気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

BKブックス

おおかみひめものがたり

ico_grade6_3h

「大人が勝手に機体をかけているだけだからね、未来でお歴々の投資がどうなるかなんて君が責任を持つことではないよ。それよりもたくさん迷って、たくさん遊んで、たくさん学びなさい。今から大層なものじゃないなんて決めつけてはいけない」

だって、とフィリップ錬師は言葉を区切って口を開く。

「君達の人生はこれからだろう?」

 

著者がイラストも兼任しているシリーズ。WEB既読。

主人公のアリスは、銀灰色の毛を持つ獣人の女の子。双子の姉であるスフィと一緒に、故あって旅をしていたところ、体調を崩して寝込んでしまって……その時に、前世の記憶を取り戻した。

前世は男子だったと言いつつ、アリスとして育った記憶もしっかりあるので、何だかんだ少女として普通に生きて行ってるのは偉い。いやまぁ、生来病弱で、一歩間違えたら死んでたみたいですが。

割と早い段階で前世の記憶を取り戻したことを打ち明けて、スフィも受け入れてくれてるのが良いですね。

 

そもそも彼女達がなぜ旅をしているのかと言ったら、庇護者であったおじいちゃんが死んだから。

彼女達がいるゼルギア大陸の西方にあるラウド王国では、アリス達みたいな獣人は差別の対象となっていて。

オマケに彼女達はなぜか森に落ちていたところを、錬金術師のおじいちゃんに保護されて。いろいろな教えを受けたり、彼が代わりの居ない錬金術師だったこともあって村での盾になってくれてたらしいですが。

 

双子を保護した時点で死病に蝕まれていたこともあって、亡くなってしまった。彼は双子の故郷が「大陸東部にあるアルヴェリアという国だろう」という所までは分かっていたようですけど、そこまで送り届ける事すらできなかった。

自分が死ぬ前に荷物を纏めて旅に出ろ、と双子には言っていたようですけど。最後まで一緒にいることを彼女達は選んで。そのせいで遺産狙いの村人に集られて、旅の為の備えもむしられたようですけど。アリスの病弱さも併せてみると、まぁ生きて出られただけでラッキーだったとみるべきかなぁ。

 

旅の途中に立ち寄った街で、同じような獣人の孤児の少女2人と出会って。

最初は警戒しあってましたが、なんだかんだ仲良くなっていき旅路を共にするようになったのは微笑ましくて良かったですね。

スフィは身体能力に秀でている一方、アリスは病弱ながらおじいちゃんからしっかりと錬金術師としての教えを受けていて。ちゃんと位階を貰えるくらい知識を修めていて、そのあたりを知っている人物と出会ってサポートを受けられる街フォーリンゲンまでたどり着けたのは良かったですね。

 

WEBだとフォーリンゲンの錬金術師ギルド到着時に受付でひと揉めしたりしてましたが、書籍版はそのあたりサクッとカットされて、良識的な受付になってましたねぇ。

フィリップ錬師も「もうちょっと獣人に優しい街だったら成人するまで」保護するのも吝かではなかったようですけど。環境が整ったことで旅の資金を稼げるようになったりして。……まぁそこでも騒動に遭遇したりして、平穏は遠くても協力して乗り切っていってるのが良いですね。WEBの更新も結構良いところまで進んでいて、好きなシリーズです。



テイマーさんのVRMMO育成日誌2

ico_grade6_3

「やった! ライム、あったよ進化! 良かったぁ!」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。WEB既読。

スライムのライムとの絆を深めつつゲームを楽しんでいるミオ。自身の装備更新のために鍛冶師プレイヤーのところを訪れたら、ライムが合金インゴットに興味を示して……。

そこで自分で作ろう! ってなって即座に実行に移せる辺りがミオですよねぇ。

 

ライムの好物を作りだそうとして、新合金を作り出してたのには笑いましたが。

色々と鷹揚が聞きそうではあるけれど、問題はライムの意思表示を受け取れるのがミオしかいないという所でしょうか。

鍛冶師のウルも自分の作ったことのある合金だったら色味で分かるとかってるし、尖ったプレイヤースキル持ってる人、他にも居そうですけどね。

 

