気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

越水ナオキ

Unnamed Memory8

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「さあ贖罪を始めましょう」

 

3943話を収録。

ティナーシャの魔力を使い、大陸全土に影響する魔法を行使しようとしたラナク。

彼がかつて使った禁呪で生まれた魔法湖……その際に用いた定義名もこの時明らかになるわけですが。

始まりに憐憫、2番目に嫉妬。3番目に否定、4番目に憧憬、5番目が憎悪。

暗黒時代に出来たトゥルダールの王族は、力によってえらばれた。王族として認められる力があったら、親元から連れてきて教育を受ける形になったわけですが。

ラナクはだから、はじめはそうやって連れてこられた年下の少女に憐憫を抱き……自分以上の才覚を示す少女に嫉妬し、否定したくなり、力を求めるようになり……最後には憎悪に満ちてあんな行いに至った、と解釈することが出来るわけです。

 

そしてその全てが明らかになったところで、ティナーシャが彼女の目的の為に動き出すわけです。

パシッと手を払いのけるシーン、実に良いですね。

……ラナクが魔法の眠りで400年を過ごし、長い年月を生きたことで精神的に不安定になっていると示した上で、断片的でもその400年をしっかり生きて来たティナーシャの在り方見せてくるの、重い……。

憎悪で動けなかった彼女が、100年で何とかそれを封じ込めて、塔を築いて達成者との交流をすることで、少しずつ人を好きになれたというの良いですよねぇ。

18Pのこれまでの達成者が階段の先に進んで行く中で、ティナーシャは階段に座って動かず……そもそも、ティナーシャの座っている隣の段から断絶を示すように欠けている、というのが魔女ティナーシャのこれまでの生を示してて、寂しさもありつつ良い画だなぁとも思います。

全てが終わった後、彼女が階段の先に進む描写もされているのまで合わせて好き。

 

ティナーシャの目的は、魔法湖に囚われたかつての民の魂の解放。

そのためにラナクの構成を組み替えて動けなくなっていたところを、オスカーが庇う構図は熱かったですね。

軍勢を滅ぼして調子に乗ったのかは知りませんが、オスカーを舐めたクスクルの魔法士長バルダロスがあっさり切り捨てられるのは痛快で好きです。

コミカライズでオスカーがラナクに最後の問いかけを投げた時、ラナクがどんな顔をしているのか描かれたのは味わい深かった。いろんな感情が入り混じってるのが伺える良い顔でしたね……。

 

そして全てが終わった後の、第42話の扉絵がよかったですねぇ。円柱に幼少期のティナーシャと、成長した彼女が背中合わせで座っている構図。本編のティナーシャが覚悟決めた目をしているのに対し、扉絵のティナーシャは幼少期は楽しそうだし、成長した方は穏やかな顔しているのが、抱えていた荷物を降ろせた安堵を感じてよい。

無事に帰ってこられて、その後オスカーに触れていいかと聞いて抱き着くくらいには愛着があるのに「婚約者という事になってる」と言われて「なんでだよ!」とツッコミ入れるのが実にティナーシャ……。

 

そして8巻最後のエピソードがルクレツィアの媚薬菓子事件なの、日常戻ってきたエピソードとして良かったですけど、温度差に笑った。

いや、好きな話なんですけどね。ルクレツィアがティナーシャに探してもらった指輪、いろんな感情がこもってるものだったわけですし。

Unnamed Memory7

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「親父殿 駆け引きは不要だ 俺は既に決めている」

「負ける気はないし 何かを手放すつもりはない」

 

3438話を収録。

帯文が「俺は花嫁(ティナーシャ)を取り戻す」なのが、オスカーの重さを感じて好き。

オスカーができる事をしている中で、ファルサスに2通の書状が届いて状況が動くことに。

一つは、タァイーリから。クスクルからの攻勢が激しいので救援要請。

内紛にどこまで手を出すべきか、という意見も出てましたが……同時に届いたクスクル側の手紙には、周辺の国に「クスクルに従属しろ」と宣言するもので。

更にクスクルに与したティナーシャによって、都市の住人が消失する事件まで起きて、アカーシアの剣士であるオスカーに魔女討伐の依頼まで合わせて持ち込まれることになったわけですが。

 

その上で、オスカーは諦めない道を選ぶの良いですよね。

彼の父であるケヴィンも息子を試すような物言いをして、決意が揺らがないのを確かめた上で、王位を譲ることを決めて。

……原作読んでいると、ここでケヴィンが零している「血筋かな」というの、彼も彼でファルサス王族なんだよなぁ……って思いが強くなるので地味だけど好きなセリフです。

 

