気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

輝竜司

肥満令嬢は細くなり、後は傾国の美女(物理)として生きるのみ2

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「……正しいか間違いかなどは蓋を開けてみなければ分からない。

 何を理想として行動したか、ではなくどのような結果を残したかで是非を問われる。だが指導者に命を懸けるより他無い兵たちのことを思えば、それも間違いではない」

 

長男の罪を暴くこともせず、帝国と通じ自領を活かす選択をしたアンダルム男爵。

ローズメイ達は、アンダルム男爵に嫁ぎ長男によって殺された奥方の生家である隣の領地、ケラー子爵領に赴き、情報を提供した上でアンダルム男爵を討つために動き始めたわけです。

 

しかし、アンダルム男爵領で動いていた屍術師が地獄を顕現させようと大暴れしているし……屍術師を派遣していた帝国の王子は「アンダルム男爵領には金山を秘匿した上で帝国に通じていた」と他の領地にも情報を流してるし。

大陸中央部に存在する「ガレリア諸王国連邦」は、小国が力を合わせていると言えば聞こえはいいけれど、その実かつて栄えた大国が3つに分裂した後、再統一も叶わなかった動乱の地でもあって。そんなところに、「邪教徒の撲滅」という大義名分と「金山」という餌を投げ込んだらそりゃ勝手に争うわな……というか。

 

元はルフェンビア王国公爵家の姫とは言え、一度死んだも同然であるローズメイは今は流浪の平民(こんな平民がいてたまるか)なわけですけど。

そんな彼女に実子と同じだけの兵を与えて、戦線に協力してほしいと言ってくるケラー子爵は出来た領主であったみたいですが。その息子ファリクは、凡庸で。

アンダルム男爵家の四男セルディオが、盲目ながら武にも知にも秀でているのを知ってることも相まって、同じことが出来ない自分、父に目を駆けてもらえない自分と言うものに鬱屈としたものを抱え込んでいて。

 

先述の通り、他の領地も帝国の策謀で兵を動かしている中で、ケラー子爵軍ですら足並みを揃えられていないのは痛すぎるなぁ。

セルディオを敵視するあまり助言を聞き逃して危うくなり、セルディオが武人として相手の名のある戦士を引き付けたことで逃げる時間を稼げたのに、最後にはその背中を射抜いたんだからファリクくんさぁ……。

 

シディアも「卑劣で恥ずべき行いに思えます」と評してましたし。ただ、将帥であったローズメイは、窮地に自分たちが駆けつけて勝ち戦になったのでその卑劣さを糾弾できるのだ、と言うんですよね。

それまでの情勢が負け戦だったのは間違いなく、少数を犠牲にして多数を活かす選択をしたのであれば高く評価される可能性もあったというあたり、視野が広い。

……まぁ、聞くべき助言を無視していたという後出しの情報が出てきて、さすがのローズメイからも「弁護する余地がなくなった……」と言われてしまうんですけども。

 

セルディオ、かなり良いキャラだったのでここで倒れてしまうのは意外だなぁ、と思っていましたが。

屍術師が暴れまわっていたので、死者の魂が留まりやすい状況になっていたこと。セルディオが最後に、その魂が地上に留まるくらいの激情を抱いたこと。

強力神の覚えも目出度いローズメイが、救う手法がないか頭を巡らせ答えを見出したこと。いろんな状況が重なった結果、セルディオは黄泉がえりの機会を得たわけですが。

 

……一方で、この騒動の中でファリクは命を落とし……良い領主であったケラー子爵が、それでもかわいい息子だった、と苦悩することになるのは重い。

直接会ったら言うべきではない恨み言を行ってしまうから、と対面することを避け手紙で兵を助けてくれたことへの謝辞と息子の行いへの謝罪をしているあたり、最良の判断をしようとはしたんですよね。

ただそんな彼に悪魔が囁いて、後に厄介なことになるだろう火種が生まれてしまったんですが……。

 