無事に好物作れたのは良かったですけど、その合金の性能が良くてPKに狙われる羽目になったりもしてましたが。

友人とプレイ中だったりPKKプレイヤーに助けられたりでなんとか乗り切って。

元々ペットをかわいがりたい一心で初めて、そこまで攻略急いでるわけでもないキャラですから目立つのは悪影響強いんですよねぇ。

妹を大事にしてる兄がPKの方には対処してくれそうなのが救いでしょうか。当人も、兄に相談後は襲撃受けてないからそこまで気にせずプレイで来てるのは何より。

2巻で無事にライムも進化できてますしね。刊行はここで止まってしまってるようですが、WEBの方は完結してるので、ノリが気に入った方はそちらも是非どうぞ。

 

 

テイマーさんのVRMMO育成日誌

ico_grade6_3

「弱いとか役に立たないとか、そんなの勝手に決めつけないで。この子はこれから、私が強くする。他の誰にもバカにされないくらい、強い子にする! だって私、テイマーだもん!」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。WEB既読。

ベータテストを経験した兄に勧められて、VRMMOをプレイする事にした少女・ミオ。

彼女は凄い動物好きであったが、マンション住まいの為ペットを飼えず……ゲームの中でテイマーになれば、可愛い子と触れ合える! と欲望のままに邁進。

モフモフ過激派ってわけでもなくて、スライムだろうと愛情に応えてくれるならOKな懐の広さと、喋れないはずのペット達と上手く意思疎通してゲームを楽しんでいく話ですね。

 

ベータテスト経験者からするとスライムはテイム可能モンスターの中で最弱で、ベータ時代には進化先も未発見という厳しい道のりのようですが。

それでも自分で選んだんだから育て上げてみせる! と我が道を行くミオが可愛いですね。ペットの餌を自作するために生産スキルを取得したり、愛ゆえに引かない子でもありますが。

 

巻末に番外編で「ある日のピクニック」を収録。

タイトル通りゲーム内でペットとピクニックをしたい! とミオが決意して野外フィールドに出向く話ですねー。

ジェノサイド・オンライン3~極悪令嬢の混沌激突~

ico_grade6_4

「……でも、でもどうせなら楽しく遊びたいじゃないですか」

(略)

「――私、今からレーナさんの敵になります」

 

ゲーム内ではレーナが暴れ回って治安悪化して盗賊が増加したりしてるそうで。……あそこまで好き勝手暴れれば、それもそうなるか。

さらにユウという伝手を使って、レーナ限界オタクことマリアが合流。目クルクルしてるマリアの横で小首傾げてるレーナの挿絵は可愛かった。

 

……その直後に、王太子殿下直々に率いてきた軍勢と遭遇して。何かのイベントかと思って周りにたむろする他プレイヤーもプレイヤーですが、ジェノサイドしに行くレーナもレーナだよ……。

王太子は転移アイテムで逃げたけど、軍隊は蹴散らされて。さらに第二王子が失敗をあげつらってきたり身内に足引っ張られるの辛い。

 

だって、ジェノサイダーはその隙に接近して王女に目を付けてまた被害増やしてますからね。鬼だね。献身的なメイドとか見て困惑したり、レーナの歪さもまた際立ってきてる気が。

マリアはレーナのリアルも察しがついてるし、その寂しさに気が付いた上で、楽しませるために挑戦したりしてますし。気にかけてくれる人も居るのは良いですね。

……まぁ、それはそれとして王族殺すし、王女を攫って帝国に宣戦布告するし。帝国が動かした軍が他のプレイヤーに蹴散らされるトラブルもありましたが、その後も貴族削りに走るし。ジェノサイダーの名前に恥じない惨劇を巻き起こしてるので、危ういというかチグハグというか。言葉は通じるけど、会話はかみ合わないというか。

そこがレーナのレーナたる所以ではありますが、どんどん規模大きくなって怖いわぁ。

ジェノサイド・オンライン2~極悪令嬢の集団遊戯~

ico_grade6_4

「……お主はこれからなにを成す?」

「? 自分のしたいようにするだけですが?」

 

2巻はBOOK☆WALKER読み放題にて読了。面白かったので、追々買いたいな……。
はじまりの街での「遊び」に区切りをつけ、次の街であるベルゼンストック市に辿り着いたレーナ。

道中で確保した検証勢で、はじめてフレンドとなったユウから情報を引き出しつつ、この街で新しい「遊び」を始める事に。

……彼女の前に、奴隷を酷使している領主とか持ってきちゃダメですって……。

コレ、本来なら秩序側のプレイヤー達が正義に燃えて、領主を打倒する感動のシナリオになったんじゃないのかなぁ。

 

