気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

長月遥

奇跡の魔鳥は錬金術士の夢を見る3

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「他に問題があって?」

「あったが、一応の解決はした。ただ今回はお前の期待に沿うかどうかの保証はしない」

「ずいぶん弱気なのね」

「自分の力量を知っているだけだ」

 

WEB連載をまとめた同人誌。12巻は表紙と口絵のキャライラストがありましたが、今回はイラストなし。

王都を襲った蜂の魔物クイーンビー。その言によれば、魔物に味方する陣営の神の眷属・神人が降臨されたという話があって。

更にニアの優れた知覚力は王都の地下に異様な魔力があることも察知していた。

 

とはいえ、当初の目的である蜂への対処に区切りがついたこともあり、ニアは一度ノーウィットの拠点に戻ってきていた。

神人の派遣について神界にいって神々に直接話を聞くことも、ニアならば可能だけどそのためには年単位の時間がかかってしまう。「地上の生き物は地上の生き物なりに、自身の力で最善を尽くすのが本来の在り方というものだ」というニアの指針は結構好ましいですね。

研究とか研鑽大好きで、対人方面で色々と疎い部分はありますけど。イルミナとかとの縁があり、大切に思う人が出来たことで、少しずつ改善する傾向にありますし。

 

ニアも一度ノーウィットに帰ってきたとはいえ、神人の存在といい王都で何かが起きるのは間違いがなく。

実際、トリーシアから依頼という形で呼び出されることになるわけです。

作るのを求められたのが神の助力を得るための奉納品で。ニア、実務方面では確かですけど、「美しさ」とかの方面だと困惑するのあまりにも技術者というか……ニアらしいですけどね。

 

今回の騒動に対する備えを進める中で、イルミナの想いを確かめて。立場のある彼女の負担を少しでも減らせるように、自分が上に行くと言えるのは格好良かったですね。

魔物側の神人が降臨して魔王軍が結成された中での、侵攻作戦の一つにすぎないわけですが、それを乗り越えられたのは良かった。……まぁ、長い戦いの始まりでもあるんですけどね。

巻末SSはダンジョンマスターリズ視点の「自由のデートを貴方と」と、イルミナ視点の「恋を知ったわたしは、契約結婚はもうできない」。イルミナ、色々と事情のある立場ではあるけど……それでも情熱的というか行動的な母の血を確かに引いてるとわかるのが好きですね。問題山積ではありますが、ニアにはぜひ頑張ってもらって……。


奇跡の魔鳥は錬金術士の夢を見る2

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「……悩ましいんだ」

「失うのが惜しいものがかかっていたら、悩むだろう。動かない間は失わずに済む。お前の言う通り不誠実だがな」

「失うって、どういうこと? イルミナさんの気持ちは決まってるんだから、あとはニア次第でしょ?」

それだけで済むなら迷っていない。

 

ダンジョン討伐を終えてスタンピード問題も解決したことで、平穏を取り戻しつつあるノーウィットの街。

領主の言を伝える使用人が、結界装置をつくる錬金術師相手に「素材の使用量が買取規定の額を超えた分は自己負担」とか言ってくるあたり、不正してそうな気配が強そうでしたけど。

無事にスタンピードを乗り切ったことで、リージェが錬金術師協会に出していた苦情がまわりまわって不正を暴き、領主が変わることになったとか。

一度は街を見捨てるに等しい決断をした国と協会ですけど、無事に解決したからにはちゃんと仕事をするあたり、罷免された領主よりはマシだったみたいですね。

 

次が決まるまでの繋ぎなのかもしれないが、新たに赴任してくる領主がカルティエラ第三王女と言う話をリージェから聞くニアよ。

リージェにもツッコミ入れられてましたけど、世俗に疎すぎる。

素材にこだわらずリージェでもB+評価のヒールポーションを作れるようになっていましたが。

 

錬金術師になれるだけで、結構な才能が必要と言われる世界みたいですが。

そんな中でもリージェは、最高峰と言われる亡き祖母からの指導を受け、比較されて落ち

こぼれ扱いされていても王宮錬金術師になれる程度の実力はある。

錬金術師の中でも、言い方はアレですけどちょうどいいレベルの人材だったんですよね。伸びしろはあるし、職業故の地位はあっても平民なのもあって視点は民に近いし。ニアに色々常識を教えてくれる相手として頼もしい。

