色んな事に一段落がついた。辛い事もあったし、嬉しい事もあった。
けれど、終わりじゃない。俺はまだまだこの世界で生きていく。
生きていくのだ。
いつ死んでも後悔しないように。本気で。
第1章幼年期「プロローグ」から第17章 青年期 アスラ王国編「第百七十七話『赤竜の上顎』」まで。34歳のニートが家をたたき出される。
親の葬式の時にまたぶっ飛んだことしているから、そりゃ兄弟もたたき出すわな・・・
それで後悔していたら事故に遭い、気が付いたら異世界に転生していた。
今度の人生では後悔をしないように、と勉強したりいろいろ励んでいます。
時々、34歳の時の性癖とかいろいろ出てきて、その辺がちょっと合わないんですが。
ご神体作って崇めているあたりとか。まぁ、そこを差っ引けば結構気に入っている作品でもあります。
後悔があるから、自分にできることを精いっぱいやっているのはいい感じだと思いますよ。
転生した世界は魔法が存在する世界。
ただ、転移の魔法とかは失われていて、移動には徒歩、馬、船など結構基本。
話の途中で大陸を移動する場面もありますが、何か月と時間をかけているあたりはリアル。
幼少期、魔術の才能に目覚め、三歳にして高位の術師を師匠とする。
それで実際に魔術を使いこなして、師匠の自信を喪失させかけるとか破格の才能があります。
幼馴染に魔術を教えてみたり、学院に行くために手を打ってみたり。
金を稼ぐために、お嬢様の家庭教師をやってみたりしています。
地元で、幼馴染と交流したり魔術を学んだりする幼年期。
魔法大学に進むための金を稼ごうと家庭教師をしたり、災厄に巻き込まれて転移した先で冒険を繰り広げたりする少年期。
少年期からしていろいろと波乱万丈ですけどね。家族の安否すらわからない状態で危険な大陸に飛ばされてしまい、妹分を守るために尽力する。その果てに父親と再開したら喧嘩になるわけですし。
そして、災厄について、分からないことを残しながらも、区切りがつけられる。
このあたりから主人公の夢に時折謎のアドバイザー、ヒトガミが現れるようになります。
青少年期には、まだ見つからない家族を探して、冒険者として名を上げて、家族の方から見つけてもらおう作戦を実行しています。
名前が売れて、魔法大学からスカウト来たりするんですけどね。
災厄について知りたいっていうのと、 個人的な事情もあって大学に進んで調べものに励む。
少年期の旅路での出会いとかが集約されていって、結構な勢力になっているのは笑える。
この青少年期では、懐かしい少女との再会とかもあり、最終的には結婚までしてます。
自分とは違う形の異世界人とも出会い、彼女は帰りたいと願って実験をしているけれど、主人公はこの世界に骨を埋める気ですね。
子供が生まれたり、実験が少しずつ進んだりと成果が見え始める青年期。
ここに含まれる「ターニングポイント4」が本当に転換点だよなぁ、という感じで。
ヒトガミの狙いだとかが明かされ、家族を守るために自分にできることを、と尽力する姿は良いですね。
かつてそれができていたら、という仮定には意味がないですけど。
ヒトガミの指示によって戦いに龍神と戦い、破れ、それでも家族を守るためにみっともなかろうと手をつかむ。
まぁ、ヒトガミに敵対する意識を持っているという意味では本来同士みたいなものだから、協力し合っているのが健全ではあるのか。
主人公が臆病で楽観的で。けれど、家族を大事に思っていて、決断を下すこともできて。
甘いと感じる部分もあったりして、もやもやしますが、それでもしっかり生きている感じがするので嫌いじゃないですよ。