気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

転生王女と天才令嬢の魔法革命

転生王女と天才令嬢の魔法革命5

ico_grade6_4

「ダメですよ、そんな可愛い顔ばっかしてたら。――虐めたくなるじゃないですか」

「い、今、虐めたくなるって言った! ちゃんと聞いたからね、この意地悪!」

「気のせいじゃないですか? ほら、行きましょうか、アニス」

 

即位を果たしたユフィと、その傍にあるアニスたち。

アニスの魔学と魔導具は先進的だけど、劇薬の類だから広める為に準備時間を取りたいとのこと。

しばらくお休みだけど、夜会への参加なんかはすることになって。魔学の成果をみた若手には好意的な人も多くて。アニスが苦手分野ながら頑張ってたのは良し。

 

そこでユフィの弟と出会って、まだ若く姉との関係の変化に飲みこみがたいものを感じていたみたいで。

ユフィに幸せになってほしいから、と彼の意見を聞きたくて踏み込んでいく辺りは、彼女自身の失敗が背景にはあるよなぁ……と思っていたら、5巻後半でアルとも対峙する事になるんだから、意図的だったんでしょう。

 

東部への視察を、ユフィとの新婚旅行みたいじゃない?! と内心ドキドキしてるアニスが可愛いし、実際イチャイチャしてくれるので栄養満点! って感じで良かった。

恋人としてのアニスたちの関係は甘く蕩けるようですけど、別に常時恋愛に意識割いてるわけでもなくて。

魔物と対峙したときに、女王と王女のコンビで撃退してるあたり戦闘方面でのスペックが相変わらず凄いというか。実力的な意味では護衛いらなそうですね……王族として、形式とか大事ですが。

 

そして東部地方は、アルが送り込まれた地域でもあって……。

彼はそこでリカントという獣耳と尻尾をもった種族の少女、アクリルを保護していて。パレッティア王国とは違う地域から来た彼女は、この国の事も知らず……だからこそ、罪人としてきた王子としてではなく、アル自身を見てくれたのが良かった。

パレッティア王国の関係者では、言葉にしがたい部分をハッキリと口にして、アニスとアルの関係改善につなげてくれた部分は認めたいところですが。アルの事ばっかり見て、アニスの事をないがしろにする彼女、好きだけど嫌いだわぁ。

「どうしてお前まで傷つけられたような顔をしているのか」じゃないんだよ!! まぁ、アニスはなんだかんだ彼女の事気に入ったようですけどね。
アルは相変わらずの性格しているみたいですけど。原点を見つめ直したことで、アニスやユフィとの関係も変わったというか。今回この3人が話したことで、より良い未来への道筋が開かれたようで今後に期待したいところですね。
……アクリルがもたらした情報とか、どうにも不穏な気配もありますけども。

転生王女と天才令嬢の魔法革命4

 ico_grade6_4

「――私たちが受け継いできたものはこんなに素敵なんだって後世に伝えるために。戦うためだった力を人の癒しや楽しみに出来れば、それは幸せなことだと思いますから」

 

精霊契約を果たすことで、第二王女として迎え入れられることになったユフィ。

女王になるべくユフィが政治方面で奮闘する一方で、アニスは魔学の発展のため新たな可能性を模索していくことになります。

公人としても協力関係にある二人ですけど、聖霊契約者になったユフィの食事はアニスの魔力と言う事で、一緒に寝る機会が増えてたりして、私人の関係も濃密になっててとても良い。そうそう、これが読みたかったと言う感じ。

食事と言う理由を得たユフィが、アニスにもうアピールしてアニスの方がたじたじになってるの、新鮮でいいですね。イリアからは随分とヘタレたとか言われてましたけども。

 

今後、魔学を広めていくにあたってアニスの考えを理解できる人が多い方が良いだろう、と助手と護衛などを兼ねた人材を推薦されることになって。

冒険者時代にアニスと知り合っていた男子や、魔法の才能が乏しくアニスの魔学に光を見た少女だったり、しっかり見極められてるなぁと言う感じ。

実際、アニスの発明品を認めてくれていたり、新しく開発する時いいアイデアをくれたり。

情報収集のため、溝のある魔法省の図書館に赴いた時に、隔意のある対応されたことに憤ってくれたり、新しいキャラでしたけど味方と信じられるのがとても良かった。

 

魔法省側もトップが問題を起こしたため代理を置いて過ごしている状況であること。

新たに聖霊契約者が誕生したことで明らかになった、精霊信仰の真実が衝撃的だった事など。いろんな事情が重なって不安定な状態だから、今アニスに来てもらうのは望ましくない、と言われてしまうんですよね……。

