーククラスの発現は欠片持ちに対するものだとは思いますが・・・駄妹ことひなたになにもなかったのは解せない。あとは、ユニーククラスを発現しながら霊王が気にしていなかった、ゆきねの存在も気になります。

個人的に笑ったのは、「刻守」と「水魔」が最近イライラしているという点ですか。
それは煉において行かれたからですか・・・。うん、ミナだけ連れて離れてますからね。
八つ当たりされるプレイヤーはたまったもんじゃないですね。そもそも「タカアマハラ」のメンバーがレイドボスって時点で結構つらいものがあると思いますが。

ゲームの解説と、キャラの紹介とかがここまでの流れなので・・・最新話付近のイベントが終われば、色々と謎が明らかになっていくパートに移りますかね―。
楽しみに更新を待ちます。 

超越者たちの物語 聖女の唄う鎮魂歌 プロローグ~87

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「どんな人間だっていつかは死ぬ。そして死してこそ、唯一無二の安寧へと身を委ねる事ができる。“死”は平等だ。上層も下層も、契約者も傭兵もただの人間も、いずれは死ぬ」
(略)
「いずれはどんな人間にだって、救いは平等に訪れる。だからこそ、他人の区別なんか考えもしないだけだ」

超越者シリーズ最新作。
1章始まりのエチュード 「00プロローグ」から追憶のセレナーデ87「テッサリアの戦い」まで。

まぁ、同時に「Blade Blaze Online」 も連載しているのでペースは遅めですが。
超越者シリーズという事で話が進むと、「魔王」と「女神」という過去作品のキャラクターもちょっと出てきますが。
「Blade Blaze Online」 と比べると、その干渉の度合いは低いものとなっていますね。
煉がそのうちに含んだ世界の一つ、という事でしょう。

奈落の渦という人類滅ぼす災厄と、そこから出てくる黒い魔物。
この世界は、 「奈落の渦」によっていくつもの街が滅び、それでも生き残った人々がどうにか知恵と戦力を振り絞って、渦と戦う世界。
ただ、この世界は大分歪な構造をしている。
神霊と呼ばれる存在がいて、それと契約した人間、契約者が戦闘の軸となっているわけですが。
大きな力を持ち、実際に戦果を挙げているからこそ、非契約者を虐げる輩もいたりして。
おまけに、拠点となる都市は上層と下層に分かれていて、下層はスラムみたいな様相を成しているのに、上層では安穏と過ごしている連中がいたりする。
別の国に行くと契約者に頼らず魔物を打倒す方法を模索している国があったりするんですが。
 
主人公たちの起点となる場所が、そういった蔑視が根付いているっていうのがまた。
上位神霊と契約した、下層出身の少年ウルカ。
最上位の神霊ジュピターと契約した、上層出身のミラ。
人を切断することで興奮する、聖女の付き人アウル。
魔物を汚らわしいと断じ、魔王と女神を崇拝する最強の聖女リーゼファラス。
そして、戦いの中での死を求める、黒衣の傭兵カイン。 

超越者シリーズお約束の『欠片』持ちは下三人ですが、上の二人は常識人枠なのでどうにか抑えてもらいたいところ。あとは上位神霊との契約者という事で立場があったりするので、案外重要な役回りだったりしますし。
ミラもウルカも結構未熟なところがありますが、ゆがんでいながらも自分を曲げないカインたちに影響されて成長している部分もあります。
死生観を能力を核としているカインがキーパーソンとなるんでしょうけど。
まぁ、欠片持ちなんてどこかしら壊れているようなものですけど、カインはその中でも結構ぶっ飛んでいるように見えるので好きですよ。
死なない能力を発現し、死に場所を求めるという矛盾した行動をとる。
厳しい戦いの中で、死なずに笑い続けるカインの行動が 。現状「カインが死ぬ=反撃で相手も死ぬ」という恐ろしいコンボが決まっているのでまたすさまじいもので。

1章、始まりのエチュードは渦に対応するための作戦で、カインたち5人が出合うエピソード。
カインの回帰が使用されたりと、最初から大盤振る舞いな感じです。上位神霊との契約者がすごい力を持っているのに倒せない敵が出てくる時点で、この世界の人類割と詰んでる気がしますけど。
2章、交わる道のクインテット。主要5人が、高位の神霊ジュピターに目をつけられ私兵となる話。
カインが、特殊な場所で魔王と女神と面会するといった場面もありますが、次に向けた準備の話。
3章、炎舞うロンドは、私兵となって初めて派遣される話。契約者とは違う、技術によって魔物と戦っている国の基に赴き、渦と対峙することに。カインの力も大概ですが、それをものともしないリーゼファラスも流石。最強の聖女の看板は伊達じゃない。
というか、死なないカインと魔物嫌いのリーゼファラスと相対した敵が哀れに思えてくるレベル。圧倒的すぎて勝ち目ないし。

