「……良い意味でぶっ飛んでるわね、貴方」
主人公のアレンは、地球で生きた記憶を持つ異世界転生者。
彼が生まれた世界は魔法やスキルと呼ばれる特殊技能が存在し、さらに彼と同じような異世界転生者や転移してくる者も多数存在していた。
転移や転生で異世界のルーツを持つ者は、強力な力を持っていることが多く、それゆえに神子と呼ばれて狙われることもあるそうですが。
アレンが得たスキルは〈異世界渡航〉。読んでわかる通り、異世界を渡り歩けるスキルだった。ただし、生物で通れるのは彼だけだったり、便利ではあるけれど使い勝手という意味ではいまひとつな部分もあるとか。
冷房とかが無い異世界から、現代地球にわたって文明を満喫することは、原理上は可能ではあるけれど……アレン、当然ながら異世界人なので戸籍がなくて思うように稼げないんですよね。
そんなわけで彼はスポンサーを求めていて。ある日、彼が滞在していた町に、同じような転移者である少女を団長とした冒険者のチームがやってきて。
アレンは、なけなしのお金を集めて日本から人気の漫画を輸送し、西園寺雫という少女と接点を持つことに成功。
西園寺の実家は大企業を経営している一族だった、というラッキーもあってアレンは確かな足場を得ることが出来たわけです。
これまで女性しか採用していなかった西園寺の冒険者グループに参加することになったことで、周囲から注目を集めることになったり。
大企業のトップと接点が出来たことで、出来ることが増えた分柵もそれなりに増えている感はありますが。一方で、根が小市民なので割と気楽に過ごしている感じもしますなぁ。
……異世界に現代のカードゲーム持ち込んだりして、小さい範囲に精巧なイラストがあるから芸術性を認められてたりもしましたが……各種デッキやルールブックまで持ち込んでるし、目下アレンしか仕入れられない貴重品となるとあまりにも独占市場すぎるな……。興味本位で爆弾運んでるような気もする。
アレン達のいるアスフィアルという異世界、どんな言葉や文字も万人に通じるという特殊な環境があるようで、日本の漫画持ち込んで娯楽にハマるメンバーも出てきてるし、アレンの影響力どんどん大きくなりそうではあります。
WEB読んでますが、異世界渡航で渡れる異世界要素の部分が増えてくのが、良し悪しではある(複数世界を渡り歩く関係で、それぞれの世界での交友があり相対的に一キャラの描写が減る)んですが、わりかし好きです。