他にも、シディアの故郷である村が、金鉱山を巡る戦乱に飲まれ滅びてしまったりだとか。

ローズメイの武勇は比類なきもので、彼女個人の武勇で一つの戦場くらいだったら状況をひっくり返すことは出来るでしょう。

ただそれでも彼女の身体は一つしかなくて……こうやって取りこぼしてしまうものも出てくるんですよね。

そんな中で、ローズメイの身体に宿る強い神の気配を感じ取った神殿騎士メリダが、ローズメイにとある誘いを持ち掛けてくるわけですが。また波乱が起きそうですねぇ。



肥満令嬢は細くなり、後は傾国の美女(物理)として生きるのみ

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「ああ、確かに……顔を隠し、名を伏せ、隠者の如く暮らせば……戦わずに生きていけるやもしれぬ」

(略)

「だがそれはしょせん野ねずみの生き方よ!

 権力者の手から逃れようと息をひそめ、顔色を窺う人生にどれほどの価値がある!

 おれは侵略者を駆逐し、敵を屠る生き方をしてきた! たかだか一度死んだ程度のことで、いまさら生き方を変えられるわけもないのだ!」

 

国土拡張政策を続けるサンダミオン帝国との争いが続くルフェンビア王国。

その国の王子ギスカーと婚約していたのが、主人公のローズメイです。

彼女は、帝国との戦いの中で父と兄が命を落としたことや、様々な状況を鑑みて王国が詰みかけていることに幼少期に気が付いて。

婚約者であるギスカーを思っていた彼女は、心優しい彼は戦地では生きられないだろうと、武門ダークサント家直系の唯一の生き残りとして、自ら戦いに赴いたわけです。

 

強力神に願掛けをし、生来の美貌を失い「醜女将軍」なんて蔑称で呼ばれ、愛した王子から嫌われようとも。彼女は戦い続け、王国最強の戦士にまでなった。

そんな彼女を、ギスカー王子が突如として最前線から呼び戻してきたのですわ何事かと思ったら、宮廷で衆目がある状況で婚約破棄をするためだったっていうんだから、暗君すぎるなぁ……。

いやまぁ、ギスカーを上手く躍らせた帝国の工作員が一枚も二枚も上手だったということでしょう。策に嵌り絶望的な状況に陥ろうとも、ローズメイは最後まであきらめず……帝国の策略にのって反乱を起こした首謀者を打ち倒すまではやったんだから、お見事。傑物というほかない。

 

そりゃ、強力神も目をかけるというものでしょう。

たった十人の騎士を連れて八千の敵に向かい、斬首作戦成功させるとかとんでもないですからね……。

自らの命が燃え尽きる最期の最期まで、強力神に願った思いを抱えて走り切ったローズメイ。強力神はそんな彼女のために奇跡を起こし……強力の加護の代わりに、肉体美の加護を与え、新たな人生を送れるように計らってくれたわけです。

将軍ローズメイが死んだと思われてから、約一年ほどたった王国とは別方向の国々の下に送ってくれるという形で。

 

そして新天地でローズメイは、誰もが目を奪われる美貌ながら、迫る脅威を力で打ち破る豪快さで多くの人を引き付けることになるわけです。

貴族の横暴さに巻き込まれ生贄にされかけていたアルビノの少女シディアを助け。その苛烈な生き様でシディアを攫いに来たゴロツキを改心させ。貴族の血を引くがサイコパスじみた思想から神職に押し込められた神官を成敗した。

そこから神官の実家の罪を糾弾しつつ、この国でも暗躍していた帝国の野望を予期せず打ち破ることにもなったわけです。

……ただ結果的に上手く生きすぎて、敵の仕込みを悉く叩き潰した結果、配置されていた屍術師に後先考えずその地に地獄を生み出せという許可が出されてしまうわけですから、世知辛いものがありますねぇ。

 

