気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

鍋島テツヒロ

目覚めたら最強装備と宇宙船持ちだったので、一戸建て目指して傭兵として自由に生きたい6

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「結局やるのね……というかあの中に突っ込むのね」

「エルマさん、いつものことです」

 

ドワーフの整備士姉妹を新たに同行者に加え、母艦を得たヒロ達は輸送依頼なんかにも手を出そうとしたわけですが。

そこで振られたのが、結晶生命体と戦う帝国軍の前線基地への輸送任務で……疑問点もありつつ足を運んでみたところ、案の定というかなんというかセレナ少佐と再会することになるわけです。

 

結晶生命体との戦いに即座に参戦するつもりは無かったわけですけど、帝国軍と戦っている場面に鉢合わせて、結局介入することになっているあたりヒロの悪運は相変わらずというか。

奮闘して助けた後に、縁のあるセレナ少佐の存在に気付いたわけですが。彼女が居たことで話が早かったのも確かではありますよね。ヒロとセレナ少佐が同じ場所にいると、大きなトラブルが起きるというジンクスじみた状況になってはいますが。

 

結晶生命体相手の戦闘で功績大なりと認められて、名誉爵位が付随し、生きているうちに貰う人は稀とまで言われる勲章を貰ったヒロ。

それに恥じない活躍を、この後もするんだからもう……傍から見るとクレイジーなのは納得してしまった。

この世界はヒロがプレイしていたゲームに酷似しているものの、彼が知らないシップメーカーなんかも存在する状況で。それでも、ヒロのゲーム知識が通用する場面も多々あるんですが。

 

そんな中で彼が思い出していたのは、ゲーム時代のアップデートで結晶生命体が追加されてからの各種クエストで判明する、結晶生命体についての生態の情報で。それを知っているヒロからすると結晶生命体の発生源なんて場所が決まっているそうですが。

情報収集してみると現地ではまだ発生源を捜索中であるとのことで。「この世界では結晶生命体の研究が進んでいないのかもしれない」という可能性に気付くことに。

 

有用そうな情報を「噂」としてセレナ少佐に流したりもしてましたけど。

途中でポロっと情報を零してしまって……結局は、「噂」としてではなくてしっかり彼の知ってる情報を提供することになったりもしてました。

ヒロがそれをもとに戦った結果、大戦果を挙げつつ帰還してるので「9割がた正しい」というのも納得。その具体的すぎる情報の扱いにセレナ少佐は苦慮したみたいですが。

綱渡りのような想いをして、多少の犠牲が出そうでも作戦を完遂できそうだったあたり有能ですよねセレナ。

 

まぁ、状況がヤバそうだと判断したヒロが突貫して、最終的に成果横取りされたかのような結果になってしまったのは……運がなかったというか。巡り合わせがアレだったというか。

大戦果を重ねたヒロは、またしても勲章を授与させられることになって。そのために帝都へと足を運ぶ必要が出てきたのは……自身の行いの結果だから受け入れてもろて。

目覚めたら最強装備と宇宙船持ちだったので、一戸建て目指して傭兵として自由に生きたい5

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「ちょっと見直したわ。あんた、交渉もそれなりにできるのね」

(略)

「あー、どうかな。ベストだったかどうかはわからんが、ベターであったとは思いたい」

 

輸送能力の向上のために母艦を購入するべく、ブラド星系の企業に足を運んだヒロ達。

ドワーフが多いスペース・ドウェルグ社を選定したわけですが。

兵器開発をしている関係で、周囲の星系で試し打ちをしてる関係で宙賊が片付けられてる「クリーン」な場所であるそうです。

ただ技術に関心が強い人材が多いエリアでもあるようで……それだけに、特殊な機体であるクリシュナは注目の的で。

 

ただ近づいているだけで民間の船からスキャンを受けまくって、初手からヒロ達は不快な思いをしている始まりではありました。

さらにはドッキングしてからも撮影したり、機体に触ったりするような人物まで出てくるのはやりすぎだろ……とは思いましたね。

スペース・ドウェルグ社との交渉については、データとか優先交渉権をくれれば値引きもしますよー、という話がまとまることになってましたが。

 

