気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

HJノベルス

食い詰め傭兵の幻想奇譚8

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「いい機会ですし……うちの両親に……ご紹介しようかと」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。期間限定タイトルで131日まで。

強欲の邪神との戦いで、ロレンの持っていた剣の秘密が明らかになって。ラピスが実家から持ち逃げしてきたものだとは言うけど、彼女自身も由来を詳しくは知らない。

だからここは一つ、事情が分かる彼女の家族に会いに行ってみようじゃないかと提案されて。魔族の評判を聞いて育ったロレンが思わず逃亡を選んだのには、ちょっと笑ってしまった。

 

借金に対して少しずつでも返していこうって姿勢を見せてたロレンでも、嫌なんだなぁ。結局は行くことになってましたが。

ラピスが両親へ紹介したいって言いだしたことを汲んで決断したのは良かった。

 

で、魔族領に行くことになったわけですが。どうせならお金にしようと、魔族領の調査依頼を受けることにして。

いざ向かってみれば、魔族領に行くのに当てにしていたドワーフの行動で異変が起きていて。現地で知り合いと再会して、協力して踏み込むことに。

トラブルに愛されてますね……。視界が悪い中で蜘蛛の餌になるのは嫌だなぁ。だからこそ必死で逃げる羽目になってたんですけど。

変わった個体にロレンが懐かれたり、得る者が全くなかったわけではないですけど……異変の裏側で好き勝手動いてる存在が居たのは頭痛の種ですなー。

食い詰め傭兵の幻想奇譚7

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「頼りってんなら、ずっと頼りにしてんだろうが」

「そう言ってもらえると、嬉しいですねぇ」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。期間限定タイトルで131日まで。

前回の依頼の際にロレンを助けてくれ、なぜかついてくることになった暴食の邪神グーラ。

その食欲は本当に凄まじいものがありますね……。

食費を稼ぐという意味もあってグーラも冒険者登録する事になったわけですが。規約とは言え邪神が銅級ってのも悪い冗談ですよね。そもそも所属する時点で悪い夢みたいな話ですし、ランクの問題が加わっても今さらか。

 

3人パーティとなって、じゃあなんの依頼を受けようかと思ったところに、2つ名持ちの傭兵が依頼を持ってきて。

その直前に冒険者とのひと悶着もありましたけど、戦場出身だからか命に対しての割り切りが早すぎる……。現役の傭兵から、ロレンが斬風本人で間違いないって話が聞けたのは、ありがたかったですけどね。

 

2つ名持ちの傭兵って言うのは、名前が知られる分厄介事も舞い込んでくる。だからロレンはそれを意地でも認めようとしないって理由は個人的には納得しました。

まぁ、暴走状態で異名がついた時の戦闘振りを覚えてない可能性もあるって話も出てましたけど。

 

故あって借金を負ってしまった傭兵、業火剣乱ことティソーナ。

彼女の依頼を受けた3人は、遺跡探索に赴いたわけですが。そこで盗賊退治したり、強欲の邪神と遭遇したりするあたり、あまりにも引きが強すぎて草。

邪神の封印した人、実力は確かだったのかもしれませんが一斉に封印解けないでくださいよ。邪神1人だけでも大問題起こせるのに、立て続けにこないで……。

食い詰め傭兵の幻想奇譚6

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「正気じゃなくなってたら、逃げろ。もしくは……」

(略)

「適当に始末しろ。別に恨みにゃ思わねぇよ」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。期間限定タイトルで131日まで。

神祖絡みの厄介事に巻き込まれながらも生還した2人。しかしまぁ、その過程でどこかでいくつかの村が滅びた、なんて噂が立つのは避けられず。

ディアからの依頼はギルドを通したものではなかったため、報告の義務も無く白を切るつもりだったようですけど。

もしギルド通してたらどんな言い訳したんだろうか。ラピスならどうとでもした気がするなぁ……。

 

まぁ、別件でかなり慌ただしくなってるので、誤魔化しやすくもあったでしょうけど。

小競り合いではあるけれど、彼らのいる国と隣国で戦争が起きて、ギルドから持ち込まれる依頼もそれに関連したものが増えて来て。

元傭兵ではあるものの、今更戦場に戻る気が無いとロレンは言って、極力関係なさそうな依頼を探しますが……どうも偵察任務の代替とか、戦争の煽りを受けた村への支援とか危なかったり美味しくないものが多くて。