タァイーリ、魔法士迫害をしているから魔法攻撃に弱いの、納得できる話ではありますが。大国が派遣した軍勢が、魔法士によって壊滅させられたというのは周辺国の意識を変えるのには十分で。

母が行方不明になった少年から、魔女を殺す気がないのかと詰められた時、「よく考えろ」と諭しつつ、自分の推測が間違っていたらその時は魔女を殺すというあたり、信じる部分と決断して切り捨てる部分の線引きがハッキリしてますよねぇ、オスカー。あまりにも王族として覚悟が決まってる。

 

この大陸にいる「魔女はなぜ魔女なのか」。つまり長く生きている高魔力持ちはなぜ全て女なのか、という問いかけなんですが……男は魔力的には不安定で、長く生きるのには向かない、という話で。

理想を語るラナクが精神に影響を受けているというのが、もう怖くてしょうがないよな……。

 

オスカーとティナーシャそれぞれの覚悟の決まり方を見ると、タァイーリのルスト王子とか魔法士排除を謳う国に育ち、常識を揺るがすティナーシャの言葉を全て否定しないあたり素質は感じますが……。

ティナーシャを完全に信じたわけでもなく迷いの中にある中で、援軍要請しておきながらティナーシャの言葉に従ってのらりくらりと誤魔化してたの、悪手だよなぁ……としみじみ思いました。

なんならティナーシャ達との戦いに発展しそうになった時、ティナーシャを逃がそうとオスカーに切りかかってましたが、王子が要請に従ってきた他国の王に切りかかるとか国際問題待ったなしでは……。

オスカーも招待無しで王子の私室に踏み込んだりしてますが、釣り合わんだろ感が強い。

 

とは言え、ルクレツィアも言っていましたが、ティナーシャにとって重要なタイミングでオスカーが居あわせたのは運命的ですよねぇ。

色んな思惑がまじりあった結果、ラナクが新しい秩序を作ろうとする瞬間にオスカー達は間に合ったわけですし。

あとは表紙絵になっているティナーシャが白い花嫁衣裳来てて、扉絵で黒いドレス来てるのどちらも似合ってて良かったですね。

Unnamed Memory6

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「だからこそ俺が手を伸ばす

 俺が立ち止まっていては永遠にあいつに届かない」

 

内部に入り込んでいたミラリス。

その目的は宝物庫に収められた宝玉であったわけですが。

ティナーシャに捕捉された状況でそんな強奪劇が成功するはずもなく。それでも魂すら魔力に変換して抗おうとしたわけですが……失敗。

ただ、ミラリスが最後にティナーシャへ「女王候補者さま」だったり、「妄執との再会」だったりと彼女が引っ掛かりを覚える発言を残していったわけです。

 

その宝玉はオスカーの亡き母が持ち込んできたものだそうですが、オスカーの父である国王の口は重く。

ティナーシャは気になるから心当たりにあたることも考慮してましたが……ルクレツィア以上に厄介だと称する相手なために、即行動というわけにもいかず。

色々と刺激されて迷いが生じているようなティナーシャ相手に「好かれている自覚を持て」と宣言して、アピールしていくんだからオスカーが強いなぁ。

 

31話のティナーシャファッションショー、実に良いですよね!

ティナーシャ自身が頼んでいたものは彼女らしいシンプルさで動きやすさも考慮してそうなのが性格でますよね。

そのあとのシルヴィア、三パターンも選んでるの本気すぎて笑う。ティナーシャの目が泳いでるのも笑えますけど。シルヴィアセレクションだと見開き左のページに載っている奴が特に好きです。

オスカーが選ぶのは式典用なのもあって豪奢でティナーシャに似合ってるのが好き。

 

その次の話で、解呪シーンが見られたのも嬉しいポイント。初出の詠唱では……?

強力な祝福を掛けられていたオスカーに対し、同じ個所に呪いをぶつけることで相殺するという解決方法を見出してるのは凄い。

実際、それを聞いてから詠唱を聞くと呪ってそうだもんな……。

順調に解呪が出来たかと思ったタイミングで、ティナーシャが探し求めていた過去が追い付いてくるんだから悪魔的というか。

オスカーもこれまでの経験でより逞しくなっていて、必要な仕事を片付けた後ルクレツィアに会いに行こうとしているあたり、行動力あって良いですよね。

Unnamed Memory5

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「お前は俺が他の選択肢を持てるように気を回してくれているようだが そんなものに意味はない」

「選択肢が一でも百でも千でも 俺は必ずお前を選ぶ」

 