傭兵とかに撮影班が同行したドキュメンタリーはコロニー定住民にとっての娯楽になっていて、その取材対象としてヒロ達を見込んだ模様。

自分たちがヒロと深い関係にある事が周知されることにエルマは躊躇してましたが、ミミはどうせ既にギルドの人とかに知られているし、今更でしょうとあっけらかんとしているのは性格が出ましたねぇ。

 

新技術に関するドワーフの熱量をヒロが侮っていたというか……さすがに上客相手にあそこまで暴走するとは、そりゃ思わんわなぁ……。

相手もお偉いさんが出てきて交渉で決着出来たのは何より。トラブルの引き金引いたドワーフの双子姉妹を、整備員として同行させないかなんて話になってきたのはヒロクオリティか。腕前を見て、クルーとの相性を見て、損得を考えた上で受け入れることにしていたのは偉いというか。ヒロ、寝覚めが悪いからあんま過激な処罰にはしないでくれとか言ったりする甘い部分はあるけれど、しっかり線を引いてる部分もあるのは良いですよね。



目覚めたら最強装備と宇宙船持ちだったので、一戸建て目指して傭兵として自由に生きたい4

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『きっと大丈夫です! 何かあってもヒロ様がいればなんとかしれくれます』

(略)

『いくらヒロの腕が良いって言っても限界ってものがあるわよ……まぁ大抵はどうにかするでしょうけど』

 

シエラⅢへの襲撃はかなり大規模なものであり、さすがに昨日の今日で連続の襲撃を行えるほどの体力は宙賊にもなかった。

ヒロは「よほどのトラブルが起きない限りは平和に過ごせそうだ」ってフラグをビンビンに立ててましたけど。

新クルーとして迎えることになったロボ娘、メイにも自分が異世界転移者であることについて話をして、理解者が増えるのはいい事でしょう。

 

セレナ少佐という軍関係の伝手と会えたのも良かったですけど……ID変更とか言うグレーな手法について聞いたクリスが「口を×状態」にしてる挿絵があったの可愛くて良かったですね。

そしてフラグ回収とばかりに規模の大きい敵と遭遇することになったのは草。

まぁ割と危なげなく蹴散らして、メイのアップグレードを果たした上で、クリスの祖父ダレインワルド伯爵の兵隊との合流も果たして、ひとまずの安全は確保しましたが。

叔父もまた行動を起こしたの往生際が悪いですけど、既にクリスの父母を手にかけている以上、止まれないんでしょうねぇ……。

 

帝国貴族、剣で戦うのが好きすぎて敵船に切り込んで戦うためのサプレッションシップとか言うおかしな機体が出てきたの面白すぎるな……。

流石のヒロも敵の首魁が乗り込んできて決闘しようなんて、という事実に混乱してましたが。

 

最終的にはクリスも無事で解決できたのは良かった。ヒロを慕っている思いは確かだったけれど、貴族と一介の傭兵という立場では成就させることは難しくヒロはその想いを拒むことに。

そして傭兵として次の目標の為に動くにあたって、「より多く稼げるようになりたい」という提案をして。カーゴや運搬性を重視した母艦を購入するという案をヒロが出して、相談の上で次の目的地をブラド星系とすることにして。

クリスの思慕の念は明らかで、祖父である伯爵から釘を刺されたりもしてましたけど。ヒロは今に満足してるし、貴族としての柵に囚われるのを望まないタイプなので、互いの願いは折り合わず……結局ヒロがわきまえた態度をとっていたことでひとまずは幕引きとなりましたが。

恋する少女は未だ諦めず。時間で薄れそうにないですねぇ、これは。いつか捕まるかもな。

目覚めたら最強装備と宇宙船持ちだったので、一戸建て目指して傭兵として自由に生きたい3

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「俺は期間限定の君の騎士であると同時に、傭兵でもある。お姫様のために戦う騎士にも、傭兵にも、働きに応じた報酬が必要だ。そう思わないか?」

(略)

「なんだっていい。さぁ、交渉のしどころだぞ、お姫様。君は俺にどうやって報いる?」

 

