気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

HJノベルス

Myrla〈ミルラ〉~VRMMOでやりたいほうだい~3

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「やあ、ジミコ。時の彼方まで会いに来たよ」

「思い出したの?」

「忘れるわけないじゃん」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。

ラスボスと思われたウルマティアを相手取り、命を賭けて戦い、燃え尽きたラストワン。

しかし、彼女はリグリの手引きによって再び生還し……地球を滅ぼしたという少女、遠野朝日に出会う。

そこでラストワンは、この歪な世界に隠されていた事情を聞いて。

方針を転換して、神々と再度対峙したり譲歩交換を始めたりしていくわけですが。

 

独自要素のSF設定が、面白いとは思うんですが。

デスゲーム風だけど大規模イベントを「文化祭」と称して乗り切る、とか。ゲーム廃人たちの狂気的なノリの方が好きだったなぁ。

でも、彼女を2週目に引き込んだ謎の存在の事とか、神々の設定の事とか、そういう部分をしっかり詰めて描写してくれたのは信頼できる感じで良かった。

 

この世界の神々と情報交換して、カームコールとウルマティアの間でラグナロク開始したのには笑いましたが。

事情を知らないプレイヤー達が、余波で巻き起こる災害に対処しまくっててんやわんやしてる図は、一端を見ただけでも楽しかったし。

……対応に追われる面々は、そりゃ大変だったことでしょうけど。

思わせぶりな言動をしていた相手の秘密を解き明かしに行ったり(ゲーマーらしくバトルが発生)、黒幕を叩きのめしにパワープレイを実行する羽目になったり、彼女達らしい最終巻だったのではないでしょうか。

Myrla〈ミルラ〉~VRMMOでやりたいほうだい~2

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「勝ち得たものは素材じゃない。なんで気づかなかったんだろうね。永遠は、ずっとそこにあったんだ」

「寝て。お願い。休んで。生きて」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。

最前線級のモンスターが、冒険者たちの拠点に襲いかかる大規模イベント。

1回目も善戦はしたものの、ボスを撃退することができず。守護神が力を振るうことで辛くも生き延び……けれど、それによって神様の力で維持されていた、守護結界などが消失。

デスゲームの過酷さが増していく結末になってしまったようです。

 

ラストワンは今度こそ、悲劇を回避するべく情報を出していって。彼女の働きは本当に、多くの人を救っている事でしょう。

ほとんどの人が、何が起きているか分かっていない状況で、即座に救援を出す体制を作れたのは、ラストワンの言葉を信じて動いてくれる人が居たからですし。

その後も、モンスターの襲撃に備えて職連を筆頭にプレイヤーが奮闘していて楽しかったです。

 

「文化祭」と称して、職連内部で対策のための「部活動」を結成して。

各々が欲望に忠実に楽しそうに準備している様子や、実際のイベントで生き生きと成果を発揮している場面は、中々に笑えました。

採集委員会として活動しまくっていたラストワンが、永遠になろうとしたり一時的狂気発症してたりもしましたが。

発想がぶっ飛んだレールガンとか、火力を積みまくったせいで、斉射1回で半壊する船とか、他の部活も相当でしたよね???

 

とは言え、この「文化祭」ではしゃぎすぎて。これまでの行いも重なって、ラストワンの抱えている事情について、主要なメンバーに明かされることに。

その結果として、攻略組が悩みを得てペースダウンするとかの事態が引き起こされたり。

生き急ぐ彼女を心配する余り、監視が厳しくなったりとするわけですが。

 

その程度で止まるんだったらラストワンなんて名乗ってない、という彼女の決意というか。

狂気の深さを見誤っていたかなぁという終盤の展開には驚きました。

後書きによれば、衝撃的だった三災編が書籍版の書き下ろしで、これ以降の展開はWEBから違ってくるそうで。時間見つけてWEB版と比較してみたいなぁ(なお積読の山が控えている模様)。

Myrla〈ミルラ〉~VRMMOでやりたいほうだい~1

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「精神論なんて安物だ。そんな安物すら変えないなら、本物は一生手が届かない」

(略)

「何者か歯問題じゃない。大切なのはどうありたいかだよ」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。WEBは未読。

