気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

鴉ぴえろ

転生王女と天才令嬢の魔法革命 王宮秘話

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「貴方のお陰で、夢に手が届きました」

「ハルフィス……」

「私は貴方から教えてもらった希望と一緒に、胸を張って、いっぱい幸せになります」

 

ドラゴンマガジンに掲載された短編5編と、書き下ろし2編を加えたSS7編を収録した短編集。

20203月収録の話なんかもあって、「離宮に来たばかりのまだ距離感を図っている頃のアニスとユフィ」の姿が見られたり、ユフィが王女になってからのイチャイチャ風景が見られたりと、エピソードごとにテイストが違って楽しかったですね。

 

本編だとユフィとアニスのメイン2人や、側にいる人々との関わりだったり、女王となったユフィや王族としてアニスが国の難事に対峙することになる展開が多いわけですが。

そんな中で掘り下げが薄かった、アニスとアニスの母シルフィーヌとの交流が描かれている第2話「子と母と」が良かったですね。

アニスも魔法の才能が無いことで傷ついたけれど、母であるシルフィーヌもまた傷ついていた。同じくらい不器用で、似たもの同士でもある2人の距離が少し近づいたのはホッとしました。

 

3話「愛という難問の答え合わせ」は、子爵家令嬢であるレイニが実家との関係をどうするのか、という話になっていたり。5話「記憶の景色は、時計の針を進めない」は同じように実家と距離を取っているティルティの事情を深掘りする話だったり。

家族というものについて語るエピソードが多かった印象ですね。6話の「ハルフィスの結婚」も、貴族の家の話でしたし。

ハルフィスの婚約者であるマリオンは次男であり、家を継ぐはずではなかった。けれど、次期当主予定であった兄の婚約者の家が、女王の怒りを買い……婚約者を救うためにマリオンの兄が婿入りするという話も出てきたりして。

マリオンがアンティ伯爵家を継ぐ可能性が出て来た中で、理想的な王であるユフィが精霊契約者なのも相まって、神に近く感じられ近くに居られない、と感じる人もいるとも語られていました。

 

畏怖の念を抱き、失言をする前に距離を取る判断が出来るあたりマリオン兄は理性的ですよね……。この国の貴族、ユフィの怒りを買ったりする馬鹿も多い中で、しっかり差異を感じてるのは聡明ですよ。自分の器の限界、と彼は言っていましたけど。

全員が精霊契約者みたいな超人になった国とか、それはそれでヤバいので、ああいう判断できる人が居るのは良いことだと思います。

その上で、この国を改革していくユフィやアニスに近しいハルフィスやマリオンを残していくんだから、しっかり仕事はしてるともいえる。

 

4話「愛への報復」は、年上なのにいつも攻められてばかりのアニスがユフィに反撃しようと、レイニを巻き込んで一日メイドとしてユフィに仕えようとする話。……まぁ当然のように反撃くらって、いつも通りの流れになってましたが。アニスらしくて微笑ましかったですね。

7話「二対一組への誘い」は書き下ろしエピソード。ユフィが女王になった後、アニスの地位が向上した中で、職人たちから「アニスに相応しいドレスを仕立てたい」と嘆願が出されることになって。気乗りしなかったアニスがそれでもドレスを仕立てる中で、楽しみを見出してたのが良かったですね。

……しれっとユフィの愛の重さも描かれていましたが、まぁそれもまたいつも通りではありますか。

転生王女と天才令嬢の魔法革命6

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「私が捨てた未来を貴方が拾うなら 貴方の捨てる現在を私は拾いましょう

 呪いなどに変えさせはしない 魔法は明日への祈りと 幸せを願うもので出来ているのです!

 構えなさいアルガルド ――貴方の定義を否定します」

 

3036話を収録した第6巻。

離宮に居たレイニの下に直接現れたアルガルド。イリアも襲撃を察知して即座に逃げを打っていたり、攻撃を躊躇わなったり優秀なポイントはあったんですが。

覚悟を決めた彼の足は止まらなかった。レイニの心臓を暴き、そこに秘められた魔石を取り込み自らをヴァンパイア化させたアルガルド。

 