トラブルに見舞われまくってるヒロですが、とりあえず自分の仕事の範囲は終わったからとクルーのミミたちとリゾート星系として知られるシエラ星系を目指すことに。

目的地からしてちょっとゆっくりしようというつもりだったわけですけども。それはそれとして、「傭兵としてどう稼ぐか」という部分も考えているヒロ、なんだかんだ真面目に傭兵してますよね。

 

向かう途中宙賊に襲われて……いつも通り一蹴。

戦利品回収をしていたところ、中身入りのコールドスリープ入りポッドを発見してしまって。なにかしらのトラブルに遭遇し緊急脱出した少女を保護することになって。

名をクリスティーナ・ダレインワルド。伯爵家の少女であり……家督を継ぐハズだった父や母を叔父に殺され、一人逃がされた存在であった。

コロニーに宙賊の目や耳が浸透しているというのは、これまでも描写されていましたが。さらに貴族のゴタゴタが絡んでくるとなれば、当然クリスティーナが保護されたことは叔父も察知するわけで。

 

貴族関連のトラブルではありますが、罪なき美少女をヒロは見捨てることは出来ず。

否応なく大事に巻き込まれることになったヒロたちですが、伯爵家現当主であるクリスティーナの祖父に連絡を送る傍ら、可能な範囲での偽装工作なんかも行って。

それはそれとしてリゾート星系でのバカンスも堪能しているの、肝が据わってて良い。

ヒロなんか短期間で実績積み上げたのもあって、サクッとゴールドランクに挙がってましたしね。

 

叔父側がパッと動かせる程度の雑魚だと、簡単に蹴散らせてるのも良い。

偽装を見破ってリゾート星系に居るヒロたちに対して結構な規模の襲撃をしてきたりもするので、相手もただのやられ役ではなかったのも良いと思います。

ダレインワルド伯爵家のある星系が、ゲートウェイを使えないと距離がかなりあることもあって、今回は事情説明と目先の対処という感じで本格的な解決については次巻となりそうですねー。



目覚めたら最強装備と宇宙船持ちだったので、一戸建て目指して傭兵として自由に生きたい2

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「へーい。返済は別に急がなくてよいからな」

「……普通、早く返済白って最速するもんじゃないの?」

エルマがいかにも呆れた様子でこちらを見下ろしてくる。

「んー、エルマとはできるだけ長く一緒にいたいからなぁ」

 

ミミとエルマという可愛いクルーを迎えたヒロは、セレナ大尉からの熱烈なラブコールから逃げるべくターメーン星系を離れることにして。

表向きヒロは自分の事を「記憶喪失」ということにしていたので、最先端医療技術の集うアレイン星系に足を延ばして健康診断を受けることに。

 

そこでまた美人女医ショーコさんと知り合ったりしてましたが。

彼女曰くヒロの遺伝子データには未知の要素が多く、報酬を払うから研究させてほしいと提案されることに。

しっかりと契約を結んだ上でそれを承諾したわけですが。まぁ棚ぼた敵にお金が入ってくると思えば、ラッキーか。

……その後なぜか情報が漏れていたのかショーコ先生が襲われているのを助けたりする一幕もあったりしましたが。ヒロ、そういうイベントに良く遭遇するなぁ。

 

様々な技術が発展したこの世界では、ブドウを栽培してお酒を造るみたいな方法ではなく……摩訶不思議な「果実がアルコールを含んでいる」お酒の樹なんかまで生み出されているとか。

そう言った工場ツアーとかの観光を楽しんだり、時にはイチャイチャしたりで傭兵家業以外のシーンも豊富でしたね。

まぁ先述の通り、ショーコが襲撃されかけてるのを助けたり……昇進を果たしたセレナ大尉と再会したり、怪しげな組織が暗躍した結果生まれたモンスターと戦う羽目になったりしてるので、相変わらずだなぁという感じ。

 