相手の事情も分からなくはないけど、どうしたってアニスに感情移入するので「いつまで貴方達に否定されなきゃいけないの?」という言葉が重くて仕方がなかった。

 

外野のミゲルって新キャラは、どっちも正しさと同じくらいの間違いがあって、見限りあった関係だから不毛だ、と言ってますがそれはそうなんですよね。

……伝聞とは言えアニスの事情を知って、どっちの味方にもならない選択をしてる、彼みたいな人材も貴重ではあるんですよね。アニスやユフィのイエスマンばっかりになっても良くないですから。

それはそれとして、アニスを「結果を出すにしても人を見限りすぎた」って評価は、正しくて、そうさせたのはそっち側だがー!? みたいな気分にもある。

まぁ、これを言い続けると永遠に解決しないので、許せるわけではないけどやり直すって選択をしたアニスを尊重したいですね。

 

歩み寄った結果、新しい可能性を示すことも出来たみたいですし。まだまだ粗削りではあるけれど、結果は出たので未来に期待できる。

イリアとレイニの関係も進展して、どんどん変わっていくけどそれが良い方向への変化なので読んでいてとても楽しかったです。

転生王女と天才令嬢の魔法革命3

 ico_grade6_4

「――貴方が、私にとって世界で一番の“魔法使い”です。だから胸を張ってください」

 

王子がヴァンパイア化して、国を継がせるわけにはいかなくなってしまった。

そうなると現王の子供はアニスしかおらず……彼女がかつて放棄した王位継承権を戻し、教育を施すことで女王にする方向で上層部は動きだします。

仕方のないことだ、とアニスも受け入れてそれに向けて動き始めますが……。

 

アニスを良く知る人々からすれば不安があった。

魔学を編み出したように、アニスの能力は確かで、王としての仕事をこなすことは出来るだろう。

能力的には問題ない。けれど、彼女の性質的に王が向いているとは言い難い。

オマケにそもそも彼女が魔学を志すきっかけとなった通り、魔法使いが作り今も貴族として存在するパレッティア王国で、魔法が使えない彼女は異質であって、アニスが王になったらどうしたって国は揺れる。

 

ユフィは公爵家令嬢としての立場では、アニスに王になってもらう選択は納得できる。

でも、彼女の傍に居続けた私人としての彼女は、「王になった彼女が幸せになれるか」と聞かれた時に、答えることができなかった。

「アニスに王になってほしくない」と願うようになった彼女は、母に相談したり父に思いの丈をぶつけたりして、自分に出来る方法を探っていきますが。

……そんな彼女だからこそ到達できる場所があり、選択肢を増やすことが出来たのは運命的と言っていいでしょう。

 

アニスが普段のふざけた振る舞いの裏で、前世の記憶もちであり王女として相応しい振る舞いが出来ない自分の事を責めていたのが、国王と王妃にも伝わることになって。

現国王も即位の際にクーデターがあって国が荒れた時期であり、困難も多かったのもある中で、間違いもあったけれどアニスをしっかりと受け止めてくれる両親で良かったなぁと思えました。

それでも。ユフィが選択肢を増やしてくれたとしても。ただそれを受け入れることは出来なくて、2人で決闘することになったりもしてましたが。

最後には収まるところに収まって何よりでした。秘密も打ち明けて、隠し事もなくして。百合として糖度上がってきたな……いいぞもっとやれ。

転生王女と天才令嬢の魔法革命1

ico_grade6_3h

「さてユフィリア嬢行こうか! 私が攫ってあげる!」

 

魔法が存在する世界に転生した主人公。王女として覚醒した彼女には魔法の才能が無く……それでも空を飛びたいだとか願いを叶える為に努力を惜しまなかった。

魔法科楽という独自の研究によって、便利な魔法具だとかを作ってますけど。魔女箒みたいな趣味に走ったのも作ってて、キテレツ王女と呼ばれてるのもまぁあながち間違ってはない。

 

でも、善性の人ではあるんですよねぇ。弟によって今まさに婚約破棄を突き付けられ、涙を浮かべた少女を救おうとするくらいには。

その手段が「攫う」だったのはアレですが……その足で王と令嬢の父親に話を通しに行ったり、名誉回復のための方法を立案したり、なんだかんだベターな道を選んでる感じもします。

ユフィを運んでるとき「軽い 柔らかい あったかい」とか思ってるのも本当なので、なんだろうメリハリが効いてるというか温度差が激しいというのもありますけど。

 