なんか文体が合ったのか、妙に楽しく読めました。一部スラングというか、分からない表現も混じってましたけど。

擦られ続けている「14へ行け」とかは分かったけど、「おま着」は調べないと分からなかったしな……。他にも見落としてるネタは多そう。

で、ネタをかなり盛り込んでるから、その辺り苦手な人も出そうではある。

私は先述の通り、結構楽しんだというか。ゲラゲラ笑ってましたが。変なゲームの話聞くの楽しー。

 

ログアウトができず、デスゲームと化したVRMMOMyrla」。

主人公は、その最前線で戦う攻略組に属する女性だったものの……ボスに敗れて死亡。

しかし、諦めずに足掻き続けた彼女の強い思いに引かれた、何者かが力を貸してくれて。

記憶を持ったまま、リリース初日からやり直せる事となった。

 

今度は犠牲を減らすために、出来る事を全てやろうと決意した少女の奮闘記です。

1周目においては攻略組と生産組の協力体制が整わず、敗退に繋がったという苦い記憶から2周目では、自分が生産組を加速させてくことを決意したようですが。

この「Myrla」、ログアウト・復活不可のデスゲームをする割に詰めが甘いというか。

リリース直後のゲームなんてまぁ、バグの温床だというのは分かりますけど。テストプレイしろ、と思わずプレイヤーが零すくらいには抜け道があったりする模様。

 

懇切丁寧に、閉じ込めた目的やクリア条件を教えてくれる黒幕も現れず。大規模イベントが発生しようとプレイヤーに周知するための通知も行われない。

バグがあちこちに眠っていることもあって、手を尽くしてデスゲームなんて状況を作り出している割に、黒幕の至らなさが見えるというか。

何がしたいのかさっぱりわからないんですよね。全員殺したいなら、早々に街にボスラッシュでもしかければいいだろうにそれもしないし。

明確な目的がないから、ライトプレイヤーがかなり増えているように思います。

まぁ、デスゲームでわざわざ最前線にへばりついてる攻略組は攻略組で、色々と削ぎ落してる感が強いですが。

 

ネームを敗残兵……ラストワンに変更し、生産者として生きる事を決めた少女。

前線組にも伝わってきていた仕様の穴をついて、廃材を釣って釣り技能をカンストさせるし、農場を買ったかと思えば魔界を誕生させるし。

一歩も街から出ない状態で、どんどん新情報をばら撒いて、状況を加速させていってるのは中々愉快でしたねー。

 

条件が整ったからと言って前線に踏み込んで、高価なアイテム発掘してるのには若干引きましたが。道中で6回死にかけておいて「このゲームまじ楽しい」じゃないんだよ。

元攻略組としての狂気が全然抜けてないじゃん。そりゃ、邪神なんて仇名つける奴も出てくるよ。

あまりに色々とやりすぎて、ボス戦攻略にまで駆り出されてたり、アイテムとPS駆使してかなり活躍してるのは正直笑った。何しているんだこの生産職(偽)……。

マギカテクニカ2 現代最強剣士が征くVRMMO戦刀録

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「これは決闘ではない。討伐でもない。ただの、駆除だ。貴様の死に意味などくれてやらん、そこで無意味に朽ち果てろ」

 

 ゲーム内で、「見えない妖精を仲間にする」と言う、前代未聞のイベントを達成したクオン。それは現地のNPC達からしても、稀少なことで……それ故に信頼を勝ち取ることができた。メタ的に見れば隠しデータとして「信用度」みたいなパラメータがあるっぽいと言われてましたけど。

 それまで誰も見つけていなかった、悪魔を倒すためのキーアイテムである聖印を入手。一緒に話を聞いたから、と雲母水母たちのパーティーとそのままボス戦へ。まぁ、時間が悪かったので翌日に先送りとなり。

 その挑戦では、聖印の効果などもあってわりと危なげなく勝利。王都へ直進し、そこでもイベントを起こして……条件を満たしたために、大規模イベントのタイマーが進み始める結果になっていましたが。掲示板回で他のプレイヤー達が慌てふためいたのも頷ける、驚きの速さ……。これで開始したばっかなんですよ、この人。スペックの暴力怖い。