そして最新のエピソード、追憶のセレナーデ。
秘されていたカインの過去に迫る話ですし、過去渦にとらわれた都市を解放するために動く話でもあります。
流石に5人だけでは無理なので、他の上位契約者とかも集めての作戦ですが。
カインたちとは違う「欠片」もちが何やら動いているようですし、彼の能力がいったい何なのかも気になるところです。
過去を思い出したカインが雰囲気変わったり、一風変わった技に目覚めたりしてますが、周囲は敵だらけ。
さてどうやって打倒するのか、と思いますあが・・・群体だろうがなんだろうが、多分勝ち目ないからなぁ、哀れな敵です。
ミラやウルカとかの一応一般人枠というか、殺せば死ぬ方にどれだけ被害出せるかのみが渦の魔物の出しうる戦果っていうのが何とも言えない。 まぁ、それだけ精鋭を集めているってことですけどね。

超越者たちの物語 神代杏奈の怪異調査FILE

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「あの子を護る為に、協力してください」
「……ふふ」
(略)
「ようこそ、怪異調査部へ。優秀な部員を歓迎するよ、杏奈ちゃん」

現代日本を舞台にした作品ですね。
まぁ、「超越者たちの物語」と頭についている以上、他のシリーズとの絡みや、異質な要素っていうのも盛り込まれているんですけど。
同じ作者の「超越者たちの物語 IMMORTAL BLOOD」に登場している神代誠人の妹、神代杏奈とその友人たちの物語ですねー。
その関係で、ちまちまと「IMMORTAL BLOOD」のキャラが出てきたりしています。
まぁ、彼らが現代でその力を使うといろいろと大変なことになるので、アドバイスをしたりちょっと手助けをしたりと言った程度なんですけど。

杏奈とその友人たちが、学校にある調査部に属し、怪異について調べていく。
怪異っていうのは要するに学校の七不思議とかそういった都市伝説のことですね。
ただまぁ、彼ら彼女らが遭遇するのは、「実体を持った危険な怪異」だったりするわけで。

当初は、実体を持っても実害のない類だったらしいんですが杏奈たちが入部してからは結構危険度の高い話も持ち込まれたりするように。
たとえばそれは、『口裂け女』の亜種である『ひきこさん』。
突然出会い、対応を間違えると殺される類の怪異。
順当に学校の七不思議の調査をしたりもしていましたか。
害のないものでいえば、記述に対して返事が帰ってくる『日記帳』。
人の言葉を喋る猫の話なんて言うのもあります。 
そんな怪異に触れて危険な目にあいながら、彼らは自分たちの大切なものの為に行動する。

神代誠人の妹、神代杏奈。
その親友でいづなに剣を教わったりしている、篠澤姫乃。
杏奈たちを怪異調査部に引き込んだ、幼馴染で参謀じみた好青年、嶋谷賢司。
姫乃の兄で、妹をこよなく愛する馬鹿兄貴だけど、ムードメーカな篠澤友紀。
杏奈たちと幼馴染ではないものの、怪異調査部の部長として、多くの情報を提供し、また多くのものを背負っているテリア・スリュース。
総括では、テリアは裏主人公みたいなこと言われてましたしね。

『IMMORTAL BLOOD』が結構気に入っているので、そのキャラがあちこちに出てくるのが結構楽しかったです。
タイトルにある通り、杏奈が主人公ではあるんですけど、脇役でもあったといいますか。
怪異との戦闘でメインアタッカーやるのは姫乃ですし。
想い人はいても、届かぬものとして、振り切りますし。
ただ、物語の中心にはいたんだと思います。メインキャラクターの軸とでもいいますか。
誠人の妹として知識があるっていうのも、ポイントではあると書かれてましたけど。
確かに、この話は杏奈の視点だからこそ、だよなぁと思います。 
 
「IMMORTAL BLOOD」 のキャラについて理解がないと、ちょっとわかりにくい部分もあるかと思いますけど、そっちのシリーズが好きな自分としては、十分楽しめる作品でしたよ。

超越者たちの物語 Frosty Rain

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幸せを追い求めれば、誰かの幸せを奪うことになる。
何かを救おうとすれば、何かを切り捨てなければならくなる。
だからこそ、赦せないのだ。


小説家になろう掲載の作品。
完結済みで全81部。

巨大隕石が飛来し、ルーン能力と呼ばれる異能があふれた世界。
能力を得た人や動物によって、異世界のように混沌とした場所が、人の手によって秩序を取り戻す。
しかし、その安定した世界のなかで、秩序を求めず、己の道を突き進む青年がいた。

