気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

青野海鳥

夜伽の国の月光姫3

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「あいるびーばっく!」

 

その容姿からエルフと勘違いされ、竜にエルフの里まで運ばれてしまったセレネ。

彼女自身はそこでの生活を満喫してたし、なんなら人間の常識にとらわれない土地だからここにどうにか姉を連れてくれば、女の子同士のカップルでも作れるのではないか、とか考えてるの自由すぎる。

 

王子の方は彼女を連れて行った先で攫われてしまい、責任を感じたのもありセレネを取り返すために動き始めているというのに。

……まぁ、竜に影響力のある巫女だと勘違いされたセレネはエルフたちに大切にされて、しっかり人里に送り届けてもらえることになってたのですが。

各々が武装した状態で鉢合わせて、王子とエルフの長がバチバチ戦う事態になってましたが、致命的になる前に誤解が解けて良かった。

 

そこから少しずつ交易でお互いの利になる方向へと話が進んでいったのは、王国的にもありがたい話だったんだろうなぁ。

……こうしてますますセレネの実績が積み重なっていき、エルフたちからは月光姫なんて異名までもらうくらいになってきたわけですが。

存在感が強まるセレネの事を隣国の王女エンテは、面白く思わず……より危険な術を用いるように呪詛師をたきつけた末に、最後に歯向かわれてたのはまぁ自業自得ではありますな……。

 

別の思惑を持っていた呪詛師は直接セレネを狙うのではなく、彼女を庇護する王家の方に牙をむこうともくろんで。その末にセレネにも影響するだろうと考えたみたいです。

これまで幸運や、有能な執事である鼠のバトラーの助力もあって危険を免れていたセレネが、勘違いからとある行動を起こしたときにその呪いと鉢合わせてしまったのは引きが強すぎるな……これは誤解されまくるのも止む無し。

最終的には王子も無事だったし、いったん距離を取ることに成功したわけですし。……より影響力が強まったとも言いますが……。

番外編「黄金のマリー」の末文によれば、割と早く戻ってきそうな気配がありますけども。今度は何しでかすんでしょうね、彼女。

夜伽の国の月光姫2

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「あした、ほんき、だす」

 

世間的に見れば、親から秘匿され牢獄のような場所で過ごしていた、美しい姫を大国の王子が救い出したというのは美談です。

そしてその彼女の振る舞いが彼を慕っているように見えるのだから、周囲からすると微笑ましい風景なんでしょうねぇ。

……実際にはセレネは、王子は愛らしい姉を狙っていると思い込んでるし、自分を天国から引き離した相手への復讐を目論んでいるわけですが……行き当たりばったり主義のセレネの行動はさっぱり実を結びません。

 

ちなみにそんなセレネを気にかけて、王子はあちこち連れて行ってくれたりするんですが。

隣国の王女様、彼が避けていたのも納得だなぁというか。彼女に近づく男性は体調を崩し病床に伏すことが多いから、呪われているなんて噂が広まっていたそうですが……。

王子の妻の座を狙っているから、彼に言い寄る女も自分に迫る男も鬱陶しいという価値観で、お抱えの呪詛使いに呪わせていたっていうんだから真っ黒すぎて笑っちゃった。

当然セレネにも嫌がらせの数々を仕掛けてきたわけですけど、当人には全く届いていないのもこの作品ならではの味わいって感じがしましたね。

 

その後、「百合(女性同士の恋愛)」が好きというセレネの発言を、普通に花の百合が好きだと解釈した王子に、百合が広がる場所に連れて行ってもらったりしてましたが。

そんな彼女を竜すらもが誤解して、見知らぬ土地に連れ去られたりする一幕もありましたが……困惑する周囲と違い、当人は新天地満喫してるのがセレネだよなぁ……。



夜伽の国の月光姫

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「きょうから、ほんきだす」

 

辺境にあるアークイラ王国の第二王女セレネ。

白い髪と深紅の瞳を持つ美少女であったが……中身はおっさん転生者だった。

思考が日本で成長してきた男性であるため、彼女の言動はこの世界の人々からするととても奇妙に思えた。

さらに中身の影響が強すぎて、セレネはこの世界の言語習得にも苦労し片言でしか話せなかった。そうした異常性から両親はセレネの存在を秘匿していた。

 

寂れた建物の奥に、王家の血を引く者にしか開けない特殊な封印魔術を施した扉を設置して、牢獄のような場所で過ごすセレネでしたが……。

彼女の前世は天性の引きこもり体質であり、他の人から見れば牢獄に等しいような場所で過ごすのも、天国に等しかった。

何をせずとも文句は言われないし、秘匿している両親も三度の食事はしっかりと用意してくれた。さらに心優しい姉が何くれとなく気にかけてくれて、差し入れをくれるし同性相手だから無防備な姉の胸に飛び込むことも出来る。

 

さらに腐っても王族の血を引くセレネは特殊な魔力を宿していて、バトラーと呼ぶネズミと会話をすることだってできたし……。

建物が秘匿され近づく人が限られている。つまり整備が行き届いてない影響もあり、窓から入り込んだ蔦を頼りにたまに外に出ることだってできた。

 

そうして監禁ライフを満喫していたセレネでしたが……。

ある日アークイラ王国に、見分を広める目的で旅をしている王子がやって来ることになりパーティーが開かれることになって。

姉は王子と既成事実を作り、関係を強めることで妹を助けようとした。王子は恋でも愛でもなく、何かに迫られるように近づく姉から距離を取りたがった。

そして何も考えてないセレネは一人気ままに散歩に出かけて……そこで王子に目撃されてしまい、そのことから王子の庇護を得て大国へと迎えられることになってしまうわけです。

 

セレネが片言でしか喋れないことや、外見だけで見れば儚げな美少女であることもあって、誤解が加速していくんですよねぇ。

精神的に男性だから男と結婚したくないし、女性との百合百合しい生活を堪能したいとか、自堕落な生活を送りたいとか思ってるのを誰も気付かない。

セレネも割と適当に過ごしているんですが、結果として良い未来を引くんだからそのあたりの引きが強いのは笑える。

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ちゃか

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