表紙イラストが良い! この衣装好きだなぁ……。
不快なクスクルの使者の来訪後、ティナーシャはオスカーに修行をつけることに。

距離を取って魔法を使われるとオスカーでもさすがに厳しいようで……最終的には魔法の核を見抜くのに成功。それを会得したのが魔法士殺しのアカーシア持ちだというのが、末恐ろしくはあります。

 

今回収録の最初のエピソードから、ティナーシャは自身が魔女だからと一線を引き、オスカーには偏見無く選択肢の中から未来を選んで欲しいと思っていて。

一方のオスカーは、彼なりに既に決めているものがあって……そこを軽んじられたことで、少し暴走気味な反応を見せて。

 

このあたり、好きな部分と苦手な部分とが多いエピソードでもあるんですよねぇ。

苦手部分で言うとティナーシャは選択肢を与えようとしているけど、その実オスカーを見ていないし。オスカーの父エドガーも、息子を叱る一幕がありますが「すべきことをしてくれてるんだから、お前も向き合え」というの、どの口で感はある。

オスカーも勝手に話が進んでいくのに苛立って、特訓でラルス叩きのめしたり、ティナーシャのトラウマ刺激する行動をとってしまったりと、みんな微妙に選択を誤っている感じがどうにも引っかかる。

 

でもそれは、いつも完璧な選択を出来るわけでもないという彼らの人間らしさの証明でもあるので、好ましさを感じる部分もあるんですよねぇ。

原作知っているとルクレツィアも「魔女らしい魔女」だとは思うんですが、今回ティナーシャに「魔女である前にひとりの人間」と良い助言してくれてるので、地味に一番株上げてるかもしれない。

あとこのすれ違いの中だからこそ、オスカーの最短&最少人数の塔攻略記録が樹立していて、あのエピソードめっちゃ好きなので……あれ読めるなら多少ギクシャクしても「ヨシ!」って言うかな……。

そしてオスカーが彼のスタンスを明言してくれたのも、結構好きですねぇ。

Unnamed Memory4

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「俺に…お前を殺させるな」

「あれは私じゃありません」

「それでもだ」

 

「森の見る夢14」と「形に命を吹き込む13」を収録。

ティナーシャが魔女と周知されてからも、彼女はなんだかんだ変わらず城での日常を送っていたようです。

1P目の講義受けてる時の目が小さく描かれてるティナーシャ好き。布の展示会も1コマだけですけど大き目に取ってくれてたので良かった。ティナーシャが困惑してる傍らシルヴィアが生き生きしてて良い。奥にしっかりオスカー居るし。

 

そんなある日、塔の魔法具を点検するため数日ティナーシャが留守にすることになって。

その隙を縫って危ない地域に踏み込んでいくんだから、オスカーはちょっと反省してもらって……。

「なるべく守る キリッ」ってやってるシーンはおふざけ交じりですけど、その後陳情書をみて「なるべくな」って言うシーンでは目が真剣になってる切り替えをコミカライズの絵付きで見れたのは良かったですけど。

 

確かに調査は必要だったでしょうけど、王太子自ら危険地域に踏み込むんじゃないよ……。

ティナーシャにバレないように試みてた主に、「いっそばれちゃえ」と言えるラザルが面白い。

調査に行った先でヤバいものみつけてたし、派遣する人員は選ばないといけなかったでしょうけど。

問題を解決したと思ったら新たな魔女ルクレツィアと遭遇するんだから、もう……呪いをかけてきた魔女を含めれば、これで5人いる魔女のうち3人と出会ってるんですから引きが強い。

ティナーシャが子守歌を歌ってるところや、幻影の彼女が満面の笑みを浮かべるシーンとかは好きです。

 

ここでルクレツィアと縁が出来て、彼女がティナーシャを気にかけているから、呪いの解析のヒントが得られたりもするので、割と得はしてるんですけどティナーシャが頭を抱えるのも分からないではない。

その後にクスクルの使者が来て彼女の傷えぐってくるんだもんなぁ……必要なエピソードだけど辛い。だからってわけでもないでしょうが使者カガルが、登場した巻で速攻退場したのはちょっと胸がスッとしました。

Unnamed Memory3

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「貴方が私の契約者で 私が貴方の守護者である限り」

「私はどこへ行っても何をしてても 必ず貴方のところに戻ります」

 

ついに発売された『Unnamed Memory』コミカライズ第3弾!

