「そこに一人でいたら駄目だオメエ。――こっちへ来いよ」
圧巻のシリーズ完結巻。
あとがき時点で1150ページって……マジ鈍器……
発売日に買ってたんですが、この物量に手を付けるだけの余力がなかったので先送りになってしまってた。
GW休めたので、そこでやっと手を出せた感じですねー。
ヴェストファーレン会議が終わって、世界が同じ方向を向いて。
「その後」の事を考えて今から根回しだったり、「暫定許可」な事案とかがあったりするようですが、まぁいつも通り。
……決戦前のアレコレの調整中。武蔵の学生の年齢上限が上がったこともあって、武蔵内部の事を相対で解決してて「今武蔵行くと相対でなんとなる」と各国が乗り込んできたという部分も笑えた。さらっと流されてましたけど、収拾つけるの大変だったのでは。
会議終了直後、運命の借体が来て色々情報落としていってくれたのは、ラッキーというか。彼女もうっかりというか。
「……今、余計な事、言いましたよね? 私」という場面が可愛かった。その後も要所要所で情報収集に借体出てきて、バレて逃げるというコントが挟まってたのも笑いました。
そして、王と姫たちのいちゃつきイベントを挟んで決戦。
一応、東照宮としての立ち位置をはっきりさせるという事情もありましたが……肉食系というか、やる時はやるなというか……
そして最後の総力戦。
各国の戦力があちこちで戦いを魅せてくれたのが、長く続いたシリーズならではで好きです。
シェイクスピアが脚本家として敵をうまく捌いてくれたシーンとか好きです。
「多分向こうと一緒に消えると思うけど」な場面とかも笑えましたし。
でも一番笑ったのは正直、景勝たちの上越露西亜ですね。「平和の一斉攻撃」とかパワーワードがすごい。
「これ、あっちも動けないから、これでいいんじゃないかなあ」じゃないよ軍師。
平和攻撃に対抗してテーブルセット準備するとか、あそこだけなんかおかしいぞ……
最後運命が抵抗として示した表示枠。
それを押すことを迷わなかったトーリたち、全ての登場人物の生き様が、見事でした。
……格好よさと同じくらいトンチキさにも数値振ってある武蔵流のノリも最後まで健在で、見どころ満載でしたよ。満足。