サークル「ビッグ・ラグーン」よりC96で頒布された『失恋文庫』。
好評につき完売したため、重版&電子化が予定されているそうです。
会場で無事購入し、読了したんですが……タイトルに在る通り「失恋」がテーマのアンソロジーなんですよ。
で、ラノベ作家としてお名前を聞いたことのある方々が、本気で「失恋」を書いているわけで。ゴリゴリとメンタルが削られていきます。
全編、それぞれに面白いです。良質なアンソロジーで、テーマに誠実なのは間違いないです。ですが読んでいる最中「誰がここまでやれと言った」みたいな気持ちも沸きましたし、リアルに胃が痛かった。濃度が濃い。用法用量を守ってお読みください。
読むだけでここまで体力使う作品も中々ない。編集の御二方は本当にお疲れ様でした。
一番好きなのは子子子子子子子先生の『シラノが想いを告げる時』、次点でしめさば先生の『独り占め。』。失恋パワーがあったのは北山結莉先生の『ずっと一緒な君と僕』と涼暮皐先生の『虚無・A』ですかね……
以下、作品ごとの感想を書きます。ネタバレあるのでご注意を。タイトルは掲載順・敬称略です。