そんな彼の前に立ちはだかるは、竜の力を自らに取り込んだキテレツ姫アニス。

婚約破棄騒動は魅了に影響されなかったユフィリアを排除するためで……アルガルドは、レイニの魅了の力に気付きつつ、自らの感情に振り回されないようにしていた、と。

……そこで変に覚悟を示さなくてよいんだよ……。

まぁ、魅了周りでは囚われてはいなかったとして……彼は、キテレツながらその才覚は間違いがないアニスという存在を、絶対に認めないこの国に対して思う所はあって。

国の病んだ部分を見て、それを打破する力がある者と彼が認めたユフィリアやアニスは、現状維持を選ぶ。ならば凡人である自分が、その壁を打破するために力を求める。

歪んでいるけど一貫していて、だからこそ姉弟の決別が悲しい。

 


転生王女と天才令嬢の魔法革命5

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「……それでも私は今の自分がそんなに嫌いじゃないよ

 私だから見えるものもあると思ってるし 私だから生み出せたものもある

 それは誰かに譲れることじゃないから」

 

聴取の場でレイニ嬢に「何か」を感じ取ったアニス。

イリアを伴って別室に移動し、彼女の背中を撫でたり胸をもんだりセクハラ……じゃなくて触診をしたけっか、レイニの心臓部に魔石があり、無意識で魅了の魔法を使っていると指摘。

実際レイニは過去の出来事からその推測に納得ができる部分もあって。彼女の魔石が悪さをしていただけで、彼女自身に非があったわけではないとホッとして涙を流すただの少女であってあったのはひとまず良かったか。

 

レイニ嬢という前例を知ってしまった以上、彼女を排除して終わりにするのではなく、後に備えるべきだというアニスの提案は至極もっともですし。

対策手段を持っているアニスが面倒を見るというのも、無理はない話ですが……彼女の離宮には、レイニがきっかけで立場を追われたユフィが居るのを失念していたのはいただけない。

ただレイニは自分の力を知らずに振り回されているだけの少女だったわけですが……今まで不穏な動きを見せていたアルガルドは、協力者と共に近くにスパイを潜り込ませていて、その情報を察知していた。……つまりは、ある程度自覚して手を汚しているというのはなぁ……。

 

レイニ嬢の存在からヴァンパイアの伝承に真実味が出てきたり。ティルティの協力を得て、レイニの魔石をある程度安定化させることが出来たり。

アニスの周囲では良い出来事が続いていましたが。アルガルド陣営の関与によって、アニスはドラゴンの素材の使い道について、彼女に反発するものが多い魔法省相手にプレゼンする必要が生じて。ユフィがついてきてくれたのは助かりましたが、だからこそ敵が動ける余地が生まれたのは痛い。



転生王女と天才令嬢の魔法革命4

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「だけどなるほど あなたがこれを思いついたのがドラゴンからの受け売りだというのなら」

「確かに呪いだわ」

 

幼少期のアニスとアルガルドは仲の良い姉弟だった、という回想を夢に見ているのが痛いなぁ。今ではあんなに距離が空いてしまって……。

ドラゴン討伐後のアニスは、イリアとユフィを伴ってティルティという人物を訪ねることに。

加虐性を持つために別邸に封じられたと噂されるクラーレット侯爵家の長女である彼女は、アニスの研究成果の一端によって今ではその加虐性が抑えられている状態だった。

 

……それはそれとして、アニスと一緒に身体強化薬「魔薬」を作った人物であり、呪いマニアという顔も持っていて、向いている方向が違うだけで本当にアニスの同類ですよね……。

「姫様の同類です」とイリアが言ったシーンの「あ“――」ってなってるユフィの絵が笑えた。

訪問時に出迎えてくれたメイドさんについて、こそっとウラバナシ! として収録されていたの、こういう小ネタ好きなので嬉しかったです。

 

ティルティをも巻き込んでドラゴンから託された知識を形にしようとするアニス。

しかしまぁ、新技術の開発は当然危険性も考慮せねばならず……ちゃんと実験を経ることを条件に付けて、「私に隠しごとはなしにしてください」と嘆願するユフィが実にかわいい。

そんなある日、外交で諸国に赴いていたアニス母が、近ごろの故郷でのトラブルを聞きつけて緊急帰国。さらに頭痛のネタが増えたように見える国王陛下は本当にお疲れ様です……。

 

まぁ当然説教はあれど、婚約破棄の現場に踏み込んでユフィを保護したことや、ドラゴン討伐に大きく貢献したことは評価されるべき、と言ってくれたのは良かった。

認めるべきところは認めてくれてるわけですしね。その上で怒られるのは、まぁ仕方ないよ……。暴走キテレツ王女だから……。

 