改心したゴロツキ達の数名、別の策略に巻き込まれ命を落とすことになりましたが、最後まで「夢を見せてもらった」と足掻いて、情報を吐かずに逝ったところとか。

終章で描かれた、婚約破棄した後の騒動の中で少しだけマシになったギスカーですとか。誤った選択をして生きて来た人が改心しても、その先の道は険しいし……後の世に残るものはほとんどない、というのが厳しくも誠実で、わりと好きな描かれ方してました。

蜘蛛ですが、なにか?12

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「あんた中途半端なんだよ 生きんのも死ぬのも」

(略)

「そんなイヤなら死ねばいいじゃん」

 

蜘蛛子は魔王から白ちゃんと呼ばれるようになり始めて。

吸血娘と従者を連れた4人旅はおおむね順調ながら……白ちゃんだけが、下半身蜘蛛のアラクネ、つまりは人間に化けられない状態であったために、人間の街に調査に入り込むときなどは、外に置いて行かれることに。

オマケに監視用としてパペット2体も置いて行かれて……。

 

白ちゃんがヤケ食いを開始したら、パペットも興味を示したり。

そのボディに興味をもった白が、パペットたちの造詣に凝り始めたりして、不思議と距離が縮まっていってたのは面白かった。

モンスターらしく狩った相手をそのまま食べていた白でしたが、魔王の指導のもと血抜きを覚えたり、空納魔術を改良して熟成できるようにしたり、人間の街から調味料をゲットしたりしたことで、かなり文化的な食事を楽しめるようになってたのは良かった。

色々と苦労してきたからね……。

 

自分が無茶なレベリングをやってきたのもあって、吸血娘にもハードなトレーニングを課していましたが。言葉足らずすぎる白ちゃんの意志を、魔王が翻訳して伝えてくれてたのは助かりましたねぇ……。

酔うと饒舌になる白ちゃんによって、メラゾフィスが抱えていた悩みも解消することになっていたし。なんだかんだうまい事まとまってきたかなぁ、と思ったところで、管理者ギュリエが襲来。

彼によって、白が迷宮に残してきた並列意志が暴走をしていたことが発覚して、対処する羽目になったりしてましたが。さすがに分体には負けず制圧成功していたので良かったですねー。

 


蜘蛛ですが、なにか?11

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「汝の為したいように為すがいい」――(…って何かのセリフにあったね)

『そうか…そうだな では私は為すべき事を為すとしよう 感謝する』

 

自分に手を出そうとした人物を排除した蜘蛛子。

それが領主邸に滞在できる他国の要人だったようで、2国間での戦争にまで発展。

観測していた蜘蛛子を、魔王が襲撃してきて……。マザー襲撃を経てステータスアップした結果、以前は見えなかった魔王の攻撃を受けられるまでになってたのは成長ですが。

それでも格上の相手であることには変わりなく、圧倒されることになって。

 

戦場にたまたま居た「勇者」という、魔王に対する特効スキルを所持した少年がいたことで、奇妙な硬直状態が発生することになったりもしていましたが。

それでもまぁ、流石に魔王の方が上手だったというか、逃げ切れずに倒されることになってましたけど。

魔王との対戦は避けられないだろうと察していた蜘蛛子、スキル不死以外にも復活方法を模索して、しっかりとそれが成果を出しているので蜘蛛子も食わせ物ですよねぇ……。

不安要素だらけの一か八かレベルの賭けではあったみたいですが、それを成功させていくあたりは主人公をしている。

 

……まぁ彼女からすれば、転生したら蜘蛛になっていて、死にかける日々を乗り越えてきた奮闘のすべてを「主人公してる」で片付けられたら堪らないでしょうけども。

転生時にステータスダウンしていましたが、ついに上半身だけでも人間状態のアラクネへ進化することが出来ていたのはめでたい。

そこから襲撃されていた吸血娘の救助だとか、謎のエルフとの戦闘とか、魔王との一時休戦だとかに繋がっていくのは怒涛の展開でしたねぇ。



蜘蛛ですが、なにか?10

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(ただではやられん!! 粉々になって意識を失う瞬間まで悪あがきしてやる!!)