「ユフィリア嬢を攫ってまいりました!」のシーンでアニスが本当に生き生きとして……その後国王は憤慨してるのに、ユフィの父親であるグランツ公は諦めてお茶飲んでるコマも含めて笑えました。

魔学解説パートはアニスの説明の口調が微妙に合わないなぁとかあるんですが、全体的にはアニスの熱量も好ましい範疇ですし、ユフィは可愛いしで好きな作品ですねー。

電子版購入しましたが、カバー裏のイラストも収録されてて良かった。アンケートとったらしいコスプレイラストだったんですけど、ノリノリのアニスと照れてるユフィとが正確でてて好き。


転生王女と天才令嬢の魔法革命2

ico_grade6_3h
「それは……凄く残念だけど。それでも私は今の自分がそんなに嫌いじゃない。私だから見えるものもあると思ってるし、私だから生み出せたものもある。それは誰かに譲れることじゃないから」

転生王女のアニス。
魔法大国の王女でありながら、適性が全くなく、魔学という新しい分野を開拓している才人。
まぁ、常識外れの言動もままあるのでキテレツ王女呼ばわりされているわけですが。
王位継承権は放棄しようとも、王族としての立場も捨てたわけではなく。
時には矜持を示してくれる彼女は、中々に眩しい。
ただまぁ、強烈なのも確かで、例えるなら太陽ですね。
輝かしく眩い、熱量の塊のような少女なので。

そんな彼女だからこそ、切り開けた領域があるし、彼女が救った人だって少なからずいます。
1巻で保護したユフィリア以外にも、あちこちに影響を与えているようですし。
けれど、光があれば影がある。
彼女の輝きを疎ましく思う勢力も当然いますし、彼女によって傷付いた人だって、また居るのだ。
1巻ではアニスフィアの良い影響を中心に描いたものの、今回は、『良い』ものばかりで世界は回らないと、暗部を突き付けてくるような感じ。

まぁ、興味ある事柄に関しては暴走しがちだし、目標が決まると即行動と言う気持ちの良い部分は変わりはないです。
アニスと共同研究経験のある新キャラも出てきましたが、犬猿の仲ながら理解しあっている、なかなか面白い令嬢だったので、また登場してくれると嬉しいですねー。
きさらぎゆり先生のイラストも可愛いので、いい感じの書籍化だと思います。コミカライズも決定したようですし、頑張ってほしい所。


転生王女と天才令嬢の魔法革命

ico_grade6_3

「……それはそうだが、どうした? なんだか凄く嫌な予感がするのだが」

「このアニスフィア、名案がございます!」

 

五歳の時に、前世の記憶を取り戻した王女アニスフィア。

魔法がある世界で、それを使いたいと願ったものの、彼女には魔法が扱えなかった。

それでも挫折せず独自の理論を構築し、彼女でも扱える魔法のような効果を発揮する道具、魔道具を開発した。

その実験に際して生傷が絶えなかったり、普通の王族とはかけ離れた行動をとるために、ちょっと距離を取られている感じはあるようですが。

 

しかしまぁ、魔法が使えず暴走しまくる彼女を、よく王女として留めたな王様。

振り回されまくっているけれど、その才覚は本物だから、みすみす放り出すわけにもいかなかったんでしょうけど。

そんな王の子だからか、マッドな研究者な面が強い王女に、時に王族の貴い覚悟を見られる場面もあって、中々楽しいです。

まー基本的には暴走しまくってる研究バカなんですけどね。でも、決して悪人じゃないから憎めない。

 

今回も、魔道具の実験失敗でパーティー会場に乱入したら、王太子が次期王妃と目された相手との婚約を破棄する場面に遭遇して。

そのまま彼女を保護という名目で拉致して、最終的には救っているわけですから。

胃薬が手放せない王様にはちょっと同情しますけど。

なろうからの書籍化で、加筆修正されて読みやすくなっているので、入り口としてはこちらをオススメしたい。

あとはスタンピードの時の展開とかも色々変わってましたねー。刊行続いて欲しいな。こっちのルートの展開での続きが気になる。

アニスが解説するときにやたら「~だ」と断定口調になるのが、普段と違って微妙に引っかかったりもしましたが。結構楽しい作品でした。


プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
 新刊・既刊を問わず読んだタイミングで記事を作成しております。
 コメント歓迎。ただし悪質と判断したものは削除する場合があります。

メールアドレス
kimama.tyaka@ジーメール なにかご依頼等、特別連絡したい事柄はこちらにお願いします。
メッセージ
アーカイブ
カテゴリー
記事検索
最新コメント
  • ライブドアブログ