ニアの事慕う気持ちも芽生え始めてるみたいですし、それ抜きにしても属性感知とかの指導を受けて師匠と慕ってる相手なので裏切るなんてことも無いだろうし。

 

王女様がやってくることで、王宮錬金術師のトリーシアやイルミナも滞在期間を延長することになったり。結界を作り上げた錬金術師たちということで、ニアはリージェに表向きの功績を押し付けようとしてましたが……トリーシアのように、薄々察してる人はいて。

というかトリーシアは自分の実力を過信せず、ニアの助力があってこその成功だ、と思っているあたりの目利きは確かなんですよね。

 

ただ、自分が満足できないからと表向き機器洗浄しかしてないニアを式典に引っ張り出す事を決定事項として通達してきたり、いろんな基準が貴族的すぎる。ニアが魔物であること隠して目立たず生きたいと思ってるのと、相性悪いんですよね。

まぁトリーシアも悪い子ではないというか、リージェ宛の見捨てる通達を見つつも足掻いてできる事やる気概はあったし、ニアが迷惑がっているの察知してちょっと気まずそうになってたりとか、これまで彼女の周りに居なかったタイプで判断間違えやすいという点は同情できなくはない。

でもリージェが有志として来てなかったらノーウィットの街壊滅してたかもな……とは思いましたね。

 

ニアの作ったポーション、透明感とかから素人目にも「違う」ことが分かる代物らしくて、近隣の街グラージェスに赴いた時に転売されてるっぽいのを目撃して「出来の良さがバレてる」ことが明らかになったり。
王女付きっぽい、魔物とのハーフな双子の少女騎士シェルマとリュフマに、「稀有な経験をしたな」と助言をついしてしまったり。

第三王女殿下と交流した結果、なぜか兄のように慕われることになったりと。ニアの周囲は、スタンピード騒動以前とは打って変わってにぎやかになっていくわけです。
隠していた羽を公にして表向きはハーフと言う扱いになったりだとか、望まない変化もおきつつ……まだ踏ん切りがつかない部分もありつつも、変化する方向へ進み始めてるんですよね。

そんな中で、魔物側に神人と呼ばれる存在が降臨して活発になったりだとか色々起きているので、休まる暇がないんですが。……功績も、上げやすそうだから、なんとかプラスにしたいものですね。 

巻末SSは「第三王女の秘密の日記」、「愛ならいいけど恋じゃダメ?」を収録。

「愛なら~」の方がリージェ視点で彼女の胸中が描かれているので、良かったです。

奇跡の魔鳥は錬金術士の夢を見る1

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「ニアさんは多分、真面目に考えてくれる人だから」

「……」

なぜ、たった今思ったことが分かる?

「答えが分かったら、教えてほしいな」

 

WEBで連載しているシリーズを作者さんが電子書籍化して頒布している同人誌(BOOKWALKER上の分類はラノベ)。なのでイラストも表紙と、カラーのキャラ紹介口絵だけで挿絵はなし。

主人公のニアは、ダンジョンから生まれたフォニアと呼ばれる魔鳥だった。進化したフォニア種の声は神々さえ魅了すると言われる、綺麗な声を持つだけの魔物ではあれど無害な鳥だったわけですが。

 

ある日、小さな村に近付いた時なにか惹かれるものを感じ……そこで「錬金術」という、反発するはずの魔力と神力を融合させ素材を変質させる技術を教えている老婆と孫娘を目撃して。

そこから「錬金術」にほれ込んだニアでしたが……鳥の姿では、繊細な調合を行うことは難しかった。

上位種族のフォルトルナーに進化できるまで鍛えて、耳元に羽残ってしまう不完全な形ながら人に化ける術を習得して。

 

魔物を探知する結界の弱い辺鄙な町に入り込んで、錬金術師として活動を始めるわけです。

進化したことで「神々さえ魅了する」と言われる声の力も強まってしまって。出来るだけ力を抑えるようにはしているけど、漏れ出るものはあって……極力喋らないようにふるまっていた。

研究が楽しくてやっているタイプであるみたいですし、自分が魔物であることも相まって安定して高品質のポーションとかを作れるみたいですけど、目立たないようにランクの低いものを納品するようにしていた。

ただ採取の時とか、他の人が驚く素振りを見せたりしてたので、なんというか隠しきれてない感じはありそう。

 

