深淵は今ここに 再び俱なる天を戴く
176話~185話までを収録した19巻。
近づいただけでイベントが発生しそうだったことや、他メンバーのログイン状況なんかもあったので、最終日まで入り込むことのなかったルルイアス中央にある城に乗り込んだサンラク達。
NPCも多数伴った行進でしたが……城の地下で拘束されているクターニッドを発見。
怯えていたハズのNPCや、プレイヤー達も意気揚々と戦いを挑もうとし始めて。
ウェザエモンとリュカオーン戦を経験していたサンラクが、それを止めたのはファインプレーでした。
「反転」がそこかしこに仕込まれた、ギミックボスの可能性にも思い至ってますし、ゲーマーとして楽しんでるなぁ、と思います。
ギミックを解くためのヒントを求めて動いていく流れも実に良かった。
城内を探索したり、本とかを探して情報を集めていく流れ、その開示の仕方とか良い感じになっていたと思います。
『青』という謎の存在と、クターニッドが戦ったという話とか、かなり重要な情報が隠された場所なんですよねルルイアス。
ギミック抜きにしても考察班ここに放り込むと狂喜乱舞しそうな場所ではある。
パーティーを分けて探索に行って、各々がヒント見つけてくる流れはそのままでしたけど、仮眠休憩の時間が長くとられていたり、サンラクが寝坊してたりしたのは……うーん、って感じはある。WEBだとサンラク、サクッと帰ってきた組だったハズですが。
でも、その後のクターニッドの登場シーンだったり、独特なガビガビの音質悪い感じの声の表現が黒背景に崩れた文字で表現されていたりするところとか。
クターニッドのギミック、聖杯の効果で色彩反転してる表現とかも、モノクロで上手く表現しているなぁと思いました。
杯の色が反転しているときも、どの触手が持っていたかで判断していたハズではありますが。コミカライズでは装飾が施されて、どの聖杯なのかわかりやすくなっていたのも色が見せられない漫画媒体ならではの表現っぽいので、そこは結構好きですね。
ステータス反転状態で紙装甲サンラクがタンクを務めることになったりもしてましたが。それでもなお性別反転・軽装備の廃人サイガ-0よりも低いの笑っちゃうな。
軽装備サイガ-0が600近いVITと言っていて、サンラクの反転ステータスVITは529で500に近いので、やっぱり紙装甲すぎるんだよな……笑う。
でも、結果として女性アバターになったヒロインちゃんを(女性化しているけど)サンラクが庇う、という激熱状況になっているの、ヒロインちゃんの脳が焼けちゃう……。
書き下ろし小説は「彼は1+n面相」というもので、サンラクはなぜフルフェイス装備が多いのか、という話題。外道衆との会話がきっかけだったらしくて、その後の流れも含めてまぁいつも通りの3人だなという感じで笑えた。
エキスパンションパスSSは「彼女と彼の理想郷」。ルスト・モルドのネフホロプレイ風景と、シャンフロでロボを探している道中が描かれていた。彼女達があそこでステューデのシナリオ止めてなかったら、サンラクとの交渉にも繋がらなったので、運命だなぁ……という感じがしますねぇ。