 武人としての誇りがあって、悪魔と戦い破れた騎士たちを尊重したり、命を弄ぶ悪魔に強い怒りを向けたり、引っかかるところでちゃんとリアクションしてくれるので、わりと分かりやすく読みやすい主人公ですよね。

 

一方で緋真は、先生なら現状最も難しいステージに向かうだろうと東のダンジョンを探索していたものの……残念ハズレ。最前線は誰も突破できてない2ボスの方じゃないですかー。うっかりしていて出遅れて。

師匠を探しに行っている場面とか、後に彼女が2ボスのアンデッドたちと戦うシーンが追加されていましたかね?一緒にボス戦も出来ずに消沈している様は可愛かったですけど。周囲からすると、凄い顔していて気圧されるような雰囲気出してたそうで。哀れな……。早く合流できるといいね……。

悪役令嬢(ところてん式)

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「やったぜアイリーン、おまえの心が狭いおかげで話が早いぞ」

「口を慎みなさい!」

 

ノベルアップからの書籍化作品、なのかな?

WEBはなろうとカクヨムをいくらか読んでるだけで、余りWEB小説のプラットフォームに詳しくないんですが。

作者さんのTwitterが面白かったので、気になって購入。

 

タイトルから分かるように、悪役令嬢モノです。

まぁ、一作好評なのが出ると類似テーマの作品がバンバン出てくるのもWEB小説ですが。

テンプレートで言うと「主人公が、乙女ゲームの世界に転生したら、主人公に嫌がらせをする悪役令嬢だった。このままいけば破滅が待っているので、それを回避するために奔走する」みたいなのが多いですよね。

婚約破棄要素を混ぜて、破棄される場面で覚醒したり、本編よりも前に気付いて回避のための作を練ったり。要素を足し引きして、個性を出していくわけですが。

 

この作品の個性は「ところてん式」。容器から押し出られるところてんのように、心が入れ替わる。プレイヤーの意識が悪役令嬢に入り込み、悪役令嬢の魂は本来の主人公役の令嬢に入ってしまった。

ところてんというか、もう魂の玉突き事故みたいな感じですけど。本来の令嬢の魂はどこいっちゃったんでしょうね……

 

あと転生モノではなくて、ゲームをプレイしたら意識が切り替わった、憑依モノとでも言えば良いのか。なので、目的はお互いに元の身体に戻る事。

その為に秘密を知る者同士協力する運びとなりましたが。悪役令嬢が、その性格ゆえに周囲とバチバチに激突し、我を貫き通す性格だったため、早々に従者に信じて貰えてたのはラッキーでしたね。

理解者が増えるのは良いことです。打てる手が増えますからね。

 

とはいえ、悪役令嬢アイリーンの身体に入った現代の大学生コノミは、かなりのゲーマーで……思考回路が中々に極端で、読んでる最中ずっと笑ってましたね。

コノミが乙女ゲーになれていないこと。主人公シャーロットの身体に入ったアイリーンが、変わらずに気ままなこと。それらが合わさって、相乗効果でまぁ男性陣がひどい目にあってました。

 

フラグを折る。フラグを折る。フラグをこれでもかと折る!

秘密を暴露して学校を辞めさせる。得意ジャンルで逆にボコボコにする。池に叩き落す。贈り物をすれば、それを活用して別のキャラとの親睦を深める。

信じられるか、これ全部攻略対象に主人公ズがしたことなんだぜ……

身体に戻る条件を「誰かのルートに入って、エンディングを迎える事」と推測していたのに、どうしてそうなるの……

俺様キャラのはずなのに苦労人属性が生えたドミニク先輩が、笑えて好きですね。「おととい来やがれ青二才」とか言われても、交流にいくメンタルの強さは尊敬する。


マギカテクニカ1 現代最強剣士が征くVRMMO戦刀録

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『承認を確認。では、貴方の旅路に幸多からんことを――良き旅を』


小説家になろう作品の書籍化。WEB既読。
作者のAllenさんは、超越者シリーズから読んでたので、初の書籍化が嬉しくて購入。
本作は前述の「超越者シリーズ」とはつながってないので、単品で楽しめますよー。