「来いやぁマザー!! 最後の親不孝見せたるわ!!」

 

蜘蛛生の始まり、産みの親であるマザーの手下であるアークとグレーターを蹴散らした蜘蛛子。

パペットと魔王も離れた場所にいて転移でも来れないだろう状況で、並列意志たちの活動によってマザーのステータスは減少している。

それらを加味して、ついにマザー相手の直接戦闘を決断して、最深部に陣取っていたマザーのもとへ。

 

しかしマザーも多くの配下を生み出してきた歴戦のモンスター。

ステータスの実数値が下がったとしても、スキルや経験まで失われたわけではなく……逆に蜘蛛子を罠にハメて大打撃を与えてくるんだからたまりませんねぇ。

自分のミスを悟り、負け必死の状況になっても、せめて最後まで足掻き続けることを誓った蜘蛛子でしたが。

 

そのタイミングで並列意志たちが帰還して、支援を受けられるようになったのはありがたかった。

それに加えて戻ってくるときにマザーから削った分のステータスを、そのまま奪って蜘蛛子に還元してたのも、マザー視点ではかなり厄介な相手だったことでしょう。

苦戦しつつも勝利を掴んだ蜘蛛子はお見事。その過程で体担当が魔王のもとまで挑んだ結果、回収のめどが立たなくなったのがどう転ぶやら。

オマケに帰還後の並列意志に違和感を覚えるシーンも増えていて、悩みの種は尽きませんな。

 

魔王からは逃亡継続だけど、マザーという一つの脅威の排除に成功した蜘蛛子は、襲撃を受けている馬車を見つけて。

ちょっとした気まぐれでそれを助けたら、ステータスの名前が二重に見える……自分以外の転生者の赤子を見つけることになったりして。

近場で監視をしていたら人間の街における不穏な気配を察知したり、気まぐれで治療行為をしたことであがめられたり、話題に付きない蜘蛛生送ってんなぁ……。

蜘蛛ですが、なにか?16 特装版

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それもこれもやっぱりDのせいだ!

さっきからしつこいくらい言い続けてるけど、だいたいあいつのせいだ!

ここを生き延びることができたらいつか絶対ぎゃふんと言わせてやる!

 

完結巻! 後書きによると外伝とか書くかもしれないし、ラストとは明言しないスタンスのようですが。冒頭で引用した、「ぎゃふんと言わせる」エピソードとかいつか読んでみたいですね。

 

ひとまず本巻で滅びに瀕した世界をどうするのか、という問題には区切りがつくことになります。

相容れぬからこそぶつかった白と黒の神に、システムの中枢がある大迷宮に立てこもった魔王陣営と。魔族も独自に行動して攻め入ってますし、教皇ダスティンだって魔王たちに抗うべく行動します。ダスティンには古龍が味方してるというのも大きい。

 

既に大きく動き出した状況で、それでもより多くを救える道がないものかと、独自路線を往く決断をした勇者君。この期に及んで青い青い。

でも、彼の行動に共感した古龍が同行する事になって教皇陣営の勢力削れたのは大きいんだよなぁ……。他にも転生者たちのスキルを組み合わせたことで情報を得て、会話する機会を設けられたのも大きい。

最後までそこまで好きになれない位置に居ましたが、先代勇者ユリウスの言葉を胸に道を繋ごうと足掻いた姿勢は、嫌いじゃないです。

 

システムに限界が迫ったため、魔王たちはそれを崩壊させて人類の半分が滅んだとしても救うことを選んだ。

現状維持に近いダスティン達が勝利した場合でも、滅びは避け得ぬと思っていましたが……彼の腹案がまたとんでもなかったですねぇ。流石に犠牲を強いて存続を選んだだけはあるし、それを継続しようと思う信念だけは評価しても良い。

 

他にも命懸けで戦う理由はないけど、恩義の分くらいは働こうとする草間くんとか。散々な目に会いながらもそれでも白が憎めない人だったから、白き神陣営に味方する事を決めたフェルミナとか。