セレナ大尉が指揮することになった新たな艦隊は、これまで傭兵だよりになっていた宙賊対策などに積極的に動く、遊撃戦力を作ろうという思惑があって。

そこで宙賊狩りのノウハウについて、シルバーランクの傭兵であるヒロに聞きに来た、と。依頼としての建前を用意しつつ、腕を見込んだヒロの勧誘機会を狙い続けるの強かだなぁとは思いました。

この世界の貴族かなり武闘派も多いし、無礼討ちも恣意的に運用できる立場でもあるとか。やりすぎると叩きのめらされるみたいではありますけども。この世界の常識に疎すぎるヒロの交渉はエルマに怖すぎると評されてましたが、むべなるかな。



目覚めたら最強装備と宇宙船持ちだったので、一戸建て目指して傭兵として自由に生きたい

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「死にたくはないから、抵抗することにする。多分あんたたちを殺すことになると思うが、恨むなよ」

 

気が付いたら、ランカーになるくらいやり込んだSFゲームの世界で目がさめた主人公。

ゲーム時代の愛機と一緒に宇宙空間に放り出された状態で……ゲーム時代には存在しなかったメーカーだったり、知らない宙域だったりが存在する「類似した異世界」という方が厳密にいえば正解なんですが。

目覚めた直後、賊に襲撃を受けたりしてましたが。彼がゲーム時代に鍛えまくった専用機であるクリシュナの性能は飛びぬけていて、三機相手を一蹴。

 

その後、近くのコロニーへと帰港して……ヒロという傭兵としてこの世界の人と交流していくことに。貴重なレアメタルの積み荷があったこと、これまでの彼の実績などのデータがないこと、担当したのが袖の下を要求する不良軍人だったこととかで、ちょっとスタートにケチがついてましたが。

貴族令嬢ながら軍人でもあるセレナとの縁が出来たのは……良かったのか? 気ままな傭兵家業の方があっているキャプテン・ヒロとしては、異世界の常識に疎い状態で貴族と関係するのも、規則に五月蠅い軍人になるのも避けたいルートで、美人との縁を単純に喜べる状況ではありませんでしたが。

 

傭兵ギルドでは女エルフの先輩傭兵エルマと出会い、ちゃんとギルドに登録しろとか言った常識を教えてもらえることに。

エルマからいろいろ教わりつつ……でも彼女の言いなりになってるわけでもないんですよね。不審者に襲われている少女を、エルマは良くあることだから放っておけと言ったわけですが。

ヒロはこの世界においてはそれが常識でも、自分にとって正しくないとその少女・ミミを助けることにして。借金を肩代わりして、自分の船に乗せることにしたわけですが。

この世界では男の船に女が載るということは、ほぼほぼ身体を許すこととイコールで……1巻から速攻でそういう展開も織り込んでいくのはテンポ早いなーとは思いましたが。

 

まぁ一般市民だった少女が、父母を亡くして落ちるとこまで落ちようとしていたところを救ってくれた恩人であるのも間違いないですからね。

新たなクルーを得た上で傭兵家業をしていたら、ちょっと規模の大きい軍の作戦に参加することになったりして。エルマがそこでトラブルに見舞われて、彼女もまた流れるようにヒロの船に乗ることになったりしてましたが。

傭兵としてのヒロの実力は確かで、戦闘シーンもありますが安心して読める作品でしたね。

境界迷宮と異界の魔術師1

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「邪魔をするなら 排除するだけです」

 

VRゲームにログインした状態で殺されてしまった主人公は、気が付いたらゲームの世界に入り込んでいた。

日本人霧島景久として生きた記憶を持ちつつ、ゲーム世界のテオドール・ガードナーとしての記憶もある彼は、伯爵家の愛人だった母が亡くなってから引き取られた関係で、異母兄にいじめられていた。

しかし、日本人としての記憶を取り戻した彼は、ゲーム時代と同じように魔法を使うことができて……無事に撃退。

 

その力を頼りに、唯一の味方になってくれていたメイド・グレイスを連れて家を出ることを決意。

ゲーム本編からすると7年前の時代に転生したテオドールは、境界都市タームウィルズを訪れることに。ゲームと同じ歴史を辿るならば、政治が乱れ戦乱が起こる可能性が高いため、自分の力を磨く場を求めたみたいですね。

 