アルガルド達が肩入れしまくっているシアン男爵令嬢レイニ。

調査の過程で妙に同情的な意見が多いことに、国王たちは不信感を抱いており……アニスが王族として動くことも増えるだろうし、勘も必要だろうということで聴取の場に同席することになってましたが。

ユフィに配慮していったん話し合いの席から外されたけど、イリアから告げ口あって速攻でバレている第22話の扉絵が愉快で好き。

愉快さでいえばカバー裏のアンケ結果イラストの国王×グランツが、なにしてるんだこの父親ズ……。



聖女先生の魔法は進んでる! 1 落ちこぼれの教室

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「おう、自覚しておけ。そして、忘れるな。人は生きてこそ成し遂げられるんだ。それが誰かに認められるようなものでなくても、お前の足跡はこの世界に残される。消えることなんかないんだ。お前を覚えている者がいる限り、お前がいなくなったという傷は癒えることはない。忘却だけが死の傷跡をなくす手段なのに、人は何故、死者を完全に忘れないと思う?」

 

ティア・パーソン。

聖女として優れた資質を持ちながらも、同時に異端として辺境に排斥された人物。

周囲から異端と言われようと、彼女には揺るがぬ信念と目標があるために、雑音に囚われるようなことはなかった。

……目標に向かって全速前進というほど前のめりになっているわけでもなく、少しずつできる事を増やしていってる着実さはあるんですが。

 

ティアの素のスペックが高いのは間違いなくて、目標に向かう仮定で常識を破壊しまくったりしていくので、教え子からツッコミが止まらないのも無理はない。

本来は戦闘能力がないはずの「聖女の魔法」。それぞれの分野を磨きまくって、戦闘でも活用できるようにまで高めたりしてるし。

実力ある冒険者が複数で挑むモンスターとされる亜竜を単独で倒し、従えてその背中に乗って王都まで乗りつけるみたいな突飛な行動取ったりしますし。

 

辺境に向かう道中で弟子に迎えた少女のトルテ。

王都に居る腐れ縁の知人から紹介された、聖女候補生の問題児2人として名が挙がったアンジェリーナとエミーリエも迎え入れて、ティアは3人を鍛える中で彼女達と向き合って、自分の目標についても打ち明けていくことになるわけですが。

ティアが今のような状況になったのは、全て4年前に起きた事件が原因で。そのことで、王国全体の方針も転換されてしまって、あちこちに歪みが生じつつあるようですが。

 

そもそもその事件の裏側で暗躍していた何者かがいそうな雰囲気です。ティアは彼女なりのやり方で、かつての後悔に向き合おうとしていますが、ティア以外にもあの事件に違和感を持って調査を進めている人々が居そうなのも、王国捨てたもんじゃないな、という希望があって良かった。頑張ってもらいたいものですねぇ。

転生王女と天才令嬢の魔法革命8

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「私がユフィに選ばせちゃったんだね」

「えぇ、貴方が選ばせてくれたんです」

「……呪いみたいだ」

「私には祝福でしたよ」

 

魔学都市アニスフィアの建築は順調で……だからこそ、そろそろ王族であるアニスの格に相応しい建物を建築しようか、という話が出てくる程度には余裕が出てきた。

そんな中、今回トラブルが起きたのは王都……ユフィリア側の方で。

王都のある中央とアルガルドの送られた東方地域の関係は、ひとまず落ち着いている。ということで、独自の連帯感でまとまっていてなかなか手を出せずにいた西部の問題に触れることになったのですが。

 

パレッティア王国が抱えている問題として、貴族と平民の間に溝が生じていること。精霊信仰が過ぎた上、一部では腐敗もしている、と。

ユフィとアニスは改革を進めていますが、片や精霊契約者、片やドラゴンの力を宿した少女、ということで永い時を生きることが約束されている存在なんですよね。だからこそ、ある程度のタイミングで身を引くことを検討していた。

それを踏まえた上で、ある程度ユフィもアニスも譲歩してきたというか……我慢をしてきたわけですが。

 

アニスやユフィの周囲に居る人々が、アニスが鬱憤を貯め込みまくっていることや、それを我慢してくれているのは彼女の温情だと理解しているのはせめてもの救いか。ティルティなんかはもっと直接的に「まだアニスがこの国を見限ってないのが凄い」とか言ってましたしね……。それは正直そう思う部分はある。