 

そこにクラースがやって来て協力を要請されるわけですが……。いやまぁ、よくもこれまで生きてこられたなと思う位に女癖悪いな。

下手に突っかかって来なくなった一冒険者としての彼は嫌いじゃない部分もありますが、それが直らない限り友達にはなれねぇというロレンに激しく頷いてしまった。

 

クラースもクラースですが、今回の依頼を持ち込んできた未亡人村長も嫌なキャラでしたね。自分の武器を使って戦っていると言えば聞こえはいいですけど、それでロレン達が面倒事に巻き込まれるとなると、いい気はしない。

だから、しっかりとロレンが釘を刺して物資を出させたところで軽く溜飲は下がった。

しかしまぁ、諸々呑み込んで村の周辺に起きてる異変の調査に行ったら、新しい邪神と遭遇するんだからロレン達の運勢ってどうなってるんでしょうね……。


食い詰め傭兵の幻想奇譚5

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「傭兵ってのはな、一度雇われりゃ、雇い主が裏切らない限りは自分から裏切ったりしねぇもんなんだよ」

「今は冒険者ですけどね」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。期間限定タイトルで131日まで。

前回の報酬としてラピスの探し物を貰った関係で、差し引きでロレンの借金が減らされたとか。利息・催促無しという冗談みたいな条件の借金が、普通じゃない事は察しており、ラピスが自分と一緒に居るための理由にしてるんだろうなと言う所まで分かるあたり、ロレンも馬鹿じゃないんですよね。

ただ斬風の異名を自分のものと思ってなかったり、ラピスが傍にいる理由がロレンが便利だからってだけじゃないのには気付かなかったり、鈍い部分があるだけで。……じゃあダメか。もう少し頑張りましょう。

 

毎回規模の大きい事件に遭遇し、生還しているロレン達。

情報を持ってきてくれるのはありがたいが、彼らの階級が最下級の銅であるっていうのが問題になって。名札だけみて判断するような人ってのはどうしてもいるわけで……。

だからこそ、黒鉄級への昇格試験を受けて欲しいという相談がギルド職員から持ち込まれることに。

 

一応、最近周辺が騒がしいから冒険者の底上げを図る意味でロレン達以外にも昇格を勧めたりしてはいるようですけどね。

わざわざラピスがいないタイミングで話を持ってくるあたり、この受付嬢は良くわかっていらっしゃる。懸念していた事、場合によっては起きてましたからね。

 

ある程度の腕があるのを確かめるため、先輩冒険者と戦うことになって。そこにクラースを連れて来て、ついでに仕置きしようとするあたり受付嬢も強かです。

……まぁ、そこまで利用されてやる云われも無いわけで、即席の賭けを始めるラピスは流石。昇格試験の話を聞いた後、条件を出来るだけ引き上げようとしたときには、もうちょっと自重しろって思ったものですが。ここで賭け持ち出したのには笑ったので、ラピスは今のままで居て欲しいですな、いっそのこと。

 

ただ試験を受けてたはずだったのに、そこに乱入してきたうえで依頼を持ち込んでくる存在がいて。それが吸血鬼の神祖だっていうんだから、なんというか2人の内どっちかそういうの引き寄せる運持ってるでしょうと言いたくなる。
厄介な依頼ではありましたが、それでも生還したあたりはお見事でした。ロレンの師匠にあたる傭兵団の団長がおかしな知識持ってるってのは気にかかりますが、再会は遠そうだなぁ。

巻末は恒例のラピスの手記。
彼女と同じように人族の街に紛れ込んでる魔族の男性から「男の趣味が悪いね」と言われたものだから、追いかけてぼっこぼこにしてゴミ箱に叩き込んだとか言う物騒な書き出しからスタートしておいて一般的な魔族を名乗るのは厚かましいのでは……?
でも、ロレンを低く見られて怒るあたりはグッジョブ。ただやりすぎないで……。

食い詰め傭兵の幻想奇譚4

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「それでもなのですよー、ロレンさん達には依頼を受けないで、知らん振りしてこの森から出るという選択肢もあったのですよー。妖精族のコルネは、本当に感謝している。このことを忘れないでほしいのですよー」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。期間限定タイトルで131日まで。