古龍を侮らずに切り札を切った鬼君の場面も好きですし、復讐に燃えていたクニヒコ達の結末や苦労人ハイリンスの苦悩とか。

燃える場面も苦笑してしまう描写もありましたが。それぞれのキャラが己を貫こうとするのはとても熱かった。

 

……まぁ、それすらも邪神Dはゲームの様に楽しんでいたわけですが。それは最初からか。

いやー本当に。徹底的に邪神だったなぁとしか言いようがない結末でしたね。しれっと明らかになったシステム創設時のエネルギー源とかには、流石に絶句しましたよ。

キャラが多いので、その後に関しては2行程度の簡略なものしかなかったですけど、それでも情報があっただけありがたい。……特に気になったのはロナント翁。なんかトンデモないことしてません?

 

特装版小冊子にはSS3本収録。「魔族学園婚約破棄騒動」はタイトル通り、ソフィアが入学して起きた婚約破棄騒動についてのエピソード。

それに巻き込まれないよう距離を取っていた学生、モブ魔族のモッブ君。ソフィアの目を見てヤバさに気付ける勘の良さは凄い。卒業後兵士になっても、その勘の良さで生き残ってると……いいですねぇ。あの後の戦争の規模、デカいからなぁ。

 

2本目は「家族模様」。兄を愛しすぎてるスーちゃん視点。重かった。うんある意味では予想通りで、予想以上でもある。最後が「腕試し」。人族との戦争前の時系列で、ソフィアとラースのどちらが強いか戦ってみた話。結果は見てのお楽しみ。

 

良かったのはBOOKWALKER特典のSSですね。本編後について先生視点でちょっとだけ読めます。断片的でも未来のエピソード読めて楽しかった。

蜘蛛ですが、なにか?15 特装版

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「サリエルの意思を踏みにじろうとするのなら、それが誰であろうと許しはしない。それでも、やるのだな?」

「うん。もう決めたんだ。ごめんね」

 

エルフの里であれだけ大暴れした後、ツリーハウスが珍しいからってそこで休もうとする白ちゃん、とってもタフですね! 実際戦闘の余波で焼け野原となって焦げ臭かったそうですし。

ポティマスは憎たらしい相手で、それを撃破したのはお見事です。大仕事を終えた後というのも間違ってはないでしょう。

 

けれど、その影響で魔王の寿命が削られてしまったり、保護した転生者たちの扱いにどう対処するかと言う問題が生じたりと、戦後の方がややこしいんですよねぇ。

ポティマス相手には共闘できても、白ちゃんと魔王の目的を果たすに当たっては障害になる勢力もありますし、頭痛い問題ではあります。

……白ちゃんも苦悩してましたけど、それどっちかっていうと彼女のガワを理解できる転生者の前に立ちたくないとか、ただでさえ口下手なのに事情説明したくないとかそっち方面なんですけどね。説明せずに右往左往させとこうかとか考えてたし。

 

結局のところは諦めて説明しに行くわけですが。天セ社たちはこれまで何もわからない状態で置いて置かれたわけですし、概ね白ちゃん口下手な影響ではありますが魔王陣営も全てを把握してるわけではないんですよね。

悪い方向に状況が重なって、吸血っ子が口を滑らせてしまう一幕もありましたが。その爆弾処理をどうこうするまえに邪神Dが派手に動きだすんだからもう……。

 

サリエルの意思を守ろうとする勢力と、その存在を守ろうとする勢力。どうしたって激突は避けられず……ワールドクエストなんてものを発令し、全人類に禁忌をインストールする事で加速させるDはマジ邪神。

蜘蛛だったころから白ちゃん見てるので、魔王サイド応援したいですよねぇ。単純に勇者君がまだ青いのもあって、格が足りないし。

イラスト集は、どれも好きですけど……16Pのノリノリなフィエルがロナントの髪引っ張ってるのが笑えるなぁとか。23Pのデフォルメキャラクターズとかが好き。

蜘蛛ですが、なにか?14

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「死んだら許さない。魔王が死んだらその瞬間この世界の事なんか見捨ててとんずらこくから。私にそんな無責任な行動させないためにも、絶対生き残る事。わかった?」

 

Sシリーズで断片だけ描かれていたエルフの里の攻防。

ついに本編の時間軸がそこに追いつくこととなりました。

最悪のエルフ・ポティマスを滅ぼすべく人と魔族が手を組んだ! 夢のタッグチームや!