腐敗の極みみたいな西部の貴族は、ユフィと対面した時にアニスの事を侮るような事を言って。そのことでユフィは怒りに揺れた。普段は食事や睡眠をとって人間らしい生活を装っていたけれど、それすらできなくなる程度には人から離れてしまった。

そんなユフィを見てしまったことで、アニスもキレて西部を更地にしそうな勢いがつきかけたりもしましたが。踏みとどまって、理想の為に切り替えられたのは良かったか。

舐めた西部の貴族に相応の対応もできましたし。アニスもユフィも人を超越した故の危うさもありますが、互いに互いを思い合っているからバランス取れてるのが良いですねぇ。

転生王女と天才令嬢の魔法革命3

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「貴族でも躊躇うだろうドラゴンに義務でもなく使命でもないのに! 貴女はなぜ――」

「それが私の願いで “私が思う魔法使い”だから」

「あれは人の笑顔を奪う 放っておいてはいけないものだよ」

 

魔石などを材料にした薬を服用し、リミッターを解除した状態になったアニス。

ユフィはドラゴンと対峙した瞬間から「逃げろ」という声が沸きあがるような状況だったみたいですが。アニスは笑みすら浮かべていて。

そんな彼女に、魔女箒を届けてくれた冒険者が「蛮勇よりも御命をお大事に」と言って礼をするシーン、良いですよね。

 

初手マナブレイドで切れなかった時、「自信作なんですけどォ!?」の台詞のしてでデフォルメされたアニスが「きぃーーッ!!」ってなってる場所が割と好き。

リミッター解除状態でも、暴走しているわけじゃなくて不審な手ごたえをヒントに分析しようとしてるの、彼女のクレバーさが見えて良いですよね。

まぁ至近距離でバトってる彼女より、遠めに見ているユフィの方がより分かりやすかったみたいですけども。

 

アニスはキテレツ王女なんて言われる通り、常識外れの人間ではありますが。

スペックは間違いなく高いんですよね。そんな彼女をして、ドラゴンの相手は簡単にはいかず死に駆ける場面も。

アニスを救助して、叱咤して、協力してくれるユフィがついてきてくれていたのは救いでした。

ドラゴンを見て逃げろと本能を刺激されていたユフィが、アニスに手を差し伸べられてともに挑む時には震えてないのも良い感じ。

 

止まらない行動力の賜物で、危うい場面もありつつも見事に目的を達成したのはお見事でした。

……目先の素材のために暴走した結果、アルガルドとの確執がより深まる結果になったりと、なかなか何事も上手くいかない状況ではありましたが。

被害を抑えるという点においては成果を上げた、と認めつつ父も素直に誉められないのは悩ましいところ。マゼンタ公爵が貸し一つで助けてくれたのはありがたい。

その後の祝勝会で、アニスとユフィがそれぞれの事情でバルコニーへ避難してきて、女2人でダンスしてるシーンは華やかで良し。

 


転生王女と天才令嬢の魔法革命2

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「大丈夫だよ いいんだよ 誰かから優しくされても」

 

611話を収録。

ユフィの膝枕を堪能した結果、つやっつやの表情を見せるアニスは本当に趣味に生きてるなぁ……という感じがします。

グイグイくるアニスに戸惑いつつ、アニスとイリアの信頼関係を見て胸騒ぎを覚えたり、既に想いの芽があるなぁ……とニヤニヤしてしまうな。

額を合わせて熱測りにこられて、近くて混乱して赤面してるユフィが可愛いです。

 

自由を与えられたことで、ユフィが戸惑い続けていますけど。

そんな彼女に良い影響を与えているアニスとの距離感が、微笑ましくて好きです。

そもそもユフィが離宮に来たのは、アルガルドによる婚約破棄からの流れですから、スタートからして懸念材料が多いし。

そんな中でドラゴンが現れたことによる魔物の暴走、スタンピードが起きてしまって国としても慌ただしくなりそうな状況で。

 

アルガルドが汚名返上のために参加を名乗り出た一方で、研究のために高位ランクの冒険者としての活動をしていたアニスが、素材欲しさに現地に駆けつけたりで、いやぁあっちもこっちも一筋縄ではいきませんね……というか。

スタンピード対策以外にも不穏な息子と暴走娘の対処に追われることになった王様、お疲れ様です……。

現場の騎士から駆けつけた時に「これはただのスタンピードではないのですよ!?」とう言われたときに「ただのスタンピードだったらいても不思議じゃないんですね……」ってあきれたユフィがいるコマが、妙にツボに入って好き。