今回は魔法湖でのエピソード「湖の畔」37と、第16話「馬鹿王」を収録。

結界を維持しつつ剣を振るい、他の援護をする余裕まであるティナーシャ本当に強いんだなぁとしみじみ。

でも本領はやっぱり魔法なんですよねぇ。オスカー帰還後の一掃が、見開きで派手にやってくれてカッコよかった。

 

今回も要所で可愛いんですよね、ティナーシャ。

「逃げられた」って舌出してるコマとか、余計な事言われて「あの魔法士…」ってなってるコマのかまぼこみたいな目とか好き。

「どんだけフサフサなんだ」の疲れたような顔とかも良いし、あとはやっぱり15話で目覚めたシーン、これまでも可愛かったり綺麗だったりしたんですけど、なんかより美人になった感じがしていいですよね。

 

オスカーが叩きだされた場面を見てたシルヴィアが目を細めて、頭に手を置いてるコマもなんか可愛くて好き。好きなコマしかないな……。

15話はあくびしてたり、ぺって魔石をオスカーにあげたり、その後ティナーシャのとこへ飛んでいって喉をなでられてたりするナークが可愛いシーンも多かった。

 

後はオスカーが魔女との距離を感じて「ただ届かないということだけがわかるだけだ」のコマも良いですよねぇ。ティナーシャが塔の螺旋階段の上に居て、オスカーは下から見上げている。

そしてティナーシャの座ってる部分は断絶を現すように、周囲が崩れているし……第15話でも描かれてましたが、彼女より上の場所には「彼女を通り過ぎていったかつての契約者達」の影があるんですよ!!

青き月の魔女としての彼女を現すのに、必要十分条件を満たしててあまりにもエモい。オマケに15話では、12話時点で下に居たオスカーがティナーシャの元までたどり着いてるっていうのもまたいいなぁ。味わい深い。


Unnamed Memory2

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「…私は 貴方以外を守る義務はないです」

「そんなことは承知している」

 

6話~10話までを収録したコミカライズ2巻。

夜の透明編全部と、湖の畔12までが描かれているわけですが。宮廷魔法師姿だったり、剣の特訓に参加するために動きやすい服+髪をまとめたスタイルだったり。完全武装状態だったり、服装が変化してるティナーシャが本当に可愛くて、コミカライズ最高って感じですね!

8話とか日中は白い服着てたっぽいのに、夜犯人を追及しに行く場面では、何度か出てる黒服に着替えてるのは、やっぱり闇に紛れたかったからなんだろうか……。

 

宮廷魔法師の仕事を受ける場所で、わーわー言い合いして「いつものやつだ」「お気に入りなんでしょうな」と受け止めてる周囲のモブ魔法師たちが笑えて好き。

他にも、媚薬盛られた後「何?」って言ってるとき目が暗くなって呆れた風味だしてるのとか、「私に魔法薬は効かないんですよ!」の吹き出しに描かれた「バカ!!」とかティナーシャの表情、オスカーと一緒にいるとコロコロ変わるので本当見ていて楽しいですよね。

 

でも、そうやってふざけているのも彼らの素ではあるけれど。どちらも王太子と魔女という力ある者として、相応しい振る舞いもちゃんと出来るというか。

覚悟を決めて進むときの表情とかもあるので、そういう描き分けがされてるように思えてとてもいいですねー。

巻末には書き下ろしSSで「魔女の横顔」が収録されてます。オスカーとティナーシャのやりとり、楽しいですよ。

Unnamed Memoryコミカライズ7話 感想

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電撃大王掲載、『Unnamed Memory』コミカライズ感想です!

◇第7話「夜の透明2

夜、オスカーが私室で書類を眺めていると、ティナーシャが来訪。

表から来ると噂が激しくなるから、と飛んで窓からやってくるあたり規格外です。

扉絵の窓からふわーっと入ってくる絵が好き。

 

オスカーが見ていたのは、ティナーシャに頼まれていた案件だそうで。

先のアイテア祝祭において殺された魔法士テミス。彼が殺されたのはあ、愛憎のもつれなんかではなく、何か理由があったのでは、と言うことで。

彼の研究内容について知りたかったそうです。極秘のものまでティナーシャに見せる辺りオスカーは彼女を信用してるんですね。まぁ、契約期間中はわざわざ害そうとはしないでしょうし。

 

ティナーシャが見た、別の不審な魔法士についても情報共有されましたが。

創作して事情を問い詰めた後、無関係だったらあとで記憶を消しておくとか言う当たりがとっても魔女……。

会話中にオスカーが部屋の水差しから水を飲んだ所、妙な甘さを感じたとかで。

 

それまでは饒舌だった彼が、口数が減っていき真顔になって。ティナーシャを追い返そうとしますが、逆に詰問されて。

「何を飲んだ? 答えろ」とコマとか、そのひとつ前とか、彼女の目が暗く沈んでて容赦しないぞってのが見えて良い……。

 