冒険者として依頼を受けるものの失敗続きのロレン。読者目線だと、普通は死んでる状態から生還してるので主人公としての格があっていいんですが(毎回入院してるのはご愛敬)。

 

組織的に見れば評価に迷う対象だろうなぁとも思います。そんなロレンに、ラピスが「依頼を受けるから失敗するんですよ!」と常設の魔物討伐を行うことに。

厳密に言えばこれも依頼ではあるんですけど、本命の依頼のついでで受けて、討伐部位があれば良いそうで。

単純な戦闘ならそうそう引けを取らないコンビですから、悪い話じゃないんですよね。ただ毎回その2人を追い詰める敵と出くわしてしまってるだけで。

 

その悪運は今回も遺憾なく発揮されたと言えるでしょう。

宿場町で休もうと思ったら、推定傭兵崩れの盗賊によって壊滅させられていて。死の王の力も駆使してそれを駆逐したかと思えば、目的地である黒の森在住の攫われたエルフの子供を発見して。

子供を贈り返そうと思ったら、森の中で異変が起きており……と最早お約束の流れで騒動に巻き込まれていくことになるわけです。口絵でバレてるから言っちゃうと、まーた邪神と呼ばれていた相手と出くわすんだから引きが強い。

怠惰は面倒な置き土産遺して行ったりしましたが、今回の暴食は解放された後はなにもせず去ってくれて良かった。……その前が大変だったんですけども。

食い詰め傭兵の幻想奇譚3

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「依頼が失敗に終わるのは、ロレンさんのせいじゃないんですけどねぇ」

「そうはいっても結果が全てだからな。実際に失敗扱いにされてる以上は弁解のしようもねぇよ」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。期間限定タイトルで131日まで。

冒頭の書き出し「どこどこが滅んだと噂が立った」ってのが、巻ごとに変わってるのが結構好き。こういうシリーズ物で共通した言い回し入れる、みたいな遊びが好きなんですよね。やりすぎるとくどくて苦手だって感想になってしまうんですけど、これくらいなら平気。

 

前回、死の王になってしまったシェーナを切り捨てたロレン。

しかし彼女の精神体がロレンに同居して会話出来る他、ある程度死の王の力まで使えるとか、現時点でも高いロレンのスペックを高めてどうするんですか。

……とは思ったものの、今回もまた面倒事に巻き込まれてるし、シェーナの助力が無いと危ないシーンもあったので、悪くない成果を得たともいえるんですよねぇ。

戦力的な意味を抜きにしても、シェーナがあそこで逝ってしまうと寂しかったのも確かなので、賑やかに過ごせてる状況は歓迎したい。

 

そもそも、そんな危なくない依頼の筈だったんですけどね。

魔族としての力を抑えるため、腕や目を奪われ義体を使っているラピス。彼女の身体の反応が近くにあるということで、冒険者育成学校の卒業試験に付き合ってダンジョンに入って。

試験を受ける生徒たちに求められたら助言をするだけの簡単な仕事かと思えば、内部で異常が発生していて……。

 

ラピスが適当な文句で治癒を行って、それが祈りの言葉かと生徒からツッコまれた時に「祈りに定まった形などないのです」とか言って煙に巻くの好き。

あと彼女本当に素性隠す気あるのかってくらい、本来できないだろう事をやってのけたりするんですが、それを知識の神の神官なのでで乗り切ろうとする神経の太さも、ここまで来ると褒めたくなってくる。


食い詰め傭兵の幻想奇譚2

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「礼とか言うの、やめろよ。俺は何もしてねぇ。ただお前を斬っただけだ」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。期間限定タイトルで131日まで。

なろうからの書籍化だったんですが、作家さんが退会されたのでサイトでは読めなくなってますね。掲載当時に読んでたので懐かしくなりました。

 

所属していた傭兵団が壊滅し、冒険者になったロレン。

魔族の神官ラピスとの縁が出来た彼は、故あって彼女に借金を負っていて。催促はしないと言われてはいるものの、後回しにするのも不誠実だと依頼を受けることにしてましたが。

……ロレン、前回の冒険で武器を失ってるんですよね。デカい獲物を振り回せる筋力があるので、素手でもある程度対処できそうですけど。

というか実際対処しましたけど。なんである程度安全だろう薬草採取で狼と遭遇して、それを素手で撃退するんですか。魔族なラピスが突飛なのはある程度当然としても、ロレンもおかしいとこばっかりですよねぇ。