あとがきページのアンケ規格「アニスとユフィでお風呂」の挿絵、楽しそうなアニスとまだ心境定まってないユフィの複雑そうな表情が良かった。

転生王女と天才令嬢の魔法革命 ANIMATION 公式ファンブック

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「罪深いですね、アニスは。自分がどれだけ罪深いことをしているのか、教えてあげないといけませんね?」

 

まぁタイトル通り。『転生王女と天才令嬢の魔法革命』のアニメの公式ファンブックですね。

キービジュアル第一弾の手を繋いでいるアニスとユフィも良いですけど、私は第2弾の縦半分で昼と夜に分かれていてアニスとユフィが別の場所に立っているやつが好きですねー。

他はメガミマガジン3月号表紙や、Twitter掲載されたっていう水着のイラストとか、アニメ化記念幅広帯イラストとかも良かったですねー。

 

アニメファンブックなので、キャラの衣装・表情の設定だとか、舞台となっている離宮とかの背景設定とかが多かったですね。アニスの正装とか、コメントで「本人は似あってないと思ってる」とか書かれてますけど、割と好きですけどね。ユフィ達からは褒められてるというし、そういう人を増やして行けると良いですね。

ユフィの服装だと令嬢してる時より、意外とお忍び衣装のが好き。ドレスも着こなしてて綺麗なんですけど。

 

他にはアニス・ユフィ・アルガルドの声優さんの鼎談と、イリア、レイニ、ティルティの声優さんそれぞれのインタビュー。あとはスタッフインタビューも掲載されてましたね。

そして鴉ぴえろ先生書下ろしの現代パロディSSも掲載されてました。

既に付き合っているアニスとユフィ、付き合う前はアニスの方がアクティブだったのに『恋人』になってからはむしろユフィの方がグイグイ来るようになって……というのは本編に近いですけど。関係が周知されて見守られているの、微笑ましくてとても良かったですね……。当然のようにお泊りとかしてるしね……。



転生王女と天才令嬢の魔法革命7

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「……でも、アニスは自由が好きでしょう?」

「ユフィがくれた自由だからね。私が自由でいて欲しいって、そう願ってくれるからこの自由を愛せるんだ。その自由がユフィを苦しめるなら、ユフィがまた少し手放しても良いと思える日まで囚われてあげる」

 

アニスがドラゴンの力を得て、精霊契約者となったユフィと永い時間をずっと一緒に過ごせるのが確定したからか、2人の距離がまたぐっと近づいた感じがありましたね。

……すでに割とイチャイチャしてたのに、まだ近付ける余地あったんだ。

一応、悪影響がないかを確認するという名目でアニスは療養を兼ねて、離宮に引きこもっている時間が多かったみたいですが。

その間にアルが恩赦によって爵位を与えられ、辺境開拓を任されていたのは進展ですかねぇ。あの騒動があったことを思えば、事情を知っている人間をあそこに配置するのは欠かせないでしょうしね……。

 

パレッティア王国では、魔学をより発展させていくために研究施設を作るという話が出ていて。

これまでの伝統との兼ね合いもあって王都に直接建設することはできず……最終的に、そのために街を一つ創り上げることになるんだから凄まじい。

そうなると、一番詳しいアニスの意見が重要になってくるから、と責任者を任されて。さらには王姉であるアニスフィアに専属の騎士団をつけるという話も出てきて。

 

これまで周囲の手助けを得ながらも、あくまでアニス個人の研究であったものがどんどん大きくなってきたものですねぇ……。

ただ規模が大きくなる以上、責任というものも付随してくるわけで。アニスが騎士団のトップにも立つことになったり、これまで避けていた魔道具の開発の決断を下す覚悟を決めたり、「変化」が始まる1冊でしたね。

アニスが都市開発のために現地に赴くことが増えて、一緒にいる時間が減って拗ねるユフィが可愛かったですね。

 

アニスが地位を得て、それまでと違う立場にもどかしさを覚える一幕もありましたが……確認したいことが出来たら即座に動いちゃうハチャメチャっぷりが薄れたわけでもないので、相変わらずの様子になんか嬉しくなりました。

周囲にいる人員との信頼関係も少しずつ築けてきているし、新しい魔道具のアイデアを形にしたりしてますし。うん、いい展開だったと思います。続き読めると嬉しいなぁ。

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
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