内容としては、近未来のVRMMOモノですね。
サブタイトルからも予想できるかとは思いますが、リアルチートな剣士が、技を奮う場所を求めてゲーム世界で無双する話です。
リアルの性能が盛り盛りで、清々しいので好きです。

目標であった祖父を打倒してしまい、燃え尽きていた主人公が、弟子の誘いでゲームを始めることに。
それこそが、「マギカテクニカ」。
剣と魔法のファンタジー世界を舞台とする、没入型の先駆けとなるゲーム。
VRMMOモノのお約束のようになってるシステム。実現にはどれだけかかりますかねぇ。
そこまでゲーマーってわけでもないですけど、この手の作品読むと、ちょっとやってみたくなりますね。

弟子の口車に乗せられたとは思いつつ、たまには散財するのもいいか、と準備を整えてプレイスタートするわけですが。
目的が修行なので、攻撃用の魔法は取らず補助魔法のみ。
スキルも、大体自力で何とかなるからと、パッシブ重点。
ゲームのキャラとしてはかなりピーキーな構成ですが、リアルスキルがカンストしてるような人なので、決闘すれば前線プレイヤーに勝つし、フィールドボスに挑むときには弟子に指導する余裕まである。

1巻だとキャラ紹介、ゲーム内設定紹介と、割と淡泊な感じですね。
西の村に行って妖精をテイムするところまでは入ってましたけど、ボス戦とかでも危な気ないので、さっぱりした味わい。……いやまぁ、この後も基本的に危な気はないんですが。
此処で切るのかーとは、ちょっと思いましたが。2ボス以降、立て続けにイベント発生させていく彼が楽しいので、今後に期待。
師匠を誘ってきた弟子も、最初の案内こそしますが、1巻では予定が会わず別行動な時の方が多いですしね。

掲示板回が割と好きですねー。電子書籍で購入したんですが、かなりスペースあけててページ数が多いなーとは思いました(書籍化に際してもうちょい詰めるかと思ってた)。
ひたきゆう先生のイラストも可愛かった。緋真ちゃんの出番もっと下さい(もうしばらく後)。


うちの娘の為ならば、俺はもしかしたら魔王も倒せるかもしれない。9

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「私と一緒に在ることを、選んでくれてありがとう、デイル」

 

アニメ化記念の、書き下ろし9巻!

いやぁ、アニメ化もいいですねぇ。……アニメ見れない地域に住んでるので、こういうので恩恵感じられると嬉しいです。

デイルとケニスの冒険者時代のエピソードや、デイルとラティナの新婚旅行などが収録された短編集です。

 

ティスロウからクロイツへ帰る道程で、小旅行をしていた、という短編から。

ケニスの知人が運営しているレストランによって、ラティナがとても満喫してて可愛かったですねー。

その後の、わがままも彼女にしては珍しいものであり、同時に彼女らしくもあり。微笑ましかったです。デイルは新婚後で下心隠してましたが……まぁ、失敗して平穏に終わったのも彼らしくて良いのでは。

ラティナの前では甘々モードになってしまうので、冒険者としてしっかり仕事をしている姿を見せることは難しいと保証されてしまって、もう残念勇者過ぎる。

 

WEBで掲載されていた短編「素直になれない彼女と、戦斧を包丁に持ち変えた彼。」の加筆修正されたエピソードもありました。

ケニスにデイルが預けられる経緯や、竜との戦闘等が加筆されてて更に楽しくなってました。

幼少期のラティナが、ケニスの伝手で畜産農家を訪れる話なんかもありました。ラティナの「食べないと死んじゃうんだよ」という達観した部分が新鮮で、ちょっと笑ってしまった。



うちの娘の為ならば、俺はもしかしたら魔王も倒せるかもしれない。8

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「ずっと一緒にいたいっていう……私の我儘に応えてくれて、ありがとうデイル」

 

完結巻。

そしてアニメ化決定とのことで目出度い。

後書きによればエピローグまで8巻に収録したものの……大人の事情で、アニメ化合わせの短編か何かが出るかも、とのことで期待したいところです。

 