種族特性か、かなり詳細に含有魔力とかを分析することが出来る彼の作る「低ランク品」は効能良さそうでしたしね……。

巻末書下ろしが「商業ギルド納品部、受付担当者の決意」だったんですけど。町にいるもう一人の錬金術師はランクにムラがあるのに、いつも安定した品質のものを一定量持ってくるニアのことを見て、多分もって凄い事できるんだろうな……って察してましたしね。

 

そんなある日、ニアが暮らしている町の近くに新たなダンジョンが発生して。

王都から人員が派遣されてきて、錬金術師であるニアに絡んでくるバカが出たり、結界更新の話がでてニアの好まない雑務が増えていくわけですが。

頼れる王宮騎士の少女イルミナや、かつて自分が目撃した錬金術を学んでいた孫娘であるところリージェと再会するなど、良い出会いもあって……それによってニアも少しずつ態度を軟化させていってるのが良いんですよね。

 

ただ領主は愚物で、街が壊滅するかもしれない状況下で結界更新に必要な機材を作るためのレシピを公開し、素材も最低限は渡すが買取価格を超えた分は自己負担とか言い出すし。

それをリージェが錬金術協会に報告したら、「事後調査する」という、町を見捨てるのと同義の連絡が来るし。

ニア良い出会いも経験してるけど、同時に人間の愚かさにも巻き込まれまくってるんですよね……。

当人、自分のやりたい事に素直なタイプなのであまり気にしてない……というか。

魔物姿を見られたイルミナが、初遭遇時にちょっとトラブったけどそれ以降はお互いに心配しあう良い関係になれたこともあってか、気に掛けてるんですよね。そうやって気に入ってる相手が無事であるように、出来る事をやっていくのが良いですね。ニア、信頼できる仕事人って感じで結構好きです。

各々が出来ることを尽くしたことでダンジョン出現からの騒動を乗り切れたのは何よりでした。

そしてもう一つの巻末SSで、ニアとイルミナとリージェの3人で無事に乗り切れたことを祝う打ち上げをする「ささやかで贅沢な祝勝会」があって、この時点でのイルミナ達の心境とかも知れたのは良かったですね。

花冠の王国の花嫌い姫1

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「…殿下

 エスカ・トロネアの姫として 国の利益についてあなたと相談したいです」

 

鳥井まあさんのイラスト、好きなんですよねぇ。

それで気になっていたんですが、原作は20162017年あたりにビーズログ文庫から刊行されていたシリーズみたいですね。BOOKWALKER読み放題対象にもなっていたので、追々読みたいと思います。

 

豊かな土壌と穏やかな気候に恵まれた大国、エスカ・トロネア。

一年中美しい花が咲き誇り、花冠の王国や地上の楽園と褒め称えた。

しかしその国に生まれた第二王女のフローレンスは、重度の花粉症だった。花のある所ではくしゃみ鼻水に目の充血やかゆみなど花粉症の症状をフルセットで発症してしまって。

そうなれば当然、王女として見られた顔ではなく、引きこもるほかなかった。

作中世界では「花粉症」というのは未知の病のようで、エスカ・トロネアの医師にも原因不明だと匙を投げられたとか。

 

フローレンスはそれでも諦めず、一年のほとんどが雪に覆われた極寒の王国ラハ・ラドマに留学した時には症状が出なかったから、その国との縁談を纏められないかと奔走して。

大陸でも名の知れた大国の姫君があまりにもグイグイ迫ってくるので、ラハ・ラドマ側から不審がられたりしてましたが。

実際、ラハ・ラドマは不毛の地と軽んじられている貧しく厳しい土地柄みたいなので、分からなくもない。

 

それでも失礼のないように可能な限り花を揃えてフローレンスを出迎えた結果、花粉症に悩むフローレンスは変な態度をとってしまって。

それゆえにラハ・ラドマ側の相手から「なにか裏があるのでは……?」と疑心暗鬼に陥ってしまったわけですが。

花粉症が落ち着いていることで、エスカ・トロネアの姫としてするべきことをしなくては、と奮起しているフローレンスが可愛かったですね。

簡単に調べてラハ・ラドマのイスカ殿下相手に切り込んで、初動のすれ違いを思えば良い関係を築けそうなのが良い感じで、続きが楽しみ。



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