で、近づいてきたからオスカーが行動を起こすわけですが。「例のシーン」が、それまで背景も描き込まれてたのに、まっさらになるのがそれだけの衝撃的な場面だ、と言う演出になってるのが好き。

盛られた薬の正体について打ち明けた個まで、ティナーシャを凝視してるコマ、注目してる場所がアップになって生々しい……。目が点になってるティナーシャ可愛かったです。

薬が効いてる間は結構精神的に負荷かかってたっぽいのに、解呪してもらった後にしれっと「お前に媚薬が効いても俺は止めないぞ」と言える辺りがオスカーだよな……強い。

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「ならば私は貴方の守護者として塔を下りましょう」

「今日から一年間 貴方が私の契約者です」

 

私の最押しライトノベル、『Unnamed Memory』のコミカライズです。

好きな小説が書籍化して。それに好きなテイストで挿絵がついただけでも嬉しいのに、好ましい漫画連載まで始まって、言葉にできないくらい幸福を感じている。

 

呪いを受けた王太子オスカーが、試練を乗り越えた末に魔女に解呪を依頼するお話です。

画が付くと、青き月の魔女が住まう塔の高さが映えますね。雲がかかって頂上見えないんですが。

この中にあるいくつもの試練を、オスカーは実質一人で乗り越えていくんだからお見事です。

コミック用に描写が圧縮されたり、一部変更されたりしてます。ただ、古宮先生の監修が入ってるので自然に読めるので、もう本当にたくさんの人に読んでほしい。

 

小説版でもティナーシャが自然に浮遊の魔術を使う、と言う描写はありましたけど。

コミカライズされて、実際に浮いてる姿を見るととても可愛いんですよ! 特に2話で祭りを楽しみにしてくるくるしてる場面とか、とっても良いと思います。

3話で実際に祭りを満喫してるシーンも挿入されてるんですよねぇ……。

 

オスカーに求婚された時とか、城を抜け出してると聞いた時とかに見せる表情とか、全員の記憶いじって解決しそうな気がすると見抜かれて「心を読むな!」してるシーンとか。メイン二人の表情がコロコロ変わるので楽しいです。

 

あとはリトラとかラザルやメレディナみたいに、書籍版で挿絵がつかなかったキャラの容姿見られるのはポイント高いですね。

1巻では「繰り返し触れられる過去」が終わる場面までが描かれていますよー。オススメです。

UMコミカライズ感想

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電撃大王のUMコミカライズ感想!
表紙+シールカレンダーの付録付きで、メロンブックスさんで紙版を購入すると表紙絵のクリアファイル特典も付きますよ。オススメ!!

◇第6話 夜の透明1

冒頭からティナーシャがふわふわしてます。
本当にここまで、登場したシーンでほとんど浮いてるな……。
彼女に報告をしている猫の使い魔も可愛くて好き。

そして、始まりましたよ「夜の透明」。
このエピソード、好きなんですよねぇ。書籍化する前にも、よく読み返してました。
オスカーの父親がまだコミカライズに登場してない(正確には、魔女に呪いを受ける過去の1コマには出てる)のに、外戚の困ったおっさんは登場してきたのが、地味にツボです。

宮廷魔法士向けの仕事を張りだす掲示板の前で、ワイワイやりとりをしているオスカーとティナーシャ。
背景のモブ魔法士たちから「お気に入りなんでしょうな」とか「いつものやつだ…」と思われてるのが面白すぎるな。
王太子は普通宮廷魔法士の仕事探しの場には来ないでしょう。
……まぁそもそもオスカーは普通じゃないからな……。
だって、帰ってきたものが居ない魔女の塔に王太子が供を一人だけ連れて挑んだりもしませんけど。

そして今回の目玉は、剣の訓練に参加するティナーシャ。
髪をまとめて動きやすい服装になってるのが新鮮でいいですねぇ。
魔法を使うだけじゃなくて、剣も出来るとか、長く生きていた経験を感じさせる。

将軍職のアルスを驚かせるくらいの腕はあるみたいですし。
「彼女はいったい何者なんだ……」という疑いの目を向けている場面が、ティナーシャの後ろ姿というのも良いですよね。
窺い知ることが出来ない、陰りを感じていいんですよね……。

講義シーンも地味に好き。
ラブハプニング公爵(違う)が、登場シーン少ないのに面倒臭い人ってイメージをぶつけてくるのが強いんだよなぁ。
老魔法士が暗躍してるのも描かれてますが、いやぁ、マジに怪しいなあの老人。
よくアレの手を取ろうと思ったな、と感心してしまう。

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
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