気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

鈴木理華

スカーレット・ウィザード4

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「その問題にわたしが立ち入っていいものかどうか判断しかねるからな。夫婦といえども、別々の人生を生きてきた人間なんだ。それに――メルヴィンがいみじくも行っただろう。誰にだって口にしたくない昔の一つや二つある」

「あんたにも?」

「そりゃあ、あるさ」

 

キレたジャスミンとケリーを同時に敵に回すとか、この二人を良く知っていると絶対に選びたくない選択肢ですよね。

ギリアス海賊団は本当に愚か……彼らの辿った結末を思うと、財閥の幹部たちがジャスミンを排除しようとしてるのは無謀も良い所だと思います。

キングと呼ばれるだけの理由がケリーにはあるんだよ、と言うのがありありと示されましたが。クライスト、ギリアス達の事を馬鹿と思いながら自分の目的のために組したわけだし、彼は彼でなんだかなぁ……。

 

敵対した上、自身の過去に土足で踏み込んできた敵を誰一人逃すつもりはない、と殲滅戦に移行したケリーは凄かったですね。

その力を見て、ゴールドマン船長はケリーの素性に気が付いたようですけど。あくまで昔聞いた噂話、という体裁で済ませるの好き。

 

……一方、賢明だった船長とは違い、ケリーの過去を暴こうとする人まで出て来て。

かなり危ないところまで行ってましたが、なんとか制止が間に合ったのは一安心と言っていいのかどうか。ケリーが追加の爆弾投げてくんだからおっかないですね。

騒動がひと段落して帰還しようかと思ったところで、ジャスミンの敵が活動をスタートして、被害が出ることに。猛獣の尾をどうして踏めるんだろう。


スカーレット・ウィザード3

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「ジャスミン。前から思っていたんだけど、あなた、ケリーによく似てるわ」

「どういうところが?」

「とびきり腕が断つところと、話す言葉と、心が」

 

ケリーが未申請の「門」を抱えているのが明らかになって、捜査機関が訪問してきてましたが。「忘れてたんですよ」で乗り切れてしまう辺り、クーア財閥の力と言うのは凄まじい。

「門を利用して、不正に利益を利益を上げている証拠」がなくてはならない、と言う理由もあったみたいですけど。根無し草の宇宙放浪者だったら通じない言い訳だったの¥間違いはない。

 

ジャスミンは妊娠中なので体調を慮り、人と会うのを控えることに。その分ケリーが総帥代理として活動をすることになっていましたが。

 

最近ケリーが外出する時は、事件事故に巻き込まれかけていて、持ち前の身体能力などでなんとか乗り越えてきたようですが。面倒なことに変わりはなく、会長室に引きこもり羽目になってたのは、お疲れ様です……。

ジャスミンの敵と目されてる幹部から招待されて、ジャスミンの毒殺を促されたり財閥内部の暗闘が加速するのかと思いきや。

 

前回の、安定度が極端に低い門を跳んだことで、裏社会の人間がケリー・クーアの正体に気が付いてしまって。

田舎から出てきた怖いもの知らずの海賊がちょっかいを出してくるんだから、面倒極まりない。どうして地雷原でタップダンスが出来るのかなぁ……。

ダイアナが秘匿していた彼女自身のスペックが明かされたり、敵対した相手には容赦しないケリーの苛烈さとか。今までとは違う顔が見られて面白かったです。

トリジウム鉱を入手できる場所に続く門のある場所が予想外過ぎて笑う。チャレンジャーすぎるわ、ケリー。


スカーレット・ウィザード2

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「この世界には誰も知らない宇宙がまだ山ほどある。俺は誰よりも先にそこに行って何があるのか見てみたい。それだけだ」

 

1巻はどちらかと言えば、ジャスミンがどれだけ飛び抜けているのかを深掘りしていくエピソードが多かったと思うんですよね。

海賊王と呼ばれるキングとダイアナのコンビを宇宙で補足してのけたり、それを可能にするオンリーワンの専用機を作らせていたり。セントラルに設置されたゼウスと仲良しだったり、軍隊に所属していた過去と信奉者がいることなどなど。

 

そんな彼女のパワーに負けずついていけるケリーも、並大抵の人ではないんですが。……海賊王と呼ばれるだけの理由があるのだ、と示してくれるエピソードが描かれてて好きです。

副総帥の業務として、ジャスミンと敵対している幹部の会社の視察に言った時。辺境で行われているという開発、そんなものは行われていなかった、と長い宇宙生活の経験から指摘したりしてますし。終盤の「門」を跳ぶシーンが、本当に好きなんですよねぇ。

 

「門」という、長距離を繋ぐ移動手段。自然現象であり、安定していないと通行できない場所であり、閉鎖した先で自社の船が音信不通になったと聞いたジャスミンが、専用機で捜索に行ってましたが。

総帥のフットワークが軽すぎてびっくりするし……その専用機に、いつから潜んでたか分からない爆弾が仕込まれていたというんだから、財閥の闇を感じますね。

ジャスミンを救助するために、ケリーが財閥の船《クーア・キングダム》をしばらく預けてくれないか、と船長に確認を取ってからが本当に好き。

その直前の夫婦喧嘩のシーンとかも良いんですけど。ジャスミン本当に強い女性で、魅力的です。申請済みの門なら跳んでも良いよな、とか言っちゃうケリーの強かな部分も好き。

スカーレット・ウィザード1

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「不謹慎なようだがな、海賊。どうあがいたところで命を狙われるのなら楽しんだほうが得だと、わたしは思うんだ」

「全面的に賛成だ」

 

主人公のケリーはキングの異名を持つ一匹狼の海賊。

海賊とは言っても略奪をするような荒くれ者ではなく、広大な宇宙を旅して誰も見た事が無い場所に行ってみたいという気ままな存在で。

そんな彼がたまたま立ち寄った惑星の酒場で、女性に声を掛けられる。ドレスで着飾っているような「お嬢様」ではなく、百八十センチ以上はある体格と、5キロ弱はある大型十を携行した武闘派。

 

彼女の名前はジャスミン・クーア。エネルギーと情報の分野を支配して、連邦政府にすら影響力を持つと言われる巨大財閥の総帥。

ジャスミンはケリーに仕事を依頼したいと持ち掛けるわけですが、訪れたホテルで突然「婚約届」を渡されたら、そりゃあ混乱しますよ。

直ぐに頷ける話ではないというケリーと彼の相棒である船を、宇宙で捕まえられたら結婚しようと条件を持ち出して、見事補足してのけるジャスミンがあまりにも強くて好き。ヒロインと言うよりは、ダブル主人公位の格があります。

 

契約した以上は、彼女の求める「夫」としての振る舞いをちゃんとする辺りケリーも真面目。

契約終了後には海賊に戻る関係上、整形手術に同意したり。財閥内部の権力争いがあって、相手の油断を誘うような振る舞いをしたり。

それによって敵に侮られるのは計算内ですけど、ジャスミンの信奉者が多くて「なんでこんなやつが……」と睨まれたりしてるのは、痛し痒しではありますが。

セントラルのホテルで起きた騒動への対処で、見直してもらえたらいいですねぇ。ジャスミンとケリー、どっちもどっちの飛び抜けた部分を持っていて、好きなんですよねぇ。


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ちゃか

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