気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

間宮夏生

聖剣のソードラビリンス

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「これだけは言うておく。人と人との交わりに永遠はないぞ……」
表情はわからない。だが、声色から切実ななにかを感じる。
「必ず終わりはやって来る。その時、無闇に人と関わらなければよかったと後悔しても遅いんじゃんぞ……」

デビュー作の『月光』が好きだったので、それ以降の作品も隙を見つけては手を出しているんですが……
今回は特にコレジャナイ感がひどかったといいますか。
設定的には、面白くなりそうではあるんですけど。
身近にダンジョンがあり、最下層に到達したものはまだいない。過去に大規模な部隊が派遣されたものの、生還したのはたった三名。

その大規模作戦に於いて、「裏切り者」として報告された父を持つ少年は、作戦から10年が立ち、一回の冒険者としてダンジョンに足を踏み入れる。
知人から得た情報を元に出会った、剣の女王を名乗るセレスティアと共に。
道中、裏切り者の息子とバレて騒動になったりするんですけど……

驚きが足りないといいますか、山も谷もなく一直線な感じがしてどうにも楽しみ切れなかった。
もうちょっと盛り上がりが欲しい。今のところ、主人公良い所ほとんどないし。
続きが出たとして、買うかはちょっと悩むレベルですね……

聖剣のソードラビリンス (電撃文庫)
間宮夏生
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
2015-07-10

推定未来 白きサイネリアの福音

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「だけどね。私は傘が無駄になったことより雨が降らなくてよかったと心から思う」
直後、彼女が真剣な眼差しを浮かべる。それは切実と呼べるほどの。
「犠牲者を一人でも減らせればそれでいい。それがミゼンの存在する意義だから――」


最初はすごくわくわくしていました。
犯罪を予測して、未然に防ぐための組織。
捜査一課に属してはいるものの、そのお題目の怪しさから、内部からの評判は悪く、人数も少数。
設立したばかりで実績にも乏しく、スタートを切ったばかりの「捜査一科犯罪未然防止対策係」。
その設立に奔走した上司と、スカウトされて所属することとなった巡査部長の青年の物語。

犯罪を予測するといっても決して、怪しいオカルトな手段ではない。
現代に存在する膨大なデータを集約して計測することで、「犯罪の起きるかもしれない確立」を割出し、確証を得るための捜査を行う、っていうのは中々いいと思っていたんですけどねー。
設定部分と、最初の事件くらいまではまだ面白かった……んですよ。
後半一気に失速した感じが。
ちょっと1巻でまとめるには欲張りすぎたんじゃないかと。

もうちょっとミゼンっていう組織を中心に描いてからだったら、後半の展開も許容できた気がする。
あれ、2巻あたりのネタじゃないのか。
1巻でもっとストライカーを活用して事件を解決していって、ミゼンの名前を内部に広めていく。
その上で、上司との距離を縮めていったり、その秘めた謎に興味を抱いたりする。
そして最後、暗躍しているらしい老人が「ミゼンに新人が、ねぇ。面白そうじゃないか」とか言って幕……とかいう展開で問題なかったと思うんですが。
前半部分と後半部分の温度差がもうちょっとなんとかならなかったのかと、残念に感じる一作。
一作目の電撃文庫『月光』ほどの衝撃がない。
あれぐらいの作品が出てくることを期待したいところなんですが。


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ちゃか

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