後日譚。

王でありながら割と自由に動き回っているフリソス。

しかし使節団がクロイツの街に到着する段になって、合流する事に。

……ちゃっかり手を回して、ラティナを引っ張り出すあたり一筋縄ではいきませんけど。

王妹という立場ながら、根が庶民派なラティナはパーティーとかに連れ回されてかなり疲弊してましたね……

 

勇者としての名声を得て注目の的となったデイルは付き合い上ダンスに参加せざるを得ない場面もあって。

その婚約者としては面白くなくて、ちょっとすねてるラティナが可愛かったです。

そしてフリソスが帰って行って。……時間をみつけては顔を出してるみたいですけど。それでいいのか魔王……

 

ラティナの友人、クロエが結婚することになり。

次はラティナの番だね、と話が進み――そこから勇者と妖精姫の周囲で馬鹿騒ぎが起こるわけで。

確かにラティナを可愛がっていたクロイツの人々が、彼女の晴れ姿を見られないのを我慢できるはずもなく。

悪ふざけをここまで派手にできる懐の深さが、クロイツだよなぁ、というか。

最後まで楽しそうで、何よりラティナが幸せそうで何よりでした。


 

うちの娘の為ならば、俺はもしかしたら魔王も倒せるかもしれない。7

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「あんな輩で本当に良かったのか、プラティナ」

「私は、デイルだから良いんだよ」

 

後日談が文字数膨らみすぎて、7巻で完結の予定が、もう1冊出るようです。

まぁ、平和な彼らの日常を見ると心が和むので、楽しみが長続きして嬉しい限り。

 

無事にクロイツに戻ってきたラティナ。

親バカっぷりを披露しているデイルは、まぁ、相変わらず残念勇者ですが。

どこまでもラティナ好きだなコイツはもう……

 

魔人族が実はメシマズ種族だという事が発覚。

久しぶりのケニスのご飯にラティナが感極まって涙すらしてました。

いや、周辺環境的に厳しい土地柄で、魔人族が少ない栄養でも生きていけるという性質から、食事を美味しくしようという文化が育たなかったようでけど。

幼少期からケニスのご飯で育ったラティナには耐えがたい環境だったようです。美味しいご飯を食べて幸せそうな彼女が本当可愛い。

 

フリソスが王でありながらフットワーク軽いというか。

交流の為の使節団を派遣する事になって、その中に潜り込んでたりして……可愛い妹と会う機会は逃さないな……というか自ら作り出してるよな、この王様。

ラティナと一緒に過ごしている風景が、平和でデイルが世界中駆けまわった甲斐があったなぁ、と。この光景が戻ってきて本当に良かったと思います。

災厄の魔王以外の魔王たちの後釜がどうなるのかとか、ちょっと気になりますけどね……


うちの娘の為ならば、俺はもしかしたら魔王も倒せるかもしれない。6

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「この残念勇者め……っ」

 

タイトル通り娘――もう娘じゃないけど――の為に、勇者が魔王を倒してしまった後の話なので、壮大なエピローグって感じですねぇ。

ラティナが良かれと思ってした事が、結果として他の魔王による災害を招いてしまったことを反省する話ですとかもありましたが。

最愛の相手を取り戻したデイルが本当に残念勇者の道を邁進していて、もうちょっと次長城、と。

 

クロイツに無事に戻ったラティナをリタ達が、クロエが勝手な行動をしたことを叱りながらも暖かく出迎えてくれて。

勇者であることを明かす機会を逃し続けていたデイルもそうですが、あの二人はもうちょっと自分で抱え込むってことをやめて、誰かと相談したほうがいいですよね……

まぁここまでの騒ぎを起こした以上、次は無いでしょう。多分。

 

ラティナの両親の前日譚も描かれていましたが。

「私に関われば、貴方は死することになります。立ち去りなさい」。

予言の巫女であったモヴの幼少期、ラグとの出会い。

始まりの言葉こそ辛辣でしたがそこから交流していき……幸せそうな日々を置くているのが描かれて。

育児の空回りってた部分とか笑える部分もありましたが、それだけにあの幸せな家族がバラバラになってしまったことが悲しくて仕方がない。

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
 新刊・既刊を問わず読んだタイミングで記事を作成しております。
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