 

当然採取にはラピスも同行していたわけですが、そこで二人は意識を失った少女を保護して。

ギルドに引き渡した後、しばしの待機をお願いされたりする一幕も在りましたが。どうやら彼女は近隣の有力者の子女らしく、送り返すための人員を派遣することに。

ランクが低い二人は本来受けられない依頼でしたが、前回知り合ったチャックに推薦してもらうことで潜り込んで。

 

それを良く思わない人も居ましたが……特に突っかかってばっかりのクラース君はもうちょっと落ち着いた方がいいというか、周囲に敵を作る生き方してるなぁとは思いました。

ロレンに仲間を助けてもらった後は態度が多少マシになったりもしてましたが。それにしたって初対面がアレだからなぁ。

 

街に向かう道中からして不穏な事件が起きて、近づくにつれて規模が大きくなって。目的地こそが、その異変の中心だったために厳しい戦いを強いられる羽目になって。

それでも抗って生き延びたロレン達はお見事でした。まーたロレン入院してましたけど。

 

巻末には幕間で「とある神官の手記より」としてラピスの心情を日記風に補足。

ロレンの存在をありがたいと思っているからこそ、行動を共にするって約束をした。そのためには借金で縛ることもするけど……当人的にも、あまり良くない手だって自覚はあったみたいですね。

いっそのこと全部打ち明けて、専属の契約結ぶなりした方が外面はよかったのでは。今の借金も催促無しで装備なんかもラピスの持ち出しだったりするので、中身も似たようなものですけどね。

Myrla〈ミルラ〉~VRMMOでやりたいほうだい~3

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「やあ、ジミコ。時の彼方まで会いに来たよ」

「思い出したの?」

「忘れるわけないじゃん」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。

ラスボスと思われたウルマティアを相手取り、命を賭けて戦い、燃え尽きたラストワン。

しかし、彼女はリグリの手引きによって再び生還し……地球を滅ぼしたという少女、遠野朝日に出会う。

そこでラストワンは、この歪な世界に隠されていた事情を聞いて。

方針を転換して、神々と再度対峙したり譲歩交換を始めたりしていくわけですが。

 

独自要素のSF設定が、面白いとは思うんですが。

デスゲーム風だけど大規模イベントを「文化祭」と称して乗り切る、とか。ゲーム廃人たちの狂気的なノリの方が好きだったなぁ。

でも、彼女を2週目に引き込んだ謎の存在の事とか、神々の設定の事とか、そういう部分をしっかり詰めて描写してくれたのは信頼できる感じで良かった。

 

この世界の神々と情報交換して、カームコールとウルマティアの間でラグナロク開始したのには笑いましたが。

事情を知らないプレイヤー達が、余波で巻き起こる災害に対処しまくっててんやわんやしてる図は、一端を見ただけでも楽しかったし。

……対応に追われる面々は、そりゃ大変だったことでしょうけど。

思わせぶりな言動をしていた相手の秘密を解き明かしに行ったり(ゲーマーらしくバトルが発生)、黒幕を叩きのめしにパワープレイを実行する羽目になったり、彼女達らしい最終巻だったのではないでしょうか。

Myrla〈ミルラ〉~VRMMOでやりたいほうだい~2

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「勝ち得たものは素材じゃない。なんで気づかなかったんだろうね。永遠は、ずっとそこにあったんだ」

「寝て。お願い。休んで。生きて」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。

最前線級のモンスターが、冒険者たちの拠点に襲いかかる大規模イベント。

1回目も善戦はしたものの、ボスを撃退することができず。守護神が力を振るうことで辛くも生き延び……けれど、それによって神様の力で維持されていた、守護結界などが消失。

デスゲームの過酷さが増していく結末になってしまったようです。

 

ラストワンは今度こそ、悲劇を回避するべく情報を出していって。彼女の働きは本当に、多くの人を救っている事でしょう。

ほとんどの人が、何が起きているか分かっていない状況で、即座に救援を出す体制を作れたのは、ラストワンの言葉を信じて動いてくれる人が居たからですし。

その後も、モンスターの襲撃に備えて職連を筆頭にプレイヤーが奮闘していて楽しかったです。

 

「文化祭」と称して、職連内部で対策のための「部活動」を結成して。

各々が欲望に忠実に楽しそうに準備している様子や、実際のイベントで生き生きと成果を発揮している場面は、中々に笑えました。

採集委員会として活動しまくっていたラストワンが、永遠になろうとしたり一時的狂気発症してたりもしましたが。

発想がぶっ飛んだレールガンとか、火力を積みまくったせいで、斉射1回で半壊する船とか、他の部活も相当でしたよね???