……まぁ、事情把握してるの各勢力のトップくらいで、現場のユーゴ君とか白に洗脳されてるんですが。

 

エルフ相手の大戦争がメインで、合間では魔王やギュリエ、ポティマスの視点から、この世界が反映していた過去の断片が語られるわけですが。

いやぁ、本当にだいたいポティマスのせいじゃん。なんだあのマッドサイエンティスト。早々に排除しておかないとヤバい奴じゃん……。

Dの手によってシステムという枠組みが作られる前から、好き勝手してたのが良くわかるエピソードでありました。

 

それに振り回された人類はご愁傷様。甘言にのってMAエネルギーを浪費したあたり、いくらか自業自得な部分あるとは思いますが。トドメさしたのは龍だしなぁ……。

禁忌で得られる情報が、この辺りの関連なんですよね確か。そりゃあ知ってしまった以上は、影響を避けられないだろうなぁと言う感じ。

ギュリエに対して白の当たりがキツいのも、ちょっと納得してしまうくらいには、彼もはっきりしないというか。優柔不断が過ぎる……。

 

先生以外のエルフは殲滅する、と決めた白ちゃんの暴れっぷりが素敵。

転生者の保護もするけど、顔を合わせることなく異空間へボッシュートしてるのは笑わずにいられなかった。余りにも早すぎる。地の文にして2行ですよ。

 

そして、仮想敵としてギュリエを想定していただろうポティマスの備えも明らかになっていましたが。

お前、ポティマス、お前……!! 白ちゃんをして「ごめんよ、この世界に生きる諸君。君らは頑張ってた」と思わせてしまう程エネルギーを浪費しやがって!!

そもそもエルフの里に敷かれていた結界もそうだし、上位龍にすら抗える戦力を量産するんじゃないよ!!

 

でも、今回ばかりは相手が悪かった。神としては若輩だろうと、白ちゃんかなり反則的な手合いだからなぁ。

システムを破壊する最終段階において、ギュリエとは道を別つと判断していて、その時の為に切り札を伏せておきたかった白ちゃんに、それを使わせたのは褒めても良い。

因縁のある魔王にとどめを刺して貰えたんだから、マシな最期だったんじゃないですかね。

 

……そしてポティマスが死んだってことは、共通の敵がいたからこそ手を組めてた神言教との対立を意味するわけで。

WEBとは細部が変わりつつ、最終局面に入ろうとしているのは変わらないわけで。続きが楽しみです。


蜘蛛ですが、なにか?EX

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「実際どこかの騎士団の志にゴブリン道なんてものもあるらしい」

「どんな道だよ。いや、なんとなくわかるけどさあ」

「ゴブリンのように生きることと向き合い、ゴブリンのように己を磨き、ゴブリンのように気高くあれ」

「どう考えてもゴブリンじゃないだろ」

 

13巻と14巻の間に発売された、設定&購入特典SS集。

そこまでのネタバレも含有しているので、読むタイミングには注意。

SS19巻特典として書かれたものに加えて書き下ろしも3本収録。

 

設定に関しては「エルロー大迷宮」、「学園」、「エルフ、神言教」、「魔族軍」、「イラスト集」、「人魔大戦」、「他転生者達」、「人気投票」と「馬場翁 一問一答インタビュー13」が収録されています。

で、各ジャンルの設定・イラスト等の後に関連SSが掲載されている形ですね。

キャラ紹介のイラスト部分とか一部カラー入ってて、こういう見せ方好きです。

 