迷宮に挑もうとした彼を新人と侮り、襲撃を試みた冒険者との対人戦も問題なく行えていたし。

彼らが切り札として切ってきた、制御できない召喚魔法によって呼び出されたマンティコアですら撃退するし。

亡き母の知人でテオドールを気にしてくれていたロゼッタが同行していましたが「教えることが無い」というのも納得の実力があるんですよねぇ。

それでも妥協することなく、研鑽しようって言うんだから真面目ですよね本当に。

コミック1巻時点で、道中で手助けした貴族令嬢アシュレイと良好な関係を築き、今後に影響するだろうと考えてグレイスとの関係についてもハッキリとさせてるし、自己研鑽もコミュニケーションも疎かにしてないのが良い。

マグダラで眠れⅧ

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世界は見方によってどうとでも変わる。

鉛を金に変えるように、変えられるのかもしれなかった。

 

白き者たちを追いかけて、かつて滅びた街まで足を運んだ錬金術師たち。

旧アッバスにおいて生活している人もわずかながらにいて。

しかしながら、伝承にある破壊の痕跡などから、この場所を街として再生させることはできず。

それゆえに、クースラたちが火の薬の謎を解き明かしたという事実に、「呪いが解けた」と喜びを感じていて。

 

アッバスに置いて彼らは、白き者たちの伝承にある「空を飛ぶ方法」の検証を始める。

騎士団の追手が迫る中、時間もない状況という事もあり、ポンポン話が進んでいきますね。

いつも通り試行錯誤しながら実験しているんですが、これまでの経験で錬金術師としての成長が見られますね。

……新しい発見に心躍りすぎて、あわや大惨事な事態を何回か引き当ててましたが。

 

クースラが想像していたように、騎士団から追手が来るだろうとは思っていましたが。

まさかアイルゼンが部下を連れてとはいえ直々にやってこようとは。

そして、白き者たちの伝承における解釈が色々と出てきて、コロコロと違う結末が連想されるのは中々面白かった。

 

街を一つ滅ぼしたのは証拠隠滅の為だとか。あるいはただの実験中の事故だとか。確かに、それぞれに理屈は通ってるように見えますが。

最後にクースラが語った結論は、中々ぶっ飛んでた。

この世界観の中で、その考えを導き出すあたり相当ですな。で彼の考えが正しければ既にそれに着手している人もいるわけで。

ここで一区切りとしておしまい、となってもおかしくはなさそうですが。完結ではなく、次の巻を書く予定はあるようです。

次はどんな謎を解き明かしてくれるやら、今からちょっと楽しみです。あと、クースラが巻を追うごとにフェネシスに対して腑抜けになっている件。そろそろ爆ぜろ。

マグダラで眠れ (8) (電撃文庫)
支倉凍砂
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
2016-02-10
 

 

マグダラで眠れⅦ

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「僕たち書籍商はすべてを見られるとは最初から思っていないんです。失われいくなにかを必死につなぎ止めるのがせいぜいなんです。だから、誰も見たことのない新しい書物、それこそ、著者でさえ未だ書いていない書物を見たいと考えるのは、傲慢でしかありません。そういう特権は」

小さい、咳払い。

「また、別の誰かのものです」

 

クースラたちがたどり着いたのはかつて太陽の召喚によって滅びたと言われるアッバスの街。

伝承にある滅びた街は別に有り、そこに似せて作り同じ名前を付けた場所ではあるようですが。

叡智のかけらは残されていて。

 

道中で見つけたコレド・アブレアのメッセージ。

そして、彼と過去につながりがあったフィルという書籍商……『少女は書架の海で眠る』で出てきた彼がついに本編に登場。

ただ純粋なままの少年としてではなく、経験を重ねた商人でありながらも夢を忘れていない彼の姿が見られたのは、うれしかったですねぇ。

気になるのは、『書架の海』で出会った少女は今はどうしているのか、という点ですが。せっかくフィルが登場したんだから、彼女も出てくると個人的にはすごくうれしい。

 