酷い目に遭いかけていた奴隷の少女達を救出して、そこから自由を勝ち取ろうと足掻く勢力との縁が出来て。

初めて受けるクエストが、No.番外の7ワールドクエストとか、普通とは違うルートを進んでる感じが凄い。

実際ルート分岐までしてますしね……かなり自由度の高いゲームで楽しいだろうなぁとは思います。

 

最も現状某ジェノサイダーちゃんのせいで、渾沌勢力が力を付けているというか。彼女の与えた影響によってあっちこっち大変ですけど……。

大事件が起きた事で商人の足が遠のくとか、妙にリアルよりですからね、この世界。

 

そして初となる公式イベント。

イベント専用マップで、秩序・中立・混沌の3勢力による『隠れ鬼ごっこ』。

広大なマップで敵を探し、あるいは潜み、撃破する事でポイントを獲得する形式で……。

プレイヤーのカルマ値によって、得られるポイントも変動するとか集計大変そうなイベントではありますね……。

各陣営のトップ5のカルマ値が発表されていましたが、レーナが他プレイヤーと100点近く差をつけていたのは正直笑った。

 

しかしまぁ、そこそこ人気なのかレーナの学校にもプレイヤー多いんですね。

……ジェノサイダーちゃんのせいで、悪い感じに噂になってそうだと思いましたけど。

実際模倣犯もでてる(すぐ捕まる)らしいし。

ユウやハンネスたちの存在を察知して、リアルで隠す素振りも見せなかったのはちょっと意外ではありました。こうやって縁ができた事で、玲奈が「普通」を知っていければいいんですが。さてはて。

ジェノサイド・オンライン 極悪令嬢のプレイ日記

 ico_grade6_4

「いやー、笑った笑った! こういうのが見たかったんだよ!!」

「それに振り回される現場のことも考えてくださいよ……」


VRMMOモノで、WEB未読。フォロワーからのオススメの一冊。

以前にもオススメしてるのを見たかなんかで、購入だけはしていたのを読了。

実際オススメして来るだけの事はあるというか、一気に読んでしまうくらいには満喫したので、もっと真面目に積読を崩すべきだと思いましたね……。

 

華族の家に生まれた主人公、一条玲奈。

しかし彼女は「普通」の感性が分からず、父からも距離を取られていた。

母親は愛を注いでくれていたものの、病いで既に亡くなってしまって。孤立しているといっていい。でも、孤立してること自体にはなんの感慨もないんですよね、彼女。

 

常識とずれていることを指摘してくれていた指標が、なくなってしまったために自分の中の異常と折り合いをつけにくくなることの方が死活問題だったそうで。

実際、アリの巣に水を入れるような子供らしい残虐さを、人に向けてしまう「遊び」をしてしまう「異常」は社会で生きるのに致命的すぎるんですよね……

 

そんな彼女が、折り合いをつける為に手を出したのが『カルマ・ストーリー・オンライン』。

プレイヤーにカルマ値が設定され、ゲーム内での行動によって変動。最終的には秩序、中立、渾沌の三勢力に分岐することになるようです。

さらに、重要NPCだろうと殺すことが可能とさらに仕様上NPCは復活しないため、自由度は高いもののプレイヤー達の倫理観によって、ベータテスト時代から環境は秩序寄りだった模様。

 

そして玲奈が選んだのはもちろん混沌ルートで、プレイ初日からカルマ値が減る凶行を開始。

プレイ開始早々に、人気のあるチュートリアル説明NPCを殺害。プレイヤー達が混乱している隙をついて更にNPCのキルスコアを増やし、勇敢にも立ち向かってきたPCは自身のプレイヤースキルで撃退。

他にも多くの騒動を引き起こし、掲示板でジェノサイダーちゃんの異名を頂戴する事に。

 

いやぁ、他人事なので正直ゲラゲラ笑ってしまった。あそこまで徹底して悪役プレイされると逆に清々しいです。

とは言え、予定していたイベントが潰れた開発の方々の苦労とか。振り回されることになるプレイヤーの方々のことを思うとちょっと目に涙が……。

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
 新刊・既刊を問わず読んだタイミングで記事を作成しております。
 コメント歓迎。ただし悪質と判断したものは削除する場合があります。

メールアドレス
kimama.tyaka@ジーメール なにかご依頼等、特別連絡したい事柄はこちらにお願いします。
メッセージ
アーカイブ
カテゴリー
記事検索
最新コメント
  • ライブドアブログ