「じゃあ、なんでそんな話をしたんですか?」
(略)
「隠し事をしたまま、友達にはなれないからだよ」
赤城を伴って、麻衣がサプライズ参加するイベントを見に来た咲太。
しかし「#夢見る」によって多くの人々が認識していたことで、サプライズは失敗してましたが、ある意味期待には応えたので大成功ともいえるのか?
そしてそこで、麻衣は「#夢見る」で共有された夢の通り、自らが霧島透子だと表明して。そこからどんどん「夢」が現実を塗り替えていくことになるわけです。
咲太の認識だけは元の世界のものが残っていましたが。
消えたはずの「かえで」が咲太を出迎えてくれたり。国見の交際相手が変わっていたり、古賀の進学先が変わっていたり、などなど。
現実がどんどん書き換えられて、友人知人との会話が全くかみ合わない状況で、赤城との連絡が途絶したりもして、手がかりが得られない状況に追いやられている。
そんな中で手がかりを持ってきてくれたのが翔子ちゃんだって言うのが、なんというか彼女らしいというか。
そうやって明らかになっていった事情から、今回の思春期症候群を巻き起こしている人物にはたどり着けましたが。
彼女の傷もなかなかに深く。書き換えられた世界、と一言で言いますけども。咲太もかつて、未来を見て現在を改変するなんてことをして。でも、その時に「過去に戻るのは難しい」という話も出ていたわけで。
もう取り戻せないもの。書き換えられた状況を良しとするもの。そういう柵というか、問題が多くある中で、果たしてどんな決着を見出すのか。次回、最終巻を待ちたいと思います。