前回の街は、他人の騒動に首を突っ込んだ形でしたが。

今度はまた彼ら自身が踊らされる立場に。あの錬金術師どもは窮地に立ちすぎじゃなかろうか。

彼らが発見する知恵が、魅力的なものだからそれを得ようと周囲が画策するのもわからないではないですが。

密偵たちの支援を得ながら、答えに辿り着き、掌を還されて。

けれどその程度で折れて倒れる程度だったら、クースラたちはここまで生き残っていないわけで。
追い詰められたときの閃きはさすがというか。
一時的に危機は脱しましたが、騎士団側の問題が解決したわけでもない以上、なにかしら接触があるかもしれず。また「太陽の召喚」の答えも不完全な者なため、クースラたちは足を止めず次の目的地へ。
帯曰く佳境らしいので、ぼちぼちシリーズも終わりですかねぇ……

マグダラで眠れ (7) (電撃文庫)
支倉凍砂
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
2015-09-10
 

マグダラで眠れⅥ

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「……自分で言って、信じてなさそうだけど」
イリーネの指摘に、クースラは肩をすくめる。
「信じると目が曇る。だがかけらも信じなければ、新しいことは見つけられない。錬金術師の中には二人の人間がいる」

異端審問官アブレアの足取りをたどり、古代の民の謎を追う一向。
アイルゼンが『聖女付きだった大錬金術師』だったクースラたちを旅立たせる腹積もりを語っていましたが。
言われてみればそうですよね。フェネシスは、聖女として死んだということになっていますが。
その傍にいた二人は生き残っているんだから、前線となったあの街においておいても、他の面々の士気を上げる意味では良い駒であったでしょう。
まぁ、その場合フェネシスは人目につかないように隔離された場所に軟禁状態になるか、安全策で他所の街に移送という形になるでしょう。
クースラは自分のマグダラを手放せないでしょうから、またぞろ問題起こしそうな予感。

さておき。
アイルゼンとしては、クースラたちは重要な手駒ですが、それでも自由を許すのは、古代の民の情報を追う中で、龍に匹敵するような新たな知識を得られないかと期待しているからのようで。
こういう油断ならないけど、こちらに利用価値を認めて評価してくれる相手がバックについてくれたのはクースラたちにとっていいのか悪いのか。
騎士団に伝手があるのは頼もしいことでしょうが、いざという時それが首輪にならないとも限らない。
前回の鐘の話でも、安全策に逃げようとしていたら、聖女の錬金術師という名札の価値が上がってのっぴきならなくなったわけですし。

今回は北へと向かうことにした一行。
騎士団の力が及んでいない地域もあったりするようで、監視役・補佐役として密偵が数名ついているのはその辺の事情もかかわっているのだろうか。
そしてクースラのヘタレっぷりが留まるところを知らない。
お前孤高の錬金術師じゃなかったのか。

錬金術師という金看板を使えなくなったので、変装をしたりする訳ですが。
イリーナはもともと職人だし、ウェランドはそつなく着こなす。フェネシスも、職人見習いだと思えば、問題はない感じ。しかし、クースラはどうしても職人には見えない、ぎこちなさが残るとか。
こういうところだけ錬金術師きわめてどーすんだってツッコミ入れればいいんだろうか。
その様を踏まえたうえでそれぞれの設定を考えているわけですが。
反論の余地がなくとも面白くなく、微妙にふてくされているクースラがもう……その見栄っ張りな鎧は、前回ひびが入っているんだから、脱ぎ捨ててしまえばいいのに。
少しずつ二人の関係が変わったり、クースラの行動にも変化が見られたりと、着実に進んでいっている感じではありますね。

今回はガラス職人たちのお話でありました。
変装していても、会話をしていく中で、クースラのことを錬金術師と見抜いた親方とかいいキャラいたと思います。
少し柔らかくなったとはいえ、やっぱりどこまでも錬金術師であるんだよなぁ、という格好よさがありました。
フェネシス絡むと途端にダメになるあたりも、キャラクターとしては良い属性何ではないかと。

マグダラで眠れ (6) (電撃文庫)
支倉凍砂
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
2014-09-10

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
 新刊・既刊を問わず読んだタイミングで記事を作成しております。
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