エルロー大迷宮のSSでは蜘蛛子が糸をアレンジしてる話と、最上級の素材になる粘着性を失わせた珍しい糸の扱いとかが好きですねー。

あと、中層に踏み込んで撤退する事になった冒険者の話とかも良いですよね。マグマに満ちたフィールドは人類には早すぎたんだ……。

というかこの中層探索の有様と、下層の高レベルモンスターの跋扈っぷりを見るに、下層に行って生き返ってきたのが僅かながらいる方が信じられん。どんな運だ。

 

学園のSSでは、この世界でのゴブリンについての転生者達のトーク。                             

ゲームにおいては雑魚扱いなモンスターだが、こちらの世界では危険度がやたら高い存在になっているとかで。それにしてもゴブリン道まで出てくるのは笑う。

システムがある世界での女子の必須スキルの話とかも、この世界ならではの味があっていいですよね。

魔族軍のSSでは、食欲からキノコの魔物と戦っている話とか、パペット四姉妹のSSが好みだった。

 

あとは他の転生者たちの紹介。どんな性格の子だったのか、とか転生時にDが授けた固有スキルについてとか。Dからのひと言、何てのも添えてありますね。

エルフの里に隔離されていた転生者達の情報はさっぱりだったので、こうやってまとめて見られるのは嬉しい。設定開示大好き。

 

固有スキル、各々の性格とかに適したのを渡してるときもあれば、忍って名前だから「忍者」で良いでしょうとかいう雑さも混じってて、気分屋なDの仕事だな……って感じがします。

転生させるまではするけれど、幼少期に排除されるのも止めない辺り、本当に面白さ優先ですよね、D。まぁ、そもそもシステム敷設すらその一端ともいえますけど……。

そして転生者SS。エルフの里の面々の様子も少し明らかになりましたが。……なんで女子が腐教されてしまってるんですか……。

 

蜘蛛ですが、なにか?13

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「彼女であればしくじってはいないでしょう」

「ほう。あれをずいぶんと評価しているのだな」

「それはそうでしょう。今までずっと停滞していたこの世界に、荒波を起こした方ですからな」

 

鬼君と吸血っ子とメラを連れて神話級の魔物を狩ってる白。

システム破壊の前段階として、エネルギーため込んでる存在の排除に乗り出したそうで。ついでに吸血っ子たちのレベル上げもしてて無駄がない。

……いや、完全にロスをなくそうとしたら白が単独で狩った方がいいみたいですけど、多少は誤差として許容してるとか。

 

かつて大迷宮でマザーや龍種の力を見て「よく人類滅んでないな」と思ってましたが。

なんでも、力をつけ過ぎた魔物が暴れると簡単に人類が滅亡してしまうから、一定以上の強さになると人里から離れるようにプログラムされているとか。Dの遊び心が見える……。

あと、問題児ばっかり集めた十軍の管理方法「A.ボコって言うこと聞かせます。こういうのは最初が肝心なんだよ」という白ちゃんの方法論に笑った。

君のパワーで言うこと聞かせた上、レベリングされたらそりゃあんな兵隊が出来上がりますわ……。

 

今回は、Sシリーズの裏側で魔王陣営……というか白がどう動いていたのかを描く話がメイン。

戦争に乗じたシステム干渉に失敗し、次なる勇者が転生者の中から選ばれてしまったため、計画の修正をしつつ色々と動いていた模様。

白たちだけじゃなくて、ポティマスの魔手まで伸びていたようですからアナレイト王国は散々ですね……。合掌。

 

白が有能で万能過ぎるけど、オーバーワークで手が回り切ってないようで。

でも基本スペック高いから国家を混乱させるくらいはやってのけるんだよなぁ……。

いくつも工作を行って、経過観察をした上で白はついにシステムへの本格的な干渉を開始。

いや、戦争前から色々やってたようですけど勇者剥奪には失敗したので、本体が乗り込んで対処する事を決めて……システム側から容赦ない反撃来たのには吹いた。

 

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
 新刊・既刊を問わず読んだタイミングで記事を作成しております。
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