ルーン文字を絡めたファンタジーもの。
ちゃんと世界が創られていて、二つ名というかコードネームというかがあるんですが、それが北欧神話を絡めている。
格好良さげだから使った、とかそういう厨二感じゃなくて、元ネタをしっかりと活用している、安心感があります。

全体的な雰囲気は好きです。
ニヴルヘイムとして、目的を同じくして活動するガルムやスリス。
涼二を慕う緋織や、理想を貫く大神美汐などなど。
キャラクターが誰も彼も生き生きしているというか、譲れないものを持っていて、それのために戦っている感じが出ていて結構好きです。
ニーズホッグとの戦いでの夜月のあたりの話はちょっと唐突かなーとか思って、なんか役割はあるんだろうとは思っていたので、そこまででもなかったんですけど。
ま、細々と気になった箇所が無いとは言いませんが、最初に言った通り、全体的な流れ、雰囲気とかそういったものは好みです。

ただ、涼二が作者公認の筋金入りのシスコンすぎて・・・
それが原動力と行動力になって、物語に味を出していたように思うので、良い設定だったとは思います。
復讐に生きているっていうモチベーションは結構いいスタートだったと思うんですけど、まさか、あそこまでシスコンが侵攻していようとは。
個人的にそれを呑み込み切れなかったなぁ、という感じが。
シスコンってところ以外は涼二の判断力とか、結構好きなんですけど、全ての根幹にシスコンがあるからなぁ。
そしてシスコンが極まって超越しちゃうしなぁ。
酷い良いようだけど、間違ってはいない。

まぁ、総括すれば、普通に面白かったと思います。
ただ超絶シスコンがいただけで。

超越者たちの物語  IMMORTAL BLOOD

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それでは始めよう。
         自分勝手な神様の物語を。

あらすじ引用。
その日、九条煉は白い髪の少女とぶつかりかけた――― 最強の傭兵に拾われた少年と、最高の錬金術師に蘇生された少年。 創造の少女、刀鍛冶、転生者、霊媒師。様々な出会いを経ながら、彼らは神の掌の上で踊る。 果たして、身勝手な神の真意とは―――   

 
小説家になろう掲載の作品。
完結済みで、全196部。 

現代に生きていた少年少女たちが、ある神様の仕業によって、ファンタジーの世界に引きずり込まれる話。
その世界には、魔法があり、神がいて、それに対する邪神も存在する。
招かれた彼ら、彼女らは、最初は離れた別々の場所で、別の庇護者の元生活しているが、少しずつ道が重なり、出会い、目的を共にする仲間となっていく。

文章が合ったらしくて、一気に読みました。
キャラクターも世界観もよく作られていると感じました。
登場するキャラが多い分、視点をコロコロ入れ替えて群像劇みたいに演出していたのも中々いいですね。
それぞれの内心が描写されていたりするので、それぞれに好感もてますし。
味方の人数が多い分、敵側の描写が少なくなりがちという感じはしたので、そこは少し残念でしたけど。
現代から連れてこられた、主人公たち以外の同郷の相手とかが一体何して過ごしていたのか、とかは微妙に気になってたんですけどねー。
何となく唐突感があったのは否めない。

あと個人的に面白いと思ったのが、その構成と言いますか。
「小説家になろう」の文章って最初と最後に挨拶というか入れられるみたいなんですよね。
他の人の作品とかでも最後の部分に「これからどうなるんですかね(棒)」みたいなコメント入ってることもありましたし、アンケート取っている人もいたかな。
閑話休題。
で、この作品は最初とか最後とかに、その話の内容表現するような文章がつけられているんですよね。
冒頭のコメント引用した部分は、プロローグにつけられていた文章ですね。
最後まで読むと確かにそんな話でもあったのかなーとか思います。
クライマックスに入ってきた「180:絶望」の文章とか、初めて読んだとき、盛り上がってきたなぁ、と内心小躍りしてましたけど。
まぁ、そういう見せ方とか表現とかが、自分好みでした。
他の作品もちまちま追いかけてるんで、その内感想上げるかもしれませんねー。

作品の設定上、主人公たちがある地点を過ぎると揺らがなくなる、っていうのも中々。
最後の総括でもぶれないから書きやすかった的なこと書かれてましたけど。
迷ってうだうだしているってことが無く、自分の道を進んでいるっていうのは好感もてましたねー。

「超越者」シリーズとして、他の作品に繋がっているというか影響与えている部分もあるんですよね。
個人的にこういう続編に前のシリーズのキャラが出てきたり、その影が視えたりするっていう演出が好きなので、シリーズ全体通して楽しんでます。 
プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
 新刊・既刊を問わず読んだタイミングで記事を作成しております。
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