 

とは言え、この「文化祭」ではしゃぎすぎて。これまでの行いも重なって、ラストワンの抱えている事情について、主要なメンバーに明かされることに。

その結果として、攻略組が悩みを得てペースダウンするとかの事態が引き起こされたり。

生き急ぐ彼女を心配する余り、監視が厳しくなったりとするわけですが。

 

その程度で止まるんだったらラストワンなんて名乗ってない、という彼女の決意というか。

狂気の深さを見誤っていたかなぁという終盤の展開には驚きました。

後書きによれば、衝撃的だった三災編が書籍版の書き下ろしで、これ以降の展開はWEBから違ってくるそうで。時間見つけてWEB版と比較してみたいなぁ(なお積読の山が控えている模様)。

Myrla〈ミルラ〉~VRMMOでやりたいほうだい~1

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「精神論なんて安物だ。そんな安物すら変えないなら、本物は一生手が届かない」

(略)

「何者か歯問題じゃない。大切なのはどうありたいかだよ」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。WEBは未読。

なんか文体が合ったのか、妙に楽しく読めました。一部スラングというか、分からない表現も混じってましたけど。

擦られ続けている「14へ行け」とかは分かったけど、「おま着」は調べないと分からなかったしな……。他にも見落としてるネタは多そう。

で、ネタをかなり盛り込んでるから、その辺り苦手な人も出そうではある。

私は先述の通り、結構楽しんだというか。ゲラゲラ笑ってましたが。変なゲームの話聞くの楽しー。

 

ログアウトができず、デスゲームと化したVRMMOMyrla」。

主人公は、その最前線で戦う攻略組に属する女性だったものの……ボスに敗れて死亡。

しかし、諦めずに足掻き続けた彼女の強い思いに引かれた、何者かが力を貸してくれて。

記憶を持ったまま、リリース初日からやり直せる事となった。

 

今度は犠牲を減らすために、出来る事を全てやろうと決意した少女の奮闘記です。

1周目においては攻略組と生産組の協力体制が整わず、敗退に繋がったという苦い記憶から2周目では、自分が生産組を加速させてくことを決意したようですが。

この「Myrla」、ログアウト・復活不可のデスゲームをする割に詰めが甘いというか。

リリース直後のゲームなんてまぁ、バグの温床だというのは分かりますけど。テストプレイしろ、と思わずプレイヤーが零すくらいには抜け道があったりする模様。

 

懇切丁寧に、閉じ込めた目的やクリア条件を教えてくれる黒幕も現れず。大規模イベントが発生しようとプレイヤーに周知するための通知も行われない。

バグがあちこちに眠っていることもあって、手を尽くしてデスゲームなんて状況を作り出している割に、黒幕の至らなさが見えるというか。

何がしたいのかさっぱりわからないんですよね。全員殺したいなら、早々に街にボスラッシュでもしかければいいだろうにそれもしないし。

明確な目的がないから、ライトプレイヤーがかなり増えているように思います。

まぁ、デスゲームでわざわざ最前線にへばりついてる攻略組は攻略組で、色々と削ぎ落してる感が強いですが。

 

ネームを敗残兵……ラストワンに変更し、生産者として生きる事を決めた少女。

前線組にも伝わってきていた仕様の穴をついて、廃材を釣って釣り技能をカンストさせるし、農場を買ったかと思えば魔界を誕生させるし。

一歩も街から出ない状態で、どんどん新情報をばら撒いて、状況を加速させていってるのは中々愉快でしたねー。

 

条件が整ったからと言って前線に踏み込んで、高価なアイテム発掘してるのには若干引きましたが。道中で6回死にかけておいて「このゲームまじ楽しい」じゃないんだよ。

元攻略組としての狂気が全然抜けてないじゃん。そりゃ、邪神なんて仇名つける奴も出てくるよ。

あまりに色々とやりすぎて、ボス戦攻略にまで駆り出されてたり、アイテムとPS駆使してかなり活躍してるのは正直笑った。何しているんだこの